ジャン=ピエール・ソヴァージュ
フランスの化学者
ジャン=ピエール・ソヴァージュ(Jean-Pierre Sauvage フランス語発音: [ʒɑ̃pjɛʁ sovaʒ], 1944年10月21日- )は、フランスの化学者である。
Jean-Pierre Sauvage ジャン=ピエール・ソヴァージュ | |
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ジャン=ピエール・ソヴァージュ(2016) | |
生誕 |
1944年10月21日(80歳) フランス共和国、パリ |
国籍 | フランス |
研究分野 | 化学 |
研究機関 |
オックスフォード大学 ストラスブール大学 |
出身校 |
ストラスブール国立高等化学学校 (1967) ストラスブール大学 (1971) |
博士論文 | Les Diaza-polyoxa-macrobicycles et leur cryptates (1971) |
博士課程 指導教員 | ジャン=マリー・レーン |
主な業績 | 分子マシン |
主な受賞歴 | ノーベル化学賞(2016年) |
プロジェクト:人物伝 |
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専門は超分子化学であり、2016年に「分子マシンの設計と合成」に対して、サー・フレイザー・ストッダート、ベルナルト・L・フェリンハと共にノーベル化学賞を受賞した[1]。
経歴
編集1944年にパリで生まれる。1987年にノーベル化学賞を受賞したジャン=マリー・レーンの指導の下、ストラスブール第一大学 (ルイ・パストゥール大学)で博士号を取得した。博士課程では、クリプタンド配位子の最初の合成に貢献した[2]。マルコム・グリーンの下で博士研究員として働いた後、ストラスブール大学に戻った。現在はこの大学の名誉教授である。
彼の研究の大きなテーマは分子トポロジーであり、特に分子アーキテクチャを機械的に連動させる事である。彼は、配位錯体を基に分子ノットやカテナンの合成について報告した[3]。カテナンは2つの環状分子が鎖のように繋がっている分子である。この分子の合成の仕事は、分子マシンの合成に向けた重要な取り組みであると評価され、後のノーベル化学賞の受賞に繋がった。
その他には二酸化炭素の電気化学的な還元や、光合成関連など、さまざまな分野で仕事をしている[4]。
1997年11月24日にフランス科学アカデミーのメンバーとなった。
主な受賞歴
編集出典
編集- ^ “ノーベル化学賞に欧米3氏 分子機械の開発”. 日本経済新聞 (2016年10月5日). 2024年12月4日閲覧。
- ^ Dietrich, B.; Lehn, J.M.; Sauvage, J.P. (1969-01). “Les Cryptates” (フランス語). Tetrahedron Letters 10 (34): 2889–2892. doi:10.1016/S0040-4039(01)88300-3 .
- ^ Dietrich-Buchecker, C. O.; Jimenez-Molero, M. C.; Sartor, V.; Sauvage, J.-P. (2003-01-01). “Rotaxanes and catenanes as prototypes of molecular machines and motors”. Pure and Applied Chemistry 75 (10): 1383–1393. doi:10.1351/pac200375101383. ISSN 1365-3075 .
- ^ Collin, J (1989-03). “Electrochemical reduction of carbon dioxide mediated by molecular catalysts”. Coordination Chemistry Reviews 93 (2): 245–268. doi:10.1016/0010-8545(89)80018-9 .
- ^ 『官報』号外第230号、令和2年11月4日
関連項目
編集外部リンク
編集- Jean-Pierre Sauvage Facts Nobel Foundation