ジャパンダートクラシック

ジャパンダートクラシックは、特別区競馬組合大井競馬場ダート2000mで施行する地方競馬重賞競走ダートグレード競走JpnI)である。農林水産大臣が賞を提供しており、正式名称は2024年より「農林水産大臣賞典 ジャパンダートクラシック」。

ジャパンダートクラシック
Japan Dirt Classic
第26回ジャパンダートクラシック
優勝馬:フォーエバーヤング
鞍上:坂井瑠星
開催国 日本の旗日本
主催者 特別区競馬組合南関東公営
競馬場 大井競馬場
第1回施行日 1999年7月8日
2024年の情報
距離 ダート2000m
格付け JpnI
賞金 1着賞金7000万円
出走条件 サラブレッド系3歳牡・牝(指定交流)
出走資格も参照
負担重量 57kg牝馬2kg減(南半球産2kg減)
出典 [1]
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副賞は、 農林水産大臣賞、特別区競馬組合管理者賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、地方競馬全国協会理事長賞、東京都馬主会理事長賞、(一社)JBC協会賞(2024年)[2]

2023年まではジャパンダートダービーとして施行されていた。2024年にジャパンダートクラシックと改称されたが、回次含めて歴史としては引き続きで使用されている。

概要

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1996年に創設された4歳ダート三冠ユニコーンステークスダービーグランプリスーパーダートダービー)の3競走はいずれも秋に開催される競走だったため、「春にも4歳(現3歳)のダートチャンピオン決定戦を」という意見があった。また特別区競馬組合が主催するダート4歳ダート三冠競走最終戦のスーパーダートダービーを統一GIIから統一GIに昇格を目指していた思惑とも合致しスーパーダートダービーをスーパーチャンピオンシップと改名のうえ、4歳ダート三冠から撤退および南関東交流競走に降格させ本競走を統一グレード競走のスーパーダートダービーの後身競走として春季に新設した。春の3歳ダートチャンピオン決定戦の位置付けで、統一JpnIとして開催されている。なお、2006年までは南関東G1が併記されていた。

また新設年よりユニコーンステークス・ダービーグランプリと共に3歳ダート三冠を形成。さらに2002年より羽田盃東京ダービーと共に南関東3歳三冠を形成した(1996年から2001年までは東京王冠賞が南関東三冠の二戦目として行われており、あわせて四冠であった)。

なお、2007年までは1着入賞した地方所属馬に限りダービーグランプリの優先出走権が与えられた。

ジャパンダートダービーの名称で行われた2023年(第24回)まで牝馬・せん馬(去勢された馬)の優勝はなかった[3]

なお、2024年(第26回)から羽田盃・東京ダービーがJRA及び地方他地区所属馬に開放、JpnIに格付けされることになって3歳ダート三冠が確立されるのに伴い、当競走は10月に繰り下げられるとともにレース名称も「ジャパンダートクラシック」に変更されるとともに、優勝馬にはJBCクラシックの優先出走権を付与される。また、せん馬の出走ができなくなる[4][5]。なお2024年においては、フルゲート16頭に対してJRA7頭、地方9頭の割り当てとして施行された。

条件・賞金等(2024年)

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出走資格
サラブレッド系3歳牡馬・牝馬(騙馬不可)、地方競馬選定馬及びJRA選定馬。
フルゲートは16頭で、2024年度は中央所属馬7頭、地方所属馬9頭の割当てとなっている。
負担重量
定量で牡馬57kg、牝馬55kg、南半球産馬2kg減[1]
賞金等
賞金額は1着7,000万円、2着2,450万円、3着1,400万円、4着700万円、5着350万円[1]、着外手当25万円[6]
1着馬の馬主にリオンディーズの交配権が付与される。
優先出走権付与
本競走の1着馬には、JBCクラシックへの優先出走権が付与される[1]

優先出走権付与競走

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2024年は以下の競走で本競走への優先出走権が得られる[7][8]

競走名 格付 施行競馬場 施行距離 優先出走権獲得条件
レパードステークス GIII  新潟競馬場 ダート1800m 1着馬(中央・地方の所属は問わない)
黒潮盃 SIII 大井競馬場 ダート1800m 1・2着馬(地方所属馬に限る)
不来方賞 JpnII 盛岡競馬場 ダート2000m 1着馬(中央・地方の所属は問わない)
報奨金
アメリカ3歳三冠競走又はパートI国のG1競走・UAEダービーサウジダービーで1着となった馬がジャパンダートクラシックに出走し1着となった馬主に対して、アメリカ3歳三冠競走1着馬に3,000万円、それ以外は2,000万円が支給される[9]

