髙松智美ムセンビ

日本の中長距離走者(陸上競技)
高松智美ムセンビから転送)

髙松 智美 ムセンビ(たかまつ ともみ ムセンビ、2000年2月23日 - 、結婚後は 中島智美ムセンビ)は、日本の元陸上競技選手(中距離走長距離走)。アジアクロスカントリー選手権・ジュニア団体金メダリスト。父は 2001年 長野マラソンで優勝したケニア人マクセル・ムセンビドイツ語版、母は日本人。髙松望ムセンビは姉[1]

高松智美 ムセンビ Portal:陸上競技
選手情報
フルネーム たかまつ ともみ ムセンビ
ラテン文字 Tomomi Musembi TAKAMATSU
国籍 日本の旗 日本
競技 陸上競技
種目 中距離走長距離走
所属 名城大学
生年月日 (2000-02-23) 2000年2月23日(24歳)
生誕地  ケニア
出身地 日本の旗 日本 大阪府
引退 2022年
成績
国内大会決勝 日本陸上競技選手権大会
1500m:優勝 (2018年)
自己ベスト
800m 2分14秒71
1500m 4分16秒52
3000m 8分58秒63
5000m 15分26秒76
獲得メダル
陸上競技
アジアクロスカントリー選手権
2018 貴陽 ジュニア6km
2018 貴陽 ジュニア団体
アジアジュニア選手権
2018 岐阜 1500m
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経歴

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生まれはケニアで、1歳になってから日本で暮らす[2]大阪薫英女学院中学校・高等学校卒業。中学時代から姉・髙松望ムセンビを追って多くの大会で活躍した。ジュニアオリンピック3000mで優勝し、全国女子駅伝2区では2年連続で区間賞も獲得した。

高校時代には、中学から競い合ってきた田中希実(西脇工業)、和田有菜(長野東)らともにトラック駅伝クロスカントリーで活躍した。高2の時に全国高校駅伝で2区で区間2位となりチームの優勝に貢献し、翌年には連覇を狙うも果たせなかった。

駅伝の強豪名城大学に進学すると、同期の和田有菜、1歳上の加世田梨花などチーム内でも競い合い、特にトラック種目で大きく実力を伸ばした。1年生で、第102回日本陸上競技選手権大会1500mで優勝し、日本インカレでも1500m・5000mの2冠を制した。チーム初の大学駅伝2冠(全日本大学女子駅伝富士山女子駅伝)にも貢献した。

しかし、2年生後半以降、故障のために各種の大会での記録が前年を下回り、全国女子駅伝では区間順位が大きく下がるなど、主要大会で十分な活躍が出来ない不本意な状況になった。それでも大学駅伝では2年連続の2冠に貢献するなどの活躍は見せた。

卒業後の進路について複数の実業団から誘いがあったものの、髙松自身が大学で競技に区切りを付けることを希望した。東京都で飲食業界に就職することとなり、2022年1月の選抜女子駅伝北九州大会を最後に競技から退いた[1]

その後、2023年2月の青梅マラソン30キロの部に出場し9位となり、「やっぱり競技者として走りたい」「そのための準備段階」として現役復帰を目指していると報じられた[3]

2023年7月28日に、陸上選手の中島怜利との結婚を発表した[4]。結婚を機にSNS上では名前を「中島智美ムセンビ」としている[5]

特徴

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身長148cmと小柄だが大きなストライドで力強く前進する走法である。トラックでのラストスパートの切れ味は抜群で、それを武器に大きなタイトル(日本選手権、日本インカレ、クロスカントリー日本選手権)を獲得してきた。2段階の動きでストライドを伸ばす独特のランニングフォームは迫力さえ感じさせる。

大学2年に入ると思うような記録を出すことできないレースが続いた。特に5000mでの不振は陸上ファンに大きな心配をかけていた。大学3年次後半以降は復調を見せるも、大学卒業を機に競技活動から一線を引いた。

