2019年-20年のフォーミュラE
2019年-20年のフォーミュラEのシーズン | |||
前年: | 2018年-19 | 翌年: | 2020年-21 |
2019年-20年のフォーミュラEは、フォーミュラEの6年目のシーズンである。
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レギュレーション変更
編集- このシーズンより、ツインモーターの使用が禁止となる。
- アタックモード時の最大kWが225kWから235kWに引き上げられる。
- フルコースイエロー中及びセーフティカー中のアタックモードの起動が禁止となる。
- フルコースイエローやセーフティーカーランといったコーションラップ中でも、一定量の電力消費が行われるシステムが組み込まれる。これにより、コーションラップ中に電力消費を極力抑えてレース終盤に電力に余力を持たせるといった戦略が使えなくなり、レース全体での電力マネジメントがより重視されることになる。
- スーパーポールに進出するドライバーを決めるグループ予選で最速タイムを記録したドライバーに1ポイントが与えられるようになる。
参戦チーム・ドライバー
編集- 前年度チャンピオンのジャン=エリック・ベルニュはカーナンバー「25」を継続して使用するため、2シーズン連続でカーナンバー「1」が不在のシーズンとなる。
ドライバー変更
編集- アウディは公式バーチャルレースにおいて不正行為を行ったダニエル・アプトを解雇。第6戦以降はレネ・ラストを起用。
- マヒンドラはチームを離脱したパスカル・ウェーレインに代え、第6戦以降はアレックス・リンを起用。
- ドラゴンはチームを離脱したブレンドン・ハートレイに代え、第6戦以降はセルジオ・セッテ・カマラを起用。
- NIOは新型コロナウイルスに伴う渡航制限のため参戦を断念した馬青驊に代え、第6戦以降はダニエル・アプトを起用。
- ジャガーはWEC参戦のため欠場するジェームス・カラドに代え、第10戦以降はトム・ブロンクビストを起用。
開催スケジュール
編集Rd. | レース名称 | 国 | 都市 | 開催日 | 周回数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | SAUDIA Diriyah E-Prix Race 1 | サウジアラビア | ディルイーヤ | 2019年11月22日 | 34周 |
2 | SAUDIA Diriyah E-Prix Race 2 | 2019年11月23日 | 30周 | ||
3 | Antofagasta Minerals Santiago E-Prix | チリ | サンティアゴ | 2020年1月18日 | 40周 |
4 | CBMM Niobium Mexico City E-Prix | メキシコ | メキシコシティ (エルマノス・ロドリゲス・サーキット) |
2020年2月15日 | 36周 |
5 | Marrakesh E-Prix | モロッコ | マラケシュ | 2020年2月29日 | 34周 |
6 | Berlin E-Prix Race 1 | ドイツ | ベルリン (ベルリン・テンペルホーフ空港) |
2020年8月5日 | 36周 |
7 | Berlin E-Prix Race 2 | 2020年8月6日 | 38周 | ||
8 | Berlin E-Prix Race 3 | 2020年8月8日 | 35周 | ||
9 | Berlin E-Prix Race 4 | 2020年8月9日 | 37周 | ||
10 | Berlin E-Prix Race 5 | 2020年8月12日 | 36周 | ||
11 | Berlin E-Prix Race 6 | 2020年8月13日 | 36周 | ||
C | Sanya E-Prix | 中国 | 三亜 | (中止)[3] | |
C | Rome E-Prix | イタリア | ローマ | (中止)[4] | |
C | Jakarta E-Prix | インドネシア | ジャカルタ | (中止)[5] | |
C | Paris E-Prix | フランス | パリ | (中止)[6] | |
C | Seoul E-Prix | 韓国 | ソウル | (中止)[6] | |
C | New York City E-Prix | アメリカ | ニューヨーク | (中止)[7] | |
C | London E-Prix Race 1 | イギリス | ロンドン | (中止)[7] | |
C | London E-Prix Race 2 | (中止) |
新型コロナウイルスに伴う影響
編集世界的な新型コロナウイルス感染拡大により、下記のレースの延期(後に中止)が発表された。
- 2020年3月21日に 中国・三亜で第6戦として開催予定だった三亜E-Prix。「状況が改善された場合、代替開催の可能性の調査に適切な時間を作るため」、発表時点で代替開催の日程は発表されていない[3]。
- 2020年4月4日に イタリア・ローマで第7戦として開催予定だったローマE-Prix。イタリア政府が感染拡大にともない、同年4月3日まで、国内のスポーツのあらゆる種類の試合を無観客で開催するよう法令で命じており、この措置を受ける形となった。国際自動車連盟(FIA)およびローマ関連当局やイタリア自動車クラブなどと連携し、政府の法令が解除された後の代替日程を検討していくとしている[4]。
- 2020年6月6日に インドネシア・ジャカルタで第10戦として開催予定だったジャカルタE-Prix。本大会は中止ではなく延期であり、状況を見極め、関係各所と協力しつつ、後日開催の可能性を模索していくとしている[5]。
- この声明の中で、フォーミュラE創設者のアレハンドロ・アガグは、「我々が検討しているプランのなかには、現時点で開催する予定のレースをダブルヘッダーにするという選択肢や、市街地コースではなく常設サーキットを使用する、さらに必要であれば無観客状態で開催するといった選択肢も含まれている」と述べた[5]。
レース開催"凍結"
編集出典:[6]
フォーミュラEは2020年3月13日、「向こう2カ月間のレース開催を凍結する」と発表した。世界保健機関が新型コロナウイルスをパンデミックと表現した[8]ことを受けて、FIAと共に下されたもの。ヨーロッパ圏でも急速に感染が拡大しているなか、フォーミュラEとしてレース開催を一時的に凍結することが最優先するべき事案と判断したという。
