メジャーリーグベースボールの永久欠番

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メジャーリーグベースボールの永久欠番(メジャーリーグベースボールのえいきゅうけつばん、Major League Baseball retired numbers)はメジャーリーグベースボール(MLB)の競技者・関係者などに対して適用される永久欠番について述べる。MLBのチームにとって、多くの背番号は受け継がれ使い回されるものであるが、多大な功績を残した人物の使用した背番号を、その人物の栄誉と栄光の歴史を末永く称えるために、チーム内で欠番として本人しか利用できないようにしたものが永久欠番である。

42番がメジャーリーグ全球団の永久欠番に制定されたジャッキー・ロビンソン

概要

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背番号の始まりは、1916年クリーブランド・インディアンスが、選手をより識別しやすくし、スコアカードの販売を増やすために制服に番号を付けたのが始まりとされる。初めて背番号を採用したのは、1929年ニューヨーク・ヤンキースだった。当初の背番号は付ける本人が決めるものではなく打順ごとに番号を割り振っただけだった。そのため、ベーブ・ルースは3番、ルー・ゲーリッグは4番をつけていた。

永久欠番の歴史は1939年7月、ニューヨーク・ヤンキースがルー・ゲーリッグが使用していた背番号4を欠番としたことに始まる。この年ゲーリッグは不治の病とされていた筋萎縮性側索硬化症(ALS、いわゆる「ルー・ゲーリッグ病」)で6月に引退を余儀なくされたが、長年の功績に敬意を表して、彼が病気から復帰するまでチームとして彼の背番号を他の誰にも使わせないという意味で欠番措置にした。そのことに対してゲーリッグは引退後もチームに居続けることができることに歓喜した[注釈 1][1]

当初はあくまでもニューヨーク・ヤンキースによるゲーリッグ個人に対してのみ設けられた特例措置であったが[注釈 2]ナショナル・リーグニューヨーク・ジャイアンツカール・ハッベルの「11」が永久欠番に指定されたことで徐々にほかのチームも取り入れるようになった。野球は他のスポーツとは違い、監督やコーチもユニフォームを着用するため、監督やコーチも永久欠番の対象になっており、それ以来150人以上の背番号が永久欠番となっている。一部の人物は複数の球団で欠番になったり、複数の人物がチーム内の同じ番号で顕彰されているケースもある。また、タイ・カッブクリスティ・マシューソンのような背番号がなかった時代の選手や、背番号を持たないオーナーなどの球団関係者やチームに長年貢献したスポーツキャスター、更にはチームを応援するファンも永久欠番の対象となり、その場合対象に背番号を贈呈して欠番に指定する、チームのイニシャルなど数字以外の「欠番」を指定する、数字を指定せず対象の名前を以て「欠番扱い」とする、といった手段がとられる。

 
全球団で永久欠番となっているジャッキー・ロビンソンの背番号42

1901年以降では初の黒人選手で[注釈 3]、その後の黒人選手のMLBでのプレーの道を切り開いたジャッキー・ロビンソンの「42」は1972年ロサンゼルス・ドジャースで永久欠番となっていたが、MLBは1997年4月15日にロビンソンのメジャーデビュー50周年を記念して「42番」を全球団で永久欠番に制定した[注釈 4]。この理由に映画「42 〜世界を変えた男〜」の劇中でピー・ウィー・リースが発したセリフにもあるように「明日は全員で『42』を着けるか。そうすりゃ見分けがつかない(から野次られない)」という、人種差別に対する抗議を表している。[2]ただし、制定される以前から「42」を使っていた選手は、特例として継続して使用することが認められた[注釈 5]日本のプロ野球では日本語語呂合わせで「に」につながる忌み数としての影響もあり、どの球団であっても必ずといっていいほど背番号の「42」が外国人選手が持つ事実上の専用持ち番なのはこのためであり、同番号を持つ外国人選手も非常に多くなっている。


上記の「42」を除いて永久欠番の制定基準に規定はなく、各球団に委ねられている[注釈 6]

その他、ブルージェイズはチーム創設以来、永久欠番制度を設けずに、「レベル・オブ・エクセレンス」という形で背番号を欠番とせずに、個人として顕彰していたが[注釈 7]、2011年ロベルト・アロマーの12を永久欠番とした事で、他球団と足並みを揃えた(ただしレベル・オブ・エクセレンスとしての顕彰は引き続き行なっている)。その後もワシントン・ナショナルズ[注釈 8]が最後の永久欠番指定選手がいないチームとなっていたが、2022年ライアン・ジマーマンをナショナルズ初の永久欠番指定としたことにより、MLB全チームにおいてMLB指定の「42」を除いた番号で一つ以上の永久欠番を指定している。

