祖父江 孝男(そふえ たかお、1926年11月5日 - 2012年12月15日)は、日本文化人類学者国立民族学博物館名誉教授。

祖父江 孝男
人物情報
生誕 (1926-11-05) 1926年11月5日
日本の旗 日本東京都
死没 2012年12月15日(2012-12-15)(86歳没)
出身校 東京大学ハーバード大学
学問
研究分野 文化人類学
研究機関 明治大学国立民族学博物館
テンプレートを表示

経歴

編集

ノースウェスタン大学ハワイ大学ウィスコンシン大学客員教授をつとめた後、帰国して明治大学政経学部教授に就いた。1977年、国立民族学博物館教授に転じた。1984年に国立民族学博物館を退任し、名誉教授となった。同年より放送大学客員教授をつとめた[2]。2012年12月15日、虚血性心不全のため自宅にて死去。

受賞・栄典

編集

研究内容・業績

編集

文化人類学者として北米をフィールドとし、アラスカエスキモーを専門とした。後に勤務することとなる国立民族学博物館の創設にも参画した。

一方で、新書で刊行した『県民性』がベスト・ロングセラーとなったこともあり、一般的には日本人論に関する著作で知られる。日本各地の地域特性、離婚率や自殺率、女性の進学率などに目を向けた。選択的夫婦別姓制度に賛同していた。

著作

編集
著書
  • 『行動する人間』 日本評論新社(科学ノート人間の解明)) 1959
  • 『エスキモー人 日本人の郷愁をさそう北方民族』 光文社(カッパブックス) 1961
  • ハワイ講談社(原色写真文庫) 1967
  • 『県民性 文化人類学的考察』中公新書 1971
  • アラスカ・エスキモー』社会思想社・現代教養文庫 1972
  • 『文化とパーソナリティ弘文堂 1976
  • 『文化人類学入門』中公新書 1979
    • 増補改訂版 1990年
  • 『文化人類学 世界の民族と日本人』放送大学教育振興会 1986
    • 新版 放送大学教育振興会(放送大学教材) 1991年
  • 『日本人の国際性 その構造分析』くもん出版(くもん選書) 1989
  • 『出身県でわかる人柄の本 日本人の常識』同文書院(快楽脳叢書) 1993
    • 改題改訂『県民性の人間学』新潮社(新潮OH!文庫) 2000
  • 『人類学と私:その流れをふりかえる』放送大学文化人類学研究会 2005[3]
共編著
  • 『 国民の心理 日本人と欧米人』我妻洋共著 講談社ミリオン・ブックス 1959
  • 『文化人類学』蒲生正男共編 有斐閣双書 1969
  • 『変動期の日本社会 その構造と意識の分析』飽戸弘富永健一共編 日本放送出版協会(NHK市民大学叢書) 1972
  • 『企業革新の哲学』阿部実・山田雄一共編 総合労働研究所 1974
  • レジャーの構造』(人間とレジャー 4) 日本経済新聞社 1974
  • 『日本人と教育』唐沢富太郎平井信義共編 帝国地方行政学会 1974
  • 『職場青年の心理学 青年よ不安をいだけ』早坂泰次郎・山田雄一共編 有斐閣選書 1975
  • 『現代の日本語』柴田武徳川宗賢共著 三省堂選書 1977
  • 『文化人類学事典』共編 ぎょうせい 1977
  • 『国立民族学博物館 諸民族の文化を目で見るガイドブック』梅棹忠夫共編 講談社 1979
  • 『日本人の構造』至文堂 1980
  • 『暮らしの美意識 現代日本文化における伝統と変容』1 杉田繁治共編 ドメス出版 1984
  • 『日本人はどう変わったのか 戦後から現代へ』日本放送出版協会(NHKブックス) 1987
  • 『アジアの社会 稲とくらし』放送大学教育振興会(放送大学教材) 1988
  • からみたアジア社会』放送大学教育振興会 1988
  • 『日本人の国際化にみる特質』木田宏共著 統計研究会 1991
  • 『人間を考える 学際的アプローチ』放送大学教育振興会 1992
  • 『日本の教育力』梶田正巳共編 金子書房 1995
  • 『無答責と答責 戦後五〇年の日韓関係』寿岳章子共編 御茶の水書房 1995
  • 『文化人類学 世界の民族と日本人』原尻英樹共編 放送大学教育振興会 1996
翻訳
  • 『人間科学入門:人類学の追求する新しい人間像』青柳清孝・青柳真智子共訳 学習研究社 1965
  • 『文化人類学リーディングス:文化・社会・行動』編訳、誠信書房 1968
  • 『人間を考える 人類学的考察』ピエール・A.ラドワンスキー著、香原志勢共訳 南雲堂 1970
論文

参考文献

編集
  • 祖父江孝男 『文化人類学入門』 中公新書

脚注

編集