2021年エミリア・ロマーニャグランプリ

2021年エミリア・ロマーニャグランプリ(2021ねんエミリア・ロマーニャグランプリ、英語: 2021 Emilia Romagna Grand Prix)は、2021年のF1世界選手権第2戦として、2021年4月18日イモラ・サーキットで開催された。

エミリア=ロマーニャ州の旗 2021年エミリア・ロマーニャグランプリ
レース詳細
日程 2021年シーズン第2戦
決勝開催日 4月18日
開催地 イモラ・サーキット
イタリアの旗 イタリア エミリア=ロマーニャ州 ボローニャ県 イモラ
コース長 4.909km
レース距離 63周 (309.049km)
決勝日天候 雨のち曇(ウエット→ドライ)
ポールポジション
ドライバー
タイム 1:14.411
ファステストラップ
ドライバー イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
タイム 1:16.702 (60周目)
決勝順位
優勝
2位
3位

正式名称は「Formula 1 Pirelli Gran Premio Del Made In Italy E Dell'emilia Romagna 2021[1]

背景

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開催に至る経緯
FIAの承認を受けた当初のスケジュールでは本レースは記載されなかったが[2]新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、シーズン序盤に開催予定であったオーストラリアグランプリ中国グランプリの延期が決まり、前年に引き続きイモラ・サーキットでの開催が決定した[3]。グランプリの名称も前年同様「エミリア・ロマーニャグランプリ」で、正式名称にはイタリア政府を表す「Made In Italy」と、エミリア・ロマーニャ州を表す「Dell'emilia Romagna」の両方が盛り込まれる[4]
タイヤ
本レースでピレリが持ち込むドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C2、ミディアム(黄):C3、ソフト(赤):C4の組み合わせ[5]
トラックリミット
FIAはターン9出口、ターン13エイペックス、ターン15出口の3箇所においてコースをはみ出した場合についての監視を強化する。フリー走行と予選はその周のラップタイムが抹消され、決勝では3回はみ出すと警告を意味するブラック&ホワイトフラッグが掲示され、4回を超えるとペナルティが科される場合がある[6]
セッション開始時刻の変更
4月9日に薨去したイギリス王室エディンバラ公爵フィリップ王配の葬儀が本レースの予選日(土曜日)に行われることから、金曜日と土曜日のスケジュールが変更された。決勝のスタート時刻は変更されないが[7]、開始前に新型コロナウイルス感染症で本年2月に亡くなったイモラ出身の元ロードレース世界選手権ライダーファウスト・グレシーニへ1分間の黙祷を捧げる[8]

エントリー

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前戦バーレーンGPから変更なし。

フリー走行

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  • 以下の内容は個別の出典を添付していない場合、これらの出典を参照「[11][12][13]」。

フリー走行1回目では2度の赤旗中断[14][15]や通信回線のトラブルによりデータ収集に難航[16]。フリー走行2回目では通信トラブルは解消したものの、セッション終盤にシャルル・ルクレールが単独クラッシュで赤旗中断[17]となるが、残り数分での出来事であったため、そのままセッション終了となった。 フリー走行3回目はセッション中盤にニコラス・ラティフィが単独クラッシュし赤旗の原因となったが、彼は自走でピットへ帰還したため、中断していた時間は少なく、それ以外の波乱はなく、セッション終了となった。

予選

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2021年4月17日 14:00 CEST(UTC+2)(以下の文章の参照先[18])

予選Q3にて渾身のアタックを決めたルイス・ハミルトン(メルセデス)が僅差でポールポジション(PP)を獲得。フロントローのもう一角にはセルジオ・ペレス(レッドブル)が入り、彼のキャリア初のフロントロー獲得を記録。また、二人のチームメイトは明暗が分かれ、マックス・フェルスタッペンはPPを逃したものの、約0.1秒以下の僅差の3番手と奮闘したが、バルテリ・ボッタスは8番手に終わり、メルセデスはレース戦略的には不利な状況となった。

予選結果

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順位 No. ドライバー コンストラクター Q1 Q2 Q3 Grid
1 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 1:14.823 1:14.817 1:14.411 1
2 11   セルジオ・ペレス レッドブル-ホンダ 1:15.395 1:14.716 1:14.446 2
3 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 1:15.109 1:14.884 1:14.498 3
4 16   シャルル・ルクレール フェラーリ 1:15.413 1:14.808 1:14.740 4
5 10   ピエール・ガスリー アルファタウリ-ホンダ 1:15.548 1:14.927 1:14.790 5
6 3   ダニエル・リカルド マクラーレン-メルセデス 1:15.669 1:15.033 1:14.826 6
7 4   ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 1:15.009 1:14.718 1:14.875 7
8 77   バルテリ・ボッタス メルセデス 1:14.672 1:14.905 1:14.898 8
9 31   エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 1:15.385 1:15.117 1:15.210 9
10 18   ランス・ストロール アストンマーティン-メルセデス 1:15.522 1:15.138 No Time 10
11 55   カルロス・サインツ フェラーリ 1:15.406 1:15.199 11
12 63   ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 1:15.826 1:15.261 12
13 5   セバスチャン・ベッテル アストンマーティン-メルセデス 1:15.459 1:15.394 13
14 6   ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ-メルセデス 1:15.653 1:15.593 14
15 14   フェルナンド・アロンソ アルピーヌ-ルノー 1:15.832 1:15.593 15
16 7   キミ・ライコネン アルファロメオ-フェラーリ 1:15.974 16
17 99   アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 1:16.122 17
18 47   ミック・シューマッハ ハース-フェラーリ 1:16.279 18
19 9   ニキータ・マゼピン ハース-フェラーリ 1:16.797 19
107% time: 1:19.899
20 22   角田裕毅 アルファタウリ-ホンダ No Time 20 1
ソース:[19][20]

