ラグビーアルゼンチン代表

ラグビーユニオン競技のアルゼンチン代表チーム

ラグビーアルゼンチン代表(―だいひょう)は、アルゼンチンラグビー協会により国際大会に派遣されるラグビーユニオンナショナルチーム。愛称は「ロス・プーマス」(Los Pumas)である。

ラグビーアルゼンチン代表
ユニオン アルゼンチンラグビー協会
愛称 ロス・プーマス
エンブレム ジャガー
ヘッドコーチ フェリペ・コンテポーミ
主将 フリアン・モントージャ
最多キャップ アグスティン・クレービー (106)
最多得点選手 ニコラス・サンチェス (899)
最多トライ選手 ホセ・マリア・ヌニェス・ピオセク (30)
ファースト
ジャージ
セカンド
ジャージ
初国際試合
 アルゼンチン 3 – 28 ブリティッシュ・ライオンズ
(1910/6/12)
最大差勝利試合
 アルゼンチン 152–0 パラグアイ 
(2002/5/1)
最大差敗戦試合
 ニュージーランド 93 – 8 アルゼンチン 
(1997/6/21)
ラグビーワールドカップ
出場回数 10 (1987年初出場)
最高成績 3位, 2007
テンプレートを表示

ロス・プーマスは、アルゼンチンラグビー協会のエンブレムに描かれているアルゼンチン原産のジャガーの一種(Yaguareté)が、1960年代にピューマと間違えて報道され、それが広まったためと言われている[1][2]

概要

編集

初の国際試合は1910年6月12日ブリティッシュ・ライオンズ戦。

南半球では南アフリカ共和国代表(スプリングボクス)、ニュージーランド代表(オールブラックス)、オーストラリア代表(ワラビーズ)の3か国に次ぐ実力を持ち、この南半球3か国で構成されていたトライネイションズおよびヨーロッパ6か国のシックスネイションズいずれにも所属しないナショナルチームで唯一第1グループに所属していた。

2012年からのトライネイションズの参加を目指し、協会は国内トップリーグのプロ化、国際試合の開催数増加を表明[3]。そして、同年よりトライネイションズから大会名称を変更したザ・ラグビーチャンピオンシップに参加することになった。

W杯はすべての本大会に出場していて、1999年には下馬評を覆してベスト8入りを果たした。この時のスタンドオフゴンサロ・ケサダは、ワラビーズのマシュー・バークを1点差に抑えて、大会の得点王に輝いている。

2003年は決勝トーナメント入りを逃したが、2007年は開催国フランスを初戦で下し、スタンドオフのファン=マルチン・エルナンデスらの活躍もあって、準決勝にまで勝ち上がった。しかし準決勝のスプリングボクスには歯が立たず、3位決定戦に回り、ここで再び顔が合ったフランスをまたも下して、ワールドラグビーのオリジナルメンバー以外では、最高位となる3位を決めた。2015年大会アイルランドなどを破り4位に入った。

2020年、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(トライネーションズ2020)で、ニュージーランド代表から初勝利を挙げた[4]

2022年8月、南半球四か国対抗戦ザ・ラグビーチャンピオンシップにおいて、オーストラリアに31点差をつけて大勝[5]。さらにニュージーランド戦で7点差で歴史的な勝利となり[6]、2022年8月29日付の世界ランキングで9位から7位に上がった。

2024年8月10日、ザ・ラグビーチャンピオンシップ2024の第1節でニュージーランドを38-30で破り、世界ランキングが7位から6位に上がった[7]。9月21日(第5節)で、世界ランキング1位の南アフリカ共和国を29-28で倒す金星を挙げた[8][9]

成績

編集

ワールドラグビー男子ランキング
上位20チーム(2024年11月18日時点)[10]
順位 変動* チーム ポイント
1     南アフリカ共和国 092.78
2  1   アイルランド 090.78
3  1   ニュージーランド 090.09
4     フランス 088.08
5     アルゼンチン 085.40
6     スコットランド 082.70
7     イングランド 082.31
8     オーストラリア 082.17
9     フィジー 080.07
10     イタリア 078.92
11     ウェールズ 074.01
12     ジョージア 073.85
13  1   日本 072.95
14  1   サモア 072.68
15  1   アメリカ合衆国 068.90
16  1   ポルトガル 068.82
17     スペイン 067.10
18  1   ウルグアイ 065.94
19  1   トンガ 065.46
20     ルーマニア 064.13
21     チリ 062.99
22     カナダ 059.18
23     香港 058.62
24     ロシア 058.06
25     ナミビア 057.87
26     ブラジル 057.40
27     オランダ 057.29
28     ベルギー 056.51
29     ジンバブエ 056.03
30     スイス 056.04
*前週からの変動
アルゼンチンのランキングの推移

生のグラフデータを参照/編集してください.