永久欠番

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  アメリカ野球殿堂表彰者

全球団共通

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チーム 番号 欠番対象者 制定年月日 ポジション 備考
全球団[5] 42 ジャッキー・ロビンソン 1997年4月15日 内野手 ロビンソンのMLBデビューから50周年となる1997年4月15日に指定

アメリカン・リーグ

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アメリカン・リーグ
チーム 番号 欠番対象者 制定年月日 ポジション 備考
ニューヨーク・
ヤンキース
[6]
1 ビリー・マーティン 1986年8月10日 内野手・監督
2 デレク・ジーター 2017年5月14日 遊撃手
3 ベーブ・ルース 1948年6月13日 外野手
4 ルー・ゲーリッグ 1939年7月4日 一塁手 MLB初の永久欠番指定
5 ジョー・ディマジオ 1952年4月18日 外野手
6 ジョー・トーリ 2014年8月23日 監督
7 ミッキー・マントル 1969年6月8日 外野手
8 ビル・ディッキー 1972年7月22日 捕手 MLB初の連名による永久欠番
ヨギ・ベラ 1972年7月22日 捕手
9 ロジャー・マリス 1984年7月21日 外野手
10 フィル・リズート 1985年8月4日 遊撃手
15 サーマン・マンソン 1979年8月3日 捕手
16 ホワイティ・フォード 1974年8月3日 投手
20 ホルヘ・ポサダ 2015年8月22日 捕手
21 ポール・オニール 2022年2月22日 外野手
23 ドン・マッティングリー 1997年8月31日 一塁手
32 エルストン・ハワード 1984年7月21日 捕手
37 ケーシー・ステンゲル 1970年8月8日 監督
42 マリアノ・リベラ 2013年9月22日 投手
44 レジー・ジャクソン 1993年8月14日 外野手
46 アンディ・ペティット 2015年8月23日 投手
49 ロン・ギドリー 2003年8月23日 投手
51 バーニー・ウィリアムス 2015年5月24日 外野手
ボルチモア・
オリオールズ
[7]
4 アール・ウィーバー 1982年9月19日 監督
5 ブルックス・ロビンソン 1978年4月14日 三塁手
8 カル・リプケン・ジュニア 2001年10月6日 遊撃手
20 フランク・ロビンソン 1972年3月10日 外野手
22 ジム・パーマー 1985年9月1日 投手
33 エディ・マレー 1998年6月7日 一塁手
ボストン・
レッドソックス
[8]
1 ボビー・ドーア 1988年5月21日 二塁手
4 ジョー・クローニン 1984年5月29日 遊撃手
6 ジョニー・ペスキー 2008年9月28日 遊撃手
8 カール・ヤストレムスキー 1989年8月6日 外野手
9 テッド・ウィリアムズ 1984年5月29日 外野手
14 ジム・ライス 2009年7月28日 外野手
26 ウェイド・ボッグス 2016年5月26日 三塁手
27 カールトン・フィスク 2000年9月4日 捕手
34 デビッド・オルティーズ 2017年6月23日 指名打者
(内野手)
45 ペドロ・マルティネス 2015年7月28日 投手
タンパベイ・
レイズ
[9]
12 ウェイド・ボッグス 2000年4月7日 三塁手
66 ドン・ジマー 2015年4月6日 チームスタッフ
トロント・
ブルージェイズ
[10]
32 ロイ・ハラデイ 2018年2月12日 投手
シカゴ・
ホワイトソックス
[11]
2 ネリー・フォックス 1976年5月1日 二塁手
3 ハロルド・ベインズ 1989年8月20日 外野手 現役中に制定
4 ルーク・アップリング 1975年6月7日 遊撃手
9 ミニー・ミノーソ 1983年5月8日 外野手
11 ルイス・アパリシオ 1984年8月14日 遊撃手 同郷のオマー・ビスケルに貸し出していた時期あり
14 ポール・コネルコ 2015年5月23日 一塁手
16 テッド・ライオンズ 1987年7月25日 投手
19 ビリー・ピアース 1987年7月25日 投手
35 フランク・トーマス 2010年8月29日 一塁手
56 マーク・バーリー 2017年6月24日 投手
72 カールトン・フィスク 1997年9月14日 捕手
クリーブランド・
ガーディアンズ
[12]
3 アール・アベリル 1975年6月8日 外野手
5 ルー・ブードロー 1970年7月9日 遊撃手
