2022年ベルギーグランプリ
2022年ベルギーグランプリ(英: 2022 Belgian Grand Prix)は、2022年のF1世界選手権の第14戦として、2022年8月28日にスパ・フランコルシャンにて開催。
レース詳細 | |||
---|---|---|---|
日程 | 2022年シーズン第14戦 | ||
決勝開催日 | 8月28日 | ||
開催地 |
スパ・フランコルシャン ベルギー スパ | ||
コース長 | 7.004km | ||
レース距離 | 44周 (308.052km) | ||
決勝日天候 | 晴れ | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1:44.297 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | マックス・フェルスタッペン | ||
タイム | 1:49.354 | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
| ||
2位 | |||
3位 |
正式名称は「Formula 1 Rolex Belgian Grand Prix 2022」[1]。
背景
編集- タイヤ
- 本レースでピレリが持ち込むドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C2、ミディアム(黄):C3、ソフト(赤):C4の中間の組み合わせ。提供されるセット数はハード2、ミディアム3、ソフト8[2]。
- その他
-
- 8月22日 - ハースはアントニオ・ジョビナッツィをイタリアGPとアメリカGPのFP1で走らせることを発表した[4]。
- 8月25日 - マクラーレンはダニエル・リカルドとの2023年までの契約を双方合意の下、早期解除したことを発表した[5]。
- 8月26日 - アルファロメオは2023年末をもってザウバーとの提携を契約満了と共に終了すると発表した[6]。
- F1はベルギーGPの主催者との合意に達し、2023年のカレンダーにベルギーGPが含まれることを発表した[7]。
- メルセデスはAMG設立55周年を記念し、サイドポッドに大きなビンテージナンバーが飾ったほか、セーフティカーにも同様のカラーリングを施した[8]。
エントリーリスト
編集前戦から変更なし。
チーム | No. | ドライバー | コンストラクター | シャシー | パワーユニット |
---|---|---|---|---|---|
メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム | 63 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | F1 W13 | メルセデス M13 E Performance |
44 | ルイス・ハミルトン | ||||
オラクル・レッドブル・レーシング | 1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル | RB18 | レッドブル・パワートレインズ RBPTH001 |
11 | セルジオ・ペレス | ||||
スクーデリア・フェラーリ | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | F1-75 | フェラーリ 066/7 |
55 | カルロス・サインツ | ||||
マクラーレンF1チーム | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン | MCL36 | メルセデス M13 E Performance |
4 | ランド・ノリス | ||||
BWT・アルピーヌF1チーム | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ | A522 | ルノー E-Tech RE22 |
31 | エステバン・オコン | ||||
スクーデリア・アルファタウリ | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ | AT03 | レッドブル・パワートレインズ RBPTH001 |
22 | 角田裕毅 | ||||
40 | リアム・ローソン1 | ||||
アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラワン・チーム | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン | AMR22 | メルセデス M13 E Performance |
5 | セバスチャン・ベッテル | ||||
ウィリアムズ・レーシング | 23 | アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ | FW44 | メルセデス M13 E Performance |
6 | ニコラス・ラティフィ | ||||
アルファロメオF1チーム・オーレン | 77 | バルテリ・ボッタス | アルファロメオ | C42 | フェラーリ 066/7 |
24 | 周冠宇 | ||||
ハースF1チーム | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース | VF-22 | フェラーリ 066/7 |
47 | ミック・シューマッハ | ||||
ソース: [9] |
- 追記
フリー走行
編集- FP1[11]
- 2022年8月26日 14:00 CEST(UTC+2)
- トップはカルロス・サインツ。リアム・ローソンがアルファタウリのルーキー起用義務としてガスリーと代わり走行し、19番手タイムを記録した。セッションの終盤にケビン・マグヌッセンが電気系統のトラブルによりオー・ルージュ手前でマシンを止め、赤旗中断の原因となった。
- FP2[12]
- 2022年8月26日 17:00 CEST(UTC+2)
- トップはマックス・フェルスタッペン。2位のシャルル・ルクレールに対し0.8秒もの大差をつけた。予選・決勝と同時刻帯でのセッションだったが、天候は悪く終盤には雨が降った。
予選
編集ポールはカルロス・サインツ。自身2度目の獲得。2番手にセルジオ・ペレス、3番手にフェルナンド・アロンソとなった。
予選直前に行われたサポートレースで発生したクラッシュによりバリアの修復を要したためセッションの開始が25分延期された。Q1では5チームが1台ずつ脱落。Q2ではマクラーレンとアルピーヌのグリッド降格が決まっているドライバーがチームメイトをスリップストリームで牽引する場面が見られた。Q3でフェルスタッペンが最速タイムを記録したものの、パワーユニット交換のペナルティにより降格したため、2番手タイムを記録したサインツがポールポジションを獲得した。
予選結果
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | Q1 | Q2 | Q3 | Grid |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル-RBPT | 1:44.581 | 1:44.723 | 1:43.665 | 141 |
2 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 1:45.050 | 1:45.418 | 1:44.297 | 1 |
3 | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル-RBPT | 1:45.377 | 1:44.794 | 1:44.462 | 2 |
4 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 1:45.572 | 1:44.551 | 1:44.553 | 151 |
5 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ-ルノー | 1:46.039 | 1:45.475 | 1:45.180 | 162 |
