アンドレ・ドラモンド
アンドレ・ジャマール・ドラモンド(Andre Jamal Drummond, 1993年8月10日 - )は、アメリカ合衆国ニューヨーク州マウントバーノン出身のプロバスケットボール選手。NBAのフィラデルフィア・76ersに所属している。ポジションはセンター。
フィラデルフィア・76ersでのドラモンド (2021年) | |||||||||||||||
フィラデルフィア・76ers No.5 | |||||||||||||||
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ポジション | C | ||||||||||||||
所属リーグ | NBA | ||||||||||||||
基本情報 | |||||||||||||||
愛称 | Dre-Excess | ||||||||||||||
国籍 | アメリカ合衆国 | ||||||||||||||
生年月日 | 1993年8月10日(31歳) | ||||||||||||||
出身地 | ニューヨーク州マウントバーノン | ||||||||||||||
身長 | 211cm (6 ft 11 in) | ||||||||||||||
体重 | 127kg (280 lb) | ||||||||||||||
シューズ | エア・ジョーダン[1] | ||||||||||||||
キャリア情報 | |||||||||||||||
高校 | セントトーマス・モアスクール | ||||||||||||||
大学 | UConn | ||||||||||||||
NBAドラフト | 2012年 / 1巡目 / 全体9位[1] | ||||||||||||||
デトロイト・ピストンズから指名 | |||||||||||||||
プロ選手期間 | 2012年–現在 | ||||||||||||||
経歴 | |||||||||||||||
2012–2020 | デトロイト・ピストンズ | ||||||||||||||
2020–2021 | クリーブランド・キャバリアーズ | ||||||||||||||
2021 | ロサンゼルス・レイカーズ | ||||||||||||||
2021–2022 | フィラデルフィア・76ers | ||||||||||||||
2022 | ブルックリン・ネッツ | ||||||||||||||
2022–2024 | シカゴ・ブルズ | ||||||||||||||
2024– | フィラデルフィア・76ers | ||||||||||||||
受賞歴 | |||||||||||||||
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Stats Basketball-Reference.com | |||||||||||||||
代表歴 | |||||||||||||||
キャップ | アメリカ合衆国 | ||||||||||||||
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経歴
編集学生時代
編集高校時代はU-17アメリカ代表に選出されブラッドリー・ビールらと共に世界選手権で優勝、恵まれた体格でガードの選手に引けを取らない走力で "次世代のドワイト・ハワード" と騒がれ、一時は全米No.1選手に上り詰めるなど将来のNBAドラフト1位候補として期待されていた。
学業も非常に優秀で首席での高校卒業も期待されていたが、レブロン・ジェームズが主催するジュニアキャンプに招待された際にレブロンに気に入られ、NBAを目指すことを薦められコネチカット大学に飛び級で進学。1年生終了後、2012年のNBAドラフトにアーリーエントリーした。
NBA
編集デトロイト・ピストンズ
編集2012年のNBAドラフトにて1巡目全体9位でデトロイト・ピストンズから指名された[2]。
2012-13シーズン、ライジング・スターズ・チャレンジに選出されたが、背中の疲労骨折により欠場を余儀なくされた。2013年3月14日にNBAオールルーキーセカンドチームに選出された[3]。
2015-16シーズン、11月3日のインディアナ・ペイサーズ戦でキャリアハイとなる29リバウンドを含む25得点、3スティール、1ブロックを記録したが、チームは82-94で敗れた[4][5]。同月8日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦で29得点、27リバウンド、2スティール、3ブロックを記録し、チームは120-103で勝利した。なお、シーズン最初の6試合で3度の20-20ダブル・ダブルを達成したのは、カリーム・アブドゥル=ジャバー、ウィルト・チェンバレンに次いでNBA史上3人目であった[6]。
2015年12月18日のシカゴ・ブルズ戦でキャリアハイとなる33得点を含む21リバウンドを記録し、チームは4度の延長戦の末に147-144で辛勝した。なお、NBAで"30-20ダブル・ダブル"を達成したのは、1991年のデニス・ロッドマン以来約25年ぶりであった[7]。以降エース級の活躍を見せたドラモンドは、NBAオールスターゲームに初出場。チームを2009年以来のプレーオフ出場に導いた。自身初のプレーオフでは1回戦でレブロン・ジェームズを擁するクリーブランド・キャバリアーズにスウィープで敗れた。オールNBAサードチームに初選出されたこともあって、オフの7月1日にはピストンズとの4年総額1億3,000万ドルの再契約に合意した[8]。
2016-17シーズン、2016年11月19日のボストン・セルティックス戦で、ドラモンドはドワイト・ハワードの当時22歳129日に続くNBA史上2番目の23歳101日の若さで、通算4000リバウンドを達成した[9]。