14 ラリー・ドビー 1994年7月3日 外野手
18 メル・ハーダー 1990年7月28日 投手
19 ボブ・フェラー 1956年12月28日 投手
20 フランク・ロビンソン 2017年5月28日 外野手
21 ボブ・レモン 1998年6月20日 投手
25 ジム・トーミ 2018年8月18日 一塁手
455 インディアンスファン 2001年5月29日 ファン 1995年6月12日から2001年4月4日までホームゲームが455戦連続で満員になったことを記念した「ファンのための背番号」
デトロイト・
タイガース
[13]
1 ルー・ウィテカー 2022年8月6日 二塁手 2019年12月に欠番指定が決定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響により欠番表彰が延期されていた。
2 チャーリー・ゲーリンジャー 1983年6月12日 二塁手
3 アラン・トランメル 2018年8月26日 遊撃手
5 ハンク・グリーンバーグ 1983年6月12日 一塁手
6 アル・ケーライン 1980年8月17日 外野手
10 ジム・リーランド 2024年6月3日 監督
11 スパーキー・アンダーソン 2011年6月26日 監督
16 ハル・ニューハウザー 1997年7月27日 投手
23 ウィリー・ホートン 2000年7月15日 外野手
47 ジャック・モリス 2018年8月12日 投手
タイ・カッブ 2000年 外野手 背番号がない時代の選手で欠番扱い
アーニー・ハーウェル英語版 2000年 アナウンサー 実況担当
カンザスシティ・
ロイヤルズ
[14]
5 ジョージ・ブレット 1994年5月14日 三塁手
10 ディック・ハウザー 1987年7月3日 監督
20 フランク・ホワイト 1995年5月2日 二塁手
ミネソタ・
ツインズ
[15]
3 ハーモン・キルブルー 1974年5月4日 一塁手
6 トニー・オリバ 1991年7月14日 外野手
7 ジョー・マウアー 2019年6月15日 捕手
10 トム・ケリー 2012年9月8日 監督
14 ケント・ハーベック 1995年8月13日 一塁手
28 バート・ブライレブン 2011年7月16日 投手
29 ロッド・カルー 1987年7月19日 二塁手
34 カービー・パケット 1997年5月25日 外野手
36 ジム・カート 2022年7月16日 投手
ヒューストン・
アストロズ
[16]
5 ジェフ・バグウェル 2007年8月26日 一塁手
7 クレイグ・ビジオ 2008年8月17日 二塁手
24 ジミー・ウィン 2005年6月25日 外野手
25 ホセ・クルーズ 1992年10月3日 外野手
32 ジム・アンブリット 1965年4月12日 投手
33 マイク・スコット 1992年10月3日 投手
34 ノーラン・ライアン 1996年9月29日 投手
40 ドン・ウィルソン 1975年4月13日 投手
49 ラリー・ダーカー 2002年5月19日 投手
ロサンゼルス・
エンゼルス
[17]
11 ジム・フレゴシ 1998年8月1日 遊撃手
26 ジーン・オートリー 1982年8月3日 オーナー 著名な歌手でありエンゼルス創設者・初代オーナー
29 ロッド・カルー 1991年8月6日 一塁手
30 ノーラン・ライアン 1992年6月16日 投手
50 ジミー・リース 1995年8月2日 コーチ
オークランド・
アスレチックス
[18]
9 レジー・ジャクソン 2004年5月22日 外野手
24 リッキー・ヘンダーソン 2009年8月1日 外野手
27 キャットフィッシュ・ハンター 1991年6月9日 投手
34 ローリー・フィンガーズ 1993年7月5日 投手
デーブ・スチュワート 2019年8月25日 投手
43 デニス・エカーズリー 2005年8月13日 投手
ウォルター・A・ハース・ジュニア英語版 1995年 オーナー ジーンズメーカーのリーバイスオーナーでありアスレチックス2代目オーナーで、本拠地移転を阻止した事に敬意を表して
シアトル・
マリナーズ
[19]
11 エドガー・マルティネス 2017年8月12日 指名打者
(内野手)
24 ケン・グリフィー・ジュニア 2016年8月6日 外野手
テキサス・
レンジャーズ
[20]
7 イバン・ロドリゲス 2017年8月12日 捕手
10 マイケル・ヤング 2019年8月31日 遊撃手
26 ジョニー・オーツ 2005年8月5日 監督
29 エイドリアン・ベルトレ 2019年6月8日 三塁手
34 ノーラン・ライアン 1996年9月15日 投手

