新潟記念(にいがたきねん)は、日本中央競馬会(JRA)新潟競馬場の芝外回り2000mで施行する中央競馬重賞競走GIII)である。農林水産省が賞を提供しており、正式名称は「農林水産省賞典 新潟記念」と表記している。

新潟記念
主催者 日本中央競馬会
競馬場 日本の旗新潟競馬場
創設 1965年8月1日
2025年の情報
距離 芝2000m(外)
格付け GIII
賞金 1着賞金4300万円
出走条件 サラブレッド系3歳以上(国際)(特指)
競走条件・賞金も参照
負担重量 別定
出典 [1][2]
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正賞は農林水産大臣賞、新潟馬主協会会長賞[1][2]

概要

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新潟競馬場が現在地に移転し、日本中央競馬会主催の新潟競馬が再開された1965年に4歳(現3歳)以上の競走馬によるハンデキャップの重賞として創設された。新潟競馬場で行われる重賞競走では最も歴史が古く[3]、秋の中長距離戦線へ向けた前哨戦にも位置付けられている[3]

1984年のグレード制導入に伴いGIIIに格付け。1995年より外国産馬が、1998年からは地方競馬所属馬がそれぞれ出走可能になった[3]。さらに2006年からは外国馬も出走が可能になった[3]ほか、翌2007年より国際格付けを取得している。

施行距離は当初右回り芝2000m(内回り)だったが、1974年から1999年までは右回り芝2000m(外回り)で施行。その後コースが全面改修され、2001年より左回り芝2000m(外回り)となっている[3]

2006年より、夏季競馬を盛り上げるために設けられたサマー2000シリーズに組み込まれた。本競走の優勝馬からは、ユメノシルシ(2007年)・ホッコーパドゥシャ(2009年)・ナリタクリスタル(2010年)・トランスワープ(2012年)・マーティンボロ(2014年[4])・タツゴウゲキ(2017年[5])・ブラヴァス(2020年)がシリーズチャンピオンに輝いている[3]

競走条件・賞金

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出走資格(2023年[1][2][6]
サラ系3歳以上の競走馬
  • 2022年9月3日以降2024年8月27日まで1回以上出走馬(未出走馬、未勝利馬を除く)
  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(2頭まで)
  • 外国馬
負担重量:ハンデキャップ

賞金

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2023年の1着賞金は4300万円で、以下2着1700万円、3着1100万円、4着650万円、5着430万円[2]

歴史

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  • 1965年 - 4歳(現3歳)以上の競走馬によるハンデキャップの重賞競走として創設、新潟競馬場・芝2000mで施行。
  • 1966年 - 名称を農林省賞典 新潟記念に変更。
  • 1978年 - 名称を農林水産省賞典 新潟記念に変更。
  • 1984年 - グレード制導入によりGIIIに格付け。
  • 1995年 - 混合競走に指定。
  • 1998年 - 特別指定交流競走に指定され、地方所属馬は2頭まで出走可能となる[7]
  • 2001年
    • 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「4歳以上」から「3歳以上」に変更。
    • 新コース完成に伴い、左・外回りコースに変更される。
  • 2004年 - 「日本中央競馬会創立50周年記念」の副称を付けて施行。
  • 2006年
    • 混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬は5頭まで出走可能となる。
    • サマー2000シリーズの最終戦に組み込まれる。
  • 2007年
    • 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が9頭に拡大。
    • 馬インフルエンザの影響により、中央競馬所属馬のみで施行。また札幌記念が延期されたため、サマー2000シリーズ第4戦として施行。
  • 2012年
    • JRA2連福対象競走に指定。
    • 「近代競馬150周年記念」の副称を付けて施行。
  • 2014年 - 「JRA60周年記念」の副称を付けて施行。
  • 2020年 - 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「無観客競馬」として実施[8]
  • 2025年 - 負担重量をグレード別定に変更予定。

