エリカ・バドゥ
エリカ・アビー・ライト(英語: Erica Abi Wright、1971年2月26日 - )は、エリカ・バドゥ(英語: Erykah Badu)の名で知られるアメリカ合衆国テキサス州ダラス出身のミュージシャン[3]。ヒップホップやR&Bにジャズを融合させたスタイル、ネオ・ソウルで知られている[4]。
エリカ・バドゥ | |
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エリカ・バドゥ(2011年) | |
基本情報 | |
出生名 | エリカ・アビー・ライト |
生誕 | |
ジャンル | |
職業 | |
担当楽器 | ボーカル |
活動期間 | 1994年 - |
レーベル | |
公式サイト | エリカ・バドゥ 公式サイト |
略歴
編集映画を学ぶ為にルイジアナ州の歴史的黒人大学であるグランブリング州立大学に通った。その後完全に音楽へ集中する為に大学を辞め、サウス・ダラス文化センターで子どもに演劇・ダンスを教えたりと、いくつか仕事を掛け持ちした。
1997年2月にデビュー・アルバム『バドゥイズム』(Baduizm)発表。全米2位の大ヒットとなり、第40回グラミー賞(最優秀R&Bアルバム賞および最優秀女性R&Bボーカル・パフォーマンス賞)や、ソウル・トレイン・ミュージック・アワードのR&B/ソウル・アルバム(女性)部門等を受賞する[5]。
2004年から2005年にかけて日本の歌手のMISIAとコラボレートし、「Everything」をカバーしたり、MISIAのアルバム『MARS&ROSES』に参加。また愛知万博でジョイントライブを行った。
2006年には「ブラック・アイド・ピーズ」のウィル・アイ・アムとともに、セルジオ・メンデスのアルバム『Timeless』への楽曲提供を行った[6]。また、音楽のみならず俳優として『サイダーハウス・ルール』や『ブルース・ブラザース2000』などの映画にも出演している。
2010年には5作目のアルバム『New Amerykah Part Two (Return of the Ankh)』をリリースし、批評家から絶賛を受けた[7]。
音楽性
編集エリカ・バドゥの音楽はマックスウェルやディアンジェロらと共にネオ・ソウル(ニュー・ソウル - Nu soul)と呼ばれることもあり、詩の面ではビリー・ホリデイに例えられることがある[8][9]がエリカ・バドゥはビリー・ホリデイを一度も聞いた事がないと語っている[10]。またルーツ・ロック(レゲエ)のバーニング・スピアと共演するなど、音楽的バックグラウンドは非常に豊富である。都会的感性できわめて深い自己内面や、世の中の不条理(crazy worldという言葉でそれを表現)を歌ったエリカ・バドゥの詩は、聴く者に感情的な葛藤をもたらすことが多いとされる[11]。
人物
編集家族
編集1998年にアウトキャストのアンドレ3000との間に息子が生まれている[12]。また、2005年にはラッパーのThe D.O.C.との間に娘が生まれたと報道された[13]。2009年にはラッパーのジェイ・エレクトロニカとの間に娘が生まれた[14]。
事件
編集2010年、ミュージックビデオの撮影で、ジョン・F・ケネディが1963年に暗殺された現場で全裸になるという内容の撮影を行い、ダラス警察から訴追された[15]。
慈善活動
編集故郷のサウス・ダラスでは、貧困家庭などの子供たちにもチャンスを与える為の慈善団体をつくった。音楽、ダンス、映画、ヴィジュアル・アートを通して、インナーシティ地域の子供や若者の能力を開発させてゆく趣旨を持った非営利団体である。
ディスコグラフィ
編集スタジオ・アルバム
編集- 『バドゥイズム』 - Baduizm (1997年)
- 『ママズ・ガン』 - Mama's Gun (2000年)
- 『ワールドワイド・アンダーグランド』 - Worldwide Underground (2003年)
- 『ニュー・アメリカ・パート1 (第4次世界大戦)』 - New Amerykah Part One (4th World War) (2008年)
- 『ニュー・アメリカ・パート2 (リターン・オブ・ザ・アンク)』 - New Amerykah Part Two (Return of the Ankh) (2010年)
ライブ・アルバム
編集- 『ライヴ』 - Live (1997年)
ミックステープ
編集- Feel Better World! ... Love, Ms. Badu (2015年) ※Various Artists
- But You Caint Use My Phone (2015年)[16]
フィルモグラフィ
編集受賞歴
編集日本公演
編集- 11月14日 横浜ベイホール、15日 大阪MOTHER HALL、18日 Zepp Fukuoka、19日,20日 恵比寿ガーデンホール
- 2005年 Misia & Erykah Badu feat.
