島原鉄道線

島原鉄道の鉄道路線
島原鉄道島原鉄道線から転送)

島原鉄道線(しまばらてつどうせん)は、長崎県諫早市諫早駅から同県島原市島原港駅までを結ぶ島原鉄道鉄道路線である。島原線とも呼ばれる。

島原鉄道線
廃止された南目線を有明海に沿いながら走る キハ2500形気動車(2008年)
廃止された南目線を有明海に沿いながら走る
キハ2500形気動車(2008年)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 長崎県
起点 諫早駅
終点 島原港駅
駅数 24駅
開業 1911年6月20日(島原鉄道)
1922年4月22日(口之津鉄道)
部分廃止 2008年4月1日(島原外港駅-加津佐駅間)
所有者 島原鉄道
運営者 島原鉄道
使用車両 島原鉄道#車両を参照
路線諸元
路線距離 43.2 km
軌間 1,067 mm狭軌
線路数 単線
電化方式 全線非電化
閉塞方式 自動閉塞式
最高速度 75 km/h[1]
テンプレートを表示
停車場・施設・接続路線
STR
JR九西九州新幹線
hSTR
JR九:大村線
hSTR ABZg+l
JR九:長崎本線
0.0 諫早駅
hSTRr KRWgl KRWg+r
JR九:西九州新幹線
STRq STRr STR
JR九:長崎本線
TUNNEL2
BHF
1.5 本諫早駅
BHF
2.9 幸駅
BHF
4.8 小野駅
BHF
5.5 干拓の里駅
BHF
7.5 森山駅
BHF
9.6 釜ノ鼻駅
BHF
11.4 諫早東高校駅
eABZg+r
雲仙鉄道
BHF
12.4 愛野駅
BHF
14.4 阿母崎駅
BHF
16.6 吾妻駅
BHF
19.6 古部駅
BHF
20.8 大正駅
BHF
23.0 西郷駅
BHF
25.5 神代駅
BHF
29.4 多比良駅
BHF
31.8 有明湯江駅
BHF
34.1 大三東駅
BHF
35.2 松尾駅
BHF
37.5 三会駅
BHF
40.5 島原駅
BHF
41.5 霊丘公園体育館駅
BHF
42.3 島原船津駅
KBHFxe
43.2 島原港駅
exSTR
↓2008年廃止
exBHF
44.3 秩父が浦駅
exBHF
45.4 安徳駅
exhSTRae
安新大橋 水無川
exBHF
47.5 瀬野深江駅
exBHF
49.6 深江駅
exBHF
52.0 布津新田駅
exBHF
53.9 布津駅
exBHF
56.9 堂崎駅
exBHF
58.4 蒲河駅
exBHF
59.9 有家駅
exBHF
61.2 西有家駅
exBHF
63.4 龍石駅
exBHF
65.3 北有馬駅
exhKRZWae
有馬川
exBHF
66.1 常光寺前駅
exBHF
67.1 浦田観音駅
exBHF
68.2 原城駅
exBHF
70.6 有馬吉川駅
exTUNNEL1
exBHF
74.6 東大屋駅
exBHF
75.8 口之津駅
exBHF
76.8 白浜海水浴場前駅
exKBHFe
78.5 加津佐駅

概要

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島原半島の北岸から東岸を走る鉄道路線。非電化ローカル線であるが、諫早口では近郊輸送の役割も担っている。かつては長崎駅佐世保駅への直通列車や小倉駅博多駅までの国鉄線直通優等列車も運行していたが廃止され、島原半島と長崎県内他地域や佐賀県福岡県を広域に結ぶ連絡機能は失われた。

以前は島原外港駅(現・島原港駅)からさらに南島原市加津佐駅までを結んでいたが、同区間は2008年平成20年)4月1日に廃止された(「歴史」にて詳述)。部分廃止以前は諫早駅 - 南島原駅(現・島原船津駅)間が北目線(きためせん)、南島原駅 - 加津佐駅間が南目線(みなんめせん)[2]と呼ばれていた。南目線は島原船津駅 - 島原港駅間の一区間が存続している。

