荒井広宙
荒井 広宙(あらい ひろおき、1988年5月18日 - )は、日本の元男子競歩選手。2016年リオデジャネイロオリンピック男子50km競歩銅メダリスト。2017年世界陸上男子50km競歩銀メダリスト[5]。長野県上高井郡小布施町出身[4]。福井工業大学(工学部電気電子工学科)卒業[1][2][3]。富士通陸上競技部所属。元幹部自衛官(自衛隊体育学校所属)。
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選手情報 | ||||||||||||||||||||||||
フルネーム | あらい ひろおき | |||||||||||||||||||||||
ラテン文字 | Hirooki Arai | |||||||||||||||||||||||
国籍 | 日本 | |||||||||||||||||||||||
種目 | 競歩 | |||||||||||||||||||||||
所属 | 富士通陸上競技部 | |||||||||||||||||||||||
大学 | 福井工業大学[1][2][3] | |||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1988年5月18日(36歳) | |||||||||||||||||||||||
出身地 | 長野県上高井郡小布施町[4] | |||||||||||||||||||||||
身長 | 180cm | |||||||||||||||||||||||
体重 | 62kg | |||||||||||||||||||||||
引退 | 2022年 | |||||||||||||||||||||||
成績 | ||||||||||||||||||||||||
国内大会決勝 |
日本選手権 50km競歩 優勝 (2015年、2017年) | |||||||||||||||||||||||
自己ベスト | ||||||||||||||||||||||||
20km競歩 | 1:19:00 (2019年) | |||||||||||||||||||||||
50km競歩 | 3:40:20 (2015年) | |||||||||||||||||||||||
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経歴
編集長野県中野実業高等学校2年から競歩を始めた。福井工業大学を卒業後[1][2][3]、石川県内のホテル(北陸亀の井ホテル)に所属して競技を続けた。2011年世界陸上50km競歩に出場して10位になったが、2012年ロンドンオリンピックへの出場は叶わなかった。
2013年より自衛官となり自衛隊体育学校に所属[2]。2015年4月、日本選手権50km競歩で自己ベスト(3時間40分20秒)をマークして初優勝[6]。同年8月の世界陸上北京大会50km競歩では4位入賞を果たした。さらに2016年日本選手権50km競歩でオリンピック派遣設定記録を上回り、同年のリオデジャネイロオリンピック50km競歩日本代表に選出された。リオ五輪では3時間41分24秒で銅メダルを獲得した(後述)[2][3]。日本競歩界で初の五輪メダルとなったほか、長野県出身者としては初の夏季オリンピック個人種目の男子選手のメダリストともなった[注 1]。埼玉県から彩の国功労賞を受賞。
2017年4月、日本選手権50km競歩で2年ぶり2度目の優勝。同年8月の世界陸上ロンドン大会50km競歩では銀メダルを獲得[1]。
2018年5月、IAAF世界競歩チーム選手権大会のシニア男子50kmで個人優勝し、団体でも金メダルを獲得[7]。
富士通でコーチを務める今村文男の指導を仰ぐため[8]、2019年1月末で自衛隊を退職。同年2月17日、埼玉陸協の選手登録で日本選手権20km競歩に出場し、同種目の自己ベスト(1時間19分00秒)をマーク[9]。同年4月1日に富士通へ入社した。
2022年9月24日、全日本実業団選手権10000メートル競歩への出場後に、現役引退を発表した[10]。2023年現在は富士通Japanのデスクワークに専念する[11]。
エピソード
編集リオ五輪では3位でゴールインしたが、レースの最終盤でカナダのエバン・ダンフィーに一度抜かれた荒井が再び抜き返そうとした際に腕と肩付近が接触したとして、カナダチームが反則であると抗議。審判長により抗議が認められ荒井は失格処分となった。しかし、その後日本陸上競技連盟側が不服として上訴し、国際陸上競技連盟の理事5人の裁定により再度一転し、荒井が銅メダルを獲得した。荒井は「ゴールしてカナダが抗議したと聞いて、失格になるかと思ったが、皆さんのおかげ、無事確定しました」「悪いこと(失格になるようなことをした)とは思ってなかった。レース後、カナダの選手から謝ってきてハグした。選手同士に問題はなかった」と状況を振り返った[12]。
主な成績
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d “【大学】世界陸上 競歩で銀メダル!OB荒井広宙選手”. 金井学園 (2017年8月14日). 2022年1月2日閲覧。
- ^ a b c d e “装甲車や戦闘機、リオ五輪メダリストも登場 福井で自衛隊パレード”. 産経ニュース. (2016年10月2日) 2022年1月2日閲覧。
- ^ a b c d “見延和靖の日本、銀メダル以上確定 フェンシング男子エペ団体が決勝進出 東京五輪2020”. 福井新聞ONLINE. (2021年7月30日). オリジナルの2021年7月30日時点におけるアーカイブ。 2022年1月2日閲覧。
- ^ a b “五輪競歩代表決定 県勢から2人 20キロ藤沢、50キロは荒井”. 信濃毎日新聞 (2016年4月19日). 2016年9月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月2日閲覧。
- ^ “男子50キロ競歩で銀・銅 世界陸上、20キロは藤沢11位が最高”. 日本経済新聞 (2017年8月14日). 2020年10月4日閲覧。
- ^ a b “第99回日本陸上競技選手権大会50km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “第28回世界競歩チーム選手権 兼 ジャカルタ2018アジア競技大会 男子50km競歩日本代表選手選考競技会”. 日本陸上競技連盟. 2021年4月23日閲覧。
- ^ “東京2020オリンピック 選手一覧 荒井 広宙”. NHK. 2021年4月23日閲覧。
- ^ a b “成績記録表”. 日本陸上競技連盟. 2021年4月14日閲覧。
- ^ 陸上 競歩 荒井広宙が現役引退を発表 NHK NEWS WEB 2022年9月24日閲覧。
- ^ “荒井広宙に聞く 17年間の競技生活で知った競歩の奥深さ”. 富士通陸上競技部 (2023年2月13日). 2023年9月3日閲覧。
- ^ “競歩・荒井、接触選手から「謝ってきてハグした」 選手間に問題なし”. デイリースポーツ. (2016年8月20日) 2022年1月2日閲覧。
- ^ “【競歩】荒井広宙V、日本勢表彰台独占”. 産経新聞 (2018年5月5日). 2021年5月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月2日閲覧。
- ^ “第95回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第96回日本陸上競技選手権大会50km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “第96回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第97回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第98回日本陸上競技選手権大会50km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “第98回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第99回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第100回日本陸上競技選手権大会50km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “第100回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第101回日本陸上競技選手権大会50km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “第101回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第103回日本陸上競技選手権大会50km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月12日閲覧。
- ^ “第103回日本陸上競技選手権大会 男子・女子20km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月15日閲覧。
- ^ “第105回日本陸上競技選手権大会50km競歩” (PDF). 日本陸上競技連盟. 2021年4月12日閲覧。
外部リンク
編集- 荒井広宙 - 日本陸上競技連盟の選手名鑑
- 荒井広宙 - ワールドアスレティックスのプロフィール