2014 FIFAワールドカップ・アジア3次予選
このページは、2014 FIFAワールドカップ・アジア予選の3次予選の結果をまとめたものである。
2014 FIFAワールドカップ・アジア3次予選 | |
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大会概要 | |
日程 | 2011年9月2日 – 2012年2月29日 |
チーム数 | 20 |
大会統計 | |
試合数 | 60試合 |
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方式
編集2次予選を勝ち抜いた15か国に加え、シード順1位から5位の国(日本、韓国、オーストラリア、北朝鮮、バーレーン)が加わる。
4チームずつの5組に分かれ、ホーム・アンド・アウェーでの2順の総当たり戦(各チーム6試合ずつ)を行う。各組上位2チームが4次予選(最終予選)に進出する。2011年9月2日・9月6日・10月11日・11月11日・11月15日および、2012年2月29日に実施された。
なおグループB・D・Eの最終節の試合については、大会規定の18条[1] に基づき、試合開始が同時刻となることとされた[2]。
シード順
編集組み合わせ抽選は、2011年7月30日にブラジル・リオデジャネイロで2014 FIFAワールドカップ予選組み合わせ抽選会の一部として行われた[3][4][5]。
シード順は、2011年7月のFIFAランキングに基づき振り分けられた。かっこ内はシード順を決めるのに用いられたFIFAランキングを示す。
ポット1 | ポット2 | ポット3 | ポット4 |
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なお組み合わせ抽選後、 シリアは2次予選での規約違反により失格となったため、抽選結果でシリアが割り当てられた箇所にそのまま タジキスタンが割り当てられるものとされた。
試合結果
編集グループ A
編集順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 | |||||
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1 | イラク | 6 | 5 | 0 | 1 | 14 | 4 | +10 | 15 | アジア4次予選 | — | 0–2 | 1–0 | 7–1 | |
2 | ヨルダン | 6 | 4 | 0 | 2 | 11 | 7 | +4 | 12 | 1–3 | — | 2–1 | 2–0 | ||
3 | 中華人民共和国 | 6 | 3 | 0 | 3 | 10 | 6 | +4 | 9 | 0–1 | 3–1 | — | 2–1 | ||
4 | シンガポール | 6 | 0 | 0 | 6 | 2 | 20 | −18 | 0 | 0–2 | 0–3 | 0–4 | — |
順位の決定基準: 順位決定方式
イラク | 7 - 1 | シンガポール |
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ジャーシム 4分 マフムード 11分, 61分, 90+3分 ハワル・ムラ・モハメド 22分 (pen.) ナシャト・アクラム 36分 (pen.) カリーム 47分 |
レポート | イサ 28分 |
グループ B
編集順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 | |||||
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1 | 韓国 | 6 | 4 | 1 | 1 | 14 | 4 | +10 | 13 | アジア4次予選 | — | 6–0 | 2–0 | 2–1 | |
2 | レバノン | 6 | 3 | 1 | 2 | 10 | 14 | −4 | 10 | 2–1 | — | 2–2 | 3–1 | ||
3 | クウェート | 6 | 2 | 2 | 2 | 8 | 9 | −1 | 8 | 1–1 | 0–1 | — | 2–1 | ||
4 | アラブ首長国連邦 | 6 | 1 | 0 | 5 | 9 | 14 | −5 | 3 | 0–2 | 4–2 | 2–3 | — |
順位の決定基準: 順位決定方式
グループ C
編集順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ウズベキスタン | 6 | 5 | 1 | 0 | 8 | 1 | +7 | 16 | アジア4次予選 | — | 1–1 | 1–0 | 3–0 | |
2 | 日本 | 6 | 3 | 1 | 2 | 14 | 3 | +11 | 10 | 0–1 | — | 1–0 | 8–0 | ||
3 | 朝鮮民主主義人民共和国 | 6 | 2 | 1 | 3 | 3 | 4 | −1 | 7 | 0–1 | 1–0 | — | 1–0 | ||
4 | タジキスタン | 6 | 0 | 1 | 5 | 1 | 18 | −17 | 1 | 0–1 | 0–4 | 1–1 | — |
順位の決定基準: 順位決定方式
グループ D
編集順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | オーストラリア | 6 | 5 | 0 | 1 | 13 | 5 | +8 | 15 | アジア4次予選 | — | 3–0 | 4–2 | 2–1 | |
2 | オマーン | 6 | 2 | 2 | 2 | 3 | 6 | −3 | 8 | 1–0 | — | 0–0 | 2–0 | ||
