アラン・アーキン

アメリカ合衆国の俳優、映画監督、脚本家 (1934-2023)

アラン・アーキン(Alan Arkin, 1934年3月26日 - 2023年6月29日)は、アメリカ合衆国ニューヨーク市出身の男優。本名はアラン・ウルフ・アーキン。2人の息子、アダム・アーキンとマシュー・アーキンも俳優である。

アラン・アーキン
Alan Arkin
Alan Arkin
2012年
本名 Alan Wolf Arkin
生年月日 (1934-03-26) 1934年3月26日
没年月日 (2023-06-29) 2023年6月29日(89歳没)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク州ニューヨーク市ブルックリン区
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州
職業 俳優監督脚本家歌手
ジャンル 映画テレビドラマ舞台
活動期間 1957年 - 2023年
配偶者 Jeremy Yaffe(1955年 - 1960年)
Barbara Dana(m.1964年)
Suzanne Newlander(1996年 - )
著名な家族 アダム・アーキン
マシュー・アーキン(息子)
主な作品
アメリカ上陸作戦
愛すれど心さびしく
リトル・ミス・サンシャイン
アルゴ
受賞
アカデミー賞
助演男優賞
2006年リトル・ミス・サンシャイン
ニューヨーク映画批評家協会賞
主演男優賞
1968年愛すれど心さびしく
助演男優賞
1975年『Hearts of the West』
放送映画批評家協会賞
アンサンブル演技賞
2006年『リトル・ミス・サンシャイン』
英国アカデミー賞
助演男優賞
2006年『リトル・ミス・サンシャイン』
ゴールデングローブ賞
男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
1966年アメリカ上陸作戦
ジニー賞
最優秀外国男優賞
1981年『Improper Channels』
助演男優賞
1985年『Joshua Then and Now』
全米映画俳優組合賞
キャスト賞
2006年『リトル・ミス・サンシャイン』
2012年アルゴ
トニー賞
演劇助演男優賞
1963年『Enter Laughing』
その他の賞
ハリウッド映画賞
アンサンブル演技賞
2012年『アルゴ』
ハリウッド名声の歩道
映画産業への貢献、映画・演劇業界への業績に対して
備考
エンデヴァー・タレント・エージェンシー
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エージェントはエンデヴァー・タレント・エージェンシー

経歴

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学生時代、フォークグループの「ザ・タリアーズ」を結成しボーカルとギターを担当。その後、1958年から1968年までフォークグループ「ベイビー・シッターズ」にも加わってミュージシャンとして活躍していた[1]。だが、幼い頃は俳優を志したといわれ、大学卒業後もベニントン大学で演劇を勉強していたという。

1960年代に入り、セントルイスをはじめとする地方規模の舞台を数多く踏んだ後、オフ・ブロードウェイからブロードウェイに進出。トニー賞など多くの賞を受賞する。1966年、『アメリカ上陸作戦』で映画デビュー。そしていきなりアカデミー賞主演男優賞にノミネート、ゴールデングローブ賞受賞という栄冠を得て、一気にハリウッドにおいての成功者となる。1967年にはオードリー・ヘプバーン主演の『暗くなるまで待って』に出演する。1968年の『愛すれど心さびしく』で再びアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。

1970年代は監督にも進出する一方、『キャッチ22』などのコミカルな作品においての演技、テレビドラマでは『サイマス・キュデルカの亡命』などのシリアスな演技と幅広く活躍。ピーター・フォークとも『あきれたあきれた大作戦』と『ビッグ・トラブル』の2作品で息のあった共演を披露した。

近年では、作品を引き締める重要な役回りで登場することが多く、2006年度には『リトル・ミス・サンシャイン』で第79回アカデミー賞助演男優賞英国アカデミー賞 助演男優賞を受賞した。また、2012年度には『アルゴ』で再びアカデミー助演男優賞にノミネートされた。

俳優、ミュージシャン、ギタリストの顔のほか、子供向けの童話作家としての顔も持っている。

2023年6月29日、カリフォルニア州の自宅で死去。89歳没[2]

