香椎照葉
香椎照葉(かしいてりは)は、福岡県福岡市東区の町名。現行の行政地名は、香椎照葉一丁目から七丁目まで[1]。全町域が1994年(平成6年)7月29日から2004年(平成16年)1月23日にかけて海面の埋立によって造成された造成地であり、西側に隣接するみなと香椎(「みなとづくりエリア」)と共に人工島である「アイランドシティ」の一部(「まちづくりエリア」)を構成している。
香椎照葉 | |
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北緯33度39分51.4秒 東経130度25分15.7秒 / 北緯33.664278度 東経130.421028度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 福岡県 |
市町村 | 福岡市 |
区 | 東区 |
面積 | |
• 合計 | 190 ha |
人口 (2022年6月末現在の人口) | |
• 合計 | 13,604人 |
等時帯 | UTC+9 (JST) |
郵便番号 |
813-0017 |
市外局番 | 092 |
町域は中高層住宅、低層住宅を中心として、教育・科学・文化・芸術・スポーツ関係施設、健康・医療・福祉・新産業関連施設、商業・産業関連施設等の土地利用がされており、公園や緑地、修景護岸等も計画的に配置されている。面積は約190ヘクタール[2][3]。2022年6月末現在の人口は13,604人[4]。郵便番号は813-0017[5]。
地理
編集福岡市の中心とされる中央区天神の北北東約8.5キロメートル、東区のほぼ中央部に位置する。北、東、南で博多湾[注釈 1]に面し、西で臨港道路アイランドシティ1号線を境にみなと香椎[注釈 2]に隣接している。また、博多港を介して、北は雁の巣、奈多団地及び塩浜に、東は和白、唐原、香住ヶ丘及び御島崎に、南は香椎浜及び香椎浜ふ頭に面する。これらの地域のうち雁の巣とは「海の中道大橋」により、香椎浜ふ頭とは「香椎アイランドブリッジ」(臨港道路アイランドシティ1号線)及び「御島かたらい橋」(奈多香椎浜線)により、香住ヶ丘とは「あいたか橋」(人道橋)により繋がる。
河川
編集香椎照葉に河川は存在しないが、西側の対岸に次の河川の河口があり、周辺の海域に流れ込んでいる[7][8]。
都市計画
編集都市計画に関しては、「福岡市都市計画マスタープラン」[10] において、「活力創造拠点」に位置づけられるアイランドシティのうち東側の香椎照葉地区は、環境と共生した快適な居住環境や新しい産業集積地を形成する先進的なモデル都市をまちの将来像として、「住宅ゾーン」、「新産業・研究開発ゾーン」(健康・医療・福祉・新産業関連機能)、「複合・交流ゾーン」(緑地等の交流空間、商業・産業機能)、「環境ゾーン」(海や緑とふれあう空間)、「センター地区」(商業・業務機能、教育・科学・文化・芸術・スポーツ機能等)のゾーニングが示されている。また、「東部広域拠点(香椎・千早)」と位置付けられる千早駅周辺の地区とも近接している(約2.5キロメートル)。用途地域は、臨港道路アイランドシティ1号線と香椎照葉4112号線とが交わる「アイランドシティ中央交差点」を中心とする地域(約23ヘクタール)が商業地域に、奈多香椎浜線の西側のうち前述の商業地域の部分を除く地域及び同線東側の道路境界線より概ね50メートルの地域が第二種住居地域に、これら以外の地域は第二種中高層住居専用地域に指定されている[11]。
地区計画は、「アイランドシティ照葉住宅地区」[注釈 4]、「香椎照葉三丁目東地区」[注釈 5]、「アイランドシティセンター地区」[注釈 6]、「香椎照葉二丁目北地区」[注釈 7]、「香椎照葉四丁目東地区」[注釈 8]、「香椎照葉北エリア戸建住宅地区」[注釈 9]、「アイランドシティセンター北地区」[注釈 10]、「香椎照葉三丁目西地区」[注釈 11]、「香椎照葉六、七丁目集合住宅地区」[注釈 12]、「香椎照葉二、七丁目地区」[注釈 13]、「香椎照葉五丁目地区」[注釈 14]、「香椎照葉六、七丁目東地区」[注釈 15]の区域が指定されている[12]。
語源
編集歴史
編集埋立等の経緯については「福岡アイランドシティ」を参照のこと。
人口
編集香椎照葉一丁目から七丁目までを合わせた人口の推移を福岡市の住民基本台帳(公称町別)[4] に基づき示す(単位:人)。集計時点は各年9月末現在である。
- 2004年(平成16年):0
- 2005年(平成17年):0
- 2006年(平成18年):546
- 2007年(平成19年):1,401
- 2008年(平成20年):2,412
- 2009年(平成21年):3,184
- 2010年(平成22年):3,769
- 2011年(平成23年):4,523
- 2012年(平成24年):4,946