3 | サウジアラビア | 6 | 1 | 3 | 2 | 6 | 7 | −1 | 6 | 1–3 | 0–0 | — | 3–0 | ||
4 | タイ | 6 | 1 | 1 | 4 | 4 | 8 | −4 | 4 | 0–1 | 3–0 | 0–0 | — |
順位の決定基準: 順位決定方式
グループ E
編集順 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 差 | 点 | 出場権 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | イラン | 6 | 3 | 3 | 0 | 17 | 5 | +12 | 12 | アジア4次予選 | — | 2–2 | 6–0 | 3–0 | |
2 | カタール | 6 | 2 | 4 | 0 | 10 | 5 | +5 | 10 | 1–1 | — | 0–0 | 4–0 | ||
3 | バーレーン | 6 | 2 | 3 | 1 | 13 | 7 | +6 | 9 | 1–1 | 0–0 | — | 10–0 | ||
4 | インドネシア | 6 | 0 | 0 | 6 | 3 | 26 | −23 | 0 | 0–4 | 2–3 | 0–2 | — |
順位の決定基準: 順位決定方式
バーレーン | 10 - 0 | インドネシア |
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アブドゥラティフ 5分 (pen.), 71分 タイイブ 15分, 60分, 65分 アブドゥッラフマーン 34分 (pen.), 41分 サイード 62分, 82分, 90+4分 |
レポート |
3次予選の結果
編集1・2次予選を免除された5チーム中、2チーム(北朝鮮、バーレーン)が最終予選進出を逃す結果となった。
グループAでは、元日本代表監督のジーコ率いるイラク[17]が5勝1敗の好成績で首位通過[18]、次いでヨルダンが初めて最終予選に進出した。
グループBでは、FIFAランキングにおいて大きく上回る韓国がアウェイでレバノンに敗れる波乱があった[19]。格下に敗れたことで韓国の最終予選進出が一時危ぶまれた[20]が、最終的に韓国とレバノンが中東2カ国を押しのけて3次予選突破を決めた。
グループCでは、シリアが失格となりタジキスタンが代替で入った[21]ものの、AFCアジアカップ2011で4位入賞を果たしたウズベキスタン[22]、前年の南アフリカW杯に出場し、3次予選から参加する北朝鮮[23]が入った厳しい組み合わせであった。ウズベキスタンと日本が2試合を残して最終予選進出を確定させた[24]が、日本はその2試合で2敗を喫し、3次予選2連敗で最終予選に進むこととなった[25]。
グループDでは、前回大会予選6位のサウジアラビア[26]が2011年のアジアカップでの不調[27]から抜け出せず、3位で敗退した。オーストラリアが順当に首位通過、ホームで強さを見せたオマーンが2位勝ち抜けという結果であった[28]。
グループEでは、2大会連続で大陸間プレーオフに進出[29][30]していたバーレーンが、今大会は最終予選を待たずにW杯初出場を逃すことになった。
トピックス
編集平壌での日朝戦
編集2011年(平成23年)11月15日に北朝鮮の首都平壌の金日成競技場で北朝鮮対日本戦が行われ、北朝鮮国内で行われる日本戦としては、1989年(平成元年)6月25日に同競技場で行われたワールドカップイタリア大会のアジア1次予選以来[31] 22年ぶりの開催となった。この試合にあたって北朝鮮当局は、入国する日本人に対して様々な規制を実施した。
- 日本の国旗である日の丸を初め、応援旗の持ち込み禁止(ユニフォームに付いている日の丸は例外。ただし一部は一時預かりとなった)[32][33][34]
- 横断幕の持ち込み禁止[32]
- 鳴り物応援に使う太鼓やブブゼラの持ち込み禁止[32]
- 日本の報道関係者は取材申請した51人中10人まで(通信社3人、専門誌2人、カメラマン4人、1人は不明)[35][36]
- 携帯電話やパソコンの持ち込み禁止[37]
- 日本人サポーターは150人まで[32]。ちなみに会場の金日成競技場は5万人収容である。これは、日本国内においてホームサポーターとアウェーサポーターの比率が特に大きくなるとされる、浦和レッズ主催の駒場スタジアムでの試合(収容人数21500人、アウェイサポーター400人)[38] 以上にアウェーサポーターの割合の少ない試合となる。
- 日本代表選手の入国許可に4時間もの時間を要した。また、米などの食品を持ち込めなかった[39]。
他にも日本の国旗掲揚や国歌(君が代)斉唱が行われない可能性があったが[40]、実際にはどちらも規定通り実施されることとなった[35]。しかし、「君が代」が演奏されると、音楽をかき消すほどの大きなブーイングが起きた[41]。
また、日本サポーターのバスに石のようなものが投げつけられる被害があった他[42]、サポーターが持参した日の丸や応援グッズを没収された[43]。
日本のメディアには一部しか取材許可が降りなかったことに関連して、新聞協会は北朝鮮サッカー協会に改善を求める文書を送った[44]。
上記のような不備や悪待遇について、日本サッカー協会は、北朝鮮サッカー協会、および国際サッカー連盟(FIFA)やアジア連盟に対し、意見書を送付した[45]。
バーレーン対インドネシア戦の大差での決着について
編集グループEの最終節(2012年2月29日)において、バーレーンが4次予選(最終予選)に進出するには、自らが勝利するとともに、カタールが敗れ、かつそれら2試合の点差の合計が少なくとも9点生じる必要があった。この試合でバーレーンはインドネシアに10点差をつけ、一時最終予選進出の可能性が生まれていた(最終的にカタールがイランと引き分けたため、バーレーンは敗退となった)。このことについて、国際サッカー連盟(FIFA)は異常な大差がついたとして、この試合に対して調査を行うことを表明している[46]。