出演作品

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映画

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日本語題
原題
役名 備考
1966 アメリカ上陸作戦
The Russians Are Coming, The Russians Are Coming
ラザノフ ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞
アカデミー主演男優賞 ノミネート
1967 暗くなるまで待って
Wait Until Dalk
ハリー・ロート
1968 愛すれど心さびしく
The Heart Is a Lonely Hunter
ジョン・シンガー ニューヨーク映画批評家協会賞 主演男優賞 受賞
アカデミー主演男優賞 ノミネート
クルゾー警部
Inspector Clouseau
クルーゾー警部
ふたりの天使
Popi
アブラハム・ロドリゲス
1970 キャッチ=22
Catch-22
ヨッサリアン
殺人狂騒曲
Little Murders
プラクティス 兼監督
日本劇場未公開
1974 ブルージーンズ・ジャーニー
Rafferty and the Gold Dust Twins
ラファティ
フリービーとビーン/大乱戦
Freebie and the Bean
ビーン
1976 シャーロック・ホームズの素敵な挑戦
The Seven-Per-Cent Solution
ジークムント・フロイト
1978 サイマス・キュデルカの亡命
The Defection of Simas Kudirka
Simas Kudirka テレビ映画
1979 ルブリンの魔術師
Magician of Lublin
Yasha Mazur 日本劇場未公開
あきれたあきれた大作戦
The In-Laws
シェルドン・コーンペット 兼製作総指揮
1981 ハイスクール・ウルフ
Full Moon High
ブランド博士 日本劇場未公開
1983 キャプテン・ザ・ヒーロー/悪人は許さない
The Return of Captain Invincible
キャプテン・インビンシブル
1985 ドクターストップ/全員感染
Bad Medicine
ラモン・マデラ 日本劇場未公開

Joshua Then and Now
ルーベン・シャピロ ジニー賞助演男優賞 受賞
1986 ピーター・フォークのビッグ・トラブル
Big Trouble
レオナルド・ホフマン 日本劇場未公開
脱走戦線
Escape from Sobibor
Leon Feldhendler テレビ映画
1990 ハバナ
Havana
ジョー・ヴォルピ
シザーハンズ
Edward Scissorhands
ビル
キャデラック 俺たちの1,000マイル
Coupe de Ville
フレッド 日本劇場未公開
1991 ロケッティア
The Rocketeer
ピーヴィー
1992 ウイニング・ボール
Coopertown
ハリー テレビ映画
摩天楼を夢みて
Glengarry Glen Ross
ジョージ・アーロナウ
1993 インディアン・サマー/タマワクの英雄たち
Indian Summer
Unca Lou Handler 別題『インディアン・サマー/再会の季節』
日本劇場未公開
目撃証人
Taking the Heat
トミー
ハネムーンは命がけ
So I Married an Axe Murderer
トニーの上司
1994 ブラック・プロジェクト/アメリカを震撼させた男
Doomsday Gun
Col. Yossi テレビ映画
ノース 小さな旅人
North
バックル判事
1995 ザ・ジャーキー・ボーイズ/いたずら電話大作戦
The Jerky Boys: The Movie
Ernie Lazarro 日本劇場未公開
悪魔たち、天使たち
Steal Big,Steal Little
ルー・ペリッリ
1996 マザー・ナイト
Mother Night
ジョージ 日本劇場未公開
1997 ガタカ
Gattaca
ヒューゴ捜査官
ポイント・ブランク
Grosse Pointe Blank
オートマン 日本劇場未公開