出典: ワールドラグビー[10]
推移グラフの最終更新: 2024年11月18日

ラグビーワールドカップ

編集

トライネーションズとザ・ラグビーチャンピオンシップ

編集
トライネーションズ (1996–2011; 2020)
国/地域 試合 ポイント ボーナス
ポイント
テーブル
ポイント
優勝
回数
P 得点 失点
  ニュージーランド 76 52 0 24 2054 1449 +605 35 243 11
  オーストラリア 76 30 3 43 1591 1817 −226 34 160 3
  南アフリカ共和国 72 28 1 43 1480 1831 −351 24 138 3
  アルゼンチン 4 1 2 1 56 84 –28 0 8 0
出典:  lassen.co.nz – Tri-Nations, Australia, New Zealand, South Africa

ボーナスポイントはT – 4*W − 2*Dとして算出。T=テーブルポイント、W=勝利数、D=引き分け数

ザ・ラグビーチャンピオンシップ (2012-)
国/地域 試合 ポイント ボーナス
ポイント
テーブル
ポイント
優勝
回数
P 得点 失点
  ニュージーランド 57 48 2 7 1,979 1,059 +920 36 233 9
  南アフリカ共和国 57 28 4 25 1,449 1,289 +160 26 146 1
  オーストラリア 57 25 3 29 1,304 1,553 −249 13 126 1
  アルゼンチン 57 8 1 48 1,036 1,868 −832 12 46 0
更新: 2023年7月29日
出典:  lassen.co.nz – TRC, Argentina, Australia, New Zealand, South Africa
ボーナスポイントはT – 4*W − 2*Dとして算出。T=テーブルポイント、W=勝利数、D=引き分け数
トライネーションズとザ・ラグビーチャンピオンシップを含めた全期間 (1996–)
国/地域 試合 ポイント ボーナス
ポイント
テーブル
ポイント
優勝
回数
P 得点 失点
  ニュージーランド 133 100 2 31 4,033 2,508 +1,525 71 476 20
  オーストラリア 133 55 6 72 2,895 3,370 −475 47 286 4
  南アフリカ共和国 129 56 5 68 2,929 3,120 −191 51 284 4
  アルゼンチン 61 9 3 49 1,092 1,852 −860 12 54 0
更新:2023年7月29日
ボーナスポイントはT – 4*W − 2*Dとして算出。T=テーブルポイント、W=勝利数、D=引き分け数

選手

編集

現在の代表

編集

ロス・プーマススコッド[11]

