国営公園

日本において国が設置した公園または緑地

国営公園(こくえいこうえん)とは、日本において都市公園法に定められた要件を満たしている公園または緑地で、国土交通省)が設置するものを指す。

国営公園の種類

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都市公園法は、その第2条第1項第2号で、

次に掲げる公園又は緑地で国が設置するもの
イ 一の都府県の区域を超えるような広域の見地から設置する都市計画施設である公園又は緑地(ロに該当するものを除く。)(イ号国営公園)
ロ 国家的な記念事業として、又は我が国固有の優れた文化的資産の保存及び活用を図るため閣議の決定を経て認定する都市計画施設である公園又は緑地(ロ号国営公園)

と規定している。この要件を満たしている都市公園を国営公園と称する[1]

イ号国営公園の技術的基準は、都市公園法施行令第3条において「災害時に広域的な災害救援活動の拠点となるものとして国が設置する都市公園」および「国が設置するその他の都市公園」に分けて定められており[2]広域防災拠点として整備される国営公園には前者の基準が適用される。

一覧

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  • 2018年7月現在の一覧[3]
  • イ:都市公園法第2条第1項第2号イに基づくもの
  • ロ:都市公園法第2条第1項第2号ロに基づくもの
種別 都道府県 名称 開園 全体面積 画像
北海道 国営滝野すずらん丘陵公園 1983年07月 395.7ha
 
宮城県 国営みちのく杜の湖畔公園 1989年08月 287.5ha
 
茨城県 国営ひたち海浜公園 1991年10月 350ha
 
埼玉県 国営武蔵丘陵森林公園 1974年07月 304ha
 
東京都 国営昭和記念公園 1983年10月 165.3ha
 
東京都 国営東京臨海広域防災公園 2010年07月 13.2ha
 
新潟県 国営越後丘陵公園 1998年07月 400ha
 
長野県 国営アルプスあづみの公園 2004年07月 353ha
 
岐阜県
愛知県
三重県
国営木曽三川公園 1987年10月 473.5ha
 
京都府
大阪府
淀川河川公園 1977年03月 (238.8ha)
 
兵庫県 国営明石海峡公園 2002年03月 330ha
 
奈良県 国営平城宮跡歴史公園 2018年03月 122ha
 
奈良県 国営飛鳥歴史公園 1974年07月 39ha
 
広島県 国営備北丘陵公園 1995年04月 340ha
 
香川県 国営讃岐まんのう公園 1998年04月 350ha
 
福岡県 国営海の中道海浜公園 1981年10月 260ha
 
佐賀県 国営吉野ヶ里歴史公園 2001年04月 54ha
 
沖縄県 国営沖縄記念公園 1976年08月 74.3ha
 

国民公園・国立公園との違い

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国営公園は都市公園法に基づき国土交通省が所管する都市公園で営造物公園であるのに対し、国民公園は、環境省が管理する営造物公園。一方、国立公園自然公園法に基づき環境省が所管する自然公園である。

脚注

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  1. ^ 国営公園の制度の概要”. 国土交通省. 2015年3月21日閲覧。
  2. ^ 都市公園法施行令”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2011年1月2日閲覧。
  3. ^ 日本の国営公園”. 国土交通省. 2015年3月21日閲覧。

外部リンク

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