国営明石海峡公園
国営明石海峡公園(こくえいあかしかいきょうこうえん)は、兵庫県淡路市(淡路地区)と兵庫県神戸市北区・西区(神戸地区)にある、総面積330ヘクタールの国営公園[3]。淡路地区は2002年(平成14年)3月21日木曜日に開園した。一方、神戸地区については2016年(平成28年)5月28日土曜日に一部開園した[4]。
国営明石海峡公園 Akashi Kaikyo National Government Park | |
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ポプラの丘 | |
分類 | 国営公園 |
所在地 |
淡路市・神戸市 |
座標 | 北緯34度33分56.4秒 東経135度0分56秒 / 北緯34.565667度 東経135.01556度座標: 北緯34度33分56.4秒 東経135度0分56秒 / 北緯34.565667度 東経135.01556度 |
面積 | 330.0ha |
開園 | 2002年3月 |
運営者 | H28-31国営明石海峡公園運営維持管理業務 国営明石海峡公園管理兵庫県・神戸市公園協会グループ共同体[1] |
年来園者数 | 約38万人(2010年度)[2] |
アクセス | JR三ノ宮駅隣接の三宮バスターミナルから高速バスで約40分、「淡路夢舞台」下車徒歩すぐ |
事務所 | 明石海峡公園管理センター |
事務所所在地 | 兵庫県淡路市南鵜崎8-10 |
公式サイト | 国営明石海峡公園ホームページ |
概要
編集国営明石海峡公園は、国土交通省地方整備局が公園の整備及び維持管理を行うイ号国営公園[5]として、主に近畿地方の広域レクリエーション需要の増大に対処するために設置された大規模公園である。併せて明石海峡大橋を中心とした明石海峡周辺地域の広域レクリエーションゾーンの形成にも寄与するとしている。
明石海峡周辺で1974年(昭和49年)度から調査に着手。1993年(平成5年)4月に国営明石海峡公園として事業化され、1995年(平成7年)度から淡路地区の工事に着手した。1997年(平成9年)3月14日、神戸地区の事業が承認される。2002年(平成14年)3月21日、淡路地区第1期開園(30.1ha)[6]。その後、2010年(平成22年)6月1日まで4期にわたって開園。
所在と計画面積は、神戸地区(兵庫県神戸市、 面積:約 230ha)、 淡路地区(兵庫県淡路市、 面積:約 100ha)の二地区。来園者の想定数は、神戸地区が約 75 万人、淡路地区が80万人~120 万人(2010年(平成22年)から5年おきに開催されている淡路花博等の大規模イベントの年:120 万人)とし、全国で15番目の国営公園[7]となる。公園機能上の特色としては、
- 自然を五感で体感できる公園
- エコミュージアムとしての公園
- 参加の心を育てる公園
- 植物を介した交流の場としての公園
- 地域環境の形成に貢献する公園
- 生物多様性保全の拠点としての公園
としている。
また、緑化材の確保、花卉類の供給システム、維持管理等において地元地域との密接な関連性を構築するとし、地域経済や地域づくりへ波 及効果をもたらすように留意するとしている。同時に民間事業者が参入しやすい管理運営となっている。さらに、ボランティア制度を積極的に採用しており、「淡路島国営明石海峡公園クラブ・海峡フレンズ」[8]が活動している。2010年(平成22年)3月20日から5月30日、淡路花博2010「花みどりフェア」が開催。2011年(平成23年)1月27日、神戸地区基本計画改定後、2016年(平成28年)5月28日土曜日から一部開園した。
2020年(令和2年)の秋と2021年(令和3年)の春の2シーズンにわたって「淡路花博20周年記念 花みどりフェア」の開催が予定されている[9][10]。
淡路地区
編集大阪港ベイエリアや関西国際空港造成のための土砂採取地となっていた灘山の跡地に整備された[11]。
明石海峡大橋を望む海に面した高台にあり、様々なタイプの庭園・テラスが造成されている。2000年に開催された「淡路花博ジャパンフローラ」の会場を含むエリアにあたり、淡路夢舞台の施設群に隣接する。
