美人哀愁
1931年の映画。小津安二郎監督
(美人と哀愁から転送)
『美人哀愁』(びじんあいしゅう)は、1931年(昭和6年)5月29日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎。モノクロ、スタンダード、サイレント、158分。
美人哀愁 | |
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Beauty's Sorrows | |
監督 | 小津安二郎 |
脚本 |
池田忠雄 小津安二郎 |
原作 | アンリ・ド・レニエ |
出演者 |
岡田時彦 斎藤達雄 井上雪子 |
撮影 | 茂原英雄 |
製作会社 | 松竹蒲田撮影所 |
配給 | 松竹キネマ |
公開 | 1931年5月29日 |
上映時間 | 158分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
フランスの詩人であるアンリ・ド・レニエの小説『大理石の女』を原作に[1]、それまで喜劇調の作品が多かった小津がリアルな作品を作ろうとして手がけたメロドラマ。小津の全作品の中で最も長い2時間30分超えの作品である[2]。初回興行は帝国館。現存するのは脚本のみで、ネガおよびプリントは失われている。
あらすじ
編集親友の岡本と佐野は知人の彫刻家、吉田のアトリエを訪れる。2人は吉田が制作した、自分の娘がモデルの彫像に魅入られる。次の日、佐野は吉田に彫像を譲ってもらうよう頼み込み、根負けした吉田は彫像を譲り渡した。そのことを聞き残念がる岡本。そこに彫像のモデルとなった芳江がやってくる。彼女の美しさに惹かれた岡本は芳江と交際を始める。2人は東京のアパートに居を構えるが、岡本は就職せず佐野に金を借りる日々が続く。それを見かねた佐野は職を紹介するが岡本はそれを断り、佐野の芳江に対する気持ちに付け込んで金を要求したため佐野は金をたたきつけて帰ってしまった。父の吉田と共に東京見物をしている最中、芳江が病気のため倒れ帰らぬ人となる。悲しみに打ちひしがれる岡本だったが、思い立って佐野の家に向かい、彫像を譲ってくれるように頼むが佐野は拒否する。それに対し岡本は力ずくで奪い取ろうとするが、カッとなった佐野は彫像を叩き壊してしまう。翌朝、吉田が佐野の家を訪ねると、そこには息絶えた岡本と佐野の姿があった。吉田は壊れた彫像を持ち帰り、岡本と芳江が2人で会っていた木の根元に埋めてやった。
スタッフ
編集キャスト
編集脚注
編集外部リンク
編集- 美人と哀愁 - 日本映画データベース
- 美人哀愁 - allcinema
- Bijin aishu - IMDb