選手 ポジション 誕生日 (年齢) キャップ チーム
バウティスタ・ベルナスコーニ英語版 フッカー (2001-09-14) 2001年9月14日(23歳) 0   ベネットン
フリアン・モントージャ ( ) フッカー (1993-10-29) 1993年10月29日(31歳) 95   レスター・タイガース
イグナシオ・ルイス フッカー (2001-01-03) 2001年1月3日(23歳) 7   USAペルピニャン
イグナシオ・カジェス英語版 プロップ (1995-10-24) 1995年10月24日(29歳) 5   ポー
フランシスコ・コリア・マルケッティ プロップ (2000-10-07) 2000年10月7日(24歳) 1   CAブリーヴ
ペドロ・デルガド プロップ (1997-09-01) 1997年9月1日(27歳) 2   ドゴスXV
トマス・ガジョ英語版 プロップ (1999-04-30) 1999年4月30日(25歳) 32   ベネットン
フランシスコ・ゴメス・コデラ プロップ (1985-07-07) 1985年7月7日(39歳) 38   スタッド・フランセ
ロドリゴ・マルティネス英語版 プロップ (1998-07-07) 1998年7月7日(26歳) 3   ドラゴンズ
マティアス・アレマノ ロック (1991-12-05) 1991年12月5日(32歳) 97   グロスター
エファライン・エリアス ロック (2004-04-30) 2004年4月30日(20歳) 1   トゥールーズ
フランコ・モリーナ ロック (1997-08-28) 1997年8月28日(27歳) 9   エクセター・チーフス
ギド・ペティ ロック (1994-11-17) 1994年11月17日(30歳) 85   ユニオン・ボルドー・ベグル
ペドロ・ルビーロ英語版 ロック (2002-12-12) 2002年12月12日(21歳) 17   ニューカッスル・ファルコンズ
フアン・マルティン・ゴンサレス バックロー (2000-11-14) 2000年11月14日(24歳) 37   サラセンズ
フランシスコ・ゴッリッセン英語版 バックロー (1994-08-30) 1994年8月30日(30歳) 3   RCヴァンヌ
ベンジャミン・グロンドーナ英語版 バックロー (2003-10-19) 2003年10月19日(21歳) 0   ブリストル・ベアーズ
ホアキン・モロ バックロー (2001-01-24) 2001年1月24日(23歳) 1   パンパス
ホアキン・オビエド バックロー (2001-01-17) 2001年1月17日(23歳) 10   USAペルピニャン
ジュアン・バウティスタ・ぺデモンテ英語版 バックロー (2000-03-14) 2000年3月14日(24歳) 1   RCヴァンヌ
ラウタロ・バサン・ベレス スクラムハーフ (1996-02-24) 1996年2月24日(28歳) 17   ベネットン
ゴンサロ・ベルトラノウ スクラムハーフ (1993-12-31) 1993年12月31日(30歳) 65   無所属
ゴンサロ・ガルシア英語版 スクラムハーフ (1999-03-05) 1999年3月5日(25歳) 8   ゼブレ・パルマ
トマス・アルボルノス フライハーフ (1997-09-17) 1997年9月17日(27歳) 14   ベネットン
ルシオ・シンティ センター (2000-02-23) 2000年2月23日(24歳) 29   サラセンズ
マティアス・モローニ センター (1991-03-29) 1991年3月29日(33歳) 86   無所属
マティアス・オルランド センター (1991-11-14) 1991年11月14日(33歳) 61   マイアミ・シャークス
ジュスト・ピーカルド センター (2002-03-25) 2002年3月25日(22歳) 0   パンパス
サンティアゴ・コルデロ ウイング (1993-12-06) 1993年12月6日(30歳) 53   コナート
バウティスタ・デルグイ ウイング (1997-04-22) 1997年4月22日(27歳) 30   ASMクレルモン・オーヴェルニュ
ロドリゴ・イスグロ ウイング (1999-03-23) 1999年3月23日(25歳) 4   ハーレクインズ
サンティアゴ・ペルナス ウイング (2003-08-11) 2003年8月11日(21歳) 0   パンパス
ベンジャミン・エリザルーデ英語版 フルバック (2004-06-14) 2004年6月14日(20歳) 0   ブリストル・ベアーズ
フアン・クルス・マリア フルバック (1996-09-11) 1996年9月11日(28歳) 39   スタッド・トゥールーザン
ジェロニモ・プリスティアンテルリ英語版 フルバック (1999-08-23) 1999年8月23日(25歳) 0   ゼブレ・パルマ

※所属、 キャップ数(Cap)は2024年11月6日現在

歴代代表選手

編集

脚注

編集
  1. ^ Hiro. “世界各国ラグビー代表チームの意外な愛称とエンブレム、その由来!?|aulii.net”. aulii.net. 2021年11月10日閲覧。
  2. ^ ラグビー各国代表の愛称(呼び名)とその由来 | 教えて!ラガマルくん” (2019年7月26日). 2021年11月10日閲覧。
  3. ^ en:Argentina national rugby union team#After the 2007 World Cup
  4. ^ アルゼンチン代表が歴史的初勝利! 30回目の挑戦でついにオールブラックス倒した! . ラグビー共和国(2020年11月14日). 2020年11月14日閲覧。
  5. ^ アルゼンチン代表がW杯へ向け自信つける歴史的勝利 豪代表ワラビーズを31点差で圧倒 | ラグビーリパブリック” (2022年8月13日). 2022年8月29日閲覧。
  6. ^ アルゼンチン代表がNZの地でオールブラックス撃破! 歴史的勝利で南半球4か国対抗戦首位に | ラグビーリパブリック” (2022年8月27日). 2022年8月29日閲覧。
  7. ^ TRC第1戦後の世界ランキング発表。NZに勝利のアルゼンチンが6位に浮上。”. ラグビーリパブリック. 2024年8月16日閲覧。
  8. ^ 【TRC】アルゼンチン代表“ロス・プーマス”が大金星!スプリングボクスを1点差で制す。 - ラグビーリパブリック” (2024年9月22日). 2024年9月24日閲覧。
  9. ^ 9月23日更新の世界ランキングを発表。南アフリカが首位陥落。日本は1ランクダウン。 - ラグビーリパブリック” (2024年9月24日). 2024年9月24日閲覧。
  10. ^ a b Men's World Rankings”. ワールドラグビー. 18 November 2024閲覧。
  11. ^ Contepomi Names Pumas Roster with Returnees and Six Uncapped Players . uar(2024年10月27日). 2024年11月6日閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集