路線データ

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歴史

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通称・北目線と呼ばれる諫早駅 - 島原船津駅間は島原鉄道によって、同じく南目線と呼ばれる島原船津駅 - 加津佐駅間は傍系会社の口之津鉄道によって開業した。両社は1943年(昭和18年)に合併した。

1958年(昭和33年)から諫早駅より国鉄長崎本線に乗り入れて長崎駅まで直通運転を開始した。1960年(昭和35年)には国鉄の準急列車(後に急行列車化)に併結して博多駅までの直通運転を開始した。国鉄線への乗り入れは1980年(昭和55年)まで行われた。これについては、「長崎本線優等列車沿革」も参照されたい。

雲仙普賢岳噴火活動が1991年(平成3年)頃から活発となり、同年発生した火砕流により南島原駅(現・島原船津駅) - 布津駅間が約半年間不通となる。翌年には島原外港駅 (現・島原港駅)- 深江駅間が土石流によって不通となり、1993年(平成5年)にこの区間を休止して防災工事が行われた。防災工事では土石流への抜本的な対策として島原外港駅 - 深江駅間を高架化することとし、紆余曲折を経たのち1995年(平成7年)7月から国や長崎県の公共事業の一環(建設省による水無川導流堤建設の補償事業など)として工事が行われ[3]、1997年(平成9年)に島原外港駅(現・島原港駅) - 深江駅間の高架橋が完成して運行を再開した[4]

雲仙普賢岳の噴火以前は徹底した合理化により1985年度から黒字経営を継続し、数少ない黒字ローカル線として注目されていた[3]。しかし、噴火災害による長期不通やそれに伴う乗客の大幅な減少により赤字に転落し[3]、南島原駅 - 加津佐駅間が赤字の約8割を占めていたことや、雲仙普賢岳の噴火で被災した区間の復旧時に行われた防災工事で架け替えた鉄橋の固定資産税負担が過重だったことなどから[5]、2004年度から廃止が検討され始め(同区間は1970年代にも廃止が検討されたが猛反対にあい撤回された[6])、島原鉄道は2007年(平成19年)1月31日に島原外港駅 - 加津佐駅間を2008年(平成20年)4月1日に廃止する方針を発表した[7](当初の廃止予定区間は南島原駅 - 加津佐駅間であったが、島原市の要望を受けて島原外港駅 - 加津佐駅間となった[8][9])。

普賢岳噴火災害復旧に伴って建設された設備の大半も10年余りで役目を終えることとなった。

年表

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運行形態

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2022年9月23日改正ダイヤ[38][39]では、諫早駅・本諫早駅 - 島原船津駅・島原港駅間に平日は約15 - 60分に1本の21往復、土休日は18往復が運行されている(うち島原港駅発着は平日18往復・土休日16往復、島原港駅行き下り始発列車のみ本諫早駅発)。このほか諫早駅 - 本諫早駅間のみ運転の区間列車が平日は下り13本・上り12本、土休日は下り14本・上り13本あり、諫早駅発の最終が22時台である。2022年9月23日のダイヤ改正で土曜・休日に休日ダイヤが導入された[37]

観光列車として、車内で紅茶デザートなどの飲食物を提供する「しまてつカフェトレイン」が週末を中心に運行されている。有明海の眺望が良い大三東駅に長く停車するサービスも実施している[40]

全ての列車が1両編成または2両編成で運行される。1999年3月13日から1両編成の列車についてワンマン運転が開始され、2019年9月20日からは2両編成の列車についても実施している[35]。諫早駅・本諫早駅・島原駅では全てのドアが開閉し、駅できっぷの販売および運賃の精算を行う。その他の駅では1両目後扉から整理券を取って乗車し、1両目前扉から降車する際に運賃を支払う[41]nimocaSUGOCAなどのICカード乗車券での精算は一切できない。

