加藤省吾
日本の作詞家
加藤 省吾(かとう しょうご、1914年7月30日 - 2000年5月1日[1])は、静岡県富士市出身の作詞家。孫は声優の加藤有生子。
概要
編集青春時代に聴いた流行歌「丘を越えて」に触発され、作詞家を志すようになった。1935年に単身上京、印刷会社に就職し、合間を縫って自作の歌詞をレコード会社に売り込んだ。1937年に書いた「かわいい魚屋さん」が山口保治の作曲を得て翌1938年にレコード化され、初のヒットとなった。その後音楽新聞社の記者を務めながら作詞を続ける。1946年には海沼實の依頼で創作した「みかんの花咲く丘」が空前の大ヒット、1949年にコロムビアと専属契約を結ぶ。1957年にキングレコードに移籍後は、子供向けテレビ番組の主題歌「隠密剣士の歌」「快傑ハリマオ」などがヒットした。もともとは童謡や主題歌より歌謡曲の作詞家を志望しており、実際にいくつか歌謡曲の作詞も手掛けているが、そちらではなかなかヒットに恵まれなかった[2]。『音楽文化新聞』『ミュージック・ライフ』の編集長、日本大衆音楽協会理事長も務めた[1]。
主な作品
編集- かわいい魚屋さん(1937年)曲:山口保治、歌:奈良原馥
- みかんの花咲く丘(1946年)曲:海沼實、歌:川田正子
- やさしい和尚さん(『第1回日本レコード大賞』童謡賞受賞)(1959年)曲:八洲秀章、歌:石井亀次郎・キングほおずき会
- 豹の眼(『豹の眼』主題歌)(1959年)曲:小川寛興、歌:三船浩
- 快傑ハリマオの歌(『快傑ハリマオ』主題歌)(1960年)曲:小川寛興、歌:三橋美智也
- 笛吹童子(『笛吹童子』主題歌)(1960年)曲:小澤秀夫
- 隠密剣士の歌(『隠密剣士』主題歌)(1962年)曲:小川寛興、唄:ひばり児童合唱団・キング児童合唱団
- 銀河プレリュード(1981年)曲:松山祐士、歌:子門真人
- 火の玉ロック(1981年)曲:角田圭伊悟、歌:子門真人
- よろこびの旗(1982年)曲:小山内たけとも、歌:子門真人
- ちびっこジャギー(1983年)曲:たかしまあきひこ、歌:子門真人
校歌
編集- 宇都宮市立平石北小学校 作曲:堀江貞一
- さくら市立上松山小学校 作曲:堀江貞一
- 新座市立栗原小学校 作曲:瀬下健二
- 深谷市立深谷小学校 作曲:百瀬三郎
- 流山市立南流山小学校 作曲:柴田良一
- 神津島村立神津小学校 作曲:八洲秀章
- 杉並区立杉並第六小学校 作曲:武石とも子
- 新島村立式根島小学校 作曲:八洲秀章
- 鎌倉市立第二中学校 作曲:八洲秀章
- 平塚市立大原小学校 作曲:金丸幸一
- 横浜市立三保小学校 作曲:平岡照章
- 富士市立大淵中学校 作曲:八洲秀章
- 富士市立岳陽中学校 作曲:渡邊浦人
- 豊川市立西部中学校 作曲:山口保治
- 補作詞
- 鎌ヶ谷市立第三中学校 作詞:荒井輝雄、作曲:宮田東峰
脚注
編集- ^ a b 加藤省吾(かとう しょうご)とは、コトバンク - 2019年2月15日閲覧。
- ^ 読売新聞文化部『唱歌・童謡ものがたり』岩波書店、1999年、148-149頁。ISBN 4-00-023340-8。