鵜飼航丞
鵜飼 航丞(うかい こうすけ、1999年5月30日 - )は、愛知県名古屋市東区出身[2]のプロ野球選手(外野手)。右投右打。中日ドラゴンズ所属。
中日ドラゴンズ #66 | |
---|---|
2022年5月27日 京セラドーム大阪 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 愛知県名古屋市東区 |
生年月日 | 1999年5月30日(25歳) |
身長 体重 |
182 cm 100 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 外野手、一塁手 |
プロ入り | 2021年 ドラフト2位 |
初出場 | 2022年3月25日 |
年俸 | 1130万円(2025年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
| |
派遣歴 | |
| |
この表について
|
経歴
編集プロ入り前
編集名古屋市立山吹小学校[3]、名古屋市立冨士中学校を卒業。中京大学附属中京高等学校3年夏に4番として第99回全国高等学校野球選手権大会に出場したが、1回戦で中村奨成擁する広陵に敗れた[4]。同学年のチームメイトに伊藤康祐、伊藤稜、1学年下に澤井廉がいた。高校通算56本塁打[5]。
駒澤大学に進学し、1年春からベンチ入り。2年秋からは4番打者を務めた。その後、2021年9月22日にプロ志望届を提出した[6]。
2021年度ドラフト会議にて、中日ドラゴンズから2位指名を受けた[7]。
ドラフト会議当日の10月11日の青山学院大学戦(明治神宮野球場)で本塁打を放つ。その後の3試合でも本塁打を連発し、東都大学リーグでは、古川慎一、井口忠仁の記録に並ぶ4試合連続本塁打を記録した[8][9]。
11月30日、契約金7000万円、年俸1200万円で入団に合意(金額は推定)[10]。背番号は4[11]。担当スカウトは正津英志[12]。
中日時代
編集2022年は、開幕一軍入りを果たした[13]。3月30日の対横浜DeNAベイスターズ戦(バンテリンドーム ナゴヤ)で、4回裏に石田健大からプロ初本塁打を放った[14]。また、この本塁打がバンテリンドーム通算2000号本塁打となった[14]。4月1日の広島東洋カープ戦(バンテリンドーム ナゴヤ)では1点を追う8回裏一死一・三塁の場面で大瀬良大地から右前同点適時打を放った[15]。その後、チームが勝利したため、初めてヒーローインタビューを受けた[15]。5月10日に新型コロナウイルスに感染したことが判明し[13]、登録抹消されたが、5月24日の対埼玉西武ライオンズ戦(バンテリンドーム ナゴヤ)から一軍に復帰[16]。対西武3連戦では3試合とも打点を記録[17]したが、その後はNPB野手タイ記録となる9打席連続三振を記録する[18]など不振が続き、6月27日に一軍登録を抹消された[19]。その後は二軍で調整を続けていたが、7月7日における試合で自打球が左脹脛に当たり、左下腿三頭筋内側打撲と診断されたと発表[20]。手術を受けリハビリに励み8月4日に練習を再開すると、9月23日に再び一軍昇格[21]。最終的に、打率.206、4本塁打、16打点[22]という結果に終わった。オフのみやざきフェニックス・リーグでは6本塁打を放ち、本塁打王となった[22]。11月22日に300万円増の推定年俸1500万円で契約を更改した[23]。
2023年は、24歳の誕生日を迎えた5月30日に行われた対福岡ソフトバンクホークス戦(福岡PayPayドーム)の9回表に左翼ポールを直撃する本塁打を放ち、食品加工会社であるマルタイから棒ラーメン1年分(360食)が進呈されることとなった[24]。このシーズンのウエスタン・リーグでは規定打席到達者中最高となる出塁率.333を記録したが、最高出塁率のタイトルは規定打席に14打席不足した池田陵真(.362)が規定により獲得[25]。打率も規定打席到達者中最高の.287を記録するも、こちらも規定により池田(.301)が首位打者を獲得[26]。一軍では41試合に出場し、打率.143、3本塁打、5打点といずれも前年の記録を下回った[27]。シーズンオフの10月にはドミニカ共和国のウインターリーグに派遣されたが、開幕前のロースター枠に残れずに帰国した[28][27]。11月8日、150万円減となる推定年俸1350万円で契約を更改した[27]。11月25日からは台湾で行われたアジアウインターベースボールリーグに参加し、16試合の出場で打率.280、4本塁打、12打点、OPS.970の成績を残し、本塁打王に輝いた[29]。
選手としての特徴
編集人物
編集幼少期から大の中日ドラゴンズファンである[32]。憧れの選手は福留孝介[32][33]。
苗字の鵜飼が長良川鵜飼に通じるため、応援歌のフレーズに「糸」や「篝火」といった鵜飼の要素を取り入れられている[34][35]。
詳細情報
編集年度別打撃成績
編集年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
盗 塁 死 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
敬 遠 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
長 打 率 |
O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2022 | 中日 | 59 | 195 | 180 | 14 | 37 | 8 | 1 | 4 | 59 | 16 | 1 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0 | 5 | 64 | 0 | .206 | .262 | .328 | .589 |
2023 | 41 | 94 | 91 | 7 | 13 | 1 | 0 | 3 | 23 | 5 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 31 | 1 | .143 | .170 | .253 | .423 | |
