社名の由来一覧
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社名の由来一覧とは、企業の社名には付けられた時の「創業者精神・理念・志し・目指すべき目標・社会との関わり」といったものが込められている、その由来を解きほぐし一覧にしたものである。
なお、一部ロゴマークに込められた意味についても記述する。日本企業のロゴマークは、「家紋」「屋号」がルーツとなったケースが多々見うけられる[1]。
各企業の社名の由来
編集あ行
編集- アイフル
- 『アイフル(AIFUL)』とは、Affection「愛情」 Improvement「努力」 Faithfulness「誠実信頼」 Unity「調和結束」 Liveliness「活気」の5つの精神を持つ単語の頭文字を組み合わせたもの。ロゴマークは、赤いハートである[1]。
- AOKIホールディングス
- 創業時の「青木」に因む他、AはAmbition(大きな志)、OはOrganization(組織)、KはKnowledge(知識・能力)、IはInnovation(革新)の意が込められている[1]。
- 秋田書店
- 創業者の秋田貞夫の姓に由来。「週刊少年チャンピオン」の発行元として知られる。
- アコム
- 『アコム(ACOM)』とは、Affection「愛情」、Confidence「信頼」、「Moderation」「節度」の頭文字を組み合わせた造語。
- アシックス
- 「もし神に祈るならば、健全な身体に健全な精神あれかし、と祈るべきだ」というラテン語"Anima Sana In corpore Sano"の頭文字から[4]。「足(アシ)+X(無限の可能性)」「3社を合併した際に、3人で足が6本だから『足(アシ)×6(シックス)』」などはいずれも俗説[5]。アシックスの前身で、現在は同社のブランドになっているオニツカタイガーは、鬼塚商会の第1号バスケットボールシューズを製造した工場の社長が洒落で靴裏へ入れたトラマークを同社の創業者である鬼塚喜八郎が気に入り、アジアでいちばん強い動物でもある虎(=タイガー)に、創業者の姓でこれも「鬼」の連想から強さを感じさせるオニツカを合わせてブランド名にした[6]。
- イケア
- 創業者のイングヴァル・カンプラードのIとK、彼が育ったスウェーデンの農場のエルムタリッド(E)、村の名前のアナグリッド村(A)の頭文字[3]。
- AOCホールディングス
- アラビア石油の英文社名「ARABIAN OIL COMPANY, LTD」の頭文字を取っている[1]。
- オートバックスセブン
- AUTOBACSのロゴには一文字ずつに意味がある。A=Appealアピール, U=Uniqueユニーク, T=Tireタイヤ, O=Oilオイル, B=Batteryバッテリー, A=Accessoryアクセサリー, C=Car audioカーオーディオ, S=Serviceサービスの頭文字を取っている。背景のカラーであるカリファルニアオレンジは、アメリカの開拓精神を表わしている[1]。
- オリックス ORIX
- 旧社名の「オリエント・リース」の“オリエント”(ORIENT)の響きを残し、それに独創性を意味する「ORIGINAL」(オリジナル)と柔軟性や多様性を意味する「X」(エックス)を組み合わせたもの。
か行
編集- カプコン
- 「パーソナルコンピュータ」に対抗して考案した「カプセルコンピュータ」という言葉の略である[1]。
- クラレ
- 創業当初の社名は「倉敷レイヨン」。繊維以外の事業多角化により、倉敷の「倉(クラ)」とレイヨンの「レ」を採って『クラレ』とした。
- クリナップ
- 野球の「クリーンナップトリオ」という言葉が流行した昭和35年頃、同社の流し台・調理台・ガス台は、台所のクリーンナップトリオであるという意味のブランド名で考えられ、トリオを省略して語感の良さより「クリナップ」となった。創業時の社名は「井上食卓」、「井上工業」を経て昭和58年に現社名となる[16]。
- ケンウッド
- Kenwoodとは、英国の地名で「ケント州の森」という意味である。戦後に「春日無線電機商会」として創業され、米国への製品輸出を機会に社名もブランドも「トリオ」とした。トリオとは義兄弟3人で設立した会社という意味がある。しかし「トリオ」は米国で商標として既に使用されていたため、米国代理店の扱っていた陶器ブランド「Kenwood」を使用し、海外はケンウッド、日本ではトリオの2ブランドとなっていた。昭和61年に社名もケンウッドと変更した[16]。
さ行
編集- 参天製薬
- 儒教の経典四書の「中庸」にある「天地の化育を賛く可ければ、即ち以って天地と参となる可し」(本来聖人は万物の秩序と原理(天)と人間社会(地)の調和を助ける)から「参」と「天」の2文字を社名としている。
- スクウェア・エニックス
- 2003年4月にスクウェアとエニックスが合併。スクウェアはゴルフ用語で、問題に対して直視していく企業体を目指す意味と、クリエーターが集まる広場の意味が込められている。エニックスは公団住宅情報誌を手がけていた「営団社募集サービスセンター」の子会社として設立され、アメリカで開発された最初期のコンピュータ「エニアック」と不死鳥の「フェニックス」を併せた造語[14]。
- 住友スリーエム
- 3Mと「住友電工」「日本電気」の合弁会社として1960年に設立された。3Mは、ミネソタの鉱山工業会社の意味のMinnesota Mining & Manufacturing Co.の頭文字を取っている[16]。
- セガ