主な記録

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大会 種目 順位 備考
2013年 千葉国際クロスカントリ- 中学女子3㎞ 6位[6]
全日本中学陸上(愛知) 1500m 2位[7]
ジュニアオリンピック B1500m 3位[8]
2014年 全国女子駅伝 3区 区間賞 大阪府9位[9]
全日本中学陸上(香川) 1500m 2位[10]
第69回国民体育大会(長崎) 少年B1500m 3位[11]
ジュニアオリンピック A3000m 優勝[12]
2015年 全国女子駅伝 3区 区間賞 大阪府優勝[13]
千葉国際クロスカントリ- 中学女子3㎞ 優勝[14]
和歌山インターハイ2015 3000m 7位[15]
全国高校駅伝女子 2区 区間4位 薫英女学院高校3位[16]
2016年 全国女子駅伝 5区 区間5位 大阪府12位[17]
岡山インターハイ2016 3000m 3位[18]
第71回国民体育大会(岩手) 少年A3000m 4位[19]
全国高校駅伝女子 2区 区間2位 薫英女学院高校優勝[20]
2017年 全国女子駅伝 2区 区間5位 大阪府12位[21]
クロスカントリー日本選手権 ジュニア6km 優勝[22]
世界クロスカントリー選手権 ジュニア6km 15位 日本団体4位[23]
山形インターハイ2017 3000m 6位[24]
全国高校駅伝女子 2区 区間2位 薫英女学院高校3位[25]
2018年 全国女子駅伝 2区 区間2位 大阪府5位[26]
クロスカントリー日本選手権 ジュニア6km 2位[27]
アジアクロスカントリー選手権 ジュニア6km 銅メダル 日本団体金メダル[28]
アジアジュニア陸上選手権 1500m 銀メダル[29]
第102回日本選手権(山口) 1500m 優勝[30]
U20世界選手権 5000m 7位[31]
日本インカレ 1500m 優勝[32]
日本インカレ 5000m 優勝
全日本大学女子駅伝 3区 区間賞 名城大学優勝[33]
大学女子選抜(富士山女子)駅伝 7区 区間2位 名城大学大会記録[34]
2019年 全国女子駅伝 1区 区間12位 大阪府3位[35]
クロスカントリー日本選手権 シニア8km 3位[36]
日本学生個人 1500m 2位[37]
第103回日本選手権(福岡) 1500m 4位[38]
第30回夏季ユニバーシアード・ナポリ大会 5000m 7位[39]
第74回国民体育大会(茨城) 成年共通5000m 15位[40]
全日本大学女子駅伝 2区 区間賞 名城大学優勝[41]
大学女子選抜(富士山女子)駅伝 2区 区間5位 名城大学優勝[42]
2020年 全国女子駅伝 2区 区間29位 大阪府8位[43]
クロスカントリー日本選手権 シニア8km 10位[44] 名城大学団体優勝
日本インカレ 1500m 優勝[45]
第104回日本選手権(新潟) 1500m 7位[46]
全日本大学女子駅伝 6区 区間2位/区間新 名城大学優勝[47]
大学女子選抜(富士山女子)駅伝 1区 区間4位 名城大学優勝[48]
2021年 第105回日本選手権(長居) 1500m 8位[49]
日本インカレ 1500m 4位[50]
全日本大学女子駅伝 2区 区間賞/区間新 名城大学優勝[51]
大学女子選抜(富士山女子)駅伝 2区 区間6位 名城大学優勝[52]

脚注

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  1. ^ a b 松永早弥香 (2022年2月7日). “名城大・高松智美ムセンビが仲間と迎えた「幸せな引退」 13年の陸上人生で得たもの”. 4years.. 2023年4月1日閲覧。
  2. ^ 【第8回/ダイヤモンドアスリート】髙松智美ムセンビ選手インタビュー”. 日本陸上競技連盟公式サイト (2018年3月31日). 2021年8月2日閲覧。
  3. ^ 高松智美ムセンビ、青梅マラソンで現役復帰への第一歩「競技者として走りたい」…昨春大学卒業時に引退 : スポーツ報知” (2023年2月19日). 2023年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
  4. ^ 箱根駅伝Vランナーと全日本大学女子駅伝Vランナーが結婚 中島怜利と高松智美ムセンビの陸上カップル「支え合っていきます」”. 神戸新聞NEXT. 神戸新聞社 (2023年7月28日). 2023-08-41閲覧。
  5. ^ 中島 智美ムセンビ (@musembi223) - X(旧Twitter)
  6. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  7. ^ TOP8”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  8. ^ TOP8”. jaaf. 2020年2月13日閲覧。
  9. ^ リザルト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  10. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  11. ^ リザルト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  12. ^ TOP8”. jaaf. 2020年2月13日閲覧。
  13. ^ リザルト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  14. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  15. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  16. ^ 女子駅伝”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  17. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  18. ^ Top8”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  19. ^ リザルト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  20. ^ 総合成績”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  21. ^ 総合成績リスト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  22. ^ 上位8位”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  23. ^ U20 RACE WOMEN”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  24. ^ リザルト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  25. ^ 女子駅伝”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  26. ^ リザルト”. jaaf. 2018年2月10日閲覧。
  27. ^ 上位8位”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  28. ^ 日本代表選手リザルト”. jaaf. 2018年3月16日閲覧。
  29. ^ 決勝一覧表”. jaaf. 2019年1月19日閲覧。
  30. ^ 1500m 決勝”. jaaf. 2018年8月6日閲覧。
  31. ^ 決勝一覧表”. jaaf. 2019年1月19日閲覧。
  32. ^ 決勝一覧表”. iuau. 2019年1月19日閲覧。
  33. ^ 総合成績”. iuau. 2019年1月19日閲覧。
  34. ^ 大会結果”. iuau. 2019年1月19日閲覧。
  35. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  36. ^ 上位8位”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  37. ^ リザルト”. iuau. 2020年2月9日閲覧。
  38. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  39. ^ 日本選手成績”. juau. 2020年2月9日閲覧。
  40. ^ 決勝一覧”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  41. ^ 総合成績”. iuau. 2020年2月10日閲覧。
  42. ^ 大会結果”. iuau. 2020年2月10日閲覧。
  43. ^ リザルト”. jaaf. 2020年2月10日閲覧。
  44. ^ 2020クロカン日本選手権”. jaaf. 2020年2月9日閲覧。
  45. ^ リザルト”. jaaf. 2020年9月15日閲覧。
  46. ^ リザルト”. jaaf. 2020年10月3日閲覧。
  47. ^ リザルト”. iuau. 2020年10月25日閲覧。
  48. ^ リザルト”. iuau. 2020年12月30日閲覧。
  49. ^ リザルト”. jaaf. 2021年6月27日閲覧。
  50. ^ リザルト”. iuau. 2021年9月19日閲覧。
  51. ^ 大会結果”. iuau. 2021年10月31日閲覧。
  52. ^ 大会結果”. iuau. 2021年12月30日閲覧。

外部リンク

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