具体的なレース再開時期について、この声明ではレースで使われる3色のフラッグで表現しており、3月と4月は『レッドフラッグ』、5月は『イエローフラッグ』、そしてレース再開の合図である『グリーンフラッグ』は、新型コロナウイルスを取り巻く環境が改善し、安定した場合6月と7月であるとした。明言はされていないものの、この表現に従うと、すでに開催延期が発表されているローマE-Prix及びジャカルタE-Prixのほか、4月18日開催予定の フランス・パリE-Prixと、5月3日開催予定の 韓国・ソウルE-Prixが開催見送りとなっていたが、ベルリンでの6レース開催でシーズン終了とすることが決定したため、これら計5レースは今シーズンの開催は中止となったが、2020年6月20日、中止となっていた5レースが来シーズンのカレンダーに組み込まれていることが発表された。
フォーミュラEはFIAや開催国の地元当局と連携して状況を精査しながら、代替案やスケジュールの再変更などを検討するとしている。
結果
編集レース
編集Rd. | レース名 | 予選 | 決勝 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
グループステージ[9] | ポールポジション | ファステストラップ | 勝者 | 優勝エントラント | ||
1 | ディルイーヤ | サム・バード | アレクサンダー・シムズ | ダニエル・アプト[10] | サム・バード | エンヴィジョン・ヴァージン・レーシング |
2 | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | アレクサンダー・シムズ | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | アレクサンダー・シムズ | BMW i・アンドレッティ・モータースポーツ | |
3 | サンティアゴ | ミッチ・エバンス | ミッチ・エバンス | オリバー・ローランド[11] | マクシミリアン・ギュンター | BMW i・アンドレッティ・モータースポーツ |
4 | メキシコシティ | ミッチ・エバンス | アンドレ・ロッテラー | アレクサンダー・シムズ | ミッチ・エバンス | パナソニック・ジャガー・レーシング |
5 | マラケシュ | マクシミリアン・ギュンター | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | パスカル・ウェーレイン[10] | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | DS・テチーター |
6 | ベルリン | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | DS・テチーター |
7 | セバスチャン・ブエミ | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | ストフェル・バンドーン | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | DS・テチーター | |
8 | ジャン=エリック・ベルニュ | ジャン=エリック・ベルニュ | ミッチ・エバンス | マクシミリアン・ギュンター | BMW i・アンドレッティ・モータースポーツ | |
9 | ジャン=エリック・ベルニュ | ジャン=エリック・ベルニュ | サム・バード[12] | ジャン=エリック・ベルニュ | DS・テチーター | |
10 | レネ・ラスト | オリバー・ローランド | ルーカス・ディ・グラッシ[13] | オリバー・ローランド | ニッサン・e.dams | |
11 | セバスチャン・ブエミ | ストフェル・バンドーン | ニコ・ミュラー[11] | ストフェル・バンドーン | メルセデス・ベンツEQ・フォーミュラEチーム |
ドライバーズ・チャンピオンシップ
編集上位10台とポールポジション、上位10台のファステストラップ、グループ予選最速には以下のポイントが加算される。
順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | GS | PP | FL |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ポイント | 25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 | 1 | 3 | 1 |
(略号と色の意味はこちらを参照)
太字 - ポールポジション、斜体 - ファステストラップ、* - ファンブースト
† 印はリタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。
チーム・チャンピオンシップ
編集脚注
編集- ^ ペンスキーのパワートレインを使用しているが、NIOのブランドをつけて参戦する。
- ^ パワートレインは、2018-19シーズンでジェオックス・ドラゴンが使用していたペンスキー・EV-3を使用する。
- ^ a b フォーミュラE三亜ePrxの開催延期が決定。WHOのコロナウイルス緊急事態宣言を重視 motorsport.com・2020年2月2日・同日閲覧
- ^ a b フォーミュラE:イタリアでの新型コロナウイルス拡大にともない第6戦ローマE-Prixが延期に autosport web・2020年3月7日・同日閲覧
- ^ a b c フォーミュラE:6月のインドネシア大会を延期。新型コロナウイルスによる開催延期は3戦目 autosport web・2020年3月11日・同日閲覧
- ^ a b c 市街地が舞台のフォーミュラE、2カ月間レース開催を凍結。再開は6月末のドイツ大会か autosport web・2020年3月13日・同日閲覧
- ^ a b コロナ禍受けフォーミュラEのニューヨークePrix、ロンドンePrixがキャンセル autosport web・2020年5月2日・2020年5月27日閲覧
- ^ “WHO「新型コロナウイルスはパンデミックといえる」”. NHKニュース. (2020年3月12日) 2020年3月12日閲覧。
- ^ グループ分けの予選でトップタイムを記録したドライバーに1ポイントが与えられる。
- ^ a b ポイントは ミッチ・エバンスが獲得。
- ^ a b ポイントは サム・バードが獲得。
- ^ ポイントは アントニオ・フェリックス・ダ・コスタが獲得。
- ^ ポイントは オリバー・ローランドが獲得。