AK-176 (両用砲)
AK-176 76mm単装速射砲 (英: AK-176 76 mm gun) は、ソビエト連邦が開発した艦砲である。57mm連装砲AK-725の後継として1970年代中頃から運用を始め、ソ連海軍のミサイル艇や警備艦を中心に搭載された。現在もロシア海軍のミサイル艇や警備艦を中心に多くの艦艇に搭載されている。
AK-176 (両用砲) | |
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ミサイル艇ヒデンゼーの搭載するAK-176M両用砲 | |
種類 | 艦砲 |
原開発国 | ロシア |
運用史 | |
配備期間 | 就役中 |
配備先 | 採用国と搭載クラスを参照 |
開発史 | |
派生型 |
AK-176 AK-176M |
諸元 | |
重量 |
10,290 kg 11,200 kg(砲弾除く) 13,100 kg(即応弾含む) |
要員数 | 砲塔内は無人 |
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砲弾 | 6.8 kg |
口径 | 76.2 mm口径 / 60口径長 |
銃砲身 | 単装 |
仰角 |
-15°/+85° 俯仰速度:30°/s |
旋回角 |
360° 旋回速度: 35°/s |
発射速度 | 最大120 発/分 |
初速 | 980 m/s |
最大射程 | 15,700m |
装填方式 | 弾倉方式、即応弾175発 |
照準 | FCSによる方位盤射撃(緊急時には砲側照準可能) |
概要
編集単装砲ながら従来の連装砲以上の発射速度(最大毎分120発)を誇る。オート・メラーラ 76 mm 砲に匹敵する高い速射力と追尾能力をもち、対空・対水上に使用できる高性能な両用砲であり、比較的コンパクトに収められている。高い発射速度を維持するため、砲身は水冷式となっている。
発射速度は毎分30発、60発、120発の中から選択できる。同砲は主としてMR-123ヴィーンペル(Vympel)または、MR-123-02コラル(Koral) FCSにより管制されるが必要に応じて砲側での射撃指揮も可能なようになっている。
なお、本砲の改良型としてAK-176Mがある。また、ステルス性に配慮したシールドを採用した改良型AK-176M1が提案されているが、現時点で採用は確認されていない。
中国ではロシアから購入したAK-176Mを参考に国産化を図ったコピー版であるH/PJ26が開発された。独自にステルス性に配慮したシールドを採用しており、開発国の中国に加え、パキスタンやバングラデシュなどで採用されている。
採用国と搭載クラス
編集現役艦艇及び退役艦艇一覧
ロシア及びヨーロッパ
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- 情報収集艦「ウラル」
- ロシア国境軍
- グリシャV型コルベット
- パウク-I型/II型国境警備艦
- スヴェトリャク型哨戒艇 (Project 10410)
- ムラヴィイェ級警備艇
- ウクライナ海軍
- タランタル型コルベット
- パウクI型コルベット
- マトカ型ミサイル艇
- ムラヴィイェ級警備艇
- グルジア海軍
- マトカ型ミサイル艇
- ブルガリア海軍
- タランタル型コルベット
- ポーランド海軍
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- オルカン級ミサイル艇(Orkan class missile boat;Project 660)
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- コントラアミラル・イェウスタツィウ・セバスティアン級コルベット
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- タランタル型コルベット
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アジア及びアフリカ、南北アメリカ
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