大江戸温泉物語
大江戸温泉物語株式会社(おおえどおんせんものがたり)は、東京都中央区に本社を置く資産保有会社である。この項目では温浴施設ホテルを運営する大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社などの大江戸温泉物語グループの法人についても述べる。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒104-0061 東京都中央区銀座七丁目16番21号 銀座木挽ビル5階 |
設立 | 2017年6月29日(創業は2001年11月) |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 5010001163212 |
事業内容 | 温浴施設・ホテルの運営 |
代表者 | 代表取締役社長 橋本 啓太 |
資本金 | 1億1260万円 |
売上高 |
161億0800万円 (2021年02月28日時点)[1] |
営業利益 |
▲103億7600万円 (2021年02月28日時点)[1] |
経常利益 |
▲130億9000万円 (2021年02月28日時点)[1] |
純利益 |
▲107億3100万円 (2021年02月28日時点)[1] |
純資産 |
79億9600万円 (2021年02月28日時点)[1] |
総資産 |
710億8100万円 (2021年02月28日時点)[1] |
従業員数 | 1,104名(連結、2017年2月末)[2] |
決算期 | 2月期 |
会計監査人 | PwCあらた有限責任監査法人 |
主要株主 | BCJ-29(ベインキャピタルの完全子会社) |
主要子会社 | #関連会社[2] |
外部リンク | https://www.ooedoonsen.jp/ |
概要
編集温浴施設の他に、経営破綻した旅館や不振の公共宿泊施設など地方の温泉宿を買収、居抜き出店するなどを行い、全国的に「大江戸温泉物語」のブランドを展開している。
2015年2月13日、投資ファンドであるベインキャピタルが、キョウデンエリアネット他より大江戸温泉物語株式会社の親会社である大江戸温泉ホールディングス株式会社の全株式を取得すると発表した[3]。買収総額は、約500億円と報じられている[4]。
2016年2月1日、大江戸温泉物語株式会社が大江戸温泉ホールディングス株式会社を吸収合併。同年3月29日、大江戸温泉アセットマネジメント株式会社により大江戸温泉リート投資法人が設立された。
2016年12月21日、中華人民共和国上海市に「大江戸温泉物語」と同じ名称の温浴施設がオープンした。外観も日本の施設と酷似している。大江戸温泉物語株式会社は「全く無関係。」とコメントしており、中国の施設運営側は「上海の別の会社を通してブランド名の使用許可を得た。」と主張している。この主張に対し大江戸温泉物語株式会社は「海外の企業・団体と資本・業務提携はない」と否定している[5]。
2017年10月1日、大江戸温泉物語グループ株式会社(2017年6月29日設立)が大江戸温泉物語株式会社の全株式を取得および株式会社大江戸温泉ホールディングスジャパンの事業の一部を吸収分割により承継。同年11月1日、大江戸温泉物語グループ株式会社が大江戸温泉物語株式会社が手掛けていた全ての事業を吸収分割により承継。大江戸温泉物語株式会社は資産保有会社となった[2]。
2018年9月1日、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社(旧・株式会社BCJ-30)が、株式会社大江戸温泉物語ホールディングスジャパンと大江戸温泉物語グループ株式会社の2社を吸収合併[6]。
2021年6月23日、東京都との事業用定期借地権設定契約が、同年12月に期限を迎える事を受け、「東京お台場 大江戸温泉物語」を同年9月5日限りで閉館すると発表した[7]。
2022年1月15日、ベインキャピタルは同年2月末までに本企業の株式並びに経営権をベインキャピタルと同じアメリカの投資ファンドであるローンスターグループに売却すると発表した[8]。
産経新聞2023年6月13日、同じくローンスター傘下となった湯快リゾートとともに新設持株会社のGENSEN(ゲンセン)ホールディングスを設立しその傘下とする経営統合を予定していることが判明[9]。
2023年以降は、「TAOYA」なる新規ブランド名称で温泉リゾートホテルを順次展開しており、例えば第一号のTAOYA日光霧降においては、1996年竣工~2007年3月31日営業終了の旧メルモンテ日光霧降の建物を利用し、プリツカー賞を受賞した建築家であるロバート・ヴェンチューリによる設計のため特異なインテリアおよびエクステリアデザインを特徴とし、内部にはマルセル・ブロイヤーのワシリーチェアやミース・ファン・デル・ローエによるブルーノチェアなどを配するなど、従来の温泉旅館とは異なる高級感を演出する方向を打ち出している。
