1997年度新人選手選択会議 (日本プロ野球)

1997年に日本で行われたプロ野球ドラフト会議
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1997年度新人選手選択会議(1997ねんどしんじんせんしゅせんたくかいぎ)は、1997年11月21日に午前10時30分から新高輪プリンスホテルで行われた[1]第33回のプロ野球ドラフト会議である。

 NPB 1997年度新人選手選択会議
4球団が競合した川口
ドラフト概要
開催日 1997年11月21日
開催地 東京都港区
会場 新高輪プリンスホテル
制度 2巡目まで:重複くじ引き
(大学生・社会人に逆指名権あり)
3巡目以降:変則ウェーバー
指名数 79名(うち逆指名12名)
複数球団指名
4球団
川口知哉(投手・平安高オリックス交渉権獲得
2巡目3球団
新沼慎二(捕手・仙台育英学園高横浜交渉権獲得
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概要

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11月21日14時より新高輪プリンスホテルで行われ、79選手の交渉権が確定した。第79回全国高等学校野球選手権大会で準優勝した平安高の投手、川口知哉をオリックス、近鉄、ヤクルト、横浜の4球団が競合指名し、オリックスが交渉権を獲得した。また2位でも新沼慎二をヤクルト、横浜、日本ハムの3球団が競合し、横浜が交渉権を獲得。逆指名制度が導入されてからは初となる2位での抽選となった[2]

五十嵐が2020年に引退したため、このドラフトで指名された選手は全て現役を退いた。

くじ引きの順番による抗議

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2位指名で仙台育英高新沼慎二をヤクルト、横浜、日本ハムの3球団が指名し抽選となった。2位指名での抽選は成績上位チームからくじを引くはずだった[3]が、司会を務めていたコミッショナー事務局はそれに気づかずにパ・リーグ4位だった日本ハムからくじを引くよう指示し、横浜、ヤクルトの順で抽選が続けられ、結果として横浜が当たりくじを引いた。

その後、順番の違いに気づいたヤクルト側から異議の申し立てがあり[2]、コミッショナー事務局と3球団が協議したが、既に新沼本人にも横浜が交渉権獲得したと伝わり会見を行っていることも考慮し、事務局の不手際を認め交渉権はそのまま横浜とした。抗議したヤクルトを含め3球団もこれを了承した。

選択希望選手一覧

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チーム ロッテ 中日 ダイエー 阪神 日本ハム 巨人 近鉄 広島 オリックス 横浜 西武 ヤクルト
1巡目① 渡辺正人 川上憲伸 永井智浩 中谷仁 清水章夫 高橋由伸 川口知哉 遠藤竜志 川口知哉 川口知哉 安藤正則 川口知哉
1巡目② --- --- --- --- --- --- 真木将樹 --- --- 谷口邦幸 --- 三上真司
2巡目① 寺村友和 森章剛 篠原貴行 井川慶 新沼慎二 川中基嗣 高須洋介 兵動秀治 前田和之 新沼慎二 佐藤友紀 新沼慎二
2巡目② --- --- --- --- 小田智之 --- --- --- --- --- --- 五十嵐亮太
3巡目→ 藤田宗一 正津英志 木村茂 橋本大祐 原田健二 山田真介 森谷昭仁 林昌樹 前田浩継 関屋智義 鳥谷部健一 大脇浩二
4巡目← 礒恒之 鈴木郁洋 星野順治 坪井智哉 飯山裕志 小田幸平 吉川元浩 小林幹英 杉本潔彦 田中充 土肥義弘 大山貴広
5巡目→ 於保浩己 井端弘和 辻武史 山岡洋之 古城茂幸 田中健太郎 田中祐貴 倉義和 高橋信夫 宮内洋 大島寛 高橋郁雄
6巡目← 小林亮寛 高橋光信 笹川隆 奥村武博 日里正義 中村善之 代田建紀 青木智史 永田能隆 --- 芝崎和広 ---
7巡目→ 白鳥正樹 白坂勝史 --- --- --- 吉村将生 高塚信幸 岩崎智史 --- --- 平良幸一 ---
8巡目← --- 清水清人 --- --- --- 平松一宏 --- 橋本啓 --- --- --- ---
  •    は逆指名、矢印の向きはウェーバー制の指名順を示す。
  •        は、指名重複を示す。
  • 指名重複の抽選は、1巡目が左の球団から、2巡目が右の球団からの規定であったが、当日の進行に誤りがあり、2巡目も左の球団からくじが引かれた。

指名リスト

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網掛けの選手は逆指名による入団

セントラル・リーグ

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ヤクルトスワローズ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 三上真司 投手 敦賀気比高 入団
2位 五十嵐亮太 投手 敬愛学園高 入団
3位 大脇浩二 内野手 北照高 入団
4位 大山貴広 内野手 大洲高 入団
5位 高橋郁雄 外野手 一光 入団