追記

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  • ^1 - 角田はQ1でタイムを記録できなかったが、スチュワードの協議により最後尾グリッドからの決勝出走が許可された[21][22]

決勝

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2021年4月18日 15:00 CEST(UTC+2)(以下の内容の出典[23]

レース開始直前の降雨による路面コンディションに不確定要素が増したことやレース中盤の赤旗中断など、レース全体では波乱の展開となったが、結論から言えば、3番手スタートのマックス・フェルスタッペンがスタートダッシュを成功させ、1周目の段階で首位へ浮上。ルイス・ハミルトンが彼を追撃する形となったが、ハミルトンはレース中盤にコースオフによる自滅という形で首位争いから脱落。その後、いくつか危ない場面はあったが、フェルスタッペンを脅かすマシンはなく、そのままチェッカーを受け、フェルスタッペンが今季初優勝を果たした。

レース結果

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順位 No. ドライバー コンストラクター 周回数 タイム/リタイア原因 Grid Pts.
1 33   マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダ 63 2:02:34.598 3 25
2 44   ルイス・ハミルトン メルセデス 63 +22.000 1 19FL
3 4   ランド・ノリス マクラーレン-メルセデス 63 +23.702 7 16
4 16   シャルル・ルクレール フェラーリ 63 +25.579 4 12
5 55   カルロス・サインツ フェラーリ 63 +27.036 11 10
6 3   ダニエル・リカルド マクラーレン-メルセデス 63 +51.220 6 8
7 10   ピエール・ガスリー アルファタウリ-ホンダ 63 +52.818 5 6
8 18   ランス・ストロール アストンマーティン-メルセデス 63 +56.9091 10 4
9 31   エステバン・オコン アルピーヌ-ルノー 63 +65.704 9 2
10 14   フェルナンド・アロンソ アルピーヌ-ルノー 63 +66.561 15 1
11 11   セルジオ・ペレス レッドブル-ホンダ 63 +67.151 2
12 22   角田裕毅 アルファタウリ-ホンダ 63 +73.1842 20
13 7   キミ・ライコネン アルファロメオ-フェラーリ 63 +94.7733 16
14 99   アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ-フェラーリ 62 +1 Lap 17
15† 5   セバスチャン・ベッテル アストンマーティン-メルセデス 61 ギアボックス 13
16 47   ミック・シューマッハ ハース-フェラーリ 61 +2 Laps 18
17 9   ニキータ・マゼピン ハース-フェラーリ 61 +2 Laps 19
Ret 77   バルテリ・ボッタス メルセデス 30 アクシデント 8
Ret 63   ジョージ・ラッセル ウィリアムズ-メルセデス 30 アクシデント 12
Ret 6   ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ-メルセデス 0 スピンオフ 14
ソース:[24][25][26]

追記

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  • ^FL - ファステストラップの1点を含む
  • - リタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い
  • ^1 - ランス・ストロールはコース外走行でアドバンテージを得たため、5秒のタイムペナルティ
  • ^2 - 角田はトラックリミットの制限を超えたため、5秒のタイムペナルティ
  • ^3 - キミ・ライコネンはローリングスタートの違反により30秒のタイムペナルティ

第2戦終了時点のランキング

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  • :ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。