2017-18シーズンは2018年1月30日、故障により欠場が決まったジョン・ウォールの代替として2月18日にロサンゼルスのステイプルズ・センターで行われるオールスターゲームへの出場が決まった[10]。最終的に平均16.0リバウンドを記録し、自身2度目のリバウンド王を獲得した。平均16リバウンド以上が記録されたのは、1996-97シーズンのデニス・ロッドマン以来となった[11]。
2018-19シーズンは自身3度目のリバウンド王を獲得し、平均得点は自身最高の17.3を記録した。自身2度目のプレーオフでは1回戦でヤニス・アデトクンボを擁するミルウォーキー・バックスにスウィープで敗れた。
2019-20シーズン、2019年12月3日のクリーブランド・キャバリアーズ戦では17得点、14リバウンド、4アシスト、5スティール、4ブロックの好成績だったが、あと1アシスト、1ブロックがあればファイブ・ファイブズを達成するところだった[12]。
クリーブランド・キャバリアーズ
編集2020-21シーズン、2020年2月6日にブランドン・ナイト、ジョン・ヘンソン、2023年のドラフト2巡目指名権とのトレードでクリーブランド・キャバリアーズへ移籍した[13]。トレードに際して、入団から7シーズン半在籍したピストンズから事前に何も連絡がなかったため、自身のTwitterアカウントで憤りを伝えた[14][15]。移籍後最初の試合ではキャリアハイとなる2本の3ポイントシュートを成功させた[16]。
2021年3月27日にキャバリアーズと契約のバイアウトに合意し、FAとなった。
ロサンゼルス・レイカーズ
編集2021年3月28日にロサンゼルス・レイカーズとシーズン終了までの契約を結んだ[17]。オフにFAとなった。
フィラデルフィア・76ers
編集2021年8月4日にフィラデルフィア・76ersとベテラン最低保障額で契約に合意した[18]。
ブルックリン・ネッツ
編集2022年2月10日にジェームズ・ハーデン、ポール・ミルサップとのトレードで、ベン・シモンズとセス・カリーと複数のドラフト1巡目指名権と共にブルックリン・ネッツへ移籍した[19]。
シカゴ・ブルズ
編集2022年7月6日にシカゴ・ブルズとの2年契約に合意した[20][21]。
2023-24シーズン、2023年11月6日のユタ・ジャズ戦で12得点、7リバウンドを記録し、NBA史上43人目となる通算10000リバウンドを達成した[22]。12月27日のアトランタ・ホークスではニコラ・ブーチェビッチが負傷離脱したことにより、ブルズ移籍後初先発出場し、24得点、25リバウンドを記録してチームは118-113で勝利した[23]。
76ers復帰
編集2024年7月8日にかつて所属した76ersとの2年総額1,000万ドルの契約に合意した[24]。
プレースタイル
編集恵まれた体格を持ち、ビッグマンながら走力、跳躍力ともに優れた身体能力を有している。特にブロックショットはドラモンドの持ち味であり、大学在籍時は平均2.7ブロックを記録した。NBA入り後はリバウンダーとして存在感を発揮している。ディフェンスリバウンドだけでなくオフェンスリバウンドにもよく絡み、2年目以降平均2桁リバウンドを記録し2016年にはリバウンド王を獲得した。その一方、フリースローはとても苦手としており、大学在籍時は成功率が30%に満たず、NBA入りしてからもファウルゲームの的にされるケースが多く、2016年1月20日のヒューストン・ロケッツ戦では、36回のフリースローの試投数の内、23本を外すというNBAワースト記録を樹立してしまった[25][26]が、2017-18シーズン開幕前にアイダン・ラビンの指導を受けたことで、以降は成功率が60%前後にまで改善した[27]。
個人成績
編集略称説明 | |||||
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GP | 出場試合数 | GS | 先発出場試合数 | MPG | 平均出場時間 |
FG% | フィールドゴール成功率 | 3P% | スリーポイント成功率 | FT% | フリースロー成功率 |
RPG | 平均リバウンド数 | APG | 平均アシスト数 | SPG | 平均スティール数 |
BPG | 平均ブロック数 | PPG | 平均得点 | 太字 | キャリアハイ |
リーグリーダー |
NBA
編集レギュラーシーズン
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
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2012–13 | DET | 60 | 10 | 20.7 | .608 | .500 | .371 | 7.6 | .5 | 1.0 | 1.6 | 7.9 |
2013–14 | 81 | 81 | 32.3 | .623 | .000 | .418 | 13.2 | .4 | 1.2 | 1.6 | 13.5 | |
2014–15 | 82 | 82 | 30.5 | .514 | .000 | .389 | 13.5 | .7 | .9 | 1.9 | 13.8 | |
2015–16 | 81 | 81 | 32.9 | .521 | .333 | .355 | 14.8 | .8 | 1.5 | 1.4 | 16.2 | |
2016–17 | 81 | 81 | 29.7 | .530 | .286 | .386 | 13.8 | 1.1 | 1.5 | 1.1 | 13.6 | |
2017–18 | 78 | 78 | 33.7 | .529 | .000 | .605 | 16.0 | 3.0 | 1.5 | 1.6 | 15.0 | |
2018–19 | 79 | 79 | 33.5 | .533 | .132 | .590 | 15.6 | 1.4 | 1.7 | 1.7 | 17.3 | |
