フェニックス賞 (競馬のレース)
フェニックス賞(フェニックスしょう)は、日本中央競馬会 (JRA) が小倉競馬場の芝1200メートルで施行する中央競馬のオープン特別競走である。競走名の「フェニックス」は宮崎県の県の木[1]「カナリーヤシ」の通称、および伝説上の生物「フェニックス」を指している[1]。
フェニックス賞 | |
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主催者 | 日本中央競馬会 |
競馬場 | 小倉競馬場 |
距離 | 芝1200m |
格付け | オープン特別 |
賞金 |
1着賞金1600万円 |
出走条件 | サラブレッド系2歳(国際)(特指) |
負担重量 | 別定(54kg、収得賞金800万円毎に1kg増) |
概要
編集約1か月後に同コース同距離で行われる小倉2歳ステークスのステップレースという位置づけになる。JRA2歳認定競走で勝利した地方競馬所属馬も出走可能な特別指定交流競走であり、本競走で2着以内に入った地方馬には小倉2歳ステークスへの出走権が与えられる[2]。
歴史
編集- 1984年 - 400万円以下条件で施行される[3]。
- 1998年 - 小倉競馬場の改修工事にともない、京都競馬場の芝内回り1200mにて施行。
- 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更にともない、出走条件が「3歳」から「2歳」に変更。
- 2007年 - 福永祐一騎手が5連覇を達成。(中央競馬における)同一特別競走の連勝記録タイとなる[4][5]。
- 2018年 - 国際競走に指定される[6]。
- 2020年 - COVID-19の流行により「無観客競馬」として開催。
- 2024年 ー 阪神競馬場リフレッシュ工事に伴う開催日割の変更のため開催休止。
歴代優勝馬
編集馬齢は2001年以降の表記に統一する。
施行日 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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1970年7月26日 | フミノクイン | 牝2 | 1:13.3 | 藤岡範士 | 土門健司 |
1972年8月20日 | ミスシロバト | 牝2 | 1:12.6 | 大久保哲男 | 大久保石松 |
1973年8月 5日 | マークエイト | 牡2 | 1:12.3 | 井高淳一 | 曽場広作 |
1974年8月 4日 | テンザンオー | 牡2 | 1:11.9 | 内田国夫 | 松永善晴 |
1975年8月10日 | スズカリンドウ | 牡2 | 1:10.8 | 出口隆義 | 諏訪佐市 |
1976年8月 7日 | ナルタキサンダー | 牡2 | 1:12.0 | 田島信行 | 服部正利 |
1977年8月 6日 | パールカラー | 牝2 | 1:11.8 | 飯田明弘 | 中尾謙太郎 |
1978年8月 5日 | ニホンピロポリシー | 牡2 | 1:11.3 | 田島信行 | 服部正利 |
1979年8月 5日 | ラフオンテース | 牝2 | 1:10.3 | 岩元市三 | 布施正 |
1980年8月 3日 | リードワンダー | 牡2 | 1:12.2 | 武邦彦 | 服部正利 |
1981年8月 2日 | キークライネ | 牝2 | 1:10.5 | 河内洋 | 吉永忍 |
1982年8月 8日 | マチカネウイッピー | 牡2 | 1:13.0 | 武邦彦 | 武田作十郎 |
1983年8月 7日 | ゲキソウ | 牡2 | 1:10.8 | 崎山博樹 | 土門一美 |
1984年8月12日[3] | ユーショウスワロー | 牝2 | 1:12.1 | 土肥幸広 | 田之上勲 |
1985年8月11日 | ムービングマドンナ | 牝2 | 1:11.7 | 松永昌博 | 吉岡八郎 |
1986年8月10日 | エイシンゴテス | 牡2 | 1:11.4 | 湯窪幸雄 | 湯浅三郎 |
1987年8月16日 | フリークギャル | 牝2 | 1:11.4 | 上野清章 | 藤岡範士 |
1988年8月21日 | ダンデイアポロ | 牡2 | 1:11.7 | 安田隆行 | 田中康三 |
1989年8月19日 | イクノディクタス | 牝2 | 1:10.1 | 西浦勝一 | 福島信晴 |
1990年8月18日 | ホーマンフィリオー | 牝2 | 1:10.7 | 安田隆行 | 松元省一 |
1991年8月17日 | サツマコムスメ | 牝2 | 1:10.0 | 武豊 | 山内研二 |
1992年8月22日 | シルクムーンライト | 牡2 | 1:10.2 | 土肥幸広 | 吉永猛 |
1993年8月22日 | キョウエイコロナ | 牝2 | 1:10.9 | 田島裕和 | 福島勝 |
1994年8月21日 | ヤングエブロス | 牝2 | 1:11.1 | 上村洋行 | 柳田次男 |
1995年8月19日 | マヤノカプリース | 牝2 | 1:10.9 | 武豊 | 坂口正則 |
1996年8月17日 | ユウキキングスター | 牡2 | 1:10.1 | 宝来城多郎 | 福島勝 |