2008年(平成20年)9月14日・15日には、初のライブイベントとして、ポルノグラフィティの野外ライブが開催された。
2012年(平成24年)8月4・5日には、西日本初開催となるap bank fesが開催された。
神戸地区
編集1994年(平成6年)の当初構想では「六甲山の北麓にある大都市近郊で奇跡的に残った里山を保全して、新しい自然環境を創造したエコミュージアム」であったが、里地里山の維持保全を図るエリアを拡大することが有効と考え、2011年(平成23年)に基本計画の改定案が作成・公表された。「あいな里山公園」の愛称のもと、2016年(平成28年)5月28日に第一期開園エリアとして棚田ゾーン41.3haが開園した[4]。正式開園以前も一部を利用して毎年秋に有志による「あいな里山まつり」が開催されていたが、原則として許可を受けた市民団体による活動や公園事務所主催の催事以外での公園内の一般の立ち入りはできなかった。
施設
編集淡路地区施設
編集- 大地の虹(南・北)
- 花の中海
- 花の丘道
- 月のテラス
- 水の岩戸
- 天壇テラス
- 空のテラス
- 灘川とせせらぎ広場
- 芝生広場 - 広さ4.3ha、2003年オープン
- 移ろいの庭 - 広さ1.9haのナチュラルガーデン、2003年オープン
- 海のテラス
- パームガーデン - 南国風庭園
- 子供の森
- 滝のテラス - 7つの滝がある庭園
- 花の島
- レストラン花屋敷
- 夢っこランド - 大型複合遊具
- ポプラの丘 - ポプラ並木がある海を望む傾斜地
- 大地の虹
- 花火鳥
- タコトピアリー
- ビジター棟 - ホール、案内所
- 子供の森
-
空のテラス
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春一番の丘
-
ビジター棟
-
明石海峡公園管理センター
神戸地区施設(あいな里山公園)
編集- 棚田ゾーン
- 2016年(平成28年)5月28日開園
- 棚田、畑、里山林や茅葺きの民家など里山の風景を再生
- 今後整備予定
- 自然保全ゾーン
- 水と緑のゾーン
- 森のゾーン
イベント
編集いずれも淡路地区で開催。
春
編集- 桜まつり[12]
- 春のカーニバル
夏
編集秋
編集- 秋のカーニバル
- 24時間リレーマラソン
冬
編集- あわジオフェスティバル
沿革
編集交通アクセス
編集公共交通機関
編集- 淡路地区
- 新神戸駅・三宮・高速舞子より高速バス/本四海峡バス・西日本JRバスの東浦バスターミナルゆき大磯号に乗車し「聖隷淡路病院前」下車→淡路口ゲートまで徒歩で約5分、または「淡路夢舞台前」下車→東浦口ゲートまで徒歩で約3分。
- 明石港から高速艇の淡路ジェノバラインに乗船→岩屋港から淡路市生活観光バス路線・岩屋コミバスに乗車し「聖隷淡路病院前」(淡路市生活観光バス路線・岩屋コミバス)下車→淡路口ゲートまで徒歩で約5分、「国営明石海峡公園淡路口前」(淡路市生活観光バス路線)下車→淡路口ゲートまで徒歩すぐ、または「淡路夢舞台前」(淡路市生活観光バス路線)下車→東浦口ゲートまで徒歩で約3分。
- 神戸地区
- 神戸電鉄粟生線 藍那駅 から徒歩で約20分。
- 神戸の市街地・三宮の他、新長田駅、高速長田駅、名谷駅から神戸市営バス、または神戸駅から阪急バスで「しあわせの村(病院前・終点)」で下車→しあわせの村内を循環する無料送迎バスに乗換え。
自家用車
編集- 淡路地区
- 神戸淡路鳴門自動車道 神戸方面からは淡路インターチェンジより国道28号を南へ5分、徳島方面からは東浦インターチェンジより国道28号を北へ5分。
- 神戸地区
- 阪神高速7号北神戸線しあわせの村出入口からすぐ。しあわせの村経由での入場も可能。
- 特定日に限り、藍那口(兵庫県道52号小部明石線沿い)からの入場が可能となる。
オフィス所在地
編集- 国土交通省近畿地方整備局 国営明石海峡公園事務所
- 〒650-0024:兵庫県神戸市中央区海岸通29番地 神戸地方合同庁舎7階