2019–20 | 49 | 48 | 33.8 | .530 | .048 | .584 | 15.8 | 2.8 | 2.0 | 1.7 | 17.8 | |
CLE | 8 | 8 | 28.1 | .552 | .286 | .513 | 11.1 | 1.8 | 1.5 | 1.4 | 17.5 | |
2019-20計 | 57 | 56 | 33.0 | .533 | .143 | .575 | 15.2 | 2.7 | 1.9 | 1.6 | 17.7 | |
2020–21 | 25 | 25 | 28.9 | .474 | .000 | .597 | 13.5 | 2.6 | 1.6 | 1.2 | 17.5 | |
LAL | 21 | 21 | 24.8 | .531 | — | .605 | 10.2 | 1.4 | 1.1 | 1.0 | 11.9 | |
2020-21計 | 46 | 46 | 27.0 | .493 | .000 | .600 | 12.0 | 2.0 | 1.4 | 1.1 | 14.9 | |
2021–22 | PHI | 49 | 12 | 18.4 | .538 | .000 | .512 | 8.8 | 2.0 | 1.1 | .9 | 6.1 |
BKN | 24 | 24 | 22.3 | .610 | .000 | .537 | 10.3 | 1.4 | .9 | 1.0 | 11.8 | |
2021-22計 | 73 | 36 | 19.7 | .570 | .000 | .524 | 9.3 | 1.8 | 1.1 | .9 | 7.9 | |
2022–23 | CHI | 67 | 0 | 12.7 | .606 | .000 | .536 | 6.6 | .5 | .7 | .4 | 6.0 |
2023–24 | 79 | 10 | 17.1 | .556 | .000 | .592 | 9.0 | .5 | .9 | .6 | 8.4 | |
通算 | 864 | 640 | 27.2 | .543 | .125 | .482 | 12.4 | 1.2 | 1.3 | 1.3 | 12.7 | |
オールスター | 2 | 0 | 18.0 | .833 | .000 | .000 | 8.0 | .0 | 1.0 | .5 | 15.0 |
プレーオフ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016 | DET | 4 | 4 | 32.8 | .519 | .000 | .324 | 9.0 | .0 | .3 | 1.5 | 16.8 |
2019 | 4 | 4 | 31.8 | .444 | .000 | .429 | 13.0 | 2.3 | 1.5 | 1.3 | 14.3 | |
2021 | LAL | 5 | 5 | 21.0 | .594 | — | .700 | 11.0 | .0 | .8 | .6 | 9.0 |
2022 | BKN | 4 | 4 | 15.0 | .545 | — | .600 | 3.0 | .8 | 1.3 | .8 | 3.8 |
通算 | 17 | 17 | 24.9 | .510 | .000 | .429 | 9.1 | .7 | .9 | 1.0 | 10.8 |
カレッジ
編集シーズン | チーム | GP | GS | MPG | FG% | 3P% | FT% | RPG | APG | SPG | BPG | PPG |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2011–12 | UConn | 34 | 30 | 28.4 | .538 | .000 | .295 | 7.6 | .4 | .8 | 2.7 | 10.0 |
脚注
編集- ^ Marcelo, John Q.. “Andre Drummond Is Officially a Member of Jordan Brand” (英語). Complex. 2023年10月22日閲覧。
- ^ Mayo, David (June 29, 2012). “NBA Draft 2012: Detroit Pistons select Andre Drummond with No. 9 overall pick”. MLive. March 23, 2019閲覧。
- ^ “Lillard headlines 2012-13 All-Rookie Team” (May 14, 2013). 19 July 2013閲覧。
- ^ “Pacers get first win, hand Pistons first loss this season”. NBA.com. Turner Sports Interactive, Inc. (November 3, 2015). November 4, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。November 3, 2015閲覧。
- ^ Langlois, Keith (November 3, 2015). “Drummond's dominance can't carry Pistons to 4–0 start as bench sputters in loss to Pacers”. NBA.com. Turner Sports Interactive, Inc.. November 3, 2015閲覧。
- ^ Peterson, Anne (November 8, 2015). “Drummond leads Pistons to comeback 120–103 win over Blazers”. NBA.com. Turner Sports Interactive, Inc.. November 8, 2015閲覧。