歴史

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  • 1999年 - 大井競馬場のダート2000mの4歳(現3歳)の定量の統一グレード競走「ジャパンダートダービー」として創設、格付けは統一GI・南関東G1。
  • 2001年
    • 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「4歳」から「3歳」に変更。
    • 1着賞金が6500万円から6000万円に減額。
  • 2005年 - 1着賞金が5000万円に減額。
  • 2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により、統一グレード表記をJpnIに変更。なお、南関東グレード(G1)は併記しないことになった。
  • 2008年 - 売得金額が11億2690万700円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。当日の入場者数も30994人を記録。
  • 2009年 - 中央競馬所属馬の出走枠が5頭から6頭に、南関東所属馬の出走枠が6頭から5頭にそれぞれ変更。
  • 2011年
  • 2016年
    • 中央競馬所属馬の出走枠が1頭増えて7頭となる[11]
    • 売得金額が11億4478万3100円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。
  • 2017年 - 売得金額が12億6912万3400円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。当日の入場者数も15336人を記録。
  • 2018年 - 売得金額が16億2406万1300円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。当日の入場者数も15756人を記録。
  • 2019年 - 売得金額が17億487万6600円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。当日の入場者数も17372人を記録。
  • 2020年
    • 当年のみ「JAPAN ROAD TO THE KENTUCKY DERBY」の対象競走に指定(ケンタッキーダービー新型コロナウイルス感染拡大の影響で9月に延期されたことに伴う措置)。
    • 新型コロナウイルスの流行により「無観客競馬」として開催(2021年も同様)。
    • 売得金額が23億3033万900円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。
  • 2021年
    • 1着賞金が6000万円に増額。
    • 売得金額が23億5798万900円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。
  • 2022年 - 売得金額が26億4915万5700円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。
  • 2023年
    • 負担重量が1kg増え、57kg(牝馬55kg)となる。
    • ミックファイアトーシンブリザード以来となる無敗の南関東三冠達成。大井所属馬の勝利は第1回のオリオンザサンクス以来24年ぶり2頭目。
    • 売得金額が30億2669万8400円を記録し、同競走の1レース売上レコードを更新。当日の入場者数も14909人を記録。
  • 2024年
    • 3歳ダートグレード競走の再整備により開催時期を10月に移動するとともに競走名も「ジャパンダートクラシック」に変更[12]
    • 1着賞金が7000万円に増額。
    • 売得金額が30億3756万1600円となり、ジャパンダートダービー時代の前年の記録を更新。入場人員も1万6792人で前年比112・6%となった[13]

歴代優勝馬

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馬齢は2000年以前についても現表記を用いる。全て大井競馬場ダート2000m(外回り)で施行。

※第25回まではジャパンダートダービー、第26回以降はジャパンダートクラシックの優勝馬となる。

回数 施行日 優勝馬 所属 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1999年7月8日 オリオンザサンクス 大井 2:06.9 早田秀治 赤間清松 日浦桂子
第2回 2000年7月12日 マイネルコンバット JRA 2:06.4 大西直宏 稲葉隆一 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第3回 2001年7月12日 トーシンブリザード 船橋 2:05.8 石崎隆之 佐藤賢二 稲垣博信
第4回 2002年7月4日 ゴールドアリュール JRA 2:04.1 武豊 池江泰郎 (有)社台レースホース
第5回 2003年7月8日 ビッグウルフ JRA 2:04.9 武豊 中尾正 (有)ビッグ
第6回 2004年7月8日 カフェオリンポス JRA 2:04.5 柴田善臣 松山康久 西川清
第7回 2005年7月13日 カネヒキリ JRA 2:04.9 武豊 角居勝彦 金子真人ホールディングス(株)
第8回 2006年7月12日 フレンドシップ JRA 2:06.1 内田博幸 角居勝彦 吉田照哉
第9回 2007年7月11日 フリオーソ 船橋 2:02.9 今野忠成 川島正行 ダーレー・ジャパン・レーシング(有)
第10回 2008年7月9日 サクセスブロッケン JRA 2:04.5 横山典弘 藤原英昭 高嶋哲
第11回 2009年7月8日 テスタマッタ JRA 2:04.5 岩田康誠 村山明 吉田和美
第12回 2010年7月14日 マグニフィカ 船橋 2:05.2 戸崎圭太 川島正行 吉田照哉
第13回 2011年7月13日 グレープブランデー JRA 2:04.9 横山典弘 安田隆行 (有)社台レースホース
第14回 2012年7月11日 ハタノヴァンクール JRA 2:05.3 四位洋文 昆貢 (有)グッドラック・ファーム
第15回 2013年7月10日 クリソライト JRA 2:04.8 内田博幸 音無秀孝 (有)キャロットファーム
第16回 2014年7月9日 カゼノコ JRA 2:03.9 秋山真一郎 野中賢二 橳嶋孝司
第17回 2015年7月8日 ノンコノユメ JRA 2:05.6 C.ルメール 加藤征弘 山田和正
第18回 2016年7月13日 キョウエイギア JRA 2:05.7 戸崎圭太 矢作芳人 田中晴夫
第19回 2017年7月12日 ヒガシウィルウィン 船橋 2:05.8 本田正重 佐藤賢二 (株)MMC
第20回 2018年7月11日 ルヴァンスレーヴ JRA 2:05.8 M.デムーロ 萩原清 (株)G1レーシング
第21回 2019年7月10日 クリソベリル JRA 2:06.1 川田将雅 音無秀孝 (有)キャロットファーム
第22回 2020年7月8日 ダノンファラオ JRA 2:05.9 坂井瑠星 矢作芳人 (株)ダノックス
第23回 2021年7月14日 キャッスルトップ 船橋 2:05.9 仲野光馬 渋谷信博 城市公
第24回 2022年7月13日 ノットゥルノ JRA 2:04.6 武豊 音無秀孝 金子真人ホールディングス(株)
第25回 2023年7月12日 ミックファイア 大井 2:04.6 御神本訓史 渡邉和雄 星加浩一
第26回 2024年10月2日 フォーエバーヤング JRA 2:04.1 坂井瑠星 矢作芳人 藤田晋