1997年8月16日 | メイショウアヤメ | 牝2 | 1:08.6 | 飯田祐史 | 飯田明弘 |
1998年8月22日 | コウエイロマン | 牝2 | 1:09.0 | 高橋亮 | 橋口弘次郎 |
1999年8月21日 | ピサノガルボ | 牡2 | 1:10.1 | 飯田祐史 | 安田隆行 |
2000年8月19日 | トウジンルノワール | 牡2 | 1:10.2 | 渡辺薫彦 | 鮫島一歩 |
2001年8月19日 | シェーンクライト | 牝2 | 1:10.1 | 福永祐一 | 角居勝彦 |
2002年8月 3日 | イサミペガサス | 牡2 | 1:08.4 | 池添謙一 | 領家政蔵 |
2003年8月 9日 | メイショウボーラー | 牡2 | 1:10.1 | 福永祐一 | 白井寿昭 |
2004年8月 7日 | エイシンヴァイデン | 牡2 | 1:08.7 | 福永祐一 | 瀬戸口勉 |
2005年8月 6日 | エイシンアモーレ | 牝2 | 1:08.3 | 福永祐一 | 瀬戸口勉 |
2006年8月 5日 | シルバーストーン | 牡2 | 1:08.3 | 福永祐一 | 瀬戸口勉 |
2007年8月 4日 | ビーチアイドル | 牝2 | 1:08.6 | 福永祐一 | 加用正 |
2008年8月 9日 | デグラーティア | 牝2 | 1:09.1 | 浜中俊 | 宮本博 |
2009年8月15日 | カレンナホホエミ | 牝2 | 1:09.4 | 武豊 | 橋口弘次郎 |
2010年8月14日 | シゲルキョクチョウ | 牡2 | 1:08.7 | 高倉稜 | 湯窪幸雄 |
2011年8月20日 | メイショウハガクレ | 牡2 | 1:09.2 | 川田将雅 | 荒川義之 |
2012年8月11日 | エーシンセノーテ | 牝2 | 1:08.4 | 佐藤哲三 | 坂口正則 |
2013年8月10日 | クーファナイン | 牝2 | 1:09.3 | 藤岡康太 | 山内研二 |
2014年8月16日[7] | レオパルディナ | 牝2 | 1:09.0 | 武幸四郎 | 高橋康之 |
2015年8月15日[8] | コウエイテンマ | 牡2 | 1:09.3 | 和田竜二 | 川村禎彦 |
2016年8月13日[9] | クインズサリナ | 牝2 | 1:09.4 | 川田将雅 | 西村真幸 |
2017年8月12日[10] | ゴールドクイーン | 牝2 | 1:09.6 | 松若風馬 | 坂口正則 |
2018年8月11日[11] | シングルアップ | 牡2 | 1:08.4 | 松山弘平 | 寺島良 |
2019年8月10日[12] | マイネルグリット | 牡2 | 1:09.0 | 和田竜二 | 吉田直弘 |
2020年8月15日[13] | ヨカヨカ | 牝2 | 1:07.9 | 福永祐一 | 谷潔 |
2021年8月14日[14] | ナムラクレア | 牝2 | 1:10.8 | 松山弘平 | 長谷川浩大 |
2022年8月13日 | ミカッテヨンデイイ | 牝2 | 1:07.7 | 今村聖奈 | 堀内岳志 |
2023年8月13日[15] | シカゴスティング | 牝2 | 1:10.3 | 川田将雅 | 庄野靖志 |
脚注
編集- ^ a b “特別レース名解説 4回 小倉競馬”. 日本中央競馬会 (2011年). 2011年9月15日閲覧。
- ^ “今週の注目レース - 小倉2歳ステークス 歴史”. 日本中央競馬会 (2012年). 2012年9月21日閲覧。
- ^ a b 「新馬・特別レース勝馬一覧」『優駿』、日本中央競馬会、1984年10月、137頁。
- ^ “netkeiba ニュース「福永騎手、武豊騎手の同一特別最多連勝記録に並ぶ」”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2007年8月4日). 2012年9月21日閲覧。
- ^ “ニュースぷらざ「福永騎手がフェニックス賞5連覇」”. 競馬道OnLine. インターチャネル=ホロン (2007年8月13日). 2012年9月21日閲覧。
- ^ 平成30年第2回小倉競馬番組(第1~6日)日本中央競馬会、2018年4月10日閲覧
- ^ 2014年レース結果 - スポーツナビ、2014年8月19日閲覧
- ^ 2015年フェニックス賞ヤフー競馬、2015年8月23日閲覧
- ^ 2016年レース結果 - スポーツナビ、2016年8月13日閲覧
- ^ 2017年レース結果 - スポーツナビ、2017年8月12日閲覧
- ^ 2018年レース結果 - スポーツナビ、2018年8月11日閲覧
- ^ “2019年レース結果”. スポーツナビ (2019年8月10日). 2019年8月10日閲覧。
- ^ “2020年レース結果”. スポーツナビ (2020年8月15日). 2020年8月15日閲覧。
- ^ “2021年レース結果”. スポーツナビ (2021年8月14日). 2021年8月15日閲覧。
- ^ 2023年フェニックス賞スポーツナビ、2023年8月13日閲覧
関連項目
編集- 中央競馬のオープン特別競走
- ひまわり賞 - 九州産馬による同条件の競走