6 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ-ルノー | 1:46.075 | 1:45.552 | 1:45.368 | 3 |
7 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1:45.736 | 1:45.420 | 1:45.503 | 4 |
8 | 63 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | 1:45.650 | 1:45.461 | 1:45.776 | 5 |
9 | 23 | アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ-メルセデス | 1:45.672 | 1:45.675 | 1:45.837 | 6 |
10 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン-メルセデス | 1:45.745 | 1:45.603 | 1:46.178 | 172 |
11 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン-メルセデス | 1:46.212 | 1:45.767 | 7 | |
12 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ-RBPT | 1:46.183 | 1:45.827 | 8 | |
13 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ-フェラーリ | 1:46.178 | 1:46.085 | 183 | |
14 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 1:46.256 | 1:46.611 | 9 | |
15 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース-フェラーリ | 1:46.342 | 1:47.718 | 191 | |
16 | 5 | セバスチャン・ベッテル | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 1:46.344 | 10 | ||
17 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ-メルセデス | 1:46.401 | 11 | ||
18 | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース-フェラーリ | 1:46.557 | 12 | ||
19 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ-RBPT | 1:46.692 | PL4 | ||
20 | 77 | バルテリ・ボッタス | アルファロメオ-フェラーリ | 1:47.866 | 135 | ||
107% time: 1:51.901 | |||||||
ソース:[15][16] |
- 追記
決勝
編集2022年8月28日 15:00 CEST(UTC+2)(文章の出典[18])
優勝はマックス・フェルスタッペン。2位にセルジオ・ペレス、3位にカルロス・サインツ。
13番手グリッドの角田裕毅がパワーユニットを交換したことにより、予選前にグリッド降格が決まっていた7名のドライバーのグリッドが繰り上がった。スタートタイヤは大半がミディアム、一部がソフト、角田のみハードを選択。スタート直後に混乱はなかったが、レコンブ(レ・コーム)でルイス・ハミルトンとフェルナンド・アロンソが接触、ハミルトンはマシンのダメージによりリタイア。1周後には同じくレコンブでスピンしたニコラス・ラティフィにバルテリ・ボッタスが接触、ボッタスはコースアウトによりリタイア。この事故によりセーフティカー(SC)が導入された。14番手スタートのマックス・フェルスタッペンはSC明けの5周目には6位、8周目には3位と順位を上げ、12周目には首位に立った。ピットイン後の18周目にカルロス・サインツを再び交わし首位に立った。のちにセルジオ・ペレスもサインツを交わし、レッドブル勢が1-2体制を築きゴールした。フェルスタッペンはシーズン9勝目、自身29勝目を挙げたうえ、10位以下のグリッドからの2連勝を1960年アルゼンチングランプリのブルース・マクラーレン以来62年ぶりに達成した[19]。
レース結果
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | Grid | Pts. |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル-RBPT | 44 | 1:25:52.894 | 14 | 26FL |
2 | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル-RBPT | 44 | +17.841 | 2 | 18 |
3 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 44 | +26.886 | 1 | 15 |
4 | 63 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | 44 | +29.140 | 5 | 12 |
5 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ-ルノー | 44 | +73.256 | 3 | 10 |
6 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 44 | +74.9361 | 15 | 8 |
7 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ-ルノー | 44 | +75.640 | 16 | 6 |
8 | 5 | セバスチャン・ベッテル | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 44 | +78.107 | 10 | 4 |
9 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ-RBPT | 44 | +92.181 | 82 | 2 |
10 | 23 | アレクサンダー・アルボン | ウィリアムズ-メルセデス | 44 | +101.900 | 6 | 1 |
11 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン・アラムコ-メルセデス | 44 | +103.078 | 9 | |
12 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン-メルセデス | 44 | +104.739 | 17 | |
13 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ-RBPT | 44 | +105.217 | PL | |
14 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ-フェラーリ | 44 | +106.252 | 18 | |
15 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン-メルセデス | 44 | +107.163 | 7 | |
16 | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース-フェラーリ | 43 | +1 Lap | 12 | |
17 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース-フェラーリ | 43 | +1 Lap | 19 | |