ナショナル・リーグ

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ナショナル・リーグ
チーム 番号 欠番対象者 制定年月日 ポジション 備考
アトランタ・
ブレーブス
[21]
3 デール・マーフィー 1994年6月13日 外野手
6 ボビー・コックス 2011年8月12日 監督
10 チッパー・ジョーンズ 2013年6月28日 三塁手
21 ウォーレン・スパーン 1965年12月11日 投手
25 アンドリュー・ジョーンズ 2023年4月3日 外野手
29 ジョン・スモルツ 2012年6月8日 投手
31 グレッグ・マダックス 2009年7月17日 投手
35 フィル・ニークロ 1984年8月6日 投手
41 エディ・マシューズ 1969年7月26日 三塁手
44 ハンク・アーロン 1977年4月15日 外野手
47 トム・グラビン 2010年8月6日 投手
ニューヨーク・
メッツ
[22]
14 ギル・ホッジス 1973年6月9日 監督
16 ドワイト・グッデン 2024年4月14日 投手
17 キース・ヘルナンデス 2022年7月10日 一塁手
18 ダリル・ストロベリー 2024年6月1日 外野手
24 ウィリー・メイズ 2022年8月27日 外野手
31 マイク・ピアッツァ 2016年7月30日 捕手
36 ジェリー・クーズマン 2019年9月24日 投手 新型コロナウイルス感染症の影響により欠番表彰が2021年8月28日に延期された。
37 ケーシー・ステンゲル 1965年9月2日 監督
41 トム・シーバー 1988年6月24日 投手
ウィリアム・シェイ[23] 2008年4月8日 球団創設者 本拠地のシェイ・スタジアムの取り壊しの際に欠番扱い
ラルフ・カイナー 2014年3月31日 アナウンサー 実況担当
マイアミ・マーリンズ 16 ホセ・フェルナンデス 2016年 投手
ワシントン・ナショナルズ 11 ライアン・ジマーマン 2022年 三塁手
フィラデルフィア・
フィリーズ
[24]
1 リッチー・アッシュバーン 1979年8月24日 外野手
14 ジム・バニング 2001年4月16日 投手
15 ディック・アレン 2020年9月3日 三塁手
20 マイク・シュミット 1990年5月26日 三塁手
32 スティーブ・カールトン 1989年7月29日 投手
34 ロイ・ハラデイ 2020年2月4日 投手 新型コロナウイルス感染症の影響により欠番表彰が翌2021年8月8日に延期された。
36 ロビン・ロバーツ 1962年3月21日 投手
ピート・アレクサンダー 2001年 投手 背番号導入前の功績のため「P」の欠番扱い
チャック・クライン 2001年 外野手 毎シーズン背番号を変えていたため「P」の欠番扱い
シカゴ・
カブス
[25]
10 ロン・サント 2003年9月28日 三塁手
14 アーニー・バンクス 1982年8月22日 遊撃手
23 ライン・サンドバーグ 2005年8月28日 二塁手
26 ビリー・ウィリアムズ 1987年8月13日 外野手
31 ファーガソン・ジェンキンス 2009年5月3日 投手
グレッグ・マダックス 2009年5月3日 投手
シンシナティ・
レッズ
[26]
1 フレッド・ハッチンソン 1964年10月19日 監督
5 ジョニー・ベンチ 1984年8月11日 捕手
8 ジョー・モーガン 1998年6月6日 二塁手
10 スパーキー・アンダーソン 2005年5月28日 監督
11 バリー・ラーキン 2012年8月25日 遊撃手
13 デーブ・コンセプシオン 2007年8月25日 遊撃手
14 ピート・ローズ 2016年6月26日 内野手
18 テッド・クルズースキー 1998年7月18日 一塁手
20 フランク・ロビンソン 1998年5月22日 外野手
24 トニー・ペレス 2000年5月27日 一塁手
ミルウォーキー・
ブルワーズ
[27]
1 バド・セリグ 2015年4月6日 オーナー 球団初代オーナー、MLBコミッショナー
4 ポール・モリター 1999年6月11日 三塁手
19 ロビン・ヨーント 1994年5月29日 遊撃手
34 ローリー・フィンガーズ 1992年8月9日 投手
44 ハンク・アーロン 1976年10月3日 外野手
50 ボブ・ユッカー 2009年3月12日 アナウンサー 実況担当
ピッツバーグ・
パイレーツ
[28]
1 ビリー・マイヤー 1954年 監督
4 ラルフ・カイナー 1987年9月19日 外野手
8 ウィリー・スタージェル 1982年9月6日 一塁手