通算:2年 | 100 | 289 | 271 | 21 | 50 | 9 | 1 | 7 | 82 | 21 | 2 | 1 | 0 | 1 | 11 | 0 | 6 | 95 | 1 | .185 | .232 | .303 | .534 |
- 2023年度シーズン終了時
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
一塁 | 外野 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 |
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2022 | 中日 | - | 64 | 98 | 3 | 2 | 1 | .971 | |||||
2023 | 1 | 5 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 18 | 28 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 1 | 5 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 82 | 126 | 3 | 2 | 1 | .985 |
- 2023年度シーズン終了時
記録
編集- 初記録
- 初出場・初打席:2022年3月25日、対読売ジャイアンツ1回戦(東京ドーム)、8回表に山下斐紹の代打で出場[36]、高梨雄平から右飛[37]
- 初先発出場:2022年3月26日、対読売ジャイアンツ2回戦(東京ドーム)、6番・左翼手で先発出場[38]
- 初安打:同上、2回表に山﨑伊織から三塁内野安打[38]
- 初打点:2022年3月27日、対読売ジャイアンツ3回戦(東京ドーム)、8回表に高梨雄平から右中間越適時二塁打[39]
- 初本塁打:2022年3月30日、対横浜DeNAベイスターズ2回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、4回裏に石田健大から左越2ラン[14]
- 初盗塁:2022年5月25日、対埼玉西武ライオンズ2回戦(バンテリンドーム ナゴヤ)、3回裏に二盗[16](投手:與座海人、捕手:古賀悠斗)
- その他の記録
背番号
編集- 4(2022年 - 2023年)
- 66(2025年 - )
登場曲
編集脚注
編集出典
編集- ^ “中日 - 契約更改”. 日刊スポーツ. 2024年11月8日閲覧。
- ^ “今秋ドラフト候補、駒大・鵜飼航丞が特大2ラン 「プロでもあの軌道のホームランはあまりない」【東都大学野球】”. 中日スポーツ. (2021年9月13日) 2021年11月12日閲覧。
- ^ “中日・鵜飼航丞がプロ初ホームラン 本拠地から3キロの小学校に通っていた“超”地元出身選手”. 日テレNEWS. 日本テレビ (2022年3月31日). 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月30日閲覧。
- ^ “広陵が終盤3発で逆転、プロ注目の中村4安打3打点 - 高校野球 : 日刊スポーツ”. 日刊スポーツ (2017年8月11日). 2021年10月11日閲覧。
- ^ “ドラフトここに注目:駒大・鵜飼航丞、コロナ下の肉体改造 体重100キロで豪快に”. 毎日新聞 (2021年10月9日). 2021年10月11日閲覧。
- ^ “亜大・松本健吾、駒大・鵜飼航丞ら10人がプロ志望届提出 計103人”. 日刊スポーツ (2021年9月22日). 2021年10月11日閲覧。
- ^ “中日 “右の大砲候補”駒大・鵜飼を2位指名 規格外のパワーを誇る長打力が持ち味”. スポニチ Sponichi Annex (2021年10月5日). 2021年10月11日閲覧。
- ^ “中村紀コーチの『一番弟子』に名乗り 中日2位指名・鵜飼航丞「今までファンだったので不思議な感じ」”. 東京中日スポーツ新聞社 (2021年11月7日). 2021年11月8日閲覧。
- ^ “東都大学野球連盟/過去の記録”. 東都大学野球連盟 (2021年11月8日). 2021年11月8日閲覧。
- ^ “中日2位鵜飼航丞「勇気を出して」憧れ中村紀洋コーチに打撃の極意教わる”. 日刊スポーツ (2021年11月30日). 2021年12月18日閲覧。
- ^ “【中日】新入団発表 ドラフト1位・ブライト健太は背番号「42」、鵜飼航丞は「4」全6選手が決意”. スポーツ報知 (2021年12月17日). 2021年12月18日閲覧。
- ^ “中日2位指名の駒大・鵜飼が会心の4戦連発 スカウトチーフ絶賛「信じてよかった」”. スポニチアネックス. (2021年10月25日) 2022年12月17日閲覧。
- ^ a b “【中日】ドラ2・鵜飼航丞が新型コロナ感染 木下拓哉、石川昂弥、平田良介に続き2日間で4人目離脱”. スポーツ報知 (2022年5月10日). 2022年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月28日閲覧。
- ^ a b c d “バンテリンドーム2000号は中日・鵜飼! 1号は立浪、期待の新人が竜の伝統引き継いだ!!”. スポニチアネックス (2022年3月30日). 2022年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月3日閲覧。
- ^ a b “「鵜飼航丞です。よろしくお願いします」プロ初のお立ち台 中日のドラフト2位 本拠地初勝利”. 日テレNEWS. 日本テレビ (2022年4月2日). 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月30日閲覧。
- ^ a b “【中日】”走れる巨漢”鵜飼航丞がプロ初盗塁”. 中日新聞社 (2022年5月25日). 2022年5月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月28日閲覧。
- ^ “【中日】鵜飼航丞、4点目を奪う適時打で復帰後3試合連続打点マーク「ランナーをかえせて良かった」”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2022年5月26日). 2022年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月26日閲覧。