記録

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  • 最多勝騎手:武豊(4勝)
  • 最多勝調教師:音無秀孝・矢作芳人(3勝)
  • 無敗での優勝馬は3頭(トーシンブリザード、クリソベリル、ミックファイア)
※第26回終了時[3]

レーティング

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年度 レースレート 優勝馬のレート 出典
2001 104.00 108 [1]
2002 107.00 115 [2]
2003 108.75 113 [3]
2004 103.50 108 [4]
2005 106.50 112 [5]
2006 104.50 108 [6]
2007 104.00 111 [7]
2008 101.25 112 [8]
2009 104.25 110 [9]
2010 107.00 109 [10]
2011 107.25 110 [11]
2012 107.25 111 [12]
2013 102.50 112 [13]
2014 108.75 110 [14]
2015 104.25 113 [15]
2016 105.75 112 [16]
2017 108.25 110 [17]
2018 112.50 112 [18]
2019 110.25 113 [19]
2020 105.00 111 [20]
2021 108.25 109 [21]
2022 111.25 111 [22]
2023 109.50 114 [23]
2024 112.75 119 [24]

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d 令和6年度 第10回大井競馬競走番組表(決定)” (PDF). 東京シティ競馬 : TOKYO CITY KEIBA. 2024年9月30日閲覧。
  2. ^ 大井競馬出走馬一覧表令和6年度特別区競馬組合営第10回大井競馬第4日10月2日(水)” (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2024年9月30日閲覧。
  3. ^ a b ■ジャパンダートクラシック(JpnI)アラカルト(過去全25 回の分析)” (PDF). 東京シティ競馬 : TOKYO CITY KEIBA. 2024年9月30日閲覧。
  4. ^ 3歳ダート三冠競走を中心とした2・3歳馬競走の体系整備
  5. ^ 全日本的なダート競走の体系整備について地方競馬全国協会、2022年11月28日閲覧
  6. ^ 令和6年度大井競馬番組” (PDF). 特別区競馬組合. p. 29. 2024年9月30日閲覧。
  7. ^ 新ダート競走体系特設ページ”. 地方競馬全国協会. 2023年12月2日閲覧。
  8. ^ 3歳ダート三冠競走等における地方所属馬の出走馬選定方法”. 特別区競馬組合. 2023年5月24日閲覧。
  9. ^ 出走奨励金·褒賞金等 - 地方競馬”. NAR地方競馬全国協会. 2024年9月24日閲覧。
  10. ^ クラーベセクレタ号の失格に伴う成績の変更について - 東京シティ競馬公式サイト 2011年7月31日閲覧
  11. ^ “地方競馬の交流重賞で中央馬の出走枠が拡大”. サンケイスポーツ. (2015年12月6日). http://race.sanspo.com/keiba/news/20151206/etc15120609270001-n1.html 2016年7月11日閲覧。 
  12. ^ “3歳ダート三冠競走を中心とした2・3歳馬競走の体系整備について”. 地方競馬全国協会. (2022年6月20日). https://www.keiba.go.jp/topics/2022/06/2015003324361.html 2022年6月20日閲覧。 
  13. ^ 【ジャパンダートクラシック】1レースの売り上げは30億3756万、昨年JDDから微増”. 日刊スポーツ. 2024年10月4日閲覧。

各回競走結果の出典

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関連項目

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外部リンク

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