列車番号は島原港駅・島原船津駅発着の列車が100番台、本諫早駅発着の列車が50番台となっている。本諫早駅発着の列車については60番以降の番号は使われておらず、59番より後は51-1番のように枝番を使って表している(60番台は過去に島原駅 - 島原港駅間の区間列車が使用していた)。休日ダイヤでは末尾にアルファベットの「H」が付く。全列車が気動車によって運転されているが、気動車列車を表すDは使われていない。

過去の運行形態

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2022年9月23日のダイヤ改正前までは急行列車が運行されていた(列車番号は200番台)。2021年3月13日改正時点[42]で、朝に島原港発諫早行き上り1本が運行されていた。別途料金は不要で、運賃だけで利用できた。停車駅は諫早駅・本諫早駅・愛野駅・吾妻駅・西郷駅・神代駅・多比良駅・大三東駅・島原駅で、島原駅以南の各駅に停車していた。

1980年代まで運行されていた急行列車は10 km以上乗車する場合に限り急行料金が必要であった。1997年(平成9年)に雲仙普賢岳噴火災害復旧工事完成に伴い復活した急行列車では急行料金が不要となっている。

2008年(平成20年)の島原外港駅(現・島原港駅) - 加津佐駅間の廃止前は、同年3月時点で諫早駅 - 加津佐駅間を通して走る列車(南島原駅で乗り換えとなる場合もあった)が1 - 2時間に1本程度(下り12本・上り13本)運転されていたほか、諫早駅 - 南島原駅間・諫早駅 - 本諫早駅間の区間列車も運転されていた[43]。急行列車は下り1本、上り2本のみの運転だった[43]。廃止区間においての最終は19 - 20時台であった[43]

島原外港駅 - 加津佐駅間の廃止後は列車が増発され、2009年1月時点で急行列車は下り8本・上り9本が設定されていたが[44]、2017年8月時点では急行列車は下り3本・上り2本に[45]、2019年1月時点では1往復に[46]、2021年3月改正時には上り1本のみに減少した[47]。2022年9月のダイヤ改正で、急行が全廃された[48]

1997年の災害復旧後に観光トロッコ列車「島鉄ハッピートレイン」が運行開始され、毎年4月から11月まで運行されていたが、島原外港駅 - 加津佐駅間の廃止により運行を終了している。