- ジュークボックスやスロットマシーンの輸入会社、サービス・ゲームズ・ジャパンが発展的に解消して設立された日本機械製造が開発した国産初のジュークボックス「セガ1000」にちなむ。「セガ」はSERVICE GAMESの略称による[14]。
た行
編集- ちふれ化粧品
- 旧社名は「東京実業株式会社」。「ちふれ」の由来は、同社と提携関係を結ぶ全国地域婦人団体連絡協議会(ぜんこくちいきふじんれんらくきょうぎかい。地婦連=ちふれん)の頭文字からきている。
- 電通 dentsu
- 旧社名の「日本電報通信社」を略したものを現在の社名としている。
- 東通
- テレビ制作会社の『東通』とは、旧社名の「東京通信機工事」を略したもの。
- トステム
- 旧社名「トーヨーサッシ」が昭和59年から使用していたブランド名TOSTEMを事業拡大に合わせ平成4年「トステム」として社名に採用した。TOSTEMは、TOTAL SYSTEMの略である。大正12年「妙見屋商店」として創業、妙見菩薩の「妙見」を社名とした[16]。
- トヨタ自動車
- 創業家の豊田は「とよだ」と読む。個人的企業から脱するために、当初はカタカナの「トヨダ自動車」とする計画でいたが、ブランドマークの公募で選ばれた中島種夫のデザインが濁音の無い『トヨタ』であった。姓名判断で画数が良かったこと、また、個人名から離れる趣旨になることから、第一号の車名「トヨタ号」とし社名も「トヨタ」にて登録した[16]。
- トリンプ・インターナショナル
- Triumph(勝利、ドイツ語では「トリウムフ」)から。日本法人は発音しやすく「トリンプ」を正式名とした。
な行
編集- 日本アイ・ビー・エム
- 昭和12年に設立された日本法人社名は「日本ワットソン統計会計機械」であった。その後2度の改称により昭和34年に現在の社名となった。IBMは、International Business Machines Corp.の頭文字を取っている[16]。
- 日本ビクター(現・JVCケンウッド)
- ビクターの社名由来は、エジソンのフォノグラフに対して「勝利者」であるという意味、トレードマークの蓄音機ホーン形状がV字形である、命名者のエルドリッジ・ジョンソンの友人名と諸説あるが定かではない。日本ビクターは、ビクター・トーキング・マシン社(現・RCA)の子会社「日本ビクター蓄音機」として昭和2年にできた。昭和20年に今の社名となり、戦後日本企業として再スタートしている。VHS方式のビデオ生みの親としても世界的に知られる。モデルとなった犬は、ニッパーという名前の実存する犬だった[16]。
は行
編集- パイン
- 看板商品のパインアメから。
- バンダイナムコエンターテインメント
- 2005年(平成17年)9月にバンダイとナムコが合併。バンダイは1950年(昭和25年)に設立された玩具製造会社「萬代屋」に始まり、中国古典に見える「萬代不易(永遠に変わらないこと)」に由来する。ナムコは1955年(昭和30年)創業の「中村製作所」に始まり、英語名(Nakamura Amusement Machine Manufacturing Company)の頭文字からナムコとした[14]。
- ファンケル
- 「ファイン」(fine)と「ケミカル」(chemical)を合わせた造語。または「不安を蹴る」の語呂合わせ。
- ブシロード
- 「カードファイト!!ヴァンガード」などで知られる『ブシロード』は、創業者の木谷高明がブロッコリー時代に開発したメディアミックス作品「熱風海陸ブシロード」から由来。また「武士道」の意味も込められている。
- ブリヂストン
- 創業者の石橋姓を英語で直訳し「ストーンブリッジ」と考えたが語呂合わせが良くなかったので、ブリヂストンと逆にした。ルーツは、地下足袋を製造していた「日本足袋」(現在のアサヒコーポレーション)のタイヤ部から昭和6年に福岡県久留米市にて独立して出来た会社である[16]。
- ブラザー工業
- 21歳で家業を継いだ安井正義が6男4女の力を合わすべく「安井ミシン兄弟商会」に大正14年に「安井ミシン商会」を改称。国産化ミシン第1号を昭和3年に会社名の「兄弟」から「ブラザー」ブランド名で販売開始した。昭和36年タイプライターの生産と多角化により翌年現社名となる。「ブラザー」ではなく、ミシンを使う女性の「シスター」ブランドとしたかったがすでに商標登録されていて使えなかった[16]。
ま行
編集- マルエツ
- 創業当初の社名は「魚悦商店」で、社紋が「○」に「悦」だったことから社名も「マルエツ」とした。
- 三越
- 1603年に「越後屋」として創業。1904年に「三越呉服店」に改称。社名は「越後屋」の「越」と創業家の「三井」の姓からの「三」を採っている。
や行
編集- ヤンマー
- 農作業用機械のエンジンメーカーとして創業された山岡発動機工作所のエンジンのブランド名がその後社名となった。豊作を意味する昆虫トンボの親玉である「オニヤンマ」から「ヤンマー」と長音を付け親しみやすくしている[16]。
ら行
編集- りそなホールディングス・りそな銀行
- ラテン語の「Resona」(共鳴する、響き合う)に由来。
- ロッテ
- 創業者重光武雄がゲーテの名作「若きウェルテルの悩み」に感動し、誰からも愛されるヒロイン「シャルロッテ」は永遠の恋人とされており、永遠に「お口の恋人」でありたいと「ロッテ」とした[1]。
わ行
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf bg bh bi bj bk bl bm 成美堂出版編集部 2007, p. [要ページ番号].