なお、最終節開始直前の順位は以下の通り。(この時点で、イランは4次予選進出決定、インドネシアは3次予選での敗退決定)
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ウズベキスタンの故意による累積警告消化問題
編集2011年11月15日に行われたウズベキスタン対タジキスタンにおいて、既に前節で3次予選突破を決めていたウズベキスタンの5選手が、消化試合と化したこの試合で最終予選を睨み意図的に警告を受け累積警告を消化したとして国際サッカー連盟から処分を受けた[47]。処分内容は5選手の最終予選初戦の出場停止及びウズベキスタンサッカー連盟に対しての罰金1万8000スイスフランである[47]。
脚注
編集出典
編集- ^ “Regulations 2014 FIFA World Cup Brazil”. 国際サッカー連盟. 2012年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月19日閲覧。(18.10を参照)
- ^ “FIFA confirms simultaneous kick-offs”. アジアサッカー連盟 (2012年2月1日). 2012年2月19日閲覧。
- ^ 2014 FIFA World Cup Brazil – Preliminary Competition Format and Draw Procedures – Asian Zone
- ^ “Stage set for FWCQ R3 draw”. The-AFC.com (Asian Football Confederation). (29 July 2011) 29 July 2011閲覧。
- ^ “The Preliminary Draw results in full”. 国際サッカー連盟 (2011年7月30日). 2011年8月3日閲覧。
- ^ “FIFA decision on Iraq matches”. アジアサッカー連盟 (2011年9月23日). 2011年10月17日閲覧。
- ^ 必然に満ちた勝利 -スポーツナビ: 2011年9月3日
- ^ a b c “2014FIFAワールドカップブラジル アジア3次予選 組み合わせおよびテレビ放送決定のお知らせ”. 日本サッカー協会 (2011年7月31日). 2011年8月1日閲覧。
- ^ アウエーで得た教訓と勝ち点1 -スポーツナビ: 2011年9月7日
- ^ 中村憲剛というラストピース -スポーツナビ: 2011年10月12日
- ^ ドゥシャンベでの試練 -スポーツナビ: 2011年11月12日
- ^ 「究極のアウエー戦」から得られるもの -スポーツナビ: 2011年11月16日
- ^ “New stadium for PRK-JPN match”. アジアサッカー連盟 (2011年10月19日). 2011年11月13日閲覧。
- ^ “Teerasil set to miss crucial W Cup qualifier”. ネーション (2011年11月3日). 2011年11月5日閲覧。
- ^ “Qantas Socceroos to play at AAMI Park”. オーストラリアサッカー連盟 (2011年11月22日). 2011年12月4日閲覧。
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- ^ サポーター戦々恐々「日本が勝つと何が起こるのだろうか」 ― スポニチ Sponichi Annex サッカー
- ^ サポーター「新調したユニホーム没収」 子ども連れで観戦ツアー参加も ― スポニチ Sponichi Annex サッカー
- ^ a b “歴史的一戦へ、未知なる北朝鮮の実情に迫る”. Yahoo! JAPAN スポーツナビ (2011年11月14日). 2011年11月14日閲覧。
- ^ “北朝鮮戦、取材許可は10人分のみ…51人申請” (2011年11月14日). 2011年11月14日閲覧。
- ^ “北朝鮮、日本代表の嗜好品持ち込み禁止へ”. SANSPO.COM (2011年11月13日). 2011年11月14日閲覧。
- ^ J'sサッカー Vol.3(2007年5月販売)P69
- ^ 国旗持ち込み禁止など疑問、北朝鮮協会に意見書 読売新聞 2011年11月28日
- ^ “北朝鮮戦で「日の丸」「君が代」拒否も:東スポWEB-東京スポーツ新聞社”. 東京スポーツ新聞社 (2011年11月8日). 2011年11月14日閲覧。
- ^ 「君が代」演奏にブーイング ― NHK
- ^ 北朝鮮戦観戦サポーター恐怖語る「日本が勝っていたらどうなっていたか」 - スポニチ 2011年11月17日
- ^ サッカーW杯予選で長時間空港足止め…北に抗議せず - スポニチ 2011年11月30日
- ^ 北朝鮮のサッカーW杯取材制限、新聞協会が改善求める - 朝日新聞 2011年11月17日
- ^ 【サッカー日本代表】日本協会、W杯最終予選の「悪待遇」で北朝鮮協会に意見書 - 産経新聞 2011年11月28日
- ^ “FIFAがバーレーン対インドネシア戦を調査、W杯アジア予選 国際ニュース”. AFPBB News (2012年3月2日). 2012年3月3日閲覧。
- ^ a b “No.872 計画的なイエローゲットにレッドカード”. サッカーの話をしよう 大住良之オフィシャルアーカイブサイト (2012年2月22日). 2014年5月12日閲覧。