歴代優勝馬

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優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1965年8月1日 新潟 2000m ウメノチカラ 牡4 2:05.7 津田昭 古賀嘉蔵 梅野昇
第2回 1966年10月23日 新潟 2000m シユツロスベルガー 牡4 2:04.0 嶋田功 見上恒芳 樋口一成
第3回 1967年7月2日 新潟 2000m マルフブキ 牡4 2:03.3 吉永正人 二本柳俊夫 西内由夫
第4回 1968年11月10日 新潟 2000m ハクセンショウ 牡4 2:02.8 増沢末夫 尾形藤吉 柏誠四郎
第5回 1969年8月17日 新潟 2000m アマノガワ 牡4 2:03.2 嶋田功 稲葉幸夫 那須野牧場
第6回 1970年11月1日 新潟 2000m スイジン 牡5 2:02.1 町田精生 田中和夫 渡辺君江
第7回 1971年8月15日 新潟 2000m トキノシンオー 牡4 2:02.3 小島太 高木良三 小松金太郎
第8回 1972年9月17日 新潟 2000m パッシングゴール 牡6 2:02.6 新田幸春 大久保石松 山本慎一
第9回 1973年11月18日 新潟 2000m ヤマテスコ 牝3 2:06.5 蛯沢誠治 成宮明光 山本亮一
第10回 1974年8月25日 新潟 2000m ナスノチグサ 牝4 2:01.7 嶋田功 稲葉幸夫 那須野牧場
第11回 1975年8月24日 新潟 2000m ハセマサル 牝4 2:02.0 安田富男 佐藤勝美 長南鶴雄
第12回 1976年8月29日 新潟 2000m タケデンジャガー 牡4 2:03.0 嶋田潤 稲葉秀男 武市伝一
第13回 1977年8月28日 新潟 2000m ミトモオー 牝6 2:02.7 安田富男 鴨田次男 福永真
第14回 1978年8月27日 新潟 2000m ラッキーウエスト 牡4 2:02.0 森安重勝 尾形藤吉 西美(株)
第15回 1979年8月26日 新潟 2000m ホオカノ 牡4 2:03.6 嶋田潤 藤本冨良 滝谷守
第16回 1980年8月24日 新潟 2000m ナカミサファイヤ 牝4 2:02.0 小林常泰 八木沢勝美 中村美俊
第17回 1981年8月23日 新潟 2000m ハセシノブ 牝4 2:01.9 岡部幸雄 畠山重則 長南鶴雄
第18回 1982年8月29日 新潟 2000m メイジタイガー 牡5 2:02.3 菅原泰夫 本郷一彦 (資)明治牧場
第19回 1983年8月28日 新潟 2000m アップセッター 牡3 2:01.1 岡部幸雄 田中和夫 ホースマン
第20回 1984年8月26日 新潟 2000m ダイナマイン 牝4 2:01.7 柴崎勇 矢野進 (有)社台レースホース
第21回 1985年8月25日 新潟 2000m ロシアンブルー 牡6 2:01.1 蛯沢誠治 畠山重則 栗林英雄
第22回 1986年8月24日 新潟 2000m ブラックスキー 牡4 2:01.3 嶋田功 矢野照正 笹原貞生
第23回 1987年8月30日 新潟 2000m ダイナフェアリー 牝4 2:01.9 増沢末夫 鈴木康弘 (有)社台レースホース
第24回 1988年8月28日 新潟 2000m ダイナオレンジ 牝5 1:59.7 増沢末夫 鈴木康弘 (有)社台レースホース
第25回 1989年8月27日 新潟 2000m ハーディゴッド 牡6 2:01.6 大崎昭一 佐藤林次郎 河内石太郎
第26回 1990年8月26日 新潟 2000m サファリオリーブ 牝6 2:00.9 江田照男 田子冬樹 熊久保勅夫
第27回 1991年8月25日 新潟 2000m センゴクヒスイ 牝5 2:00.2 田中勝春 久保田敏夫 入倉章
第28回 1992年8月30日 新潟 2000m タニノボレロ 牡4 2:01.0 小島貞博 戸山為夫 谷水雄三
第29回 1993年8月29日 新潟 2000m ブラウンビートル 牡6 2:02.3 柴田善臣 野平好男 (有)社台レースホース
第30回 1994年8月28日 新潟 2000m インターシュプール 騸5 1:59.3 蛯名正義 森秀行 松岡正雄
第31回 1995年8月27日 新潟 2000m アイリッシュダンス 牝5 2:00.7 柴田善臣 栗田博憲 吉田照哉
第32回 1996年8月25日 中山 2000m トウカイタロー 牡6 2:02.1 田原成貴 松元省一 内村正則
第33回 1997年8月24日 新潟 2000m パルブライト 牝5 1:59.7 木幡初広 杉浦宏昭 木浪巖
第34回 1998年8月30日 新潟 2000m オフサイドトラップ 牡7 2:00.6 蛯名正義 加藤修甫 渡邊隆
第35回 1999年8月29日 新潟 2000m ブリリアントロード 牡4 1:59.8 山田和広 坪正直 大澤毅
第36回 2000年8月27日 中山 2000m ダイワテキサス 牡7 2:00.2 北村宏司 増沢末夫 大和商事(株)
第37回 2001年8月26日 新潟 2000m サンプレイス 牡6 1:57.0 熊沢重文 池江泰郎 (有)社台レースホース
第38回 2002年8月25日 新潟 2000m トーワトレジャー 牝5 1:58.0 田中勝春 橋田満 齋藤すゞ
第39回 2003年8月31日 新潟 2000m ダービーレグノ 牡5 1:58.7 幸英明 高橋成忠 (株)ダービー社
第40回 2004年8月29日 新潟 2000m スーパージーン 牡6 1:57.7 中舘英二 坂口正則 架谷重子
第41回 2005年8月28日 新潟 2000m ヤマニンアラバスタ 牝4 2:00.1 江田照男 星野忍 土井肇
第42回 2006年8月27日 新潟 2000m トップガンジョー 牡4 1:57.2 後藤浩輝 和田正道 河内孝夫
第43回 2007年8月26日 新潟 2000m ユメノシルシ 牡5 1:57.8 吉田豊 大久保洋吉 吉田照哉
第44回 2008年8月31日 新潟 2000m アルコセニョーラ 牝4 1:57.5 武士沢友治 畠山重則 中村政勝
第45回 2009年8月30日 新潟 2000m ホッコーパドゥシャ 牡7 1:59.6 江田照男 村山明 矢部幸一
第46回 2010年8月29日 新潟 2000m ナリタクリスタル 牡4 1:58.4 幸英明 木原一良 (株)オースミ
第47回 2011年8月28日 新潟 2000m ナリタクリスタル 牡5 1:59.1 武豊 木原一良 (株)オースミ
第48回 2012年9月2日 新潟 2000m トランスワープ 騸7 1:57.6 大野拓弥 萩原清 (有)キャロットファーム
第49回 2013年9月1日 新潟 2000m コスモネモシン 牝6 1:58.9 松岡正海 清水英克 (有)ビッグレッドファーム
第50回 2014年9月7日 新潟 2000m マーティンボロ 牡5 1:58.3 N.ローウィラー 友道康夫 吉田和美
第51回 2015年9月6日 新潟 2000m パッションダンス 牡7 1:58.2 M.デムーロ 友道康夫 金子真人ホールディングス(株)
第52回 2016年9月4日 新潟 2000m アデイインザライフ 牡5 1:57.5 横山典弘 萩原清 池谷誠一
第53回 2017年9月3日 新潟 2000m タツゴウゲキ 牡5 1:57.9 秋山真一郎 鮫島一歩 鈴木高幸
第54回 2018年9月2日 新潟 2000m ブラストワンピース 牡3 1:57.5 池添謙一 大竹正博 (有)シルクレーシング
第55回 2019年9月1日 新潟 2000m ユーキャンスマイル 牡4 1:57.5 岩田康誠 友道康夫 金子真人ホールディングス(株)
第56回 2020年9月6日 新潟 2000m ブラヴァス 牡4 1:59.9 福永祐一 友道康夫 佐々木主浩
第57回 2021年9月5日 新潟 2000m マイネルファンロン 牡6 1:58.4 M.デムーロ 手塚貴久 (株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第58回 2022年9月4日 新潟 2000m カラテ 牡6 1:58.9 菅原明良 辻野泰之 小田切光
第59回 2023年9月3日 新潟 2000m ノッキングポイント 牡3 1:59.0 北村宏司 木村哲也 (有)サンデーレーシング
第60回 2024年9月1日 新潟 2000m シンリョクカ 牝4 1:58.0 木幡初也 竹内正洋 由井健太郎