9 ビル・マゼロスキー 1987年8月7日 二塁手
11 ポール・ウェイナー 2007年7月21日 外野手 現役引退から永久欠番に指定されるまでの期間は最長の68年
20 パイ・トレイナー 1972年4月18日 内野手
21 ロベルト・クレメンテ 1973年4月6日 外野手
33 ホーナス・ワグナー 1952年2月16日 遊撃手 選手時代には背番号が無かったが、引退後にコーチとして着用した番号
40 ダニー・マートー 1977年4月7日 監督
セントルイス・
カージナルス
[29]
1 オジー・スミス 1996年9月26日 遊撃手
2 レッド・ショーエンディーンスト 1996年5月11日 内野手・監督
6 スタン・ミュージアル 1963年9月29日 外野手
9 イーノス・スローター 1996年9月6日 外野手
10 トニー・ラルーサ 2012年5月11日 監督
14 ケン・ボイヤー 1984年5月20日 三塁手
17 ディジー・ディーン 1974年9月22日 投手
20 ルー・ブロック 1979年9月9日 外野手
23 テッド・シモンズ 2021年7月31日 捕手
24 ホワイティ・ハーゾグ 2010年7月31日 監督
42 ブルース・スーター 2006年9月17日 投手
45 ボブ・ギブソン 1975年9月1日 投手
85 オーガスト・ブッシュ 1984年4月13日 オーナー 球団買収後にCEOや会長などを歴任。「85」は1984年に引退した時の年齢
ロジャース・ホーンスビー 1963年 内野手 背番号がない時代に全盛期を過ごしたことからチームロゴの「SL」を欠番扱い
ジャック・バック 2002年 アナウンサー 実況担当
アリゾナ・
ダイヤモンドバックス
[30]
20 ルイス・ゴンザレス 2010年8月7日 外野手
51 ランディ・ジョンソン 2015年8月8日 投手
コロラド・
ロッキーズ
[31]
17 トッド・ヘルトン 2014年8月17日 一塁手
33 ラリー・ウォーカー 2020年1月17日 外野手
ケリー・マクレガー英語版 2010年9月28日 球団社長 初代球団社長。イニシャルの「KSM」を欠番扱い
ロサンゼルス・
ドジャース
[32]
1 ピー・ウィー・リース 1984年7月1日 遊撃手
2 トミー・ラソーダ 1997年8月15日 監督
4 デューク・スナイダー 1980年7月6日 外野手
14 ギル・ホッジス 2022年6月4日 一塁手
19 ジム・ギリアム 1978年10月10日 内野手
20 ドン・サットン 1998年8月14日 投手
24 ウォルター・オルストン 1977年6月5日 監督
32 サンディー・コーファックス 1972年6月4日 投手
34 フェルナンド・バレンズエラ 2023年8月12日 投手
39 ロイ・キャンパネラ 1972年6月4日 捕手
42 ジャッキー・ロビンソン 1972年6月4日 内野手 全球団共通
53 ドン・ドライスデール 1984年7月1日 投手
サンディエゴ・
パドレス
[33]
6 スティーブ・ガービー 1988年4月16日 一塁手
19 トニー・グウィン 2004年9月4日 外野手
31 デーブ・ウィンフィールド 2001年4月14日 外野手
35 ランディ・ジョーンズ 1997年5月9日 投手
51 トレバー・ホフマン 2011年8月21日 投手
レイ・クロック 1984年 オーナー 球団2代目オーナー
ジェリー・コールマン 2001年 アナウンサー 実況担当
サンフランシスコ・
ジャイアンツ
[34]
3 ビル・テリー 1984年 内野手
4 メル・オット 1948年7月17日 外野手
11 カール・ハッベル 1944年 投手 ナ・リーグ初の永久欠番指定
20 モンテ・アーヴィン 2010年6月26日 外野手
22 ウィル・クラーク 2020年7月11日 一塁手 新型コロナウイルス感染症の影響により欠番表彰が2022年7月30日に延期されている。
24 ウィリー・メイズ 1972年5月12日 外野手
25 バリー・ボンズ 2018年8月11日 外野手
27 フアン・マリシャル 1983年7月10日 投手
30 オーランド・セペダ 1999年7月11日 一塁手
36 ゲイロード・ペリー 2005年7月23日 投手
44 ウィリー・マッコビー 1980年9月21日 一塁手
クリスティ・マシューソン 1988年 投手 背番号がない時代の投手でニューヨークのイニシャル「NY」を欠番扱い
ジョン・マグロー 1988年 監督 背番号がない時代の監督でニューヨークのイニシャル「NY」を欠番扱い