横浜ベイスターズ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 谷口邦幸 投手 町野高 入団
2位 新沼慎二 捕手 仙台育英学園高 入団
3位 関屋智義 投手 愛知高 入団
4位 田中充 外野手 西京商業高 入団
5位 宮内洋 内野手 住友金属 入団

広島東洋カープ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 遠藤竜志 投手 NTT関東 入団
2位 兵動秀治 内野手 佐賀商業高 入団
3位 林昌樹 投手 興誠高 入団
4位 小林幹英 投手 プリンスホテル 入団
5位 倉義和 捕手 京都産業大学 入団
6位 青木智史 外野手 小田原高 入団
7位 岩崎智史 内野手 平塚学園高 入団
8位 橋本啓 投手 天理高 入団

読売ジャイアンツ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 高橋由伸 外野手 慶應義塾大学 入団
2位 川中基嗣 内野手 日本通運 入団
3位 山田真介 投手 上宮高 入団
4位 小田幸平 捕手 三菱重工神戸 入団
5位 田中健太郎 投手 松商学園高 入団
6位 中村善之 投手 新日本製鐵八幡 入団
7位 吉村将生 内野手 東海大学付属第四高 入団
8位 平松一宏 投手 JR西日本 入団

阪神タイガース

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 中谷仁 捕手 智辯学園和歌山高 入団
2位 井川慶 投手 水戸商業高 入団
3位 橋本大祐 投手 富士大学 入団
4位 坪井智哉 外野手 東芝 入団
5位 山岡洋之 投手 東北福祉大学 入団
6位 奥村武博 投手 土岐商業高 入団

中日ドラゴンズ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 川上憲伸 投手 明治大学 入団
2位 森章剛 外野手 藤蔭高 入団
3位 正津英志 投手 NTT北陸 入団
4位 鈴木郁洋 捕手 東北福祉大学 入団
5位 井端弘和 内野手 亜細亜大学 入団
6位 高橋光信 内野手 国際武道大学 入団
7位 白坂勝史 投手 関東学院大学 入団
8位 清水清人 捕手 邇摩高 入団

パシフィック・リーグ

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西武ライオンズ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 安藤正則 投手 専修大学 入団
2位 佐藤友紀 投手 神戸弘陵学園高 入団
3位 鳥谷部健一 投手 柏陵高 入団
4位 土肥義弘 投手 プリンスホテル 入団
5位 大島寛 投手 デュプロ 入団
6位 芝崎和広 投手 大和銀行 入団
7位 平良幸一 投手 沖縄電力 入団

オリックス・ブルーウェーブ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 川口知哉 投手 平安高 入団
2位 前田和之 投手 日本通運名古屋 入団
3位 前田浩継 投手 九州共立大学 入団
4位 杉本潔彦 投手 日産自動車九州 入団
5位 高橋信夫 捕手 本田技研 入団
6位 永田能隆 投手 北陸銀行 入団

近鉄バファローズ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 真木将樹 投手 法政大学 入団
2位 高須洋介 内野手 青山学院大学 入団
3位 森谷昭仁 外野手 豊川高 入団
4位 吉川元浩 投手 東京農業大学第二高 入団
5位 田中祐貴 投手 杜若高 入団
6位 代田建紀 外野手 朝日生命 入団
7位 高塚信幸 投手 智辯学園和歌山高 入団

日本ハムファイターズ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 清水章夫 投手 近畿大学 入団
2位 小田智之 内野手 興誠高 入団
3位 原田健二 投手 三菱自動車水島 入団
4位 飯山裕志 内野手 れいめい高 入団
5位 古城茂幸 内野手 国士舘大学 入団
6位 日里正義 外野手 全三郷クラブ 入団

福岡ダイエーホークス

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 永井智浩 投手 JR東海 入団
2位 篠原貴行 投手 三菱重工長崎 入団
3位 木村茂 投手 千葉商科大学 入団
4位 星野順治 投手 NKK 入団
5位 辻武史 外野手 星稜高 入団
6位 笹川隆 内野手 東海大学菅生高 入団

千葉ロッテマリーンズ

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順位 選手名 守備 所属 結果
1位 渡辺正人 内野手 上宮高 入団
2位 寺村友和 投手 本田技研 入団
3位 藤田宗一 投手 西濃運輸 入団
4位 礒恒之 投手 城西大学 入団
5位 於保浩己 外野手 九州共立大学 入団
6位 小林亮寛 投手 PL学園高 入団
7位 白鳥正樹 投手 城西大学 入団

脚注

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  1. ^ 中日新聞1997年11月21日夕刊
  2. ^ a b 朝日新聞、1997年11月21日付夕刊 (14面)
  3. ^ 朝日新聞、1997年11月22日付朝刊 (28面)