- 明石海峡公園管理センター
- 〒656-2306:兵庫県淡路市夢舞台8-10
- あいな里山公園管理センター
- 〒651-1104:兵庫県神戸市北区山田町藍那字田代
関連施設・周辺情報
編集淡路島国際公園都市
編集- 東浦口・連絡口ゲート側
- 淡路夢舞台
- 兵庫県立淡路夢舞台国際会議場
- 兵庫県立淡路夢舞台温室あわじグリーン館
- ウェスティンホテル淡路 リゾート&コンファレンス
- 百段苑
- 淡路交流の翼港
- 淡路口ゲート側
- その他
- 淡路景観園芸学校
- 兵庫県立淡路島公園
- 兵庫県立あわじ花さじき
あいな里山公園
編集- キーナの森 - 隣接地に神戸市が整備した里山公園。兵庫県道52号小部明石線沿いに入口があるが、県道に歩道がなくバス停も設置できないため徒歩や公共交通でのアクセスはできない。あいな里山公園との連絡口があるが、20名以上の団体で事前予約した場合に限り利用可能。
脚注
編集- ^ “「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律」に基づく「H28-31国営明石海峡公園運営維持管理業務民間競争入札」に係る落札者の決定について”. 近畿地方整備局. 2016年4月7日閲覧。
- ^ “都市公園の管理 国営明石海峡公園”. 一般財団法人 公園財団. 2015年9月3日閲覧。
- ^ a b c d “国営明石海峡公園 再評価 1P事業の概要”. 国土交通省近畿地方整備局. 2015年9月6日閲覧。
- ^ a b c “あいな里山公園が開園 里山を現代の技術で復元”. 日刊建産速報社 (2016年5月31日). 2016年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月18日閲覧。
- ^ “国営公園の制度の概要”. 国土交通省 都市局公園緑地・景観課. 2020年1月30日閲覧。
- ^ “国営明石海峡公園の公開日時”. 国土交通省 近畿地方整備局 (2012年3月6日). 2020年1月30日閲覧。
- ^ “日本の国営公園”. 国土交通省 都市局公園緑地・景観課. 2020年1月30日閲覧。
- ^ “海峡フレンズって?”. 淡路島国営明石海峡公園 明石海峡公園管理センター. 2020年1月30日閲覧。
- ^ “淡路花博20周年記念花みどりフェア公式サイト”. 淡路花博20周年記念事業実行委員会. 2020年2月27日閲覧。
- ^ “「淡路花博20 周年記念 花みどりフェア」の開催”. 兵庫県. 2020年2月27日閲覧。
- ^ 公園のうつりかわり - 淡路島 国営明石海峡公園
- ^ “カワズザクラ見ごろです&3/5〜3/18桜まつり開催します”. 淡路島国営明石海峡公園 明石海峡公園管理センター. 2016年3月5日閲覧。
- ^ 『『FREEDOM』淡路島公演にて、地産地消のフェス飯を展開!地元の農園「フリーダムファーム」で収穫された野菜をここでしか味わえない限定メニューとして提供』(プレスリリース)FREEDOM Project Headquarter、2015年8月24日 。2017年2月2日閲覧。
- ^ “公園の概要”. 淡路島国営明石海峡公園 明石海峡公園管理センター. 2015年9月6日閲覧。
- ^ “500万人達成イベント”. 淡路島国営明石海峡公園 明石海峡公園管理センター. 2016年4月9日閲覧。
- ^ “プレスリリース 700万人達成記念イベント”. 淡路島国営明石海峡公園 明石海峡公園管理センター. 2020年1月30日閲覧。
外部リンク
編集- “国営明石海峡公園基本計画(改定版)平成29年6月” (PDF). 近畿地方整備局 (2017年6月). 2020年1月30日閲覧。
- あいな里山公園|国営明石海峡公園神戸地区
- 国営明石海峡公園神戸地区 基本計画(改定版)(2015年7月1日閲覧) (PDF) (2012年12月11日時点のアーカイブ)
- 淡路夢舞台と国営明石海峡公園 - 兵庫県(2015年7月1日閲覧) (PDF) (2015年7月1日時点のアーカイブ)