利用状況

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輸送実績

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島原鉄道線の近年の輸送実績を下表に記す。輸送量は減少している[49]。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別輸送実績
年度 輸送実績(乗車人員):万人/年度 輸送密度
人/1日
貨物輸送量
万t/年度
特記事項
通勤
定期
通学
定期
定期外 合計
1975年(昭和50年) 13.1 141.3 131.1 285.5 1,824 10.7  
1976年(昭和51年) 11.5 142.8 126.0 280.3 1,768 9.8  
1977年(昭和52年) 11.4 144.1 125.1 280.8 1,725 9.1  
1978年(昭和53年) 10.3 146.8 122.8 280.0 1,690 8.1  
1979年(昭和54年) 9.7 143.9 119.5 273.1 1,634 7.9  
1980年(昭和55年) 11.1 142.3 120.8 274.3 1,595 6.0 国鉄線への直通運転を廃止
1981年(昭和56年) 9.7 145.0 122.1 277.0 1,572 5.4  
1982年(昭和57年) 10.5 147.6 122.2 280.2 1,587 3.6  
1983年(昭和58年) 9.9 141.1 119.1 270.1 1,517 2.5  
1984年(昭和59年) 8.6 143.3 117.1 269.0 1,508 0.2 諫早東高校前駅、島鉄本社前駅開業
1985年(昭和60年) 7.7 147.0 113.3 268.0 1,474 0.0  
1986年(昭和61年) 7.2 143.2 110.8 261.2 1,447 0.0  
1987年(昭和62年) 7.5 139.6 111.2 258.3 1,417 0.0  
1988年(昭和63年) 6.5 140.7 114.6 261.8 1,451 0.0  
1989年(平成元年) 5.9 132.5 115.1 253.5 1,406 0.0  
1990年(平成2年) 6.3 138.7 118.8 263.8 1,454 0.0  
1991年(平成3年) 5.9 119.5 105.2 230.6 1,152 0.0 雲仙普賢岳の火砕流で南島原駅 - 布津駅間不通
1992年(平成4年) 6.2 139.7 116.6 262.5 1,363 0.0 島原外港駅 - 深江駅間が土石流により不通
1993年(平成5年) 6.2 114.2 103.1 223.5 1,085 0.0  
1994年(平成6年) 6.1 108.7 102.1 216.9 1,066 0.0  
1995年(平成7年) 6.1 111.3 103.6 221.0 1,074 0.0 干拓の里駅開業
1996年(平成8年) 6.8 109.9 103.2 219.9 1,087 0.0  
1997年(平成9年) 6.4 111.0 115.7 233.1 1,206 0.0 島原外港駅 - 深江駅間の高架化完成 運行再開
1998年(平成10年) 5.6 113.8 105.3 224.7 1,162 0.0  
1999年(平成11年) 30.7 87.7 96.7 215.1 1,108 0.0 ワンマン運転開始
2000年(平成12年) 12.8 120.1 97.1 230.0 1,175 0.0 幸駅開業
2001年(平成13年) 20.3 117.4 93.7 231.4 1,205 0.0  
2002年(平成14年) 23.5 118.0 89.6 231.1 1,213 0.0  
2003年(平成15年) 27.8 111.3 89.7 228.8 1,200 0.0  
2004年(平成16年) 27.0 103.9 82.3 213.2 1,121 0.0  
2005年(平成17年)     78.8 210.0 1,098 0.0  
2006年(平成18年)       199.9   0.0  
2007年(平成19年)       210.8   0.0  
2008年(平成20年)       144.3   0.0 島原外港駅 - 加津佐駅間を2008年4月1日付で廃止
2009年(平成21年) 21.6 58.9 56.3 136.8 1,246 0.0  
2010年(平成22年)     55.8 139.7   0.0  
2011年(平成23年)     57.1 144.5   0.0  
2012年(平成24年) 25.3 68.2 57.9 151.4 1,341 0.0  
2013年(平成25年) 26.8 74.2 57.3 158.3 1,410 0.0  
2014年(平成26年) 27.0 67.9 56.0 150.9 1,370 0.0  
2015年(平成27年) 27.5 67.9 56.7 152.1 1.365 0.0  
2016年(平成28年) 24.5 64.3 53.7 142.5 1,281 0.0  
2017年(平成29年) 23.2 58.9 53.0 135.1 1,200 0.0  
2018年(平成30年) 22.9 53.6 53.6 130.1 1,176 0.0  
2019年(令和元年) 23.0 52.1 54.6 129.7 1,192 0.0  
2020年(令和2年) 20.1 43.1 37.0 100.2 851 0.0  
2021年(令和3年) 40.9 103.1 909 0.0  

戦前の輸送実績

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年度 島原鉄道 口之津鉄道
輸送人員(人) 貨物量
(トン)
輸送人員(人) 貨物量
(トン)
1911 66,825 565
1912 200,680 6,221
1913 358,680 10,694
1914 473,597 15,703
1915 463,704 17,303
1916 474,003 23,371
1917 563,768 34,746
1918 647,964 46,893
1919 790,607 57,235
1920 857,982 67,996
1921 856,328 51,326
1922 954,823 61,411 245,462 4,154
1923 964,570 62,890 274,571 4,665
1924 998,798 65,811 278,594 5,038
1925 1,081,748 64,633 306,145 5,516
1926 1,197,548 74,089 474,259 8,675
1927 1,259,792 65,278 543,959 9,858
1928 1,346,386 66,422 653,833 12,416
1929 1,324,541 68,219 738,910 11,621
1930 1,314,813 57,771 698,929 7,977
1931 1,174,948 50,256 617,736 6,415
1932 1,081,577 46,190 568,028 6,435
1933 1,126,887 55,735 581,929 9,258
1934 1,195,815 70,891 625,147 10,845
1935 1,279,163 58,730 643,905 11,336
1936 1,300,595 61,928 657,188 12,592
1937 1,363,492 69,440 737,431 16,179
1939 1,540,583 112,186 951,440 32,212
1941 2,189,154 150,937 1,396,405 44,271
1943 4,893,814 262,937 556,439 9,762
1945 4,941,906 144,972

