火山の一覧 (日本)
火山の一覧(かざんのいちらん)は、日本にある主な第四紀火山のリストである。太字は活火山で、活動ランクを(A)(B)(C)(N/A) = ランク外で記載してある。
[1]北方領土(国後、択捉のみ。ランク外)11山を含む111山。 但し、気象庁では「今後の噴火の可能性や社会的な影響が考慮されていない」としてABCのランク分けを利用していない。
ランクA、B、C の火山などの47火山は、常時観測火山に指定され、気象庁などの機関により常時観測態勢が整備されている。
ランクAの火山(13山)
編集- 8 十勝岳 北海道
- 10 樽前山 北海道
- 13 有珠山 北海道
- 16 北海道駒ヶ岳 北海道
- 43 浅間山 群馬県・長野県
- 56 伊豆大島 東京都
- 60 三宅島 東京都
- 66 伊豆鳥島 東京都
- 82 阿蘇山 熊本県
- 83 雲仙岳 長崎県
- 88 桜島 鹿児島県
- 91 硫黄島 鹿児島県
- 95 諏訪之瀬島 鹿児島県
- その他
- ランクBの火山 37火山
- ランクCの火山 38火山
- ランク分け対象外の火山 (データ不足) 23火山
北海道
編集- 知床岳
- 知床硫黄山 (B)知床半島にある高純度の融解硫黄を噴出させた活火山。
- 羅臼岳(B) 知床半島にある溶岩円頂丘を持つ活火山。
- 天頂山
- 知西別岳
- 遠音別岳
- 海別岳
- 斜里岳
- 武佐岳
- サマッケヌプリ山
- 摩周湖(B)
- アトサヌプリ(C)
- 屈斜路カルデラ
- 雄阿寒岳
- 雌阿寒岳(B):時々噴火し入山禁止になる。
- 丸山(C)
- ニペソツ山
- 然別火山群
- 美羅尾山
- 大雪山(C):3万年前御鉢平カルデラを形成する大噴火が起こり、層雲峡を形作る溶結凝灰岩を噴出し、その厚さは200mに達した。その後、旭岳等が形成された。
- ニセイカウシュッペ山
- 忠別岳
- トムラウシ山
- 十勝えぼし火山群
- 十勝三股カルデラ
- 十勝岳(A):大雪山系の南縁に存在する活火山。1926年の噴火では大規模な融雪型火山泥流が発生した。
- 利尻山(C):登山の好きな天皇徳仁も登った山。
- クマネシリ岳
- 椎常呂山
- 赤井川カルデラ
- ホロホロ山・徳舜瞥山
- オロフレ山・来馬岳
- 恵庭岳(C)
- 風不死岳
- 樽前山(A)
- 支笏カルデラ
- 札幌岳
- 空沼岳
- 倶多楽(C)
- 洞爺カルデラ
- 有珠山(A):約30年周期で噴火している火山。明治新山、昭和新山、1970年代に噴火があり、平成においても噴火している。
- 尻別岳
- 羊蹄山(C)
- ニセコアンヌプリ(C)
- 雷電山
- 狩場山
- 濁川カルデラ
- 北海道駒ヶ岳(A)(江差駒ケ岳)約100年前に大噴火した
- 泣面山
- 恵山丸山
- 恵山(B)
- 銭亀
- 函館山
- 勝潤山
- 渡島大島(B)
- 渡島小島
- 後志海山
北方領土
編集択捉島
編集- 神威岳:択捉島東端にある。標高1,322m
- 茂世路岳(N/A):標高1,124m 数万年前にカルデラ形成。1958年噴火
- 散布山(N/A):択捉島大岬にある活火山。標高1,587m
- 指臼岳(N/A):さしうすやま 標高1,125m
- 小田萌山(N/A):おだもいやま 標高1,208m 噴火記録はない。
- 焼山(N/A):標高1,158m 小田萌山
- 単冠山(西単冠山)
- 阿登佐岳(N/A):あとさぬぶり 標高1,206m
- ベルタルベ山(N/A):択捉島西端にある活火山
国後島
編集東北地方
編集- 陸奥燧岳
- 恐山(C)
- 岩木山(B)
- 八甲田山(C)
- 沖浦カルデラ
- 十和田カルデラ(B):915年の噴火は、最近2000年間の国内最大の噴火。
- 田代岳
- 藤里駒ヶ岳
- 森吉山
- 寒風山
- 目潟
- 七時雨山
- 八幡平(C)
- 秋田焼山(B)
- 岩手山(B)
- 乳頭山
- 秋田駒ヶ岳(B)
- 焼石岳
- 小比内山
- 高松岳
- 栗駒山(B)
- 鬼首カルデラ
- 向町カルデラ
- 鳴子火山群(C)
- 鳥海山(B)
- 肘折カルデラ(C):約1万2千年前に噴火。2003年に活火山となる
- 月山
- 船形山
- 白鷹山