複数球団にまたがる同一人物の永久欠番

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現在までに12名が存在する。

3球団で永久欠番
2球団で永久欠番

複数の競技者を称えた永久欠番

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現在までに6つのケースがある。

失効した永久欠番

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一度永久欠番として制定されたが失効した番号がある。ワシントン・ナショナルズは前身のモントリオール・エクスポズで永久欠番に制定されていた3つの番号を2005年の本拠地のワシントンへの移転に伴い、引き続き「エクスポズの永久欠番」して顕彰する一方、ナショナルズでは改めて当該番号の使用を再開し、将来的に別途「ナショナルズの永久欠番」が制定される可能性も示唆され[注釈 10]、2022年にライアン・ジマーマンがナショナルズとしては初の永久欠番となった。

失効した永久欠番
チーム 番号 欠番対象者 制定年月日 ポジション 備考
モントリオール・
エクスポズ
[35]
8 ゲイリー・カーター 1993年7月31日 捕手
10 ラスティ・スタウブ 1993年5月15日 外野手
アンドレ・ドーソン 1997年7月6日 外野手
30 ティム・レインズ 2004年6月19日 外野手
レッズ 5 ウィラード・ハーシュバーガー 1940年 捕手 ハーシュバーガーが自殺した1940年に追悼の意による一時的なもの[注釈 11]。同年ディック・ウェスト英語版が着用し、その後ジョニー・ベンチの永久欠番となっている。ハーシュバーガーとの連名ではない。
マーリンズ 5 カール・バーガー 1993年4月5日 その他 初代球団社長で球団創設後、開幕前に死去。バーガーに敬意を表して彼が大ファンだったジョー・ディマジオの5番を欠番とした。2012年に球団名変更の際に欠番を解除[36]
ブルージェイズ 12 ロベルト・アロマー 2011年7月31日 二塁手 2011年にアメリカ野球殿堂入りを果たせたものの、2021年、過去に自ら起こした性的な事件からMLB不適切者リストに記載されたことでブルージェイズはアロマーの一切の名誉を剥奪、2023年に欠番を解除。

名誉番号(準永久欠番)

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永久欠番にはなっていないものの敬意を表して永久欠番に準ずる形で、通常、名誉番号(honored(honoured) number)と呼ばれ、非公式ながら欠番としている番号。

未だ現役の選手を含めて将来的に永久欠番となる可能性を有するものを含めて、欠番状態が継続している番号を記載する

名誉番号
チーム 番号 対象者 欠番期間など 備考
ホワイトソックス 6 チャーリー・ラウ 1995年- 選手としては平凡で、選手時代に在籍したこともないが、卓越した打撃理論を持つ名打撃コーチとして知られた。1982年から在籍したがガンの治療の為に1983年オフに退団し、翌年3月に50歳の若さで死去。その死を悼んでの欠番。
1989年から95年までラウの教え子で名打撃コーチのウォルト・リニアックが「師に敬意を表して」同番号を付けたが、退団後は着用者が1人もいない。
13 オジー・ギーエン 2003年-
メッツ 8 ゲイリー・カーター 2002年-
エンゼルス 15 ティム・サーモン 2007年 -
レッドソックス 21 ロジャー・クレメンス 1997年-
49 ティム・ウェイクフィールド 2012年-
オリオールズ 7 カル・リプケン・シニア英語版 1989年-
44 エルロッド・ヘンドリックス 2005年- 1978年にオリオールズの選手兼任コーチに就任以降、2005年シーズンの終了後に急死するまで一度も退団することなくブルペンコーチとして同番号を付け続けた。
カージナルス 4 ヤディアー・モリーナ 2023年-
5 アルバート・プホルス 2012年 - 2021年、2023年-
マリナーズ 51 ランディ・ジョンソン 1999 - 2000年、2012年 - 2017年、2020年-
51 イチロー 2012年 - 2017年、2020年-
ブルワーズ 17 ジム・ガントナー 1993年-