18 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ-メルセデス | 43 | +1 Lap | 11 | |
Ret | 77 | バルテリ・ボッタス | アルファロメオ-フェラーリ | 1 | DNF | 13 | |
Ret | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 0 | DNF | 4 | |
ソース:[16][20][21] |
第14戦終了時点のランキング
編集ワールド・チャンピオンシップ
編集
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- 注:いずれもトップ5まで掲載。
順位 | ドライバー | 獲得数 | |
---|---|---|---|
1 | マックス・フェルスタッペン | 4 | |
2 | シャルル・ルクレール | 3 | |
3 | カルロス・サインツ | 2 | |
4 | ルイス・ハミルトン | 2 | |
5 | セルジオ・ペレス | 2 | |
ソース:[24] |
- 注:いずれもトップ5まで掲載。
- 注:ファストテストラップアワードは同数の場合、カウントバック方式がとられている。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “Belgian Grand Prix 2022 - F1 Race”. The Official F1 Website. 2022年8月25日閲覧。
- ^ “ピレリF1、ベルギーGP以降3連戦のタイヤコンパウンドを発表”. auto sport Web (2022年8月5日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “2022 Belgian Grand Prix - Event Notes - Circuit Map.pdf” (英語). FIA.com (2022年8月24日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “ジョビナッツィがハースF1チームからFP1に参加へ。フェラーリが要請”. auto sport Web (2022年8月22日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “リカルドとマクラーレンが2022年末での契約終了を発表。2023年の移籍先/後任は「追って公表」”. auto sport Web (2022年8月25日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “アウディF1参戦が関係か。アルファロメオが2023年末でのザウバーとのパートナーシップ終了を発表”. auto sport Web (2022年8月26日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “F1ベルギーGP、2023年の開催が決定。1年のみ契約延長”. auto sport Web (2022年8月29日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “メルセデスF1、『AMG』設立55周年を記念した特別デザインでベルギーGPに臨む”. auto sport Web (2022年8月26日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “2022 Belgian Grand Prix - Entry List.pdf” (英語). FIA.com (2022年8月26日). 2022年8月28日閲覧。
- ^ “アルファタウリF1、ベルギーGPのFP1でリアム・ローソンを起用すると正式に発表。ガスリー車をドライブ”. auto sport Web (2022年8月23日). 2022年8月25日閲覧。
- ^ “フェラーリ好発進、角田裕毅も上々!電圧不具合でマグヌッセン赤旗 / F1ベルギーGP《FP1》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年8月26日). 2022年8月28日閲覧。
- ^ “フェルスタッペン、大差で最速も僚友ペレスに技術トラブル…角田裕毅は13番手 / F1ベルギーGP《FP2》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年8月27日). 2022年8月28日閲覧。
- ^ “予選を前にレッドブル1-2!ルクレールは赤旗クラッシュ、角田裕毅は後方に沈む / F1ベルギーGP《FP3》結果とダイジェスト”. Fomula1-Data (2022年8月27日). 2022年8月28日閲覧。
- ^ “最速フェルスタッペンの降格でサインツPP!角田裕毅は好機活かせず / F1ベルギーGP《予選》結果とダイジェスト”. Formula1-Data (2022年8月28日). 2022年8月28日閲覧。
- ^ “FORMULA 1 ROLEX BELGIAN GRAND PRIX 2022 - QUALIFYING”. Formula1.com (2022年8月27日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ a b “FORMULA 1 ROLEX BELGIAN GRAND PRIX 2022 - STARTING GRID”. Formula1.com (2022年8月27日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ a b c d e “罰則乱舞のF1ベルギーGP公式スターティンググリッド、角田裕毅含む8名が降格”. Fomula1-Data (2022年8月28日). 2022年8月28日閲覧。
- ^ a b “フェルスタッペンが14番手から圧巻の逆転で今季9勝目。レッドブルは4度目のW表彰台【決勝レポート/F1第14戦】”. auto sport Web (2022年8月29日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “【F1ベルギーGPレポート】フェルスタッペンが14番手から大逆転!F1史上2人目の快挙!3連勝で今季9勝目、レッドブルは今季4回目の1-2!フェラーリお手上げ。角田裕毅はピットスタートから13位”. TOPNEWS (2022年8月29日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “FORMULA 1 ROLEX BELGIAN GRAND PRIX 2022 - RACE RESULT”. Formula1.com (2022年8月28日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “FORMULA 1 ROLEX BELGIAN GRAND PRIX 2022 - FASTEST LAPS”. Formula1.com (2022年8月28日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ “不運続きのルクレール「なんて一日だ!」故障による違反で降格、最速狙いのピットストップには否定的も、チームが強行”. auto sport Web (2022年8月29日). 2022年8月29日閲覧。
- ^ a b “Formula One 2022 Belgian Grand Prix Standings”. Motorsport Stats (2022年8月28日). 2022年10月12日閲覧。
- ^ “2022 DHL FASTEST LAP AWARD”. Formula1.com (2022年8月28日). 2022年8月29日閲覧。
前戦 2022年ハンガリーグランプリ |
FIA F1世界選手権 2022年シーズン |
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