日比野克彦
日比野 克彦(ひびの かつひこ、1958年8月31日 - )は、日本の現代美術家。東京芸術大学学長[1]。段ボールを使った作品で知られる[2]。
日比野 克彦 (ひびの かつひこ) | |
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2016年 左 | |
生誕 |
1958年8月31日(66歳) 岐阜県 |
出身校 | 東京芸術大学 |
著名な実績 | 現代美術 |
配偶者 | ひびのこづえ |
公式サイト | http://hibinospecial.net |
経歴
編集1958年岐阜県岐阜市生まれ。 岐阜大学教育学部附属中学校を卒業。岐阜県立加納高等学校を卒業[3]後、多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科に進学(同級生にしりあがり寿がいた[4])。同大学に1年在学した後、東京芸術大学美術学部デザイン学科に再入学し、1982年に卒業。1984年、同大学大学院修士課程修了。1980年代に領域横断的、時代を映す作風で注目される。作品制作の他、身体を媒体に表現し、自己の可能性を追求し続ける。1986年シドニー・ビエンナーレ、1995 年ヴェネチア・ビエンナーレに出品。
近年では、館内の展示室だけでなく、様々な地域の人々と共同制作を行いながら、受取り手の感受する力に焦点を当てたアートプロジェクトを展開し、社会で芸術が機能する仕組みを創出する。2003年大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレにて「明後日新聞社文化事業部」を設立、同時に「明後日朝顔プロジェクト」を開始。2005年 水戸芸術館「HIBINO EXPO」、2006年岐阜県美術館「HIBINO DNA AND」、2007年金沢21世紀美術館「 ホーム→アンド←アウェー」方式、熊本市現代美術館「HIGO BY HIBINO」など個展を開催。
2012年「種は船~航海プロジェクト」を実施。2013年 瀬戸内国際芸術祭2013にて「海底探査船美術館プロジェクト・一昨日丸」を発表。同年・翌年(2013・14年)「六本木アートナイト」にてアーティスティックディレクターを務める。2010年より4年の1度のサッカーW杯年に合わせ、「マッチフラッグプロジェクト」を開始。2014年もブラジル大会への熱い想いを胸にワークショップを実施し、スタジアムをスポーツとアートの交流の場とした。1995年から1999年まで東京芸術大学美術学部デザイン学科助教授、1999年から2007年まで東京芸術大学美術学部先端芸術表現科助教授/准教授を経て2007年10月より教授、2016年より美術学部長に就任。現在、日本サッカー協会社会貢献委員長。
2015年4月1日より、岐阜県美術館の館長に就任した[5][6]。
2021年4月4日、東京オリンピック聖火リレーでJR岐阜駅前から走者を務めた。
2021年6月1日より、熊本市現代美術館の館長に就任することになった[7]。
2022年4月より6年の任期で東京芸術大学の学長を務める[8]。
2022年4月より、文化庁 障害者文化芸術活動推進有識者会議 委員(座長)に就任した。
2023年4月より、熊本市 文化顧問に就任した。
主な役職
編集主な受賞歴
編集- 1982年 第3回日本グラフィック展大賞
- 1983年 第1回日本イラストレーション展グランプリ
- 1983年 第30 回東京ディレクターズクラブADC 賞最高賞
- 1990年 IBA /インターナショナル ブロードキャスティングアワーズ
- 1990年 ディスプレイデザイン年賞’ 90 奨励賞
- 1990年 東京都屋外広告物優秀賞都知事賞
- 1999年 毎日デザイン賞グランプリ
- 2016年 芸術選奨文部科学大臣賞
- 2022年 第54回東海テレビ文化賞
展覧会・国際芸術祭
編集- 1986年:シドニー・ビエンナ ーレ
- 1995年:ヴェネチア・ビエンナーレ
- 2003年:大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003「明後日新聞社文化事業部」
- 2005年:水戸芸術館「HIBINO EXPO」
- 2006年:岐阜県美術館「HIBINO DNA AND」
- 2007年:熊本市現代美術館(HIGO BY・HIBINO)
- 2007年:霧島アートの森(日々の旅に出る。)
- 2007年:金沢21世紀美術館「ホーム→アンド←アウェー」方式
- 2008年:ボーダレス・アートミュージアム NO-MA企画展「飛行する記憶~記憶は創造を呼び起こす~」出展
- 2010年:3331 Arts Chiyoda「ひとはなぜ絵を描くのか」
- 2012年:にいがた水と土の芸術祭
- 2013年:瀬戸内国際芸術祭「海底探査船美術館プロジェクト 一昨日丸/OTOTOI丸」
- 2013年:川崎市岡本太郎美術館「Hibino on side off side 日比野克彦」展
- 2015年:大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015「明後日新聞社文化事業部」
- 2016年:瀬戸内国際芸術祭「海底探査船美術館プロジェクト 一昨日丸/OTOTOI丸/Re-ing-A」
- 2016年:KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭「HIBINO HOSPITAL(日比野美術研究室付属病院放送部)」
- 2018年:大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018「明後日新聞社文化事業部/あざみひら演劇祭/喫茶TURN」
- 2021年:姫路市立美術館日比野克彦展「明後日のアート」
