ウェンブリー・スタジアム
ウェンブリー・スタジアム(英語: Wembley Stadium)は、イギリス・ロンドンのブレント区ウェンブリーにあるサッカー専用のスタジアム。
ウェンブリー・スタジアム The Home of Football | |
---|---|
施設情報 | |
所在地 | Empire Way, Wembley, Middlesex. HA9 0DS |
位置 | 北緯37度23分2.63秒 西経5度58分13.80秒 / 北緯37.3840639度 西経5.9705000度座標: 北緯37度23分2.63秒 西経5度58分13.80秒 / 北緯37.3840639度 西経5.9705000度 |
起工 | 2002年9月30日 |
開場 | 2007年3月9日 |
所有者 | フットボール・アソシエーション |
運用者 | ウェンブリー・ナショナル・スタジアム・リミテッド |
グラウンド | Dessoグラスマスタ0 |
ピッチサイズ | 105 x 68 m |
建設費 | 7億9800万£[1] |
設計者 |
フォスター・アンド・パートナーズ POPULOUS, ナサニエル・リッチフィールド・アンド・パートナーズ (計画コンサルタント)[2] |
プロジェクト マネージャー | Symonds[3] |
構造設計者 | Mott Stadium Consortium - Mott MacDonald, Sinclair Knight & Merz & Aurecon[3] |
サービス エンジニア | Mott MacDonald[3] |
総合建設者 | Multiplex Constructions (UK) Ltd[3] |
使用チーム、大会 | |
サッカーイングランド代表 (2007–present) トッテナム・ホットスパーFC (2017–2019)[4][5] 2012年ロンドンオリンピック ラグビーワールドカップ2015 UEFA EURO 2020 UEFA欧州女子選手権2022 | |
収容人員 | |
90,000 (all seated) | |
(最多:89,874 (ポーツマスFC-カーディフ・シティFC, 2008FA杯決勝)) |
2014年に携帯電話事業者のEE Limitedと6年のスポンサー契約をし、「ウェンブリー・スタジアム connected by EE」となっている[6]。
概要
編集サッカーとラグビーの2つのフットボールはイングランドを発祥とするが、トゥイッケナム・スタジアムが「ラグビーの聖地」と称されるに対して、「サッカーの聖地」と称されるのがこのウェンブリー・スタジアムである。
かつて旧ウェンブリーを解体してその地に建設されたもので、旧ウェンブリーのシンボルでもあったツインタワーは無くなり、スタジアム上部のアーチがシンボルとなっている。また、旧ウェンブリーにあった陸上競技やドッグレース用のトラックは撤去され、当該箇所にも個別座席が設置された。2003年に着工し、2006年前期の完成を予定していたが、工事が遅れるなどで2007年3月10日にようやく改修工事が完了、5月19日にFAカップ決勝戦で開場となった。
所有権はフットボール・アソシエーション(FA)の子会社であるウェンブリー・ナショナル・スタジアム・リミテッドにあり、主にサッカーイングランド代表の公式戦、あるいはFA主催のクラブチームの公式戦であるFAカップなどが行われる。また、音楽のコンサートやサッカー以外のスポーツ大会の会場としても使用される。
アーセナルFCやトッテナム・ホットスパーFC等、ロンドンにホームを置くクラブチームの新スタジアム建設による代替スタジアムとしても使用される。
敷地面積は約 103,000平方メートル(外周1キロメートル)、建築物設置面積は約 65,000平方メートル、屋根の大きさは約 52,000平方メートル(可動式)[7]。
90,000のキャパシティは、スペインカタルーニャ州・バルセロナのカンプ・ノウについでヨーロッパ第2位の大きさであり、屋根のついたスタジアムとしては世界最大である。また、建設費もスタジアム史上最高額の7億9,800万ポンドとも言われ、完成後は旧ウェンブリーと区別するために、「ニュー・ウェンブリー・スタジアム」とも呼ばれた。
2011年にはUEFAチャンピオンズリーグ 2010-11の決勝戦が行われたほか、2012年のロンドン五輪ではサッカーの決勝戦が開催された。2013年5月25日にはUEFAチャンピオンズリーグ 2012-13の決勝戦が開催された。
2021年には、UEFA EURO 2020のファイナルフォーの会場として決定された。2022年にはUEFA女子ユーロ決勝、2024年にはUEFAチャンピオンズリーグ 2023-24決勝の会場としてそれぞれ使用された。
サッカー以外のイベントの利用
編集サッカー以外ではアメリカンフットボール(NFL)が2007年から毎年NFLインターナショナル・シリーズを開催していた。また、ラグビーワールドカップ2015の2試合の試合会場として使用され、アイルランド代表vsルーマニア代表戦で89,267人の入場者数を記録した。
コンサートとしては、2007年にダイアナ元皇太子妃を追悼する為の没後10周年コンサートのコンサート・フォー・ダイアナ、Live Earthをはじめ、クイーン、ジョージ・マイケル、ミューズ、マドンナ、オアシス、フー・ファイターズ、U2、コールドプレイ、ペット・ショップ・ボーイズ、テイク・ザット、ロビー・ウィリアムズ、ワン・ダイレクション、BTSなどの単独ライブ、毎年キャピタルFM主催の夏フェス『Summertime Ball』が行われている。「テラプラス」という資材を用いて芝生を保護することも多い[8]。