- 3月31日 愛知万博・長久手会場EXPOドーム
- 2005年 Japan Tour 2005
- 4月1日,2日 新木場STUDIO COAST、3日 なんばHatch
- 4月1日 大阪城ホール(Springroove 06)、2日 幕張メッセ(Springroove 06)
- 4月16日 Zepp東京、17日 横浜ベイホール
- 9月20日 幕張海浜公園 StarFes.’14 特設会場(千葉県千葉市)、(StarFes.’14)
- 10月1日,2日,3日,12日 東京 Billboard Live、10月7日 東京(Tokyo Soul Camp Fest)、10月9日,10日 大阪 Billboard Live
脚注
編集- ^ a b c d Bush, John. Erykah Badu | Biography & History - オールミュージック. 2020年12月17日閲覧。
- ^ Caramanica, Jon (2011年2月11日). “Lots of Beats, but No Drum in Sight”. The New York Times (New York Times Company) 2020年12月17日閲覧。
- ^ “Erykah Badu | Biography & History” (英語). AllMusic. 2020年11月27日閲覧。
- ^ Caramanica, Jon (2011年2月11日). “Lots of Beats, but No Drum in Sight (Published 2011)” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2020年11月27日閲覧。
- ^ “Erykah Badu”. Billboard. 2020年11月27日閲覧。
- ^ Sergio Mendes, That Heat(E.Badu&Will.I.am, Concord Ja (Universal Music Austria) 2020年11月27日閲覧。
- ^ (英語) New Amerykah Part Two: Return of the Ankh by Erykah Badu 2020年11月27日閲覧。
- ^ Sanneh, Kelefa. “Erykah Badu, the Godmother of Soul” (英語). The New Yorker. 2020年11月27日閲覧。
- ^ “Erykah Badu: The Last Great Jazz Singer? - Revive MusicRevive Music”. web.archive.org (2013年10月29日). 2020年11月27日閲覧。
- ^ (日本語) From woke to MAGA to A.I.: See Erykah Badu’s entire Ari Melber interview 2024年4月10日閲覧。
- ^ “Erykah Badu: Soul Diva Scales Back :: Music :: Features :: Paste”. web.archive.org (2016年3月3日). 2020年11月27日閲覧。
- ^ “Badu’s Voodoo: Erykah Badu & The Effect She Has On Rappers (Kendrick Too)” (英語). Global Grind (2013年8月14日). 2020年11月27日閲覧。
- ^ “Usmagazine.com | News - UPDATE: Erykah Badu Twitters Third Child's Bi…”. archive.is (2009年2月5日). 2020年11月27日閲覧。
- ^ Fiyin, Olowokandi (2020年2月10日). “Meet Mars Merkaba, Erykah Badu's Younger Daughter Who Just Turned 11 in Beautiful Pics” (英語). news.amomama.com. 2020年11月27日閲覧。
- ^ Kreps, Daniel (2010年4月30日). “Erykah Badu Pleads Not Guilty to “Window Seat” Charge” (英語). Rolling Stone. 2020年11月27日閲覧。
- ^ “But You Caint Use My Phone by Erykah Badu on iTunes”. Itunes.apple.com (2015年11月27日). 2016年1月1日閲覧。