セパン・インターナショナル・サーキット

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セパン・インターナショナル・サーキット (Sepang International Circuit, SIC) は、マレーシアの首都クアラルンプールの郊外セランゴール州セパンにあるサーキット。

セパン・インターナショナル・サーキット
所在地マレーシアの旗 マレーシア セランゴール州 セパン
標準時GMT +8
座標北緯2度45分38秒 東経101度44分15秒 / 北緯2.76056度 東経101.73750度 / 2.76056; 101.73750座標: 北緯2度45分38秒 東経101度44分15秒 / 北緯2.76056度 東経101.73750度 / 2.76056; 101.73750
着工1998年
オープン1999年
設計者ヘルマン・ティルケ
主なイベントF1MotoGPA1GPSUPER GT、アジアツーリングカー選手権、GP2アジア
グランプリサーキット (1999-)
コース長5.543 km (3.44 mi)
コーナー数15
レコードタイム1:30.076 (イギリスの旗 ルイス・ハミルトン, メルセデス, 2017)

2023年より国営企業ペトロナスと3年間のネーミングライツ契約を交わし、正式名称は「ペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキット」となった[1]

概要

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マレーシアの首相であったマハティール・ビン・モハマドによる近代化政策の一環として建設された。設計はヘルマン・ティルケが担当した。ロードレース世界選手権マレーシアGPが行われている。1999年から2017年までF1世界選手権マレーシアGPが開催されていた。F1マレーシアGPは、当初シーズン終盤に行われていたが、2001年以降はシーズン序盤のフライアウェイで開催されることが定着していた。2016年は再び秋開催となったが、2017年シーズン限りでF1レースの開催は終了した。

全日本GT選手権2005年以降はSUPER GT)も2000年から2013年まで開催されていた[注 1]が、2014年からは開催日程から外れ、[2]SUPER GTとしてのマレーシア開催は一旦終了した。

2019年12月、FIM世界耐久選手権(セパン8時間耐久)とWTCR(FIA世界ツーリングカー・カップ)最終戦が併催イベントとして行われる。プロモーターによるとFIAとFIMのタイトルイベントを一度に開催するのは史上初である[3][4]

またGTAは、2018年SUPER GT最終戦での会見にて2020年からマレーシア・セパン大会を復帰開催することで現地プロモーターと合意・調印した。契約は3年間、SUPER GT初のナイトレースで行われる予定[5]だったが、新型コロナウイルスの影響で、この間の開催は全て中止。2024年も開催日程から外れた。2024年に改めて調印し、2025年のSUPER GTより本コースの使用が再開される予定。

特徴

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ほぼ赤道に直下に位置するサーキットであるため年間を通じて高温多湿であり、選手は体力的に厳しいレースを強いられる。また、熱帯特有の雨、スコールがレースに影響することも多い。2009年のF1ではレインタイヤ(荒天用タイヤ)を履いていてもセーフティカーのペースについて行けずにスピンするマシンが続出するほどのスコールに見舞われ、赤旗中断後にレースキャンセル。レース周回数の75%未満であったため、F1史上5回目、1991年オーストラリアGP以来18年ぶりとなるハーフポイントレースとなった。

SUPER GTは毎年6月開催ということで特に暑さにドライバーが苦しみ、毎年のようにクールスーツが故障し熱中症等の症状に陥るドライバーが現れる。そのため2009年には日産・GT-Rが、暑さ対策としてレーシングカーとしては極めて異例のエアコン搭載でレースに参戦したほどである。

ホームストレートとバックストレートの間に挟まれたグランドスタンドは、「バナナの葉」をイメージした屋根で覆われている。最終コーナー(ヘアピン)のスタンドは、マレーシアの国花である「ハイビスカスの花」をイメージした巨大な傘で覆われている。

コースレイアウト

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複合1・2コーナー(2017年マレーシアGP)

最終コーナーは左ターン、1コーナーは右ターンのため、ストレートエンドでイン側からアウト側へライン変更が行われる。そのため、イン側の偶数グリッド上にタイヤのラバーが乗りやすい。さらにコントロールラインから1コーナーまでの距離も非常に長いため、偶数グリッドの方がスタンディングスタートでは有利であると言われる。2011年のF1ではこの事も考慮され、イン側が奇数グリッドとなっていた。

