2006年のSUPER GT
2006年のSUPER GT | |||
前年: | 2005 | 翌年: | 2007 |
2006年のSUPER GTは、2006年3月18・19日に鈴鹿サーキットで開幕し、11月4・5日に富士スピードウェイで閉幕した全9戦のシリーズである。
前年からの主な変更点
編集レギュレーション
編集- ウエイトハンデ
- ハンデウェイトの搭載量が、GT500クラスで100kg、GT300クラスでは50kg以上になった場合、1ランク小さい径のリストリクターを装着することにより、ウエイト50kg軽減することが可能になった。
- 特別性能調整
- それまでのレース結果による性能調整に加え、タイヤメーカーと車種を組み合わせたグループを仮想的に作り、「グループ毎のレース中のラップタイム上位10番の平均タイムに0.8%以上の開きがある場合、タイムの速い組み合わせのグループに対し次戦で+25kgのハンデウェイトを課し、タイムが遅いグループには-25kgの軽減措置が与えられる。」という「特別性能調整」が導入された。
- シリーズポイント
- 有効ポイント制が導入され、「シーズン前半6戦中、上位5戦のポイントが有効」となった。
- 鈴鹿1000kmが新たにシリーズに加わったことから、同レースにおける獲得ポイントにはボーナスポイントが付与され、各クラス15位までがポイントの対象となった(通常は10位以内が対象)。
- 個別アイテム特認
- 「個別アイテム特認」が導入され、ホモロゲーション用の特別仕様車(2004年フェアレディZ Type-E、2005年NSX Type-R GT)を販売しなくても量産車両の弱点をカバーできるようになった。これにより、レクサス・SC430はフロントオーバーハングを延長し、フロント部のダウンフォースを増大させた。
マシン
編集GT500クラス
編集- トヨタ陣営がGT500クラスにレクサス・SC430を投入。ただし初年度のため供給されるのは4チーム(CERUMO、Team LeMans、KRAFT、TOM'S)にとどまり、それ以外のトヨタ系チーム(TEAM TSUCHIYAとSARD)は前年型のスープラを使用した。なお、A80型スープラはこの年がSUPER GT参戦最後の年となった。
- 日産陣営は、新たにKONDO Racingが参入し、5台体制になった。
GT300クラス
編集- Cars Tokai Dream28が紫電を投入した。
- DHG RacingがFORD GTを投入した。エンジンはフォード製のものではなく前年までのフォーミュラ・ニッポンで使われた無限・MF308をベースとした独自開発のエンジンであった。
- CUSCO RACINGが新たに開発されたインプレッサを投入。これまで規定で不利であった四輪駆動方式を採用した。
- R&D SPORTが前年までのRD350Rに代わって2004年の最終戦にGT500クラスにスポット参戦したRD408Rをコンバートして参戦した。
その他
編集チーム郷がGT500クラスにマセラティ・MC12で参戦する予定が発表されていたが、主にマシンの戦闘力不足などの理由で実際には1回もレースに参戦せずに終わった(詳細はチーム郷#2006年を参照)。
従来よりテレビ東京系で放送されていた『激走!GT』に加え、フジテレビ系のモータースポーツ情報番組『モタ・スポ!』でもレースの模様が放送されるようになった。
この年の12月16日にはシリーズ年間表彰式『SUPER GT AWARDS 2006』が東京・千代田区の九段会館で行われ、『激G』レギュラーだった小島秀公(テレビ東京アナウンサー)と龍田梨恵(元テレ東アナウンサー)が司会、同年のSUPER GTイメージガールユニットだった「4☆TUNE」がアシスタントとして出席している[1]。
エントリーリスト
編集GT500クラス
編集GT300クラス
編集No. | マシン | ドライバー | エントラント | タイヤ |
---|---|---|---|---|
2 | プリヴェチューリッヒ・紫電 | 高橋一穂 加藤寛規 吉本大樹(Rd.6) |
Cars Tokai Dream28 | Y |
5 | プロμマッハGOGOGO車検320R九州 | 玉中哲二 筒井克彦 渡辺明(Rd.6) |
TEAM マッハ | Y |
7 | 雨宮アスパラドリンクRX7 | 山野哲也 井入宏之 山路慎一(Rd.6) |
RE 雨宮レーシング | Y |
9 | NOMAD ADVAN LeyJun MT(Rd.1-3,5-9) | OSAMU 壷林貴也(Rd.1) → 田中勝喜(Rd.2,3,5-9) |
A&S RACING | Y |
10 | T&G CyberAgent DUNLOP F360(Rd.1-7,9) | ヒロミ 尾本直史 山田英二(Rd.6) |
JIM GAINER | D |
11 | JIM CENTER FERRARI DUNLOP | 田中哲也 青木孝行 |
JIM GAINER | D |
13 | エンドレスアドバンCCI Z | 影山正美 藤井誠暢 |
ENDLESS SPORTS | Y |
14 | ハンコックエンドレスポルシェ | 木下みつひろ 峰尾恭輔 砂子塾長(Rd.6) |
ENDLESS SPORTS | H |
19 | ウェッズスポーツセリカ | 松田晃司 脇阪薫一 |
RACING PROJECT BANDOH | Y |
26 | カーチスTOMOタイサンGT3(Rd.2,3,9) | 西澤和之 山路慎一 |
TEAM TAISAN ADVAN | Y |
27 | direxiv ADVAN 320R(Rd.1-6) | 密山祥吾 谷口信輝 |
DIREXIV MOTORSPORT[2] | Y |