- ^ “【中日】鵜飼の連続打席三振は「9」でストップ 単独ワーストは回避”. 中日スポーツ (2022年6月11日). 2022年11月11日閲覧。
- ^ “中日・鵜飼2軍降格”. 中日新聞Web (2022年6月27日). 2022年11月11日閲覧。
- ^ “【中日】鵜飼航丞が練習再開 左下腿打撲で血腫の除去手術から約1カ月ぶり「今月中に実戦復帰したい」”. 中日スポーツ (2022年8月4日). 2022年11月11日閲覧。
- ^ “【中日】鵜飼航丞が1軍合流 約3カ月ぶり昇格へ”. 中日スポーツ (2022年9月23日). 2022年11月11日閲覧。
- ^ a b “「日本人のホームラン打者といえば山川さん」中日・鵜飼航丞、“憧れの人”にSNSで弟子入り【中日】”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ. 中日新聞社 (2022年11月22日). 2022年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月26日閲覧。
- ^ “【中日】新人で4本塁打の鵜飼航丞は300万円増の1500万円でサイン「30本打てるように練習したい」”. スポーツ報知 (2022年11月22日). 2022年11月23日閲覧。
- ^ “【動画】中日・鵜飼航丞「マルタイ棒ラーメンポール」直撃弾で1年分ゲット”. 西日本スポーツ (2023年5月30日). 2024年1月3日閲覧。
- ^ 2022年度 ウエスタン・リーグ ファーム成績 日本野球機構 (2023年11月27日閲覧)
- ^ 2022年度 ウエスタン・リーグ リーダーズ(打撃部門) 日本野球機構 (2023年11月27日閲覧)
- ^ a b c “中日・鵜飼航丞、1割ダウン1350万円サイン 「チームの力になれなかった」2年目・143、3本塁打、5打点”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ (2023年11月8日). 2024年1月8日閲覧。
- ^ “ドミニカから帰国の鵜飼航丞、失意とは別の感情 「ほとんど寝ませんでした」フェニックスLへ出発【中日】”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ (2023年10月22日). 2024年1月8日閲覧。
- ^ “セ最下位の「-14.0」も…中日24歳が埋める“泣き所” 台湾で驚異の4発、覚醒の兆し”. Full-Count (2023年12月19日). 2024年1月8日閲覧。
- ^ “鵜飼航丞 | 中日ドラゴンズ | 選手”. 週刊ベースボールONLINE. 2023年1月29日閲覧。
- ^ “今秋ドラフト候補、駒大・鵜飼航丞が特大2ラン 「プロでもあの軌道のホームランはあまりない」【東都大学野球】”. 中日スポーツ (2021年9月13日). 2023年1月29日閲覧。
- ^ a b “【ドラフト】幼少からドラゴンズファン駒大・鵜飼航丞が中日2位「長打力」”. 日刊スポーツ. 株式会社日刊スポーツ新聞社 (2021年10月11日). 2021年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月11日閲覧。
- ^ “「WBCすごかった」中日福留とドラ2鵜飼が初対面“コウスケ”同士もド緊張「あいさつしていいのかな?」”. 中日新聞社 (2022年1月25日). 2022年1月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月30日閲覧。
- ^ “【鵜飼航丞選手 新応援歌】”. Instagram (2023年2月1日). 2023年1月3日閲覧。
- ^ “中日ドラゴンズ2023 選手別応援歌”. 中日ドラゴンズ. 2023年1月4日閲覧。
- ^ “2022年3月25日 【公式戦】 試合結果 (読売vs中日)”. NPB.jp 日本野球機構. 2022年5月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月30日閲覧。
- ^ “中日・鵜飼航丞 苦いデビューも「高梨投手に食らいついただけでも」などSNSでは期待の声”. 日テレNEWS. 日本テレビ (2022年3月25日). 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月30日閲覧。
- ^ a b “中日・鵜飼航丞 初スタメンでプロ初ヒット ファンは「プロ初ヒットおめでとう」と祝福”. 日テレNEWS. 日本テレビ (2022年3月26日). 2022年5月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月30日閲覧。
- ^ “鵜飼、プロ初本塁打まであと一歩! 逆転劇の起点タイムリー 「次は打ちたいです」【中日】”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ (chunichi.co.jp). 中日新聞社 (2022年3月28日). 2022年11月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月26日閲覧。
- ^ “選手登場曲”. 中日ドラゴンズ オフィシャルウェブサイト. 中日ドラゴンズ. 2022年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月26日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 鵜飼航丞 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 選手名鑑 - 中日ドラゴンズ公式サイト
- 鵜飼航丞 (@kosukeukai) - X(旧Twitter)
- 鵜飼航丞 (@kosuke.ukai.4) - Instagram