半世界
『半世界』(はんせかい)は、2019年公開の日本映画[2]。題名の『半世界』は、写真家の小石清の写真展の題名からつけられている[3]。
半世界 | |
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Another World | |
監督 | 阪本順治 |
脚本 | 阪本順治 |
製作 | 椎井友紀子 |
製作総指揮 |
木下直哉 武部由実子 |
出演者 |
稲垣吾郎 長谷川博己 池脇千鶴 渋川清彦 竹内都子 杉田雷麟 菅原あき 牧口元美 信太昌之 堀部圭亮 小野武彦 石橋蓮司 |
音楽 | 安川午朗 |
撮影 | 儀間眞悟 |
編集 | 普嶋信一 |
製作会社 |
「半世界」FILM PARTNERS キノフィルムズ |
配給 | キノフィルムズ |
公開 | 2019年2月15日 |
上映時間 | 119分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 1億2000万円[1] |
第31回東京国際映画祭コンペティション部門選出、観客賞受賞作品[4][5]。
概要
編集阪本順治の脚本・監督によるオリジナル作品。これまで映画化できず温めてきた2つのテーマを1つにし映画化[4]。とある地方都市を舞台に、炭火焼職人の主人公とそれぞれの人生を歩んできた同級生2人が半ばを迎えた残りの人生と向き合っていく[6]。グローバリズムとはまた別のもう一つの世界が描かれている[7]。主演の稲垣吾郎はこれまでテレビで見せてきた姿とは違った普段の素朴な素顔を引き出し、登場人物はそれぞれキャストに当て書きで描かれている[4]。撮影は2018年2月14日に三重県でクランクインし3月15日にクランクアップを迎えた[2]。
ストーリー
編集生まれ育った地元の山中の炭焼き窯で備長炭を作り、なんとなく父から受け継いだ仕事をやり過ごすだけの日々を送る炭焼職人の紘。中学生時代の同級生である瑛介は仕事を辞め離婚をし地元に戻ってくる。突然の帰郷に元自衛官の瑛介は多くを語らないが、何か訳ありの事情を抱えている。紘には家庭もあり、反抗期真っ只中の息子・明もいるが、先行き不安定な仕事で頭がいっぱいとなり家のことはすべて妻の初乃に任せていた。紘はそんな家族に対する無関心な姿をもう一人の同級生・光彦に指摘されてしまう。さらに紘と光彦は次第に瑛介が地元を離れてから過ごした過酷な経験を知り、人生の半ばを迎えた男3人にとって旧友とのこの再会が、残りの人生をどう生きるか見つめなおすきっかけとなる。
キャスト
編集スタッフ
編集受賞
編集- 第31回東京国際映画祭コンペティション部門 観客賞[5]
- トロント日本映画祭2019 グランプリ[8]
- 第41回ヨコハマ映画祭[9][10]
- 第74回毎日映画コンクール[11]
- 女優助演賞(池脇千鶴)
- 脚本賞(阪本順治)
- 録音賞(藤本賢一)
- 第34回高崎映画祭[12]
- 最優秀主演男優賞(稲垣吾郎)
- 最優秀助演男優賞(渋川清彦)
- 最優秀新進男優賞(杉田雷麟)
- おおさかシネマフェスティバル2020
- 監督賞(阪本順治)
- 作品賞 第3位
- 第93回キネマ旬報ベスト・テン[13]
- 読者選出日本映画ベスト・テン 第1位
- 日本映画ベスト・テン 第2位
- 助演女優賞(池脇千鶴)
- 脚本賞(阪本順治)
- 第29回日本映画プロフェッショナル大賞[14]
- 2019年度ベストテン 第6位
小説
編集映画公開に先駆けて、キノブックス文庫よりノベライズが発売[15]。
- 半世界(2018年12月9日、脚本・監督:阪本順治、ノベライズ:豊田美加)ISBN 978-4909689207
脚注
編集- ^ 『キネマ旬報』2020年3月下旬特別号 71頁
- ^ a b 稲垣吾郎×長谷川博己『半世界』 場面写真&クランクアップコメント到着 - 映画・映像ニュース : CINRA.NET
- ^ “稲垣吾郎が炭焼き職人 阪本監督新作、村から世界見る”. 日本経済新聞. (2018年5月15日) 2018年10月18日閲覧。
- ^ a b “稲垣吾郎主演「半世界」が東京国際映画祭で観客賞”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2018年11月2日) 2018年11月4日閲覧。
- ^ “稲垣吾郎主演×阪本順治監督『半世界』 共演に長谷川博己、池脇千鶴ら”. CINRA.NET (株式会社 CINRA). (2018年2月13日) 2018年5月4日閲覧。
- ^ “「東京国際映画祭」コンペ部門、稲垣吾郎主演『半世界』&角田光代原作『愛がなんだ』が出品”. シネマカフェ. (2018年9月21日) 2018年9月26日閲覧。
- ^ tjff_yk. “ANNOUNCING OUR GRAND PRIZE AND AUDIENCE CHOICE AWARD WINNERS 2019 | Toronto Japanese Film Festival” (英語). 2020年3月6日閲覧。
- ^ “第41回ヨコハマ映画祭 日本映画ベスト10” (2019年11月30日). 2019年12月1日閲覧。
- ^ “第41回ヨコハマ映画祭 日本映画個人賞” (2019年11月30日). 2019年12月1日閲覧。
- ^ “第74回毎日映画コンクール日本映画大賞は「蜜蜂と遠雷」! 「半世界」と並ぶ3冠を獲得”. 映画.com. (2020年1月22日) 2020年1月22日閲覧。
- ^ “高崎映画祭、最優秀作品賞に「嵐電」 最優秀主演男優賞は稲垣吾郎さん 授賞式は3月22日”. 毎日新聞 (2020年1月15日). 2020年2月4日閲覧。
- ^ “2019年 第93回「キネマ旬報ベスト・テン」発表!│キネマ旬報WEB/創刊100周年映画専門誌「キネマ旬報」”. www.kinejun.com. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “日プロ大賞発表 2010年代ベストワンは「ハッピーアワー」”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2020年5月8日). 2020年5月18日閲覧。
- ^ “2018年12月の演劇・ミュージカル 本・雑誌”. シアターリーグ (moon-light). (2018年12月1日) 2018年12月8日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 映画『半世界』公式サイト
- 映画「半世界」 (@hansekaimovie) - X(旧Twitter)
- 半世界 - allcinema
- 半世界 - KINENOTE
- 半世界 - IMDb
- 半世界 - MOVIE WALKER PRESS
- 半世界 - 映画.com
- 半世界 - 文化庁日本映画情報システム