脚注

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出典

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  1. ^ Emilia Romagna Grand Prix 2021 - Italian F1 Race, Imola”. The Official F1 Website. 2021年4月17日閲覧。
  2. ^ FIA、2021年F1カレンダーを承認。史上最多23戦が予定も3戦が未確定、日本GPは10月10日”. autosport web (2020年12月17日). 2021年4月17日閲覧。
  3. ^ F1、2021年シーズンの改訂版カレンダーを発表。開幕戦はバーレーンで3月28日に開催”. autosport web (2021年1月12日). 2021年4月17日閲覧。
  4. ^ F1第2戦開催予定のイモラ、グランプリ名は『メイド・イン・イタリア・アンド・エミリア・ロマーニャGP』に決定”. autosport web (2021年2月1日). 2021年4月17日閲覧。
  5. ^ 2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP TV放送&タイムスケジュール”. autosport web (2021年4月16日). 2021年4月17日閲覧。
  6. ^ F1エミリア・ロマーニャGP、トラックリミットは3カ所で厳しく監視”. autosport web (2021年4月16日). 2021年4月17日閲覧。
  7. ^ 英フィリップ殿下の葬儀に伴い、F1エミリア・ロマーニャGPのスケジュールが変更に”. autosport web (2021年4月14日). 2021年4月17日閲覧。
  8. ^ イモラ出身の元GPライダー、ファウスト・グレシーニを追悼。F1とMotoGPの決勝レース前に1分間の黙祷”. autosport web (2021年4月17日). 2021年4月17日閲覧。
  9. ^ DOC 5 - 2021 Emilia Romagna Grand Prix - Entry List”. FIA (2021年4月15日). 2021年4月17日閲覧。
  10. ^ Models in 2021”. STATS F1. 2021年4月17日閲覧。
  11. ^ ペレスとオコンの接触事故で赤旗混乱…角田裕毅は電気系問題で最下位 / F1エミリア・ロマーニャGP《FP1》結果とダイジェストformula1-data.com(2021年4月16日)2021年4月24日閲覧。
  12. ^ レッドブル・ホンダ、再び1台失う受難…好敵手メルセデスは1-2と先行 / F1エミリア・ロマーニャGP《FP2》結果とダイジェストformula1-data.com(2021年4月16日)2021年4月24日閲覧。
  13. ^ 予選を前にレッドブル・ホンダが最速奪取、角田裕毅はまとめ切れず… / F1エミリア・ロマーニャGP《FP3》結果とダイジェストformula1-data.com(2021年4月17日)2021年4月24日閲覧。
  14. ^ F1エミリア・ロマーニャGP:謎に包まれた接触事故の詳細…ペレスとオコンに召喚命令もお咎めなしformula1-data.com(2021年4月16日)2021年4月24日閲覧。
  15. ^ ニキータ・マゼピン、イモラでも初日からクラッシュ…ウチは”メルセデス”ではなく”ハース”である事を学ぶべき、とシュタイナー代表formula1-data.com(2021年4月17日)2021年4月24日閲覧。
  16. ^ 無線障害に映像中断とインフラ軒並み壊滅…F1エミリア・ロマーニャGPで一体何が起きていたのか?formula1-data.com(2021年4月17日)2021年4月24日閲覧。
  17. ^ ルクレール、FP2でクラッシュもマシンに自信「予選を楽しみにしている」jp.motorsport.com(2021年4月17日)2021年4月24日閲覧。
  18. ^ ハミルトン激戦制す!ペレスは移籍2戦目でフェルスタッペンに先行の最前列 / F1エミリア・ロマーニャGP《予選》結果とダイジェストformula1-data.com(2021年4月17日)2021年4月24日閲覧。
  19. ^ FORMULA 1 PIRELLI GRAN PREMIO DEL MADE IN ITALY E DELL'EMILIA ROMAGNA 2021 - QUALIFYING”. Formula 1 (2021年4月17日). 2021年4月17日閲覧。
  20. ^ FORMULA 1 PIRELLI GRAN PREMIO DEL MADE IN ITALY E DELL'EMILIA ROMAGNA 2021 - STARTING GRID”. Formula 1 (2021年4月17日). 2021年4月18日閲覧。
  21. ^ DOC 35 - 2021 Emilia Romagna Grand Prix - Decision - Car 22 - failing to set a time in qualifying”. FIA (2021年4月17日). 2021年4月18日閲覧。
  22. ^ 予選でクラッシュした角田裕毅は最後尾スタート/2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGPグリッド”. autosport web (2021年4月18日). 2021年4月18日閲覧。
  23. ^ 混沌の63周…フェルスタッペン逆転勝利!ノリス表彰台、角田 挽回叶わず / F1エミリア・ロマーニャGP《決勝》結果とダイジェストformula1-data.com(2021年4月19日)2021年4月24日閲覧。
  24. ^ FORMULA 1 PIRELLI GRAN PREMIO DEL MADE IN ITALY E DELL'EMILIA ROMAGNA 2021 - RACE RESULT”. Formula 1 (2021年4月18日). 2021年6月22日閲覧。
  25. ^ FORMULA 1 PIRELLI GRAN PREMIO DEL MADE IN ITALY E DELL'EMILIA ROMAGNA 2021 - FASTEST LAPS”. Formula 1. 2021年6月22日閲覧。
  26. ^ 『F1速報2021年総集編』株式会社三栄、2021年12月28日、172頁。 
  27. ^ 2021 Formula One Pirelli Gran Premio Del Made In Italy E Dell'Emilia Romagna - Driver Standings”. results.motorsportstats.com. 2021年6月22日閲覧。
  28. ^ 2021 Formula One Pirelli Gran Premio Del Made In Italy E Dell'Emilia Romagna - Team Standings”. results.motorsportstats.com. 2021年6月22日閲覧。
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