出典:『鉄道院年報』『鉄道院鉄道統計資料』『鉄道省鉄道統計資料』『鉄道統計資料』『鉄道統計』『国有鉄道陸運統計』各年度版

収入実績

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島原鉄道線の近年の収入実績を下表に記す。 表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。手小荷物収入には郵便物収入を含む。 表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別収入実績
年度 旅客運賃収入:千円/年度 貨物運輸
収入
千円/年度
運輸雑収
千円/年度
総合計
千円/年度
通勤定期 通学定期 定期外 手小荷物 合計
1975年(昭和50年) 143,209 ←←←← 434,567 60,461 638,237 71,120 61,881 771,238
1976年(昭和51年) 153,525 ←←←← 416,000 60,893 630,418 79,532 65,459 775,409
1977年(昭和52年) 176,607 ←←←← 458,075 63,839 698,522 94,226 77,960 870,709
1978年(昭和53年) 176,634 ←←←← 438,623 59,987 675,244 85,924 81,975 843,143
1979年(昭和54年) 198,499 ←←←← 486,645 49,837 734,981 106,168 105,425 946,576
1980年(昭和55年) 196,774 ←←←← 489,257 42,748 728,779 108,156 89,952 926,888
1981年(昭和56年) 224,558 ←←←← 530,075 37,532 792,165 106,543 79,021 977,730
1982年(昭和57年) 239,195 ←←←← 533,911 35,868 808,974 72,913 23,454 965,342
1983年(昭和58年) 262,699 ←←←← 574,447 31,740 868,886 52,213 77,226 998,325
1984年(昭和59年) 268,851 ←←←← 561,882 0 830,733 4,903 85,958 921,593
1985年(昭和60年) 288,703 ←←←← 563,137 0 851,840 0 75,674 927,514
1986年(昭和61年) 284,131 ←←←← 553,446 0 837,577 0 79,761 917,338
1987年(昭和62年) 19,237 265,755 558,559 0 843,551 0 68,294 911,845
1988年(昭和63年) 17,183 276,536 604,476 0 898,195 0 57,812 956,007
1989年(平成元年) 15,883 261,991 600,236 0 878,110 0 45,718 923,828
1990年(平成2年) 17,956 273,835 626,130 0 917,921 0 65,590 983,511
1991年(平成3年) 16,257 222,277 508,267 0 746,801 0 67,521 814,322
1992年(平成4年) 17,044 271,229 583,569 0 871,842 0 71,378 943,220
1993年(平成5年) 16,787 207,931 486,835 0 711,553 0 71,902 783,455
1994年(平成6年) 16,012 191,740 494,059 0 701,811 0 79,753 781,564
1995年(平成7年) 15,271 202,797 521,612 0 739,680 0 99,000 838,680
1996年(平成8年) 17,832 211,073 550,362 0 779,267 0 92,100 871,367
1997年(平成9年) 16,993 224,649 620,542 0 862,184 0 79,108 941,292
1998年(平成10年) 15,563 254,663 598,859 0 869,085 0 86,240 955,325
1999年(平成11年) 13,937 254,680 552,000 0 820,617 0 80,918 901,535
2000年(平成12年) 20,935 262,247 538,511 0 821,693 0 75,231 896,924
2001年(平成13年) 24,814 258,487 507,719 0 791,030 0 74,196 865,226
2002年(平成14年) 25,093 257,473 469,987 0 752,553 0 62,183 814,736
2003年(平成15年) 29,351 244,831 455,350 0 729,532 0 83,266 812,798
2004年(平成16年) 27,799 230,510 426,446 0 684,755 0 72,442 757,197
2005年(平成17年)         669,095 0 69,934 739,029
2006年(平成18年)         662,849 0 68,214 731,063
2007年(平成19年)         710,593 0 103,982 814,575
2008年(平成20年)         492,423 0 87,606 580,029
2009年(平成21年) 34,586 118,990 316,060 0 469,636 0 102,213 571,849
2010年(平成22年)         467,027 0 71,784 538,811
2011年(平成23年)           0    
2012年(平成24年) 163,663 ←←←← 314,749 0 478,412 0 68,511 546,923
2013年(平成25年) 182,030 ←←←← 315,307 0 497,337 0 53,658 550,995
2014年(平成26年) 170,061 ←←←← 304,557 0 474,618 0 47,285 521,903
2015年(平成27年) 175,348 ←←←← 305,694 0 481,042 0 40,474 521,516
2016年(平成28年) 158,669 ←←←← 288,652 0 447,321 0 45,411 492,732
2017年(平成29年) 145,359 ←←←← 274,956 0 420,315 0 39,391 459,706
2018年(平成30年) 132,063 ←←←← 278,664 0 410,727 0 36,800 447,527
2019年(令和元年) 131,688 ←←←← 299,517 0 431,205 0 36,612 467,817
2020年(令和2年) 111,584 ←←←← 187,831 0 299,415 0 32,017 331,432

