参観灯台(さんかんとうだい)は、その内部が常時一般公開されている日本の灯台である[1]のぼれる灯台[2]とも呼ばれる。2019年現在、日本全国で16基ある[3]

概要

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門脇埼灯台(静岡県伊東市)。燈光会が定める「のぼれる灯台」ではないが、展望台に上ることができる。

公益社団法人燈光会が海上保安庁から委託を受け、参観事業を行っている[1]。参観にあたっては、大人ひとりあたり300円を基準とする寄付金の協力が求められている[3]

これらの灯台は、上部へ登って眺望を楽しむことができるほか、資料館や展示室を併設するものもある。ただし、荒天時や冬期などには公開されない場合もある。

なお、常時公開されていない灯台でも、海の日灯台記念日11月1日)の前後などに特別公開される場合がある。

その他、静岡県伊東市にある門脇埼灯台は燈光会の参観事業には加わっていないが[3]、展望台に上ることが可能である[4][5]

沿革

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灯台の参観自体は明治時代から行われていたが、当時は個別に許可を取って見学する必要があった。戦後、観光が盛んになると参観者が急増し、従来の取り扱いでは対応しきれなくなったため、参観が可能な参観灯台を定めて燈光会の職員を置き、整理料を徴収することとなった。

参観灯台一覧

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以下は、燈光会が定める16基の「のぼれる灯台」(参観灯台)の一覧である[3]

画像 灯台名 所在地 初点灯日
  尻屋埼灯台 青森県下北郡東通村尻屋字尻屋崎1-1 1876年(明治9年)10月20日
  入道埼灯台 秋田県男鹿市北浦入道埼字昆布浦 1898年(明治31年)11月8日
  塩屋埼灯台 福島県いわき市平薄磯字宿崎34 1899年(明治32年)12月15日
  犬吠埼灯台 千葉県銚子市犬吠埼9576 1874年(明治7年)11月15日
  野島埼灯台 千葉県南房総市白浜町白浜630 1870年1月19日(明治2年12月18日
  観音埼灯台 神奈川県横須賀市鴨居 4-1187 1869年2月11日(明治2年1月1日
  初島灯台 静岡県熱海市初島 1959年(昭和34年)3月25日
  御前埼灯台 静岡県御前崎市御前崎1581 1874年(明治7年)5月1日
  安乗埼灯台 三重県志摩市阿児町安乗795 1873年(明治6年)4月1日
  大王埼灯台 三重県志摩市大王町波切54-1 1927年(昭和2年)10月5日
  潮岬灯台 和歌山県東牟婁郡串本町潮岬2877 1873年(明治6年)9月15日
  出雲日御碕灯台 島根県出雲市大社町日御碕秋台原山1478 1903年(明治36年)4月1日
  角島灯台 山口県下関市豊北町大字角島 1876年(明治9年)3月1日
  都井岬灯台 宮崎県串間市大字都井岬 1929年(昭和4年)12月22日
  残波岬灯台 沖縄県中頭郡読谷村字宇座岬原 1974年(昭和49年)3月30日
  平安名埼灯台 沖縄県宮古島市城辺保良1221-14 1967年(昭和42年)3月27日

脚注

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  1. ^ a b 全国の参観できる灯台等”. 海上保安庁. 2019年11月10日閲覧。
  2. ^ a b のぼれる灯台(16基)スタンプラリー開始のお知らせ”. 公益社団法人 燈光会. 2019年11月10日閲覧。
  3. ^ a b c d 見学できる灯台・灯台資料展示室”. 公益社団法人 燈光会. 2019年11月10日閲覧。
  4. ^ 城ヶ崎海岸”. 伊豆・伊東市観光ガイド. 2021年1月9日閲覧。
  5. ^ 下田海上保安部”. 第三管区海上保安本部ホームページ. 2014年12月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月9日閲覧。
  6. ^ 海上保安庁灯台部 編『日本燈台史 100年の歩み』燈光会 中央公論事業出版、1969年6月30日http://nishimitsu.com/todai-fan/sankantodai_rekishi.html 
  7. ^ 参観事業収支計算書」『燈光』昭和25年3・4月号、燈光会、1950年6月1日。 
  8. ^ 初島灯台(静岡県熱海市)の一般公開開始について』(プレスリリース)社団法人燈光会、2007年3月23日https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/h19/k20070323/h070323.pdf 
  9. ^ “青森の「尻屋崎灯台」が全国16カ所目の参観灯台に”. 海上保安新聞. (2018年6月6日). http://blog.canpan.info/kaiho-shinbun/archive/380 

関連項目

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外部リンク

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