隊長ブーリバ
『隊長ブーリバ』(たいちょうブーリバ、原題:Taras Bulba)は、1962年制作のアメリカ合衆国の映画。ニコライ・ゴーゴリの小説『タラス・ブーリバ(隊長ブーリバ)』を原作に映画化した作品である。
隊長ブーリバ | |
---|---|
Taras Bulba | |
監督 | J・リー・トンプソン |
脚本 |
ウォルド・ソルト カール・タンバーグ |
原作 | ニコライ・ゴーゴリ |
製作 | ハロルド・ヘクト |
出演者 |
ユル・ブリンナー トニー・カーティス |
音楽 | フランツ・ワックスマン |
撮影 | ジョセフ・マクドナルド |
編集 | エダ・ウォーレン |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 |
1962年12月19日 1962年12月22日 |
上映時間 | 122分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $7,000,000[1] |
興行収入 | $4,000,000[1] |
配給収入 | 2億2478万円[2] |
あらすじ
編集16世紀初頭、オスマン帝国が勢力を拡大してヨーロッパに迫っていた。これに危機感を抱いたポーランド王国のグリゴリー王子は、タラス・ブーリバ率いるウクライナ・コサックに「自分たちに協力してトルコ軍を撃退すれば、ウクライナのステップを与える」という約束をして援軍を頼み、ブーリバたちはこれに応えてトルコ軍を撃退した。
しかしその約束は反故にされ、ブーリバたちは土地を追われる事になってしまう。怒ったブーリバたちは、グリゴリー王子の片腕を切り落として逃亡、山岳地帯に逃げ込み、時が来るまで隠れて力を貯えることにした。
時は流れ、ブーリバの2人の息子アンドレとオスタプは立派な青年に成長した。ブーリバは敵のことを知るために、2人をポーランド人が住むキエフに留学させる。アンドレはそこでポーランド貴族の娘ナタリアと出会い、恋に落ちるが、これを知ったナタリアの兄が怒り、アンドレとオスタプをリンチしようとするが、反対に2人から殺されてしまう。2人は、故郷に逃げ帰った。
そんな時、ポーランド王からバルトと戦うための召集が掛かる。彼らはこの機会に自分たちの土地を取り戻す決意をする。ブーリバたちはポーランド軍の本拠地デュブノーにあるデュブノー城に合流すると見せかけて、急襲を掛けて攻め込んだ。不意を付かれたポーランド軍は籠城するが、ペストが流行して城内の人々は苦しむ。アンドレはナタリアに会うためにデュブノー城に侵入するが捕まってしまい、ナタリアを助けるために犠牲になる。
その後、ブーリバたちの決死の反撃でポーランド軍は全滅、ウクライナは自由の土地となったのだった。
キャスト
編集役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |
---|---|---|---|
NETテレビ旧版 | NETテレビ新版 | ||
タラス・ブーリバ | ユル・ブリンナー | 小林修 | |
アンドレ・ブーリバ | トニー・カーティス | 広川太一郎 | |
ナタリア | クリスティーネ・カウフマン | 渋沢詩子 | |
フィリペンコ | サム・ワナメイカー | 雨森雅司 | 小林清志 |
グリゴリー王子 | ガイ・ロルフ | 千葉耕市 | 大塚周夫 |
オスタプ・ブーリバ | ペリー・ロペス | 関根信昭 | 井上真樹夫 |
ソフィア・ブーリバ | イルカ・ウィンディッシュ | 島美弥子 | 麻生美代子 |
シーロ | ブラッド・デクスター | 水島晋 | |
総督 | ジョージ・マクレディ | ||
ステパン | ウラディーミル・ソコロフ | ||
アボット | エイブラハム・ソファー | ||
ナレーション | ポール・フリーズ | 大平透 | |
不明 その他 |
島宇志夫 大木民夫 塩見竜介 緑川稔 石森達幸 | ||
演出 | 小林守夫 | ||
翻訳 | 木原たけし | ||
効果 | TFC | ||
調整 | 前田仁信 | ||
制作 | 東北新社 | ||
解説 | 淀川長治 | ||
初回放送 | 1971年1月3日 『日曜洋画劇場』 21:00-23:26 |
1973年11月25日 『日曜洋画劇場』 |
関連項目
編集その他
編集出演者のトニー・カーティスとクリスティーネ・カウフマンは本作が縁で1963年に結婚したが、1968年には離婚している。
脚注
編集- ^ a b “Taras Bulba (1962)”. imdb.com. 2012年12月26日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)201頁