駅一覧

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  • 全駅が長崎県に所在(廃止区間も含む)。
  • 線路(全線単線) … ◇:列車交換可、|:列車交換不可
駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線・航路 線路 所在地
諫早駅
(雲仙・島原口)
- 0.0 九州旅客鉄道:西九州新幹線長崎本線大村線 諫早市
本諫早駅
(諫早市役所前)
1.5 1.5  
幸駅 1.4 2.9  
小野駅 1.9 4.8  
干拓の里駅 0.7 5.5  
森山駅 2.0 7.5  
釜ノ鼻駅 2.1 9.6  
諫早東高校駅 1.8 11.4  
愛野駅 1.0 12.4   雲仙市
阿母崎駅 2.0 14.4  
吾妻駅
(雲仙市役所前)
2.2 16.6  
古部駅 3.0 19.6  
大正駅 1.2 20.8  
西郷駅 2.2 23.0  
神代駅
(鍋島邸前)
2.5 25.5  
多比良駅 3.9 29.4 有明フェリー
有明湯江駅 2.4 31.8   島原市
大三東駅 2.3 34.1  
松尾駅 1.1 35.2  
三会駅 2.3 37.5  
島原駅 3.0 40.5 南目線廃線区間(深江、原城、口之津方面)代替バス
霊丘公園体育館駅 1.0 41.5  
島原船津駅 0.8 42.3  
島原港駅 0.9 43.2 九商フェリー熊本フェリー高速船三池島原ライン

廃止区間

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  • 営業キロは諫早駅からのもの。
  • 駅の名称・所在地は廃止直前時点のもの。
  • 記号の意味は営業区間と同じ。
駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線・航路 線路 所在地
島原外港駅 - 43.2 九商フェリー・熊本フェリー・高速船三池島原ライン 島原市
秩父が浦駅 1.1 44.3  
安徳駅 1.1 45.4  
瀬野深江駅 2.1 47.5   南島原市
深江駅 2.1 49.6  
布津新田駅 2.4 52.0  
布津駅 1.9 53.9  
堂崎駅 3.0 56.9  
蒲河駅 1.5 58.4  
有家駅 1.5 59.9  
西有家駅 1.3 61.2  
龍石駅 2.2 63.4  
北有馬駅 1.9 65.3  
常光寺前駅 0.8 66.1  
浦田観音駅 1.0 67.1  
原城駅 1.1 68.2  
有馬吉川駅 2.4 70.6  
東大屋駅 4.0 74.6  
口之津駅 1.2 75.8 島鉄フェリー
白浜海水浴場前駅 1.0 76.8  
加津佐駅 1.7 78.5 島鉄バス(小浜方面)

