1960年アルゼンチングランプリ
1960年アルゼンチングランプリ (I Gran Premio de la Republica Argentina) は、1960年2月7日に開催された1960年のF1世界選手権の開幕戦。アルゼンチンのオスカル・ガルベス・サーキットで開催された。アルゼンチングランプリはこの後1972年まで開催されなかった。
レース詳細 | |||
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日程 | 1960年シーズン第1戦 | ||
決勝開催日 | 2月7日 | ||
開催地 |
オスカル・ガルベス・サーキット アルゼンチン、ブエノスアイレス | ||
コース長 | 3.912km | ||
レース距離 | 80周 (312.960km) | ||
決勝日天候 | 晴れ | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1:36.9 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | スターリング・モス | ||
タイム | 1:38.9(37周目) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
| ||
2位 | |||
3位 |
レースはブルース・マクラーレンが2年連続優勝を果たし、前年最終戦からの連勝となった。スターリング・モスはサスペンショントラブルに見舞われ、3位となった。彼はモーリス・トランティニアンのクーパーを引き継いだが、車両共有のためポイントは獲得できなかった。このルールは1958年以来実施されていた。
ベネズエラ人ドライバーのエットーレ・チメリは彼にとって唯一のF1参戦を果たした。チメリはこの二週間後にハバナでフェラーリ・250TRを運転中に事故死している。彼はベネズエラ人として初のF1ドライバーで、同国人としてはジョニー・チェコットが1983年にF1参戦を果たした。アントニオ・クレウス、アルベルト・ロドリゲス・ラレッタ、ロベルト・ボノーミも唯一のF1参戦を果たした。フェラーリのF1初勝利を達成したフロイラン・ゴンザレス、ベテランアメリカ人ドライバーのハリー・シェルにとっては最後のレースとなった。シェルはこの後ノンタイトル戦のシルバーストンのプラクティスで事故死している。
3名の地元ドライバーがプラクティスに参加した。第1セッションでスクーデリア・セントロ・スッドの#10マセラティをペドロ・リャノがドライブした。同車はロドリゲス・ラレッタとナシフ・エステファーノもドライブしたが、決勝ではエスティファーノが使用した。第2セッションではジュリオ・ポーラがエットーレ・チメリの#44マセラティをドライブした。また、オスカル・カバレンはリザーブドライバーとしてエスティファーノ車を予選セッションで共有した。
エントリーリスト
編集チーム | No. | ドライバー | シャシー | エンジン | タイヤ |
---|---|---|---|---|---|
カモラーディ・インターナショナル | 2 | マステン・グレゴリー | ベーラ・ポルシェ | ポルシェ 1.5 F4 | D |
スクーデリア・セントロ・スッド | 4 | ロベルト・ボノーミ | クーパー・T51 | マセラティ 2.5 L4 | D |
6 | カルロス・メンディテギー | ||||
ジョルジオ・スカルラッティ | 8 | ジョルジオ・スカルラッティ | マセラティ・250F | マセラティ 2.5 L6 | D |
ナシフ・エステファーノ | 10 | ナシフ・エステファーノ | マセラティ・250F | マセラティ 2.5 L6 | D |
アントニオ・クレウス | 12 | アントニオ・クレウス | マセラティ・250F | マセラティ 2.5 L6 | D |
ジーノ・ムナロン | 14 | ジーノ・ムナロン | マセラティ・250F | マセラティ 2.5 L6 | D |
クーパー・カー・カンパニー | 16 | ブルース・マクラーレン | クーパー・T51 | クライマックス 2.5 L4 | D |
18 | ジャック・ブラバム | ||||
チーム・ロータス | 20 | イネス・アイルランド | ロータス・18 | クライマックス 2.5 L4 | D |
22 | アラン・ステイシー | ロータス・16 | |||
46 | アルベルト・ロドリゲス・ラレッタ | ||||
スクーデリア・フェラーリ | 24 | クリフ・アリソン | フェラーリ・246 F1 | フェラーリ 2.4 V6 | D |
26 | フィル・ヒル | ||||
30 | ヴォルフガング・フォン・トリップス | ||||
32 | フロイラン・ゴンザレス | ||||
エキュリー・ブルー | 34 | ハリー・シェル | クーパー・T51 | クライマックス 2.2 L4 | D |
ロブ・ウォーカー・レーシング・チーム | 36 | スターリング・モス | クーパー・T51 | クライマックス 2.5 L4 | D |
クーパー・T43 | |||||
38 | モーリス・トランティニアン[# 1] | クーパー・T51 | |||
スターリング・モス[# 1] | |||||
オーウェン・レーシング・オーガニゼーション | 40 | ヨアキム・ボニエ | BRM・P25 | BRM 2.5 L4 | D |
42 | グラハム・ヒル | ||||
エットーレ・チメリ | 44 | エットーレ・チメリ | マセラティ・250F | マセラティ 2.5 L6 | D |
- 注:
結果
編集予選
編集順位 | ドライバー | コンストラクター | タイム | 最高速 | グリッド |
---|---|---|---|---|---|
1 | スターリング・モス | クーパー-クライマックス | 1:36.9 | 145.34 km/h | 1 |
2 | イネス・アイルランド | ロータス-クライマックス | 1:38.5 | 142.98 km/h | 2 |
3 | グラハム・ヒル | BRM | 1:38.9 | 142.40 km/h | 3 |
4 | ヨアキム・ボニエ | BRM | 1:38.9 | 142.40 km/h | 4 |
5 | ヴォルフガング・フォン・トリップス | フェラーリ | 1:39.3 | 141.82 km/h | 5 |
6 | フィル・ヒル | フェラーリ | 1:39.3 | 141.82 km/h | 6 |
7 | クリフ・アリソン | フェラーリ | 1:39.7 | 141.26 km/h | 7 |