2023年12月、チェーンの資産管理会社である「大江戸温泉アセットマネジメント」をアパグループに売却し、事実上アパグループの傘下に入る[10](以降「大江戸温泉」の名称は含まない予定)。
関連会社
編集- 大江戸温泉物語株式会社:子会社(100%出資)
- 株式会社大江戸温泉レインボー:東京都中央区、子会社(100%出資)
- 株式会社山下家:石川県加賀市、子会社(56%出資)
- 片山津大江戸温泉物語株式会社:石川県加賀市、子会社(53%出資)
- 串本温泉ホテル株式会社:和歌山県東牟婁郡串本町、子会社(100%出資)
- 株式会社レオマユニティー:香川県丸亀市、子会社(100%出資)
過去の関連会社
編集- 大江戸温泉アセットマネジメント株式会社:東京都中央区、孫会社(大江戸温泉物語株式会社100%出資)、2023年12月にアパグループに売却
プロデュース・運営している施設
編集仙台・福島・宇都宮・首都圏・新潟・富山・金沢・滋賀・京阪神・岡山・広島から各地の湯宿へ有料(観光地周遊型の高速バス扱い)または無料の送迎バスが運行されている。
- 大江戸温泉物語 湯屋あいづ - 福島県会津若松市、2007年3月26日営業開始 旧ウェルサンピア会津(厚生年金健康福祉センター)
- 大江戸温泉物語 鹿教湯 - 2007年4月1日営業開始
- 大江戸温泉物語 伊香保 - 群馬県渋川市、2007年4月1日営業開始 旧伊香保東急ビラ(かつては東急ホテルズが運営)
- 大江戸温泉物語 TAOYA日光霧降 - 栃木県日光市、2007年4月大江戸温泉物語 日光霧降として営業開始 2023年4月10日リニューアルオープン 旧メルモンテ日光霧降
- 大江戸温泉物語 プレミアム下呂新館 - 岐阜県下呂市、2007年7月営業開始、2017年7月1日リニューアルオープン 旧ホテルパストール
- 大江戸温泉物語 君津の森 - 千葉県君津市、2007年11月営業開始 旧ウェルサンピア君津(厚生年金健康福祉センター)
- 大江戸温泉物語 TAOYA那須塩原 - 栃木県那須塩原市、2008年3月、大江戸温泉物語 かもしか荘として営業開始 2023年8月15日リニューアルオープン 旧
- 大江戸温泉物語 ながやま - 石川県加賀市
- 山下家 - 石川県加賀市。民事再生手続を行っていた同社を2009年4月1日に完全子会社化[11]
- 大江戸温泉物語 東山グランドホテル - 福島県会津若松市の東山温泉。民事再生法による経営支援
- 岡部ホテル - 2010年2月、ミドルウッドキャピタルジャパンより譲渡[12]
- 大江戸温泉物語 ホテルレオマの森 - 香川県丸亀市、2010年7月2日オープン
- ホテル壮観 - 宮城県宮城郡松島町、2010年10月東武鉄道より全株式を買収
- 大江戸温泉物語 プレミアムきのさき - 兵庫県豊岡市、2023年8月1日リニューアルオープン 旧ホテルブルーきのさき
- ホテル鬼怒川御苑 - 栃木県日光市
- 大江戸温泉物語 あわら - 福井県あわら市、2012年2月8日オープン[13] 旧芦原岡本ホテル[14]
- 大江戸温泉物語 仙台コロナの湯 - 宮城県仙台市、2012年3月28日にオープンしたコロナグループの直営施設だったが、2012年3月から2023年9月18日まで同社と賃貸借契約を締結して仙台コロナワールドの温浴施設の運営委託を受ける(賃貸借契約終了後はコロナグループの直営店に戻る見通し)[15][16]。
- 大江戸温泉物語 あたみ - 静岡県熱海市、2012年4月28日オープン 旧南明ホテル
- 大江戸温泉物語 伊勢志摩 - 三重県志摩市、2012年8月1日オープン 旧旅情館紫光
- 大江戸温泉物語 ホテル新光 - 山梨県笛吹市、2012年12月15日オープン
- 大江戸温泉物語 箕面観光ホテル・箕面温泉スパーガーデン - 大阪府箕面市
- 大江戸温泉物語 土肥マリンホテル - 静岡県伊豆市、2013年11月15日オープン プレシアリゾート土肥より譲渡
- ニューレオマワールド - 香川県丸亀市
- 大江戸温泉物語 幸雲閣 -宮城県大崎市、2016年10月7日リニューアルオープン
- 大江戸温泉物語 ますや -宮城県大崎市、2016年10月7日リニューアルオープン
- 大江戸温泉物語 ホテル水葉亭 - 静岡県熱海市、2017年4月28日リニューアルオープン
- 大江戸温泉物語 長崎ホテル清風[17] - 長崎県長崎市、2017年4月29日リニューアルオープン 旧長崎ホテル清風