1コーナーのパンクーラウトシケインは右に大きく回り込んで左に切り返すコーナー。1コーナーでインに飛び込んでも次の切り返しでアウトに変わるため、激しいバトルが行われる。高速の3コーナーを抜けて右の4コーナーもオーバーテイクポイントである。

高速S字を通過し、鈴鹿サーキットのデグナーのような直線付き複合コーナーを抜けて短い直線へ。ヘアピンの先は中速コーナーが連続し、13・14コーナーはアウト側に荷重を残しながら旋回するため、アンダーステアが生じやすい。

14コーナーの脱出でスピードを乗せると、バックストレートでオーバーテイクのチャンスがある。最終コーナーのヘアピンは2016年の改修工事でイン側が1m高い逆バンク形状となり、ライン取りが難しくなった[6] 。ブレーキングで無理をするとラインが外へ膨らんでしまい、立ち上がりでクロスラインで抜き返されることがある。

データ

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F1GPの結果

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決勝日 ラウンド 勝者 所属チーム 結果
1999 10月17日 15   エディ・アーバイン フェラーリ 詳細
2000 10月22日 17   ミハエル・シューマッハ フェラーリ 詳細
2001 3月18日 2   ミハエル・シューマッハ フェラーリ 詳細
2002 3月17日 2   ラルフ・シューマッハ ウィリアムズ 詳細
2003 3月23日 2   キミ・ライコネン マクラーレン 詳細
2004 3月21日 2   ミハエル・シューマッハ フェラーリ 詳細
2005 3月20日 2   フェルナンド・アロンソ ルノー 詳細
2006 3月19日 2   ジャンカルロ・フィジケラ ルノー 詳細
2007 4月8日 2   フェルナンド・アロンソ マクラーレン 詳細
2008 3月23日 2   キミ・ライコネン フェラーリ 詳細
2009 4月5日 2   ジェンソン・バトン ブラウン 詳細
2010 4月4日 3   セバスチャン・ベッテル レッドブル 詳細
2011 4月10日 2   セバスチャン・ベッテル レッドブル 詳細
2012 3月25日 2   フェルナンド・アロンソ フェラーリ 詳細
2013 3月24日 2   セバスチャン・ベッテル レッドブル 詳細
2014 3月30日 2   ルイス・ハミルトン メルセデス 詳細
2015 3月29日 2   セバスチャン・ベッテル フェラーリ 詳細
2016 10月2日 16   ダニエル・リカルド レッドブル 詳細
2017 10月1日 15   マックス・フェルスタッペン レッドブル 詳細

その他

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  • マレーシアの国産車プロトンの歴史、マレーシアにおけるモータースポーツの歴史などを展示・紹介した自動車博物館を併設している。
  • メインサーキットの周辺にゴーカートサーキットと、モトクロスサーキットを併設している。
  • サーキット敷地内に、レーシングチーム用の事務所付きメンテナンスエリアと資材置き場、駐車場などが完備されている。
  • マレーシア国籍のF1チームであるケータハムが、サーキット周辺にファクトリーを建設して移転する構想があったが[8]、同チームの経営破綻により計画は白紙となった。
  • ロードレース世界選手権 (MotoGP) のセパン・レーシング・チーム (SRT) を所有し、ヤマハのサテライトチーム「ペトロナス・ヤマハSRT」としてMotoGPクラスに参戦。2020年にはシーズン6勝を挙げ、チームランキング2位を獲得した。しかし、ペトロナスのスポンサー終了により2021年限りで撤退し、後継のRNFレーシングに活動が引き継がれた。

アクセス

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飛行機

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鉄道

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自動車

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  • クアラルンプール市内中心部より自動車、タクシーで約45分-60分

F1マレーシアGP開催中は、KLセントラルブキッ・ビンタンKLCCなどからサーキット行きのバス便(SKY BUS)も運行されていた。

関連項目

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脚注

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注釈

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  1. ^ 2000年、2001年はオールスター戦として、翌2002年以降はシリーズ戦として6月に開催されていた(2003年は新型肺炎SARSアウトブレイクの影響により開催中止)。

出典

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外部リンク

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