V・S・ナイポール

イギリスの作家

ヴィディアダハル・スラヤプラサド・ナイポールSir Vidiadhar Surajprasad Naipaul1932年8月17日 - 2018年8月11日)は、イギリスの作家。

V・S・ナイポール
V. S. Naipaul
誕生 (1932-08-17) 1932年8月17日
イギリス領トリニダード島(現トリニダード・トバゴ
死没 (2018-08-11) 2018年8月11日(85歳没)
イギリスの旗 イギリス ロンドン
職業 作家
国籍 イギリスの旗 イギリス
主な受賞歴 ブッカー賞(1971年)
エルサレム賞(1983年)
ノーベル文学賞(2001年)
ウィキポータル 文学
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ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:2001年
受賞部門:ノーベル文学賞
受賞理由:知覚的な文体と永続的な調査により仕上げられた作品によって、抑圧的な歴史の存在を直視させたこと

経歴

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旧イギリス領西インド諸島トリニダード島インド人の家系に生まれる。祖父は、砂糖プランテーションの年季奉公人の口を求めてインドからトリニダードに移民してきたヒンドゥー教バラモンの出身。父はジャーナリスト。1950年より奨学生としてイギリスのオックスフォード大学で4年間学んだ後、BBCの仕事をした後、作家として出発し、以来創作に専念した。

トリニダードのインド人社会を舞台にした小説を数多く書き、コミカルな作風で高く評価され、1971年に『In a Free State』にてブッカー賞を受賞、2001年ノーベル文学賞を受賞した。イギリスに在住。1990年には文学への貢献によりナイトの称号を授与された。

2018年8月11日にこの世を去った[1]。85歳没。

主な作品

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小説

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  • 『神秘な指圧師』The Mystic Masseur(1957)
  • The Suffrage of Elvira(1958)
  • 『ミゲル・ストリート』Miguel Street(1959)
  • ビスワス氏の家英語版』A House for Mr Biswas(1961)
  • Mr. Stone and the Knights Companion(1963)
  • A Flag on the Island(1967)
  • The Mimic Men(1967)
  • 『自由の国で』In a Free State(1971)
  • Guerillas(1975)
  • 『暗い河』A Bend in the River(1979)
  • 『中心の発見』Finding the Centre(1984)
    • 栂正行・山本伸訳、草思社、2003.1
  • The Enigma of Arrival(1987)
  • A Way in the World(1994)
  • 『ある放浪者の半生』Half a Life(2001)
  • 『魔法の種』Magic Seeds(2004)
    • 斎藤兆史訳、岩波書店、2007.9

ノンフィクション

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  • The Middle Passage: Impressions of Five Societies British, French and Dutch in the West Indies and South America (1962)
  • 『インド・闇の領域』An Area of Darkness (1964)
    • 「インド・光と風」
    • 「インド・闇の領域」各・安引宏・大工原弥太郎訳、人文書院、1985  
  • The Loss of El Dorado(1969)
  • The Overcrowded Barracoon and Other Articles (1972)
  • 『インド―傷ついた文明』India: A Wounded Civilization(1977)
    • 工藤昭雄訳、岩波現代選書、1978。岩波書店、2002.5
  • A Congo Diary (1980)
  • 『エバ・ペロンの帰還』The Return of Eva Perón and the Killings in Trinidad (1980)
  • 『イスラム紀行』Among the Believers: An Islamic Journey (1981)
    • 工藤昭雄訳(上下)、TBSブリタニカ、1983。岩波書店、2002.8
  • A Turn in the South (1989)
  • 『インド・新しい顔 大変革の胎動』India: A Million Mutinies Now (1990)
  • Homeless by Choice (1992, with R. Jhabvala and S. Rushdie
  • Bombay (1994, with Raghubir Singh)
  • 『イスラム再訪』Beyond Belief: Islamic Excursions among the Converted Peoples (1998)
  • Between Father and Son: Family Letters (1999, edited by Gillon Aitken)
  • Literary Occasions: Essays (2003, by Pankaj Mishra)

脚注

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  1. ^ “Nobel Prize-winning author VS Naipaul dies aged 85” (英語). BBC NEWS. British Broadcasting Corporation. (2018年8月12日). https://www.bbc.co.uk/news/uk-45159149 2018年8月12日閲覧。 

外部リンク

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