Four Days in September
チャールズ・バーク・エルブリック
1998 Fカップの憂うつ
Slums of Beverly Hills
マーレイ・サミュエル・アブロモヴィッツ 日本劇場未公開
聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
Jakob the Liar
マックス・フランクフルター
1999 殺人報酬
Blood Money
Willy "The Hammer" Canzaro テレビ映画
2001
Thirteen Conversations About One Thing
ジーン ボストン映画批評家協会賞助演男優賞 受賞
フロリダ映画批評家協会賞キャスト賞 受賞
インディペンデント・スピリット賞助演男優賞 ノミネート
アメリカン・スウィートハート
America's Sweethearts
ウェルネス・ガイド
2003 ペンタゴン文書/合衆国の陰謀
The Pentagon Papers
Harry Rowen テレビ映画
バンデラスの英雄パンチョ・ヴィラ
And Starring Pancho Villa as Himself
Sam Drebben テレビ映画
2004 NOEL ノエル
Noel
アーティ
愛の神、エロス
Eros
パール医師
2006 ファイヤーウォール
Firewall
アーリン・フォレスター
リトル・ミス・サンシャイン
Little Miss Sunshine
エドウィン(祖父) アカデミー助演男優賞 受賞
英国アカデミー賞 助演男優賞 受賞
サンタクローズ3/クリスマス大決戦!
The Santa Clause 3: The Escape Clause
バド・ニューマン
2007 国家誘拐
Rendition
ホーキンス上院議員 日本劇場未公開
2008 ゲット スマート
Get Smart
チーフ
マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと
Marley & Me
アーニー・クライン
2009 サンシャイン・クリーニング
Sunshine Cleaning
ジョー・ローコウスキ
50歳の恋愛白書
The Private Lives of Pippa Lee
ハーブ・リー
ファミリーズ・シークレット 秘密を抱えた家族
City Island
マイケル 日本劇場未公開
2010 デュー・デート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜
Due Date
2011 パーフェクト・プラン 完全なる犯罪計画
Thin Ice (The Convincer)
ゴルヴィー・ハウアー 兼製作総指揮
チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?
The Change-Up
ミッチ・プランコ Sr. 日本劇場未公開
ザ・マペッツ
The Muppets
ツアーガイド カメオ出演
2012 ミッドナイト・ガイズ
Stand Up Guys
リチャード・ハーシュ
アルゴ
Argo
レスター・シーゲル アカデミー助演男優賞 ノミネート
2013 リベンジ・マッチ
Grudge Match
ライトニング
俺たちスーパーマジシャン
The Incredible Burt Wonderstone
ランス・ホロウェイ 日本劇場未公開
2014 ミリオンダラー・アーム
Million Dollar Arm
レイ・ポイトヴィント
2015 クーパー家の晩餐会
Love the Coopers
バッキー
2017 ジーサンズ はじめての強盗
Going in Style
アルバート
2019 ダンボ
Dumbo
J・グリフィン・レミントン
2020 スペンサー・コンフィデンシャル
Spenser Confidential
ヘンリー Netflixオリジナル映画
2022 ミニオンズ フィーバー
Minions: The Rise of Gru
ワイルドナックルズ 声の出演
遺作
TBA
The Smack
ポストプロダクション

テレビシリーズ

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日本語題
原題
役名 備考
1985 フェアリーテール・シアター
Faerie Tale Theatre
ボー 第4シーズン第6話「裸の王様」
1997 シカゴホープ
Chicago Hope
Zoltan Karpathein 第3シーズン第19話「The Son Also Rises
2005 ふたりは友達? ウィル&グレイス
Will & Grace
Marty Adler 第7シーズン第21話「It's a Dad, Dad, Dad, Dad World
2015-2016 ボージャック・ホースマン
BoJack Horseman
J・D・サリンジャー 計4話声の出演
2018-2019 コミンスキー・メソッド
The Kominsky Method
ノーマン・ニューランダー 計16話出演

参照

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  1. ^ Alan Arkin Biography”. Hollywood.com. 2013年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年4月9日閲覧。
  2. ^ “アラン・アーキンさん死去 米アカデミー賞俳優”. 産経新聞. (2023年7月1日). https://www.sankei.com/article/20230701-DFBYJQYV2NJH3G5M2BPJM4QMSE/ 2023年7月1日閲覧。 

外部リンク

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