- 神室山
- 大東岳
- 雁戸山
- 麻布山
- 蔵王山(B)
- 吾妻山(B)
- 安達太良山(B)
- 磐梯山(B)
- 猫魔ヶ岳
- 砂子原カルデラ
- 沼沢湖(C)
- 浅草岳
- 守門岳
- 二岐山
- 燧ケ岳(C)
- 会津布引山
関東・中部地方
編集- 那須岳(B)
- 高原山(C)
- 女峰山
- 大真名子山
- 太郎山
- 男体山
- 日光白根山(C)
- 沼上山
- 鬼怒沼
- 武尊山
- 袈裟丸山
- 皇海山
- 赤城山(C)
- 小野子山
- 子持山
- 榛名山(B)
- 飯士山
- 苗場山
- 鳥甲山
- 高社山
- 斑尾山
- 新潟焼山(B)
- 妙高山(C)
- 黒姫山
- 飯縄山
- 髻山
- 志賀火山群
- 草津白根山(B)
- 御飯岳
- 四阿山
- 皆神山
- 烏帽子山
- 浅間山(A):短期間で噴火を繰り返す活発な活火山
- 美ヶ原
- 霧ヶ峰
- 北横岳(C)(北八ヶ岳)
- 南八ヶ岳
- 茅ヶ岳
- 黒富士
- 富士山(B):日本の最高峰にして代表的な成層火山
- 愛鷹山
- 箱根山(B)
- 駒ヶ岳
- 金時山
- 伊豆東部火山群(B)
- 白馬乗鞍岳
- 立山火山(C):活火山ではない立山3山との混同を避けるため、気象庁では「弥陀ヶ原」とされる。
- 鷲羽岳:鷲羽岳そのものは火山ではない
- 焼岳(B)
- アカンダナ山(C)
- 乗鞍岳(C)
- 御嶽山(B):2014年に噴火
- 白山(C)
- 戸室山
伊豆・小笠原諸島
編集近畿地方
編集中国地方
編集四国地方
編集- 四国地方に第四紀火山は無い
九州地方
編集- 黒瀬
- 姫島
- 両子山
- 鶴見岳・伽藍岳(B)
- 由布岳(C)
- 九重山(B)
- 猪牟田カルデラ
- 万年山
- 阿蘇山(A)
- 金峰山
- 雲仙岳(A)
- 多良岳
- 福江火山群(C)
- 小値賀島
- 宇久島
- 霧島山(B)
- 加久藤カルデラ
- 小林カルデラ
- 米丸(C)
- 住吉池(C)
- 青敷
- 藺牟田
- 薩摩丸山
- 姶良カルデラ
- 南薩火山群
南西諸島
編集西暦1700年以降の主な人的被害
編集- 所在地の列は都道府県順ソート。
- 火山の列は50音順ソート。
年月日 | 所在地 | 火山 | 死者数 | 主死因原因 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1721年 (享保6年) 6月22日 | 群馬・長野県境 | 浅間山 | 15名 | 噴石 | |
1741年 (寛保元年) 8月29日 | 北海道 | 渡島大島 | 1467名 | 岩屑なだれによる津波 | →詳細は「寛保津波」を参照
|
1764年 (明和元年) 7月 | 北海道 | 恵山 | 多数 | 噴気 | |
1779年 (安永8年) 11月8日 | 鹿児島県 | 桜島 | 150余名 | 噴石 | →詳細は「安永大噴火」を参照
|
1781年 (天明元年) 4月11日 | 鹿児島県 | 桜島 | 8名 | 海底噴火による津波 | 行方不明7名 |
1783年 (天明3年) 8月5日 | 群馬・長野県境 | 浅間山 | 1151名 | 火砕流、ラハール、吾妻川・利根川の洪水 | →詳細は「天明大噴火」を参照
|
1785年 (天明5年) 4月18日 | 伊豆諸島 | 青ヶ島 | 130~140名 | 降下火砕物 | 当時327人の居住者のうち130~140名が死亡と推定され、残りは八丈島に避難 |
1792年 (寛政4年) 5月21日 | 長崎県 | 雲仙岳 | 約15000名 | 地震及び眉山の山体崩壊による岩屑なだれ及び津波 | →詳細は「島原大変肥後迷惑」を参照
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1822年 (文政5年) 3月23日 | 北海道 | 有珠山 | 103名 | 火砕流(Block and ash flow) | |
1841年 (天保12年) 5月23日 | 鹿児島県 | 口永良部島 | 多数 | 降下火砕物による村落焼亡 | |
1856年 (安政3年) 9月25日 | 北海道 | 北海道駒ヶ岳 | 19~27名 | 噴石、火砕流 | |
