花の業平 -忍ぶの乱れ-
『花の業平』-忍ぶの乱れ-(はなのなりひら しのぶのみだれ)は宝塚歌劇団のミュージカル作品。星組[1][2][3]公演。形式名は宝塚が「新春王朝ロマン[1]」、東京・中日劇場が「王朝ロマン[2][3]」。17場[1][2][3]。
作者は柴田侑宏[1][2][3]、演出・振付は尾上菊之丞[1][2][3]。宝塚における本公演の併演作品は『夢は世界を翔けめぐる -THE WORLD HERITAGE 2001-[1]』、東京における本公演・中日劇場は『サザンクロス・レビューII[2][4]』。
解説
編集※『宝塚歌劇100年史(舞台編)』の宝塚大劇場公演のページ[5]を参考にしている。
平安時代の前期における京の都。在原業平は、歌才に優れ、武勇のも長じ、恋の噂の絶えない雅な貴公子であったが、藤原氏の権勢がはびこる宮廷では出世の道は閉ざされていた。業平は太政大臣の藤原良房が今上帝の女御にあげようとしている藤原高子と花の宴で出会い、激しい恋に落ちる。伝説的美貌の貴公子、在原業平と政敵・藤原良房の娘、高子とのままならぬ恋を軸に、平安貴族の世界を妖艶に軽妙洒脱に描いた王朝絵巻。
公演期間と公演場所
編集スタッフ(宝塚・東京)
編集特別出演(宝塚における本公演)
編集※氏名の後ろに()は2001、2002年当時の所属組。
休演者(宝塚における本公演)
編集主な配役
編集本公演 | 新人公演 | 中日劇場 | |||
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宝塚 | 東京 | 宝塚 | 東京 | ||
在原業平 | 稔幸[1] | 香寿たつき[2] | 真飛聖[1][2] | 香寿たつき[6] | |
藤原高子 | 星奈優里[1] | 渚あき[2] | 映美くらら[1] | 叶千佳[2] | 渚あき[6] |
藤原基経 | 香寿たつき[1] | 汐風幸[2] | 椿火呂花[1] | 涼紫央[2] | 汐風幸[6] |
梅若 | 絵麻緒ゆう[1] | 彩輝直[2] | 柚希礼音[1][2] | 彩輝直[6] | |
安倍清行 | 初風緑[1][2] | 涼紫央[1] | 大真みらん[2] | 初風緑[6] | |
藤原良房 | 汝鳥伶[1][2] | 雪路歌帆[1] | 嶺恵斗[2] | 汝鳥伶[6] | |
藤原良相 | 英真なおき[1][2] | 美城れん[1] | 青空弥ひろ[2] | 英真なおき[6] | |
藤原常行 | 安蘭けい[1][2] | 拓麻早希[1] | 彩海早矢[2] | 安蘭けい[6] | |
藤原国経 | 夢輝のあ[1][2] | 大真みらん[1] | 綺華れい[2] | 麻園みき[6] | |
藤原多美子 | 秋園美緒[1][2] | 陽色萌[1][2] | 秋園美緒[6] | ||
吉野 | 万里柚美 | しのぶ紫 | 毬乃ゆい | しのぶ紫 | |
若葉 | 映美くらら | 叶千佳 | 陽月華 | 叶千佳 | |
恬子内親王 | 琴まりえ | 千琴ひめか | 琴まりえ | ||
序詞役 | 毬丘智美 鳴海じゅん |
高宮千夏 祐穂さとる |
毬丘智美 鳴海じゅん | ||
しび | にしき愛 | 涼麻とも | にしき愛 | ||
とね | 陽色萌 | 琴まりえ | 陽色萌 | ||
常陸 | 久城彬 | 高央りお | 天霧真世 | 美城れん | 高央りお |
江口 | 高央りお | 美稀千種 | 綺華れい | 天霧真世 | 紫蘭ますみ |
春景 | 朝澄けい | 銀河亜未 | 朝澄けい | ||
秋宗 | 真飛聖 | 凜華せら | 真飛聖 | ||
真信 | 椿火呂花 | 涼紫央 | 彩海早矢 | 真汐薪 | 涼紫央 |
伴善男 | 鈴鹿照 | 水城レナ | 鈴鹿照 | ||
伴中庸 | 涼紫央 | 大真みらん | 大河睦 | 一輝慎 | 大真みらん |
源信 | 雪路歌帆 | 青空弥ひろ | 大河睦 | 青空弥ひろ | |
尚侍 | しのぶ紫 | 朝峰ひかり | 星風エレナ | 朝峰ひかり | |
有子 | 朝峰ひかり | 星風エレナ | 夢咲みのり | 星風エレナ | |
吉子 | 原美苗 | 涼乃かつき | 仙堂花歩 | 涼乃かつき | |
沢子 | 星風エレナ | 拓麻早希 | 葉音りの | 拓麻早希 | |
秀道 | - | 水城レナ | - | 一輝慎 | 嶺恵斗 |
豊邦 | - | 祐穂さとる | - | 鶴美舞夕 | 祐穂さとる |
ビデオソフト・放送
編集※ 前年・2000年から宝塚歌劇公演の実況DVD発売が開始されていたが、本作は宝塚公演・東京公演いずれもVHS版のみの発売だった(両VHS版ともレンタル有)。
※中日劇場公演のソフト発売はなかったが、宝塚歌劇専門CS局・TAKARAZUKA SKY STAGE(スカイステージ)が独自収録しており、同局で放送された。上記の各VHS版はディスク版としての再販の機会にも恵まれていないが、スカイステージでは、上記のVHS版映像もそれぞれ放映があった。
備考
編集※音楽は当初、作者・柴田と長年協働してきた寺田瀧雄が手がける予定だったが、柴田と寺田が組んだ前作「凱旋門」の宝塚公演中に、寺田が交通事故により急逝してしまったため、代わって吉田優子(寺田の教え子)が全曲を書き下ろしている。
脚注
編集- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai 90年史 2004, p. 128.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab 90年史 2004, p. 133.
- ^ a b c d e f 90年史 2004, p. 150.
- ^ 90年史 2004, p. 151.
- ^ 100年史(舞台) 2014, p. 182.
- ^ a b c d e f g h i j 90年史 2004, pp. 150–151.
参考文献
編集- 編集:森照実・春馬誉貴子・相井美由紀・山本久美子、執筆:國眼隆一『宝塚歌劇90年史 すみれの花歳月を重ねて』宝塚歌劇団、2004年4月20日。ISBN 4-484-04601-6。
- 監修・著作権者:小林公一『宝塚歌劇100年史 虹の橋 渡りつづけて(舞台編)』阪急コミュニケーションズ、2014年4月1日。ISBN 978-4-484-14600-3。