ライラック
モクセイ科ハシドイ属の落葉樹
ライラック(紫丁香花[注釈 1]、英語: Lilac、学名: Syringa vulgaris)はモクセイ科ハシドイ属の落葉低木。フランス語からリラ (Lilas) とも呼ばれる[3]。標準和名はムラサキハシドイ(紫丁香花[3]・洋丁香[3])。ヨーロッパ南部原産[3]。中国名は歐丁香[1]。街路樹などによく植えられる[3]。
ライラック(ムラサキハシドイ) | |||||||||||||||||||||
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ライラック
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Syringa vulgaris L. (1753)[1] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ムラサキハシドイ(紫丁香花)[1] | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Lilac |
特徴
編集落葉広葉樹の低木[3]。樹皮は淡灰色で縦に裂けて剥がれる[3]。一年枝はやや細く、灰褐色で無毛[3]。
花期は春(日本では4 - 5月)[3]。紫色や白色などの花を咲かせ[3]、香りがよく、香水の原料ともされる。香気成分の中からライラックアルコールという新化合物が発見された[4]。耐寒性が強く花期が長いため、冷涼な地域の代表的な庭園木である[5]。花冠の先は普通4つに裂けているが、まれに5つに裂けているものがあり、これは「ラッキーライラック」と呼ばれ、恋のまじないに使われる[5]。冬でも種子を飛ばした後の果実が残る[3]。
冬芽は卵形で稜があり、紫色で光沢があり、芽鱗6 - 8枚に包まれている[3]。枝先の仮頂芽は大きく、ふつう花芽であることが多く、枝には小さい側芽(葉芽)が対生する[3]。葉痕は小さな三日月形や半円形で、維管束痕が多数並ぶ[3]。
日本には近縁種ハシドイ Syringa reticulata が野生する。開花はライラックより遅く、6-7月に花が咲く。ハシドイは、俗称としてドスナラ(癩楢、材としてはナラより役に立ちにくい意味)とも呼ばれることがある。
ハシドイの名は、木曽方言に由来する[要出典]。属の学名 Syringa は笛の意で、この木の材で笛を作ったことによるという。
象徴
編集ギャラリー
編集-
花の拡大
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白い花のライラック
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紫のライラック
関連項目
編集- さっぽろライラックまつり
- 川下公園(ライラックの森)
- ROCHESTER LILAC FESTIVAL
- すみれの花咲く頃 - 原曲やシャンソンではスミレではなく「リラの花咲く頃」である。
- ライラック (列車) 札幌 - 旭川を結ぶ特急列車の愛称。
- ラッキーライラック - 競走馬(2017年 阪神ジュベナイルフィリーズ、2019・20年 エリザベス女王杯などGⅠ競走4勝)
- ライラック -競走馬(2022年 フェアリーステークス)
- ライラック (Mrs. GREEN APPLEの曲)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Syringa vulgaris L. ムラサキハシドイ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2024年3月9日閲覧。
- ^ “難読漢字 .jp”. 2020年3月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文 2014, p. 46
- ^ 若山誠治,南波哲,大野雅二「ライラック花の香気成分」『日本化學雜誌』第92巻第3号、The Chemical Society of Japan、1971年、256-259頁、doi:10.1246/nikkashi1948.92.256。
- ^ a b “ライラックとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版”. みんなの趣味の園芸. 2020年6月19日閲覧。
参考文献
編集- 鈴木庸夫・高橋冬・安延尚文『樹皮と冬芽:四季を通じて樹木を観察する 431種』誠文堂新光社〈ネイチャーウォチングガイドブック〉、2014年10月10日、46頁。ISBN 978-4-416-61438-9。