1888年 (明治21年) 7月15日 | 福島県 | 磐梯山 | (477名とも) |
461名岩屑なだれによる村落埋没 | →詳細は「1888年の磐梯山噴火」を参照
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1900年 (明治33年) 7月17日 | 福島県 | 安達太良山 | 72名 | 火口の硫黄採掘所全壊 | |
1902年 (明治35年) 8月上旬 (7日~9日頃) |
伊豆諸島 | 伊豆鳥島 | 125名 | 水蒸気噴火及びマール形成 | 島民125人全員死亡。 |
1914年 (大正3年) 1月12日 | 鹿児島県 | 桜島 | 58~59名 | 降下火砕物・火砕流・地震 | →詳細は「大正大噴火」を参照
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1926年 (大正15年) 5月24日 | 北海道 | 十勝岳 | (不明を含む) |
144名融雪型火山泥流(ラハール) | →詳細は「1926年の十勝岳噴火」を参照
|
1940年 (昭和15年) 7月12日 | 伊豆諸島 | 三宅島 | 11名 | 火山弾など | |
1952年 (昭和27年) 9月24日 | 伊豆諸島 | ベヨネース列岩 | 31名 | 海底噴火(明神礁)。海上保安庁観測船「第五海洋丸」が遭難し搭乗者全員殉職[注釈 1]。 | |
1958年 (昭和33年) 6月24日 | 熊本県 | 阿蘇山 | 12名 | 噴石 | |
1991年 (平成3年) 6月3日 | 長崎県 | 雲仙普賢岳 | (不明を含む) |
43名火砕流(Block and ash flow) | 警戒区域内の報道陣と消防団員、警察官、火山学者らが被災。詳細は雲仙岳#1991年6月3日の火砕流参照。 |
2014年 (平成26年) 9月27日 | 長野・岐阜県境 | 御嶽山 | 63名(不明を含む) | 噴石 | 紅葉シーズン+休日+晴天+昼食時+一般客の登山という悪条件での爆発。詳細は2014年の御嶽山噴火参照。 |
過去100年の主な噴火
編集火山名 | 所在地 | 噴火年 | 噴出量 | |
---|---|---|---|---|
体積 | 重量 | |||
西之島新島 | 小笠原諸島 | 2014年-2015年 | 1.6億m3 | 4億トン |
新燃岳 | 霧島鹿児島県 | 2011年 | 0.17億m3 | 0.43億トン |
雲仙普賢岳 | 長崎県 | 1990年-1995年 | 2.40億m3 | 6.0億トン |
伊豆大島 | 伊豆諸島 | 1986年 | 0.29億m3 | 0.73億トン |
三宅島 | 伊豆諸島 | 1983年 | 0.12億m3 | 0.30億トン |
有珠山 | 北海道 | 1977年 | 0.40億m3 | 1.0億トン |
西之島 | 小笠原諸島 | 1973年-1974年 | 0.17億m3 | 0.43億トン |
三宅島 | 伊豆諸島 | 1962年 | 0.07億m3 | 0.2億トン |
伊豆大島 | 伊豆諸島 | 1950年-1951年 | 0.24億m3 | 0.6億トン |
桜島 | 鹿児島県 | 1946年 | 1.00億m3 | 2.5億トン |
薩摩硫黄島 | 鹿児島県 | 1934年-1935年 | 2.60億m3 | 6.5億トン |
北海道駒ケ岳 | 北海道 | 1929年 | 1.40億m3 | 3.5億トン |
出典:西之島周辺の海底調査データの解析結果について 平成27年10月20日海上保安庁 |
脚注
編集注釈
編集- ^ 詳しい原因は不明
出典
編集参考文献
編集- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006、ISBN 4-621-07763-5
関連項目
編集外部リンク
編集- 日本活火山総覧(第4版) Web掲載版 - 気象庁
- 日本の火山 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
- 日本の第四紀火山カタログ[リンク切れ] - 特定非営利活動法人日本火山学会