脚注

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注釈

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  1. ^ 引退の際、 "Today, I consider myself the luckiest man on the face of the Earth."(「今日の私は自分を地球上で最も恵まれた男だと思っています」)と残している。
  2. ^ 一方でベーブ・ルースのヤンキース退団以降、1935年から1948年に永久欠番に指定されるまで13年間で合計7人の選手がヤンキースの「3」をつけていた[1]
  3. ^ ジャッキー・ロビンソンがメジャーリーグ最初の黒人選手であると誤解されがちだが、実際にはアフリカ系アメリカ人のモーゼス・フリート・ウォーカーが1884年にトレド・ブルーストッキングスでプレーしているのでこちらが確認できる黒人選手第一号である。
  4. ^ なお「42」の永久欠番指定はMLB傘下の全てのチームが対象なので、マイナーリーグも全て永久欠番になっている。
  5. ^ モー・ボーンマリアノ・リベラは指定後も「42」を使用した。また、ロビンソン以外で「42」を永久欠番にする事は認められており、リベラとブルース・スーターがこの例に該当する。
  6. ^ 例えばシアトル・マリナーズの場合はチームに5年以上在籍した野球殿堂入り選手、もしくはマリナーズ一筋でプレーして惜しくも殿堂入りを逃した選手にのみ、その資格を与えていると明記している[3]。同じくレッドソックスも10年以上チームでプレーした野球殿堂入り選手が対象としているなど、多くの球団は殿堂入りが第一条件としている[3]。しかしながらホワイトソックスではハロルド・ベインズをトレードに出した時に、同情したオーナーの独断での現役中にもかかわらず「3」を永久欠番にしたり、上述のレッドソックスでも殿堂入りしていないにもかかわらず、ジョニー・ペスキーの「6」を欠番にしたり、例外ケースも多い[3]
  7. ^ 顕彰対象はジョージ・ベル(1996年4月9日)、デーブ・スティーブ(1996年4月9日)、シト・ガストン(1999年7月30日)、ジョー・カーター(1999年7月30日)、トニー・フェルナンデス(2001年9月23日)、パット・ギリック(2002年8月7日)、トム・チーク英語版(2004年8月29日)、ロベルト・アロマー(2008年4月4日)、ポール・ビーストン英語版(2008年4月4日)、カルロス・デルガド(2013年7月21日)、ロイ・ハラデー(2018年3月29日)[4]
  8. ^ モントリオール・エクスポズがワシントンに本拠地を移動した際に、それまでの永久欠番指定を「エクスポズの永久欠番」として引き続き顕彰しつつ、ナショナルズとしては一から始めるという意味で指定を解除し、将来的に「ナショナルズの永久欠番」を別途制定する可能性を持たせている。
  9. ^ メッツに在籍経験はないものの、アナウンサーとして半世紀にわたってチームの実況を担当した功績を称えてマイクロフォンという形で永久欠番指定されている。
  10. ^ こうした経緯から、ナショナルズの公式ホームページでは現在においてもこれらもチームの永久欠番として顕彰する扱いで紹介されている。
  11. ^ ただし永久欠番に指定したわけではなく、あくまでも当面使用を控えるという形であった。ナショナル・リーグ初の永久欠番は1944年のジャイアンツのカール・ハッベルの11である。

