湯浅 邦弘(ゆあさ くにひろ、1957年4月3日[1] - )は、日本中国哲学研究者。大阪大学名誉教授[2]

湯浅 邦弘
人物情報
生誕 (1957-04-03) 1957年4月3日
日本の旗 日本島根県出雲市
出身校 島根大学大阪大学
学問
研究分野 哲学(中国哲学)・思想史
研究機関 北海道教育大学島根大学大阪大学
学位 文学博士
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経歴

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1957年、島根県出雲市生まれ[3]。1976年に島根県立出雲高等学校を卒業し、[3]島根大学教育学部国語専攻に入学。1980年に卒業し[4]大阪大学大学院文学研究科へ入学。中国哲学を専攻し、1985年に博士課程中途退学[3]

その後は、大阪大学助手に採用[3]。1986年10月、北海道教育大学助手[3]となった。1987年10月、同講師に昇格[3]。1988年、島根大学教育学部講師[3]となり、1989年に助教授[3]昇格。1995年、大阪大学文学部助教授に転じた[3]。1997年、学位論文『中国古代軍事思想史の研究』を大阪大学に提出して文学博士号を取得[5]。2000年より教授[3]。2009年より、大阪大学文学研究科懐徳堂研究センター長を兼務した。2023年3月に大阪大学を定年退職し、名誉教授となった[2]

研究内容・業績

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中国哲学を専門とし、特に「清華簡」「上博楚簡」「銀雀山漢簡」といったの新出竹簡を活用して中国古代思想史を研究している。博士論文では『孫子』などの軍事思想を扱った。また、大阪大学の源流である「懐徳堂」をについても研究があり、2009年からは研究センター長を務めていた[2]。学界では、加地伸行の後任として、大阪大学中国学会の機関誌『中国研究集刊』の主編者を長く務めた[2]。国際的な学術交流にも積極的に取り組んでいる[2]。一般向け書籍も多数ある。

受賞・栄典

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著書

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単著
  • 『中国古代軍事思想史の研究』研文出版 1999
  • 『よみがえる中国の兵法』大修館書店 あじあブックス 2003
  • 『戦いの神 中国古代兵学の展開』研文出版 2007
  • 『孫子・三十六計 ビギナーズ・クラシックス中国の古典』角川ソフィア文庫 2008
  • 『墨の道印の宇宙 懐徳堂の美と学問』大阪大学出版会「阪大リーブル 懐徳堂」 2008
  • 諸子百家 儒家・墨家・道家・法家・兵家』中公新書 2009
  • 『中国古典に探す座右の銘』角川SSC新書 2010
  • 『故事成語の誕生と変容』角川叢書 2010
  • 菜根譚 中国の処世訓』中公新書 2010
  • 孫子の兵法入門』角川選書 2010
  • 『中國出土文獻研究 上博楚簡銀雀山漢簡』花木蘭文化出版社 2012
  • 論語 真意を読む』中公新書 2012
  • 『孫子 生き抜くための智略がある 100分de名著日本放送協会編、NHK出版 2014[7]
    • 老子×孫子 「水」のように生きる 100分de名著』 NHK出版 2015[8]
  • 洪自誠 菜根譚 逆境こそ、自分を鍛える時だ 100分de名著』 日本放送協会編、NHK出版、2014[9]
    • 『菜根譚×呻吟語 成功から学ぶのか、失敗から学ぶのか』 NHK出版 2017[10]
  • 『菜根譚 ビギナーズ・クラシックス中国の古典』角川ソフィア文庫 2014
  • 『竹簡学 中国古代思想の探究』大阪大学出版会 2014
  • 『入門 老荘思想』ちくま新書 2014
  • 『軍国日本と『孫子』』ちくま新書 2015
  • 『このせちがらい世の中で誰よりも自由に生きる 自己啓発の到達点「老子」「荘子」の考え』宝島社 2015
  • 『超入門「中国思想」』大和書房〈だいわ文庫〉 2016
  • 『懐徳堂の至宝』大阪大学出版会「大阪大学総合学術博物館叢書」 2016
  • 『孫子の兵法』角川ソフィア文庫 2017
  • 貞観政要 中国の古典』角川ソフィア文庫 2017
  • 呻吟語 中国の古典』角川ソフィア文庫 2017
  • 荀子 中国の古典』角川ソフィア文庫 2020
  • 『中国の世界遺産を旅する 響き合う歴史と文化』中公新書ラクレ 2018
  • 『人生に効く『菜根譚』』角川書店 2020
  • 『世界は縮まれり 西村天囚『欧米遊覧記』を読む』KADOKAWA 2022


編著・共著・共編
  • 『懐徳堂事典』編著 大阪大学出版会 2001、新版2016
  • 『諸子百家〈再発見〉 掘り起こされる古代中国思想』浅野裕一共編 岩波書店 2004
  • 『懐徳堂の歴史を読む 懐徳堂アーカイブ』竹田健二編共編著 大阪大学出版会 2005
  • 懐徳堂研究』 汲古書院 2007
  • 『上博楚簡研究』編 汲古書院 2007
  • 『江戸時代の親孝行』編著 大阪大学出版会「阪大リーブル 懐徳堂」 2009
  • 『概説中国思想史』編著 ミネルヴァ書房 2010
  • 『名言で読み解く中国の思想家』編著 ミネルヴァ書房 2012
  • 清華簡研究』汲古書院 2017
  • 『教養としての中国古典』ミネルヴァ書房 2018
  • 『中国思想基本用語集』ミネルヴァ書房 2020
  • 『儒教の名句 「四書句辨」を読み解く』編 汲古書院(上下) 2020-2021
  • 『神話世界と古代帝国』〈アジア人物史 1〉集英社 2023[11]


翻訳


監修

外部リンク

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脚注

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  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.351
  2. ^ a b c d e 湯浅邦弘教授退休記念号編集委員会「献呈の辞」『中国研究集刊』第69号、大阪大学中国学会、2023年https://www.chugoku-kenkyu-shukan.org/『中国研究集刊』第69号/ 
  3. ^ a b c d e f g h i j 湯浅邦弘教授 略歴 研究業績」『中国研究集刊』第69号、大阪大学中国学会、2023年https://www.chugoku-kenkyu-shukan.org/『中国研究集刊』第69号/ 
  4. ^ 研究者総覧 - 大阪大学”. rd.iai.osaka-u.ac.jp. 2023年3月29日閲覧。
  5. ^ CiNii(学位論文)
  6. ^ 中央政策研究所 - 調査・研究・政策提言 - 東洋思想研究部会”. www.chuseiken.or.jp. 2023年3月29日閲覧。
  7. ^ 2014年3月放送 テレビ講座テキスト
  8. ^ NHK講座テキストがもと。蜂屋邦夫「老子」と再放送用の合本に編集されている。
  9. ^ 2014年11月放送 テレビ講座テキスト。
  10. ^ 別冊〈100分de名著〉テキスト
  11. ^ 執筆担当:第6章「悠久の時を超える古代中国の思想」313-376頁。