- ^ Pistons grind out a 4OT win in Chicago in ‘an epic game’
- ^ Andre Drummond to sign a five-year, $130 million contract extension with Pistons
- ^ Andre Drummond becomes second youngest player to grab 4.000 rebounds in NBA
- ^ “NBA All-Star Game: Pistons' Andre Drummond selected as replacement for John Wall” (英語). cbssports.com. CBS Sports (2018年1月30日). 2018年1月31日閲覧。
- ^ Shane Mickle (2018年4月11日). “Andre Drummond second player in 40 years to average more than 16 rebounds” (英語). clutchpoints.com. 2018年4月17日閲覧。
- ^ “Detroit Pistons at Cleveland Cavaliers Box Score, December 3, 2019” (英語). Basketball-Reference.com (2019年12月3日). 2020年2月11日閲覧。
- ^ “アンドレ・ドラモンドをキャバリアーズへトレード、ピストンズはチーム再建へ舵を切る”. 2020年2月7日閲覧。
- ^ “If there’s one thing I learned about the NBA, there’s no friends or loyalty. I’ve given my heart and soul to the Pistons , and to be have this happen with no heads up makes me realize even more that this is just a business! I love you Detroit...” (英語) (2020年2月7日). 2020年2月11日閲覧。
- ^ “トレードされたアンドレ・ドラモンドが球団の対応に憤慨「このリーグに誠実さなんてない」”. バスケット・カウント (2020年2月8日). 2020年2月11日閲覧。
- ^ “Los Angeles Clippers at Cleveland Cavaliers Box Score, February 9, 2020” (英語). Basketball-Reference.com (2020年2月9日). 2020年2月11日閲覧。
- ^ “Andre Drummond to sign with Lakers after clearing waivers Sunday” (英語). CBSSports.com. 2021年3月29日閲覧。
- ^ “Andre Drummond signs deal with 76ers” (英語). www.nba.com. 2021年8月4日閲覧。
- ^ “Brooklyn Nets Acquire Ben Simmons, Seth Curry, and Andre Drummond”. www.nba.com. 2022年2月11日閲覧。
- ^ “Bulls Sign Drummond and Jones Jr.” (英語). NBA.com. 2022年7月6日閲覧。
- ^ “Andre Drummond agrees to 2-year, $6.6 million deal with Chicago Bulls in NBA free agency, sources say”. ESPN (July 2022). July 9, 2022閲覧。
- ^ “Andre Drummond makes NBA history with awesome milestone”. NBC (November 5, 2023). January 1, 2024閲覧。
- ^ “ブルズ加入後初の先発出場を飾ったアンドレ・ドラモンドが24得点25リバウンドの大暴れ”. バスケットボールキング (December 27, 2023). January 1, 2024閲覧。
- ^ “Andre Drummond Signed by Philadelphia 76ers” (英語). www.nba.com. 2024年7月9日閲覧。
- ^ Andre Drummond sets NBA record for free throws missed; Pistons still win
- ^ Pistons open 2nd half with big road win at Houston to foil Hack-a-Dre excess
- ^ “『フリースローが下手糞』の代表格だったアンドレ・ドラモンドが夏の猛練習で弱点を克服、ピストンズも絶好調!”. バスケット・カウント (2017年11月11日). 2024年2月7日閲覧。
外部リンク
編集- 選手の通算成績と情報 NBA、NBA日本、Basketball-Reference、ESPN、Eurobasket、RealGM
- UConn Huskies bio
- カレッジ通算成績と情報 Sports-Reference、ESPN College、Rivals、ESPN Recruting、247Sports
- アンドレ・ドラモンド (@AndreDrummond) - X(旧Twitter)
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