- ^ 御堀直嗣『アウディの矜持』河出書房新社、2012年12月、25頁。ISBN 9784309246116。
- ^ a b c 西東社編集部 2016, p. 206.
- ^ “ASICS Corporate”. 株式会社アシックス コーポレートサイト. 2021年5月12日閲覧。
- ^ Sugimoto, Kyoko (2011年6月23日). “【まめち】社名の由来が都市伝説化してる『アシックス』 ホントはどういう意味?”. ガジェット通信 GetNews. 2021年5月12日閲覧。
- ^ GENTLEMAN SURFER (2018年5月10日). “オニツカタイガーが世界でバカ売れする4つの理由とは?”. 男前研究所. 2021年5月12日閲覧。
- ^ a b 西東社編集部 2016, p. 209.
- ^ 経済産業省 2006, p. 69.
- ^ エステー公式サイト「会社情報」より。
- ^ “オーエスジー株式会社(東証1部、名証1部上場)”. リクナビ2014 (2012年12月1日). 2013年7月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月5日閲覧。
- ^ 「由来.jp」、2013年7月5日閲覧
- ^ “誕生秘話”. オルファ株式会社. 2013年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月5日閲覧。
- ^ a b c d 若松真平 (2014年12月26日). “キングジムは「事務の王様」 各社の“社名秘話”、ネットで話題に”. withnews. 2021年5月12日閲覧。
- ^ a b c d 卯月鮎 (2019年9月1日). “セガ、スクエニ…ゲーム会社の社名の由来、いくつ知ってる?”. 日刊SPA!. 2021年5月12日閲覧。
- ^ “gung-hoの意味・使い方”. 英辞郎 on the WEB. 2021年5月12日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 本間 2007, p. [要ページ番号].
- ^ SANGARIA|サンガリア. “SANGARIA”. www.sangaria.co.jp. 2023年6月11日閲覧。
- ^ “三精輸送機|由来.jp”. www.yurai.jp. 2019年2月11日閲覧。
- ^ a b c d 西東社編集部 2016, p. 207.
- ^ “Q&A”. スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI. 2021年5月12日閲覧。
- ^ “会社情報”. 花園工具(VICTOR). 2013年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月5日閲覧。
- ^ 『カーグラフィック』2013年5月号「昂ぶるトリノ フィアット・グループのいま」
- ^ 不二越「企業情報」、2013年7月5日閲覧
- ^ “企業情報”. マックス株式会社. 2014年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月5日閲覧。
- ^ “輸入工具屋スタッフブログ”. みんカラ (2011年3月23日). 2014年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月5日閲覧。
- ^ “モスバーガーの歴史について”. モスバーガー公式サイト. 2021年5月12日閲覧。
- ^ “会社概要(社名の由来とCIS)”. RYOBI. 2013年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月5日閲覧。
- ^ 経済産業省 2006, p. 83.
参考文献
編集- 本間之英『誰かに教えたくなる社名の由来』講談社〈講談社+α文庫〉、2007年3月。ISBN 978-4-06-281097-5。
- 成美堂出版編集部 編『日本のロゴ』成美堂出版、2007年10月20日。ISBN 978-4-415-30264-5。
- 西東社編集部 編『会話に困らない!使える「雑談力」1500』西東社、2016年12月。ISBN 9784791625116。
- “第3章 デザインマネジメントのケーススタディ” (PDF). 経済産業省. デザインの効果測定に関する調査報告書 (2006年3月31日). 2013年3月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月5日閲覧。
- 各社公式ホームページ[出典無効]
関連項目
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