過去の接続路線

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  • 愛野村駅(現・愛野駅):雲仙鉄道 - 1938年8月16日廃止

運賃

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大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2019年(令和元年)10月1日改定[50]

キロ程 運賃(円)
初乗り1 - 3km 150
4 170
5 200
6 240
7 280
8 330
9 370
10 400
11 440
12 480
13 520
14 570
15 600
16 640
17 680
18 720
19 770
20 800
21 840
22 880
23 920
キロ程 運賃(円)
24 950
25 1000
26 1030
27 1060
28 1080
29 1110
30 1140
31 1170
32 1190
33 1230
34 1260
35 1290
36 1310
37 1340
38 1370
39 1400
40 1430
41 1460
42 1490
43 1520
44 1540

廃止区間の状況

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2013年時点では、レールおよび標識等は撤去されたものの、大部分で路盤や橋梁等は残されている[51]。廃線跡は大部分が島原鉄道の私有地となっており、沿線自治体であった島原市南島原市が今後の土地活用を模索している[51]。駅舎は旧口之津駅を除いて現存している[52]ほか、旧有家駅舎はバス待合所として活用されている[53]

島原鉄道では廃止区間の代替交通として、並行するバス路線を増便した[54](1時間あたり1 - 2本程度、途中区間便あり)。

南島原市域内では、廃線跡が南島原市道南島原自転車道線として島原半島一周サイクリングルート[55]の一部をなす歩行者と自転車を分離した自転車歩行者専用道路の整備が進められており、2024年11月1日時点で約18kmが整備されている[56]