また、2014年5月31日にIBF・WBA世界スーパーミドル級タイトルマッチ『カール・フローチVSジョージ・グローブス』第2戦が行われ、8万人を動員した[9]。その後はアンソニー・ジョシュアの世界ヘビー級選手権が何度も開催されている。プロレスではAEWがPPVイベント『All In』を2023・24年に開催
開催された主な大会
編集日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
---|---|---|---|---|
2015年9月20日 | ニュージーランド | 26-16 | アルゼンチン | プールC |
2015年9月27日 | アイルランド | 44-10 | ルーマニア | プールD |
日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
---|---|---|---|---|
2021年6月13日 | イングランド | 1-0 | クロアチア | グループD |
2021年6月18日 | イングランド | 0-0 | スコットランド | |
2021年6月22日 | チェコ | 0-1 | イングランド | |
2021年6月26日 | イタリア | 2-1 | オーストリア | ラウンド16 |
2021年6月29日 | イングランド | 2-0 | ドイツ | |
2021年7月6日 | イタリア | 1-1 (4-2 p.) |
スペイン | 準決勝 |
2021年7月7日 | イングランド | 2-1 (延長戦) |
デンマーク | |
2021年7月11日 | イタリア | 1-1 (3-2 p.) |
イングランド | 決勝 |
日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
---|---|---|---|---|
2022年7月31日 | イングランド | 2-1 (延長戦) |
ドイツ | 決勝 |
日付 | チーム#1 | 結果 | チーム#2 | ラウンド |
---|---|---|---|---|
2024年6月1日 | レアル・マドリード | 2-0 | ボルシア・ドルトムント | 決勝 |
ギャラリー
編集-
スタジアムの遠景 (2016年)
-
2022年に撮影された空撮
-
2007年の内観
-
2013年の内観
-
試合中の内観 (2007年)
-
2012年の外観
-
夜のスタジアム (2010年)
-
サポーターによるコレオ (2010年)
脚注
編集- ^ “Wembley kick-off: Stadium is ready and England play first game in fortnight”. Daily Mail (London). (9 March 2007) 19 March 2007閲覧。
- ^ Projects : Wembley Stadium. Populous.com .
- ^ a b c d “Wembley Stadium, London”. Design Build Network (19 June 2006). 11 August 2010閲覧。
- ^ Tottenham Hotspur on Twitter: "We’ve reached agreement with @WembleyStadium to play our @ChampionsLeague fixtures there for the 2016/17 season. https://t.co/BPCGmW1mrQ"
- ^ Tottenham Hotspur on Twitter: "…The agreement additionally provides an option to play all @PremierLeague & cup home games at @WembleyStadium for the 2017/18 season. 2/2"
- ^ “Wembley Stadium finally connects with EE”. SportsPro Media (2014年2月26日). 2020年6月4日閲覧。
- ^ 北澤豪氏提出資料 国立競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議(第2回)平成27年8月10日
- ^ 芝生のとっておき話(4)2003/08/28 スタッフブログ|日産スタジアム
- ^ “WEMBLEY STADIUM TO HOST FROCH V GROVES REMATCH”. Wembley Stadium. 4 March 2014閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- ウェンブリー・スタジアム (WembleyStadium) - Facebook
- ウェンブリー・スタジアム (@wembleystadium) - X(旧Twitter)
- 地図 - Google マップ
開催イベントとテナント | ||
---|---|---|
先代 ミレニアム・スタジアム カーディフ |
FAカップ 決勝戦会場 2007- |
次代 - |
先代 サンティアゴ・ベルナベウ (マドリード) |
UEFAチャンピオンズリーグ 決勝戦会場 2011 |
次代 フースバル・アレーナ・ミュンヘン (ミュンヘン) |
先代 国家体育場 (北京) |
オリンピックのサッカー競技 決勝戦会場 2012 |
次代 エスタジオ・ド・マラカナン (リオデジャネイロ) |
先代 フースバル・アレーナ・ミュンヘン (ミュンヘン) |
UEFAチャンピオンズリーグ 決勝戦会場 2013 |
次代 エスタディオ・ダ・ルス (リスボン) |
先代 スタッド・ド・フランス (サン=ドニ) |
UEFA欧州選手権 決勝戦会場 2020 |
次代 オリンピアシュタディオン |