46 | 吉兆宝山 DIREZZA Z | 佐々木孝太 番場琢 |
MOLA | D |
47 | 吉兆宝山 DIREZZA Z | 長嶋正興 安田裕信 |
MOLA | D |
52 | プロμ太陽石油KUMHOセリカ(Rd.1-3,5-9) | 竹内浩典 嵯峨宏紀 澤圭太(Rd.6) |
TOYOTA TEAM CERUMO(TEAM TAKEUCHI) | K |
55 | DHG ADVAN FORD GT(Rd.2-9) | 光貞秀俊 池田大祐 石浦宏明(Rd.6) |
DHG Racing | Y |
61 | R&D ADVAN VEMAC 320R(Rd.7) →アネブル ADVAN VEMAC320R(Rd.8,9) |
密山祥吾 谷口信輝 |
R&D SPORT | Y |
62 | WILLCOM ADVAN VEMAC408R | 柴原眞介 八木宏之(Rd.1-4) → 黒澤治樹(Rd.5-9) |
WILLCOM R&D SPORT | Y |
70 | 外国屋アドバンポルシェ(Rd.1-4,6,7,9) | 石橋義三 平川晃(Rd.1-4) → 山岸大(Rd.6-7) → 高見沢一吉(Rd.9) 伊橋勲(Rd.6) |
TEAM GAIKOKUYA | Y |
77 | クスコスバルADVANインプレッサ(Rd.5,7-9) | 小林且雄 谷川達也(Rd.5) → 菊池靖(Rd.7-9) |
CUSCO RACING | Y |
87 | トライクジャパン ムルシェ RG-1(Rd.1-3,5-9) | 山西康司 和田久 余郷敦(Rd.6) |
JLOC | Y |
88 | アクティオ ムルシェ RG-1(Rd.1-3,5-9) | マルコ・アピチェラ 桧井保孝 古谷直広(Rd.6) |
JLOC | Y |
96 | EBBRO BTEC MAZIORA 350R | 黒澤琢弥 黒澤翼 |
EBBRO TEAM NOVA | D |
101 | TOY STORY Racing MR-S | 新田守男 高木真一 |
apr | M |
110 | TOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER | 松田秀士 菅一乗 壷林貴也(Rd.6) |
ARKTECH MOTORSPORTS | Y |
111 | RodeoDrive WAKO'S GT3(Rd.1,3,6,7,9) | 飯島寛也 Guts城内 滑川健(Rd.6) |
TEAM LeyJun | Y |
666 | ライフワークBOMEXアップル NSX(Rd.1-5,7,9) | 周防彰悟 山下潤一郎(Rd.1,3-5,7,9) → 高崎保浩(Rd.2) |
Team BOMEX Dream 28 | Y |
777 | 梁山泊 apr MR-S | 田中実 大嶋和也 小林敬一(Rd.6) |
梁山泊 with apr | M |
910 | 洗剤革命 TEAM UEMATSU&石松RSR(Rd.1-4,6,7,9) | 植松忠雄 菊池靖(Rd.1-4,6) → 阪口良平(Rd.6,9) → 山路慎一(Rd.7) |
910RACING WITH TEAM ISHIMATSU | Y |
スケジュール及び勝者
編集開催日 | 開催サーキット | レース距離 | GT500優勝者 | GT300優勝者 | |
---|---|---|---|---|---|
第1戦 | 3月18日・19日 | 鈴鹿サーキット | 約300km | 脇阪寿一 アンドレ・ロッテラー (OPEN INTERFACE TOM'S SC430) |
マルコ・アピチェラ 桧井保孝 (アクティオ ムルシェ RG-1) |
第2戦 | 4月8日・9日 | 岡山国際サーキット | 約300km | 道上龍 小暮卓史 (TAKATA 童夢 NSX) |
密山祥吾 谷口信輝 (direxiv ADVAN 320R) |
第3戦 | 5月3日・4日 | 富士スピードウェイ | 約500km | 服部尚貴 ピーター・ダンブレック (BANDAI DIREZZA SC430) |
柴原眞介 八木宏之 (WILLCOM ADVAN VEMAC408R) |
第4戦 | 6月24日・25日 | セパンサーキット | 約300km | 伊藤大輔 ラルフ・ファーマン (ARTA NSX) |
山野哲也 井入宏之 (雨宮アスパラドリンクRX7) |
第5戦 | 7月22日・23日 | スポーツランドSUGO | 約300km | 立川祐路 高木虎之介 (ZENTセルモSC) |
佐々木孝太 番場琢 (吉兆宝山 DIREZZA Z) |
第6戦 | 8月19日・20日 | 鈴鹿サーキット | 約1,000km | フランスの旗 ブノワ・トレルイエ 星野一樹 フランスの旗 ジェレミー・デュフォア (カルソニック インパル Z) |
竹内浩典 嵯峨宏紀 澤圭太 (プロμ太陽石油KUMHOセリカ) |
第7戦 | 9月9日・10日 | ツインリンクもてぎ | 約300km | フランスの旗 セバスチャン・フィリップ 細川慎弥 (RAYBRIG NSX) |
田中哲也 青木孝行 (JIM CENTER FERRARI DUNLOP) |
第8戦 | 10月14日・15日 | オートポリス | 約300km | 本山哲 松田次生 (XANAVI NISMO Z) |
高橋一穂 加藤寛規 (プリヴェチューリッヒ・紫電) |
第9戦 | 11月4日・5日 | 富士スピードウェイ | 約300km | フランスの旗 ロイック・デュバル 武藤英紀 (EPSON NSX) |
新田守男 高木真一 (TOY STORY Racing MR-S) |
ポイントランキング
編集ドライバー