同名の競走

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2001年まで新潟県競馬において同名の重賞競走が行われていた[9]

脚注・出典

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参考文献

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  • 「農林水産省賞典新潟記念(GIII)」『中央競馬全重賞競走成績集 【古馬関東編】』日本中央競馬会、2006年、1271-1326頁。 

注釈

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出典

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  1. ^ a b c 重賞競走一覧(レース別・関東)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 32. 2023年9月10日閲覧。
  2. ^ a b c d 令和5年第3回新潟競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2023年9月10日閲覧。
  3. ^ a b c d e f レースについて:新潟記念 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2023年9月10日閲覧。
  4. ^ 2014年サマーシリーズポイント表 - 日本中央競馬会、2014年9月9日閲覧
  5. ^ 【新潟記念】タツゴウゲキが重賞V2でサマー2000王者!サンケイスポーツ、2017年9月3日閲覧
  6. ^ 中央競馬指定交流競走に出走する地方競馬所属馬の決定方法(令和5年夏季競馬)” (PDF). 日本中央競馬会. 2023年9月10日閲覧。
  7. ^ 中央競馬全重賞成績集【古馬関東編】
  8. ^ 8月15日(土曜)から9月6日(日曜)までの中央競馬の開催等”. 日本中央競馬会 (2020年8月8日). 2020年9月6日閲覧。
  9. ^ 新潟記念 歴代優勝馬”. 地方競馬全国協会. 2022年4月26日閲覧。

各回競走結果の出典

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外部リンク

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