8 | モーリス・トランティニアン | クーパー-クライマックス | 1:39.9 | 140.97 km/h | 8 |
9 | ハリー・シェル | クーパー-クライマックス | 1:40.3 | 140.41 km/h | 9 |
10 | ジャック・ブラバム | クーパー-クライマックス | 1:40.6 | 139.99 km/h | 10 |
11 | フロイラン・ゴンザレス | フェラーリ | 1:41.0 | 139.44 km/h | 11 |
12 | カルロス・メンディテギー | クーパー-マセラティ | 1:41.8 | 138.34 km/h | 12 |
13 | ブルース・マクラーレン | クーパー-クライマックス | 1:41.8 | 138.34 km/h | 13 |
14 | アラン・ステイシー | ロータス-クライマックス | 1:43.6 | 135.94 km/h | 14 |
15 | アルベルト・ロドリゲス・ラレッタ | ロータス-クライマックス | 1:45.0 | 134.13 km/h | 15 |
16 | マステン・グレゴリー | ポルシェ | 1:45.5 | 133.49 km/h | 16 |
17 | ロベルト・ボノーミ | クーパー-マセラティ | 1:46.1 | 132.74 km/h | 17 |
18 | ジョルジオ・スカルラッティ | マセラティ | 1:46.1 | 132.74 km/h | 18 |
19 | ジーノ・ムナロン | マセラティ | 1:49.0 | 129.20 km/h | 19 |
20 | ナシフ・エステファーノ | マセラティ | 1:50.1 | 127.91 km/h | 20 |
21 | エットーレ・チメリ | マセラティ | 1:50.5 | 127.45 km/h | 21 |
22 | アントニオ・クレウス | マセラティ | 1:52.8 | 124.85 km/h | 22 |
決勝
編集順位 | No | ドライバー | コンストラクター | 周回 | タイム/リタイア原因 | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 16 | ブルース・マクラーレン | クーパー-クライマックス | 80 | 2:17:49.5 | 13 | 8 |
2 | 24 | クリフ・アリソン | フェラーリ | 80 | + 26.3 | 7 | 6 |
3 | 38 | モーリス・トランティニアン スターリング・モス[1] |
クーパー-クライマックス | 80 | + 36.9 | 8 | |
4 | 6 | カルロス・メンディテギー | クーパー-マセラティ | 80 | + 53.3 | 12 | 3 |
5 | 30 | ヴォルフガング・フォン・トリップス | フェラーリ | 79 | + 1 Lap | 5 | 2 |
6 | 20 | イネス・アイルランド | ロータス-クライマックス | 79 | + 1 Lap | 2 | 1 |
7 | 40 | ヨアキム・ボニエ | BRM | 79 | + 1 Lap | 4 | |
8 | 26 | フィル・ヒル | フェラーリ | 77 | + 3 Laps | 6 | |
9 | 46 | アルベルト・ロドリゲス・ラレッタ | ロータス-クライマックス | 77 | + 3 Laps | 15 | |
10 | 32 | フロイラン・ゴンザレス | フェラーリ | 77 | + 3 Laps | 11 | |
11 | 4 | ロベルト・ボノーミ | クーパー-マセラティ | 76 | + 4 Laps | 17 | |
12 | 2 | マステン・グレゴリー | ベーラ・ポルシェ-ポルシェ | 76 | + 4 Laps | 16 | |
13 | 14 | ジーノ・ムナロン | マセラティ | 72 | + 8 Laps | 19 | |
14 | 10 | ナシフ・エステファーノ | マセラティ | 70 | + 10 Laps | 20 | |
Ret | 34 | ハリー・シェル | クーパー-クライマックス | 63 | 燃料ポンプ | 9 | |
Ret | 18 | ジャック・ブラバム | クーパー-クライマックス | 42 | ギアボックス | 10 | |
Ret | 36 | スターリング・モス | クーパー-クライマックス | 40 | サスペンション | 1 | |
Ret | 42 | グラハム・ヒル | BRM | 37 | オーバーヒート | 3 | |
Ret | 22 | アラン・ステイシー | ロータス-クライマックス | 24 | 体調不良 | 14 | |
Ret | 44 | エットーレ・チメリ | マセラティ | 23 | 体調不良 | 21 | |
Ret | 12 | アントニオ・クレウス | マセラティ | 16 | 体調不良 | 22 | |
Ret | 8 | ジョルジオ・スカルラッティ | マセラティ | 11 | オーバーヒート | 18 | |
DNS | 10 | オスカル・カバレン | マセラティ | - | |||
DNS | 10 | ペドロ・リャノ | マセラティ | - | |||
DNS | 44 | ジュリオ・ポーラ | マセラティ | - | |||
Source:[2]
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*トランティニアンとモスは車両共有のためポイント無し。
第1戦終了時点でのランキング
編集
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- 注: ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。
参照
編集- ^ Lang, Mike (1981). Grand Prix! Vol 1. Haynes Publishing Group. p. 163. ISBN 0-85429-276-4
- ^ “1960 Argentine Grand Prix”. formula1.com. 2014年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月20日閲覧。
FIA F1世界選手権 1960年シーズン |
次戦 1960年モナコグランプリ | |
前回開催 1958年アルゼンチングランプリ |
アルゼンチングランプリ | 次回開催 1972年アルゼンチングランプリ |