編集決勝順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 20 | 15 | 11 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
決勝順位(鈴鹿1000km) | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 25 | 20 | 16 | 13 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
予選順位 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
ポイント | 4 | 3 | 2 |
決勝ベストラップ順位 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
ポイント | 3 | 2 | 1 |
- 年間得点は、第1戦~第6戦のうち、最も低いポイントの1レースを除外して合計する。
- 第9戦は、予選順位、決勝ベストラップに対するポイントは与えられない。
- 同ポイントで並んだ場合は、上位入賞回数の多いほうが上位となる。それも同じ場合は、シリーズ全体でのレース走行距離を合計し多いほうが上位となる。
GT500
編集
|
太字 - ポールポジション |
チーム
編集決勝順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 20 | 15 | 11 | 8 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
決勝順位(鈴鹿1000km) | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | 11位 | 12位 | 13位 | 14位 | 15位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 25 | 20 | 16 | 13 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 |
- 年間得点は、第1戦~第6戦のうち、最も低いポイントの1レースを除外して合計する。
- 同ポイントで並んだ場合は、上位入賞回数の多いほうが上位となる。それも同じ場合は、シリーズ全体でのレース走行距離を合計し多いほうが上位となる。
GT500
編集順位 | No | チーム | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | Rd8 | Rd9 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 36 | TOYOTA TEAM TOM'S | 1 | 8 | 3 | 15 | 4 | 10 | 2 | 7 | 4 | 75 |
2 | 22 | NISMO | 12 | 3 | 9 | 2 | 3 | 2 | 10 | 6 | 6 | 70 |
3 | 100 | TEAM KUNIMITSU | 7 | 2 | Ret | 4 | 11 | 9 | 1 | 3 | 13 | 65 |
4 | 23 | NISMO | 2 | Ret | 4 | 5 | 2 | DSQ | 14 | 1 | 11 | 64 |
5 | 35 | TOYOTA TEAM KRAFT | 14 | 12 | 1 | 11 | 7 | 3 | 7 | 9 | 2 | 61 |
6 | 12 | TEAM IMPUL | 13 | 6 | 5 | 3 | 6 | 1 | 13 | 4 | 12 | 60 |
7 | 1 | TOYOTA TEAM CERUMO | 5 | 5 | Ret | 12 | 1 | 7 | 3 | 5 | Ret | 58 |
8 | 18 | Team Honda Racing | 4 | 1 | Ret | 6 | Ret | Ret | 5 | 2 | 7 | 58 |
9 | 8 | Team Honda Racing | 3 | 7 | 8 | 1 | 8 | 6 | 15 | 11 | 14 | 48 |
10 | 32 | NAKAJIMA RACING | 15 | Ret | 7 | 9 | 5 | 4 | 8 | 12 | 1 | 48 |
11 | 6 | Mobil 1 TOYOTA Team LeMans | 6 | 11 | 2 | 14 | 9 | Ret | 4 | 13 | 5 | 36 |
12 | 24 | KONDO Racing | 10 | 10 | 10 | 8 | 10 | 5 | 6 | 14 | 3 | 33 |
13 | 3 | ハセミモータースポーツ | 9 | 4 | 12 | 7 | 13 | 8 | 11 | 8 | 8 | 28 |
14 | 25 | TOYOTA TEAM TSUCHIYA | 8 | 9 | 6 | 10 | 12 | Ret | 12 | 15 | 9 | 13 |
15 | 66 | TOYOTA TEAM SARD | 11 | 13 | 11 | 13 | Ret | 11 | 9 | 10 | 10 | 9 |
順位 | No | チーム | Rd1 | Rd2 | Rd3 | Rd4 | Rd5 | Rd6 | Rd7 | Rd8 | Rd9 | ポイント |
脚注
編集- ^ “SUPER GT AWARDS 2006”. SUPER GT.net (2006年12月16日). 2014年6月17日閲覧。
- ^ 第6戦で撤退し、#61に引き継がれる