出典

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  1. ^ a b 日米比較プロ野球背番号を楽しむ小事典
  2. ^ 明日はみんな42番を着る日になるかも”. フォーダム・ラム (2024年11月3日). 2024年11月3日閲覧。
  3. ^ a b c 大リーグ永久欠番物語 2013, pp. 65
  4. ^ Level of Excellence
  5. ^ Jackie Robinson Timeline (1980-Present)”. DODGERS.COM. 2013年2月13日閲覧。
  6. ^ “Awards and Honors Retired Numbers”. yankees.com. http://mlb.mlb.com/nyy/history/retired_numbers.jsp 2017年2月9日閲覧。 
  7. ^ “Awards and Honors Retired Orioles Numbers”. Orioles.com. http://mlb.mlb.com/bal/history/retired_numbers.jsp 2017年2月9日閲覧。 
  8. ^ “Awards and Honors Retired Numbers”. redsox.com. http://mlb.mlb.com/bos/history/retired_numbers.jsp 2017年2月9日閲覧。 
  9. ^ “Records, Stats & Awards Retired Numbers”. RaysBaseball.com. http://mlb.mlb.com/tb/history/retired_numbers.jsp 2017年2月9日閲覧。 
  10. ^ “Records, Stats and Awards Retired numbers”. BLUE JAYS.com. http://mlb.mlb.com/tor/history/retired_numbers.jsp 2017年2月9日閲覧。 
  11. ^ “White Sox Records & Awards Retired Numbers”. whitesox.com. http://mlb.mlb.com/cws/history/retired_numbers.jsp 2017年2月10日閲覧。 
  12. ^ “Indians Records & Awards Retired Numbers”. Indians.com. http://mlb.mlb.com/cle/history/retired_numbers.jsp 2017年2月8日閲覧。 
  13. ^ “Detroit Tigers Team History & Encyclopedia”. Baseball-Reference.com. http://www.baseball-reference.com/teams/DET/ 2017年2月10日閲覧。 
  14. ^ “Royals Records & Awards Awards Retired Numbers”. royals.com. http://mlb.mlb.com/kc/history/retired_numbers.jsp 2017年2月10日閲覧。 
  15. ^ “Twins Records & Awards Retired Numbers”. twinsbaseball.com. http://mlb.mlb.com/min/history/retired_numbers.jsp 2019年7月18日閲覧。 
  16. ^ “Astros Records & Awards Retired Numbers”. Astros.com. http://mlb.mlb.com/hou/history/retired_numbers.jsp 2017年2月8日閲覧。 
  17. ^ “Angels Records & Awards Retired Numbers”. Angels.com. http://mlb.mlb.com/ana/history/retired_numbers.jsp 2017年2月8日閲覧。 
  18. ^ “A's Records / Feats Retired Numbers”. Athletics.com. http://mlb.mlb.com/oak/history/retired_numbers.jsp 2017年2月8日閲覧。 
  19. ^ “Club Leaders Retired Numbers”. MARINERS.COM. http://mlb.mlb.com/sea/history/retired_numbers.jsp 2017年2月10日閲覧。 
  20. ^ “Rangers Records & Awards Retired Rangers Numbers”. texasrangers.com. http://mlb.mlb.com/tex/history/retired_numbers.jsp 2017年2月11日閲覧。 
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  25. ^ “Cubs Records & Awards Retired Numbers”. cubs.com. http://mlb.mlb.com/chc/history/retired_numbers.jsp 2017年2月12日閲覧。 
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  28. ^ “Pirates Records / Feats Retired Pirates Numbers”. Pirates.com. http://mlb.mlb.com/pit/history/retired_numbers.jsp 2017年2月12日閲覧。 
  29. ^ “Cardinals Records & Awards Cardinals Retired Numbers”. cardinals.com. http://mlb.mlb.com/stl/history/retired_numbers.jsp 2017年2月12日閲覧。 
  30. ^ “Records, Stats and Awards Retired Numbers”. dbacks.com. http://mlb.mlb.com/ari/history/retired_numbers.jsp 2017年2月13日閲覧。 
  31. ^ “Todd man out: Helton's retired number stands alone”. https://www.mlb.com/rockies/news/colorado-rockies-retired-numbers-c300199110 2019年10月29日閲覧。 
  32. ^ “Retired Numbers”. DODGERS.COM. http://mlb.mlb.com/la/history/retired_numbers.jsp 2017年2月13日閲覧。 
  33. ^ “San Diego Padres Team History & Encyclopedia”. baseball-reference.com. http://www.baseball-reference.com/teams/SDP/ 2017年2月13日閲覧。 
  34. ^ “Retired Numbers”. sfgiants.com. http://mlb.mlb.com/sf/history/retired_numbers.jsp 2017年2月13日閲覧。 
  35. ^ “Club Records / Feats Retired Numbers”. nationals.com. http://mlb.mlb.com/was/history/retired_numbers.jsp 2017年2月12日閲覧。 
  36. ^ Frisaro, Joe (Febrary 13, 2012). “マーリンズ永久欠番「5」解除”. 日刊スポーツ. https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/p-bb-tp2-20120213-903010.html December 12, 2020閲覧。 

参考文献

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  • 大リーグ永久欠番物語『大リーグ永久欠番物語』ベースボールマガジン社、2013年。