脚注

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  1. ^ a b 線路施設・運転の概要(平成31年3月末現在) - 国土交通省九州運輸局
  2. ^ 鉄道ジャーナル』2013年4月号、P95
  3. ^ a b c 高橋和雄, 藤井真「長期化・大規模化した雲仙普賢岳の火山災害における道路・鉄道の被害と復旧」『土木学会論文集』第1997巻第567号、土木学会、1997年、1-17頁、doi:10.2208/jscej.1997.567_1hdl:10069/29821 
  4. ^ a b c d e 「雲仙普賢岳災害から再起」『鉄道ジャーナル』第31巻第8号、鉄道ジャーナル社、1997年8月、71-77頁。 
  5. ^ 島原鉄道の事業再生支援が決定 地域再生の総力戦が始まる - ITmediaビジネス(2017年11月17日)、2023年6月17日閲覧
  6. ^ 『ありがとう南線 思い出をつないだ20の駅』(島原鉄道、2008年)p64
  7. ^ 島原鉄道線一部区間(島原外港 - 加津佐)の廃止について』(PDF)(プレスリリース)島原鉄道、2007年1月31日。オリジナルの2007年2月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20070202013427/http://www.shimatetsu.co.jp/rail/press-2.pdf2015年5月19日閲覧 
  8. ^ 島鉄が南島原 - 加津佐間廃止を検討 07年度末」『長崎新聞』2007年1月31日 (Internet Archive)
  9. ^ 島鉄が島原外港駅 - 加津佐駅廃止を発表 来年三月末 [リンク切れ]」『長崎新聞』2007年1月31日
  10. ^ 「私設鉄道株式会社仮免許状」『官報』1907年5月21日国立国会図書館デジタルコレクション)
  11. ^ 「私設鉄道株式会社本免許状下付」『官報』1909年3月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  12. ^ 『鉄道院年報. 明治44年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  13. ^ a b 官報では6月19日軽便鉄道運輸開始」『官報』1911年9月8日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1912年10月19日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1913年5月13日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1913年10月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. ^ 「軽便鉄道免許状下付」『官報』1918年3月26日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  18. ^ 「軽便鉄道停車場名改称」『官報』1918年7月19日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  19. ^ 「軽便鉄道停車場設置」『官報』1919年5月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  20. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1922年4月26日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  21. ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1923年3月27日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  22. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1926年7月8日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  23. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1928年3月10日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  24. ^ 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  25. ^ 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  26. ^ a b 『島原鉄道100年史』(島原鉄道、2008年)136頁
  27. ^ 「島原鉄道にCTC 九州の私鉄では初めて」『交通新聞』交通協力会、1968年4月12日、1面。
  28. ^ 「島原鉄道また不通に 土石流発生」『交通新聞』交通新聞社、1992年3月17日、2面。
  29. ^ a b 「島原鉄道が20日ぶり全通」『交通新聞』交通新聞社、1992年9月3日、2面。
  30. ^ 「列車が正面衝突 島原鉄道、66人重軽傷」『交通新聞』交通新聞社、1992年11月5日、2面。
  31. ^ 交友社鉄道ファン』1995年6月号 通巻410号 p.99
  32. ^ 鶴通孝「子守歌のふるさとで今 雲仙普賢岳災害から立ち上がる島原鉄道」『鉄道ジャーナル1995年2月号』第29巻第4号、鉄道ジャーナル社、1995年4月、28-42頁。
  33. ^ “高架化工事の起工式 島原鉄道 水無川流域周辺で”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1995年7月19日) 
  34. ^ 服部朗宏「私鉄のキハ20系概観〔後編その4〕」『鉄道ピクトリアル』2022年11月号、p.111
  35. ^ a b 2両ワンマン運転の開始について - 島原鉄道
  36. ^ 10月以降の鉄道・バスの各種変更について”. 島原鉄道. 2019年8月24日閲覧。
  37. ^ a b 交友社鉄道ファン』2023年1月号 通巻741号 p.134
  38. ^ 島原鉄道列車時刻表 平日ダイヤ” (PDF). 島原鉄道. 2022年10月20日閲覧。
  39. ^ 島原鉄道列車時刻表 休日ダイヤ(土・日・祝)” (PDF). 島原鉄道. 2022年10月20日閲覧。
  40. ^ 【鉄道の旅】しまてつカフェトレイン*ホームの目の前に有明海 地元食材のデザート満喫『日本経済新聞』朝刊2020年5月2日別刷りNIKKEIプラス1(9面)
  41. ^ ワンマン列車の乗り方 - 島原鉄道
  42. ^ 島原鉄道列車時刻表” (PDF). 島原鉄道. 2021年4月21日閲覧。
  43. ^ a b c 『JTB時刻表』2008年3月号(JTBパブリッシング)特集pp.18-19
  44. ^ 『JTB時刻表』2009年3月号(JTBパブリッシング)p.863
  45. ^ 『JTB時刻表』2017年10月号(JTBパブリッシング)p.873
  46. ^ 『JTB時刻表』2019年3月号(JTBパブリッシング)p.857
  47. ^ ダイヤ改正について(2021.02.25)”. 島原鉄道株式会社. 2022年6月5日閲覧。
  48. ^ ダイヤ改正について”. 島原鉄道株式会社. 2022年9月2日閲覧。
  49. ^ 九州運輸要覧』(2019年7月3日閲覧)
  50. ^ 運賃について - 島原鉄道、2019年10月2日閲覧
  51. ^ a b 『鉄道ジャーナル』2013年4月号、P96
  52. ^ 『鉄道ジャーナル』2013年4月号、P101
  53. ^ 『鉄道ジャーナル』2013年4月号、P98
  54. ^ 『鉄道ジャーナル』2013年4月号、P99
  55. ^ 島原半島サイクリング イコモン
  56. ^ 自転車歩行者専用道路の通行可能場所 - 南島原市

参考資料・文献

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  • 栗原景「失われた鉄路の記憶8 島原鉄道」『鉄道ジャーナル』2013年4月号(通巻558号)、鉄道ジャーナル社、2013年4月。

関連項目

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外部リンク

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