主な作品
編集美術作品
編集- 「PRESENT AIRPLANE」
- 「GRAND PIANO」
- 「NITO」
デザイン
編集- 「J TRIP BAR」
パフォーマンス
編集- 「HIBINO THEATRE」
アートプロジェクト
編集- 「HIBINO HOSPITAL」
- 「明後日朝顔プロジェクト」
- 「明後日新聞社文化事業部」
- 「種は船プロジェクト」
- 「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」
- 「アジア代表日本」
- 「MATCH FLAG PROJECT」
- 「HEART MARK VIEWING」
- 「こよみのよぶね」
監修
編集- 「こよみのよぶね」
- 「サッカーボールアート展」
- 「六本木アートナイト」(-2015)
- 「TURN」
- 「アートまるケット」
- 「DOORプロジェクト」
- 「東京数寄フェス」
- 「UENOYES」
著作
編集- 『8万文字の絵――表現することについて』PHP研究所、1997年
- 『100の指令』朝日出版社、2003年
監修
編集- 2005年 こよみのよぶね(岐阜)
- 2012年 第67回国民体育大会「ぎふ清流国体」第12回全国障害者スポーツ大会「ぎふ清流大会」総合プロデューサー(岐阜)
- 2013年-2015年「六本木アートナイト」アーティスティックディレクター(六本木/ 東京)
- 2014年「サッカーボールアート展」(西武渋谷/東京)
- 2014年-2015年日本財団 アール・ブリュット美術館合同企画展2014-2015「TURN/陸から海へ(ひとがはじめからもっている力)」(みずのき美術館/ 京都、鞆の津ミュージアム/ 広島、はじまりの美術館/ 福島、藁工ミュージアム/ 高知)
- 2015年 水戸芸術館25 周年記念事業「カフェ・イン・水戸R」関連プログラム「Re MITO100」プロジェクト・ディレクター(水戸芸術館/ 茨城)
- 2015年 みんなの森 ぎふメディアコスモス開館記念事業「みんなのアート(それぞれのらしさ)」(みんなの森 ぎふメディアコスモス/岐阜)
- 2015年 アートまるケット日比野克彦ディレクション「花は色の棲家」(岐阜県美術館/ 岐阜)
- 2015年- アーツカウンシル東京主催 2020年に向けたリーディング・プロジェクト「TURNプロジェクト」(東京都美術館/東京)
- 2017年-「Diversity on the Arts Project」(愛称:DOORプロジェクト)
出演
編集テレビ
編集ラジオ
編集- JT SOUND SCAPE(エフエム東京)
- 東日本復興支援プロジェクト J-WAVE HEART TO HEART SEASON 3(2015年4月5日 ‐ 2016年3月6日、J-WAVE、毎月1回第1週目日曜22時05分 ‐ 22時54分[10])
- TOKYO SPEAKEASY(2023年4月 - 、TOKYO FM)日替わりレギュラー
関連項目
編集- 阿部恭久(叔父)
- 岐阜県出身の人物一覧
脚注
編集出典
編集- ^ “東京芸大学長に就く日比野克彦氏 社会の課題をアートで”. 日本経済新聞 (2022年3月12日). 2022年7月24日閲覧。
- ^ 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説『日比野克彦』 - コトバンク
- ^ “岐阜県出身の有名人 (5)画家・デザイナー”. 華陽紙業株式会社. 2017年2月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年11月30日閲覧。
- ^ “「一緒は緊張しますね」多摩美の同級生・しりあがり寿と日比野克彦がアートの話”. ログミーBiz (2015年4月24日). 2021年11月30日閲覧。
- ^ “【人事】 平成27年度 美術館・博物館 新館長人事”. Art Annual online (2015年5月27日). 2015年7月12日閲覧。
- ^ “岐阜県美術館、館長に日比野克彦氏 地元出身”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2015年2月21日) 2021年11月30日閲覧。
- ^ “熊本市現代美術館長に日比野克彦氏”. 西日本新聞 (2021年5月14日). 2021年5月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月19日閲覧。
- ^ “日比野克彦氏、東京芸大の次期学長に就任へ”. 朝日新聞デジタル (2021年11月27日). 2021年11月27日閲覧。
- ^ "選 アートと音楽 坂本龍一×日比野克彦". NHK. 2023年6月4日. 2023年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月28日閲覧。
- ^ “2015年04月05日のラジオ番組表(東京・ラジオ1)”. テレビ番組表の記録. 2016年3月6日閲覧。
外部リンク
編集- 日比野克彦 (@Hibinokatsuhiko) - X(旧Twitter)
- 公式ホームページ
- 種は船
- 『GRAPHIC IS NOT DEAD.』 Vol.1 日比野克彦インタビュー デジタルな世界における「存在」の可能性(12年7月19日 CINRA.NET掲載)
- 森ビルヒルズキャストでのインタビュー記事
- Cafe Hibino Network - ウェイバックマシン(1998年1月15日アーカイブ分)
- 日比野克彦「ネットワーク時代の芸術論」 - ウェイバックマシン(1997年8月7日アーカイブ分)
- ほぼ日刊イトイ新聞 世界がアートを滅ぼさないのは。日比野克彦☓糸井重里 (2022年)