- 大江戸温泉物語 別府清風 - 大分県別府市、2017年7月28日リニューアルオープン[18] 旧別府ホテル清風
- 大江戸温泉物語 南紀串本 - 和歌山県東牟婁郡串本町、2018年4月27日リニューアルオープン[19] 旧浦島ハーバーホテル
- 大江戸温泉物語 ホテル木曽路 - 長野県木曽郡南木曽町、2018年8月1日リニューアルオープン
- 大江戸温泉物語 TAOYA志摩 - 三重県鳥羽市、2019年4月19日リニューアルオープン 旧タラサ志摩ホテル&リゾート
- 大江戸温泉物語 天草ホテル亀屋 - 熊本県上天草市、2019年8月1日リニューアルオープン 旧亀屋ホテル華椿
- 大江戸温泉物語 プレミアム汐美荘 - 新潟県村上市、2020年7月10日リニューアルオープン 旧夕映えの宿汐美荘
- 大江戸温泉物語 TAOYA西海橋 - 長崎県佐世保市、2023年8月1日リニューアルオープン、旧大江戸温泉物語 西海橋コラソンホテル
- 大江戸温泉物語 TAOYA秋保 - 宮城県仙台市太白区、2023年6月12日リニューアルオープン、旧大江戸温泉物語 岩沼屋
過去の運営施設
編集出典
編集- ^ a b c d e f 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ株式会社 第4期決算公告
- ^ a b c 大江戸温泉リート投資法人有価証券届出書(一般募集)2017年11月9日提出分(p.35-38)、2017年12月2日閲覧
- ^ 『ベインキャピタル、「大江戸温泉物語」の全株式取得で合意』(プレスリリース)ベインキャピタル、2015年2月13日 。2015年3月1日閲覧。
- ^ “ベインキャピタル、大江戸温泉HD買収 訪日客に狙い”. 日本経済新聞. (2015年2月13日) 2016年3月9日閲覧。
- ^ “上海に大江戸温泉物語…日本側は「全く無関係」 : 国際”. 読売新聞(YOMIURI ONLINE). (2016年12月24日) 2016年12月25日閲覧。
- ^ “資産運用会社の親会社及び特定関係法人の異動に関するお知らせ”. 大江戸温泉アセットマネジメント株式会社. 2019年2月17日閲覧。
- ^ a b 「東京お台場 大江戸温泉物語」 閉館のお知らせ
- ^ “大江戸温泉物語の経営権譲渡へ 米ファンド、コロナで打撃”. 共同通信 (2022年1月15日). 2022年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月15日閲覧。
- ^ 大江戸温泉と湯快が統合へ 来春にも、施設は継続(産経新聞2023年6月13日)
- ^ 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツがアパホテルに売却 「大江戸温泉」含まない名称変更へ - 日刊スポーツ・2023年12月12日
- ^ 大江戸の完全子会社に 山下家 低料金旅館で再生へ 中日新聞・2009年2月28日
- ^ 大江戸温泉運営主体に ニュー塩原など3ホテル ミドルウッドから変更 - 下野新聞・2010年3月3日
- ^ 大江戸温泉グループ芦原温泉あわらオープン(大江戸温泉物語)
- ^ 福井・芦原温泉に進出、大江戸温泉物語、廃業旅館を改装(日経MJ 2011年10月5日 2017年9月10日閲覧)
- ^ 【重要】仙台・泉コロナワールド 今後の営業に関するお知らせコロナグループ、2012年7月26日閲覧
- ^ 「仙台コロナの湯」9月に休業へ 運営会社変更のため、年内再開目指す 河北新報、2023年7月5日閲覧。
- ^ 大江戸温泉物語「長崎ホテル清風」 2017年4月29日 リニューアルオープン予定 - 大江戸温泉物語 2017年1月18日
- ^ 別府湾を望むロケーションに九州2施設目をオープン大江戸温泉物語「別府清風」2017年7月28日 リニューアルオープン PR TIMES、2017年4月20日
- ^ 大江戸温泉物語 南紀串本 2018年4月27日リニューアルオープン - 大江戸温泉物語グループ 2017年12月22日(2018年1月11日閲覧)
- ^ “すんぷ夢ひろばを営業停止、レジオネラ菌の集団感染で 静岡市”. 産經新聞. (2019年8月30日) 2021年10月29日閲覧。
- ^ “静岡市の大江戸温泉、地元IT企業リバティーが買収”. 日本経済新聞. (2020年7月15日) 2021年10月29日閲覧。
- ^ “「大江戸温泉物語 浦安万華郷」、2024年6月に閉館 「癒しスポットが」「ショックすぎる」と悲しみの声”. ねとらぼ (2023年10月15日). 2023年10月15日閲覧。
- ^ “「大江戸温泉物語 浦安万華郷」 営業終了のお知らせ”. 2024年6月5日閲覧。