- 2013年(平成25年):5,216
- 2014年(平成26年):5,785
- 2015年(平成27年):6,565
- 2016年(平成28年):7,936
- 2017年(平成29年):8,604
- 2018年(平成30年):9,047
- 2019年(令和元年):9,906
- 2020年(令和2年):11,304
- 2021年(令和3年):12,720
交通
編集鉄道
編集- 九州旅客鉄道が運営する鹿児島本線の香椎駅(距離は道程で約2.5から5キロメートル)
- 九州旅客鉄道が運営する鹿児島本線及び西日本鉄道が運営する西鉄貝塚線の千早駅(西鉄千早駅[注釈 16]、距離は道程で約3から5キロメートル)
バス
編集バスについては、西日本鉄道が運営するバスが運行しており、詳細については「福岡アイランドシティ」を参照のこと。
道路
編集都市高速道路
編集都市高速道路としては次の道路が通っており、町域内の出入口は、アイランドシティ出入口(福岡市立こども病院付近)である。
- 福岡高速道路の福岡高速6号アイランドシティ線(福岡高速1号香椎線から香椎浜ジャンクションで分岐している。)
市道
編集福岡市が管理する市道の主要なものは次のとおりである。
- 奈多香椎浜線(御島かたらい橋で香椎浜ふ頭につながる。)
- 香椎照葉4112号線
臨港道路
編集施設
編集公共施設
編集公園・緑地等
編集学校
編集町内には次の小中学校がある[18]。
また、株式会社立大学としてつぎの学校がある。
医療施設
編集- 福岡市立こども病院
- 医療法人相生会福岡みらい病院
住宅
編集住宅については、低層建築物、中層建築物、高層建築物及び超高層建築物[注釈 32]がゾーニングにより計画的に配置されている。
その他
編集脚注
編集注釈
編集- ^ アイランドシティの湾奥部にあたる博多湾の海域は、福岡市によって、豊かな自然環境を有する和白干潟を中心とした約550ヘクタールの海域及び海岸域が「エコパークゾーン」に位置づけられ、そのうち香椎照葉の北側が「和白干潟ゾーン」、西側が「香住ヶ丘ゾーン」、南側が「御島ゾーン」に位置付けられている。護岸整備や砂浜の改善のための養浜、水質・底質改善のための覆砂、作澪、アマモ場づくりなどの取組みが行われている。[6]
- ^ 「福岡市都市計画マスタープラン」において、みなと香椎は国際コンテナターミナル、臨海部物流拠点等が集積する「港湾機能ゾーン」に位置付けられている。
- ^ 香椎川流域の香椎地区は、東部広域拠点に位置付けられ、都市圏東部の商業の中心として急速に市街化が進展し、市街化により雨水流出量が増加したことにより、浸水被害が発生しているため、国の補助制度を活用して、地下河川による「準用河川改修事業」がすすめられている。[9]。
- ^ 区域面積:23.7ヘクタール、決定年月日:2005年(平成17年)12月1日
- ^ 区域面積:10.2ヘクタール、決定年月日:2007年(平成19年)10月15日
- ^ 区域面積:8.6ヘクタール、決定年月日:2008年(平成20年)10月20日
- ^ 区域面積:1.1ヘクタール、決定年月日:2011年(平成23年)1月24日
- ^ 区域面積:2.9ヘクタール、決定年月日:2011年1月24日
- ^ 区域面積:7.6ヘクタール、決定年月日:2012年(平成24年)3月19日
- ^ 区域面積:13.6ヘクタール、決定年月日:2015年(平成27年)1月5日
- ^ 区域面積:7.6ヘクタール、決定年月日:2015年9月28日
- ^ 区域面積:4.8ヘクタール、決定年月日:2016年(平成28年)12月22日
- ^ 区域面積:7.9ヘクタール、決定年月日:2016年12月22日
- ^ 区域面積:8.7ヘクタール、決定年月日:2016年12月22日
- ^ 区域面積:19.4ヘクタール、決定年月日:2018年(平成30年)9月20日
- ^ 両社の駅舎はほぼ一体化している。
- ^ 所在地:香椎照葉六丁目1番1号。福岡市総合体育館では、ネーミングライツ制度が採用されており別称は照葉積水ハウスアリーナである。運営は福岡市総合体育館指定管理者である「福岡照葉アリーナ株式会社」が行っている。公式ホームページ:福岡照葉アリーナ株式会社. “福岡市総合体育館”. 20220722閲覧。[14]
- ^ 所在地:照葉四丁目(アイランドシティ中央公園内)、施設概要:体験型の植物園で有料[15]、所有者:福岡市(住宅都市局公園部運営課)福岡市財政局財産有効活用部財産活用課公有財産係. “固定資産台帳の公表”. 20220723閲覧。、管理者:指定管理者「小山・FM福岡共同事業体」(株式会社小山千緑園及び株式会社エフエム福岡)
- ^ 所在地:香椎照葉五5丁目1番9号、種別:西日本鉄道のバス営業所
- ^ 所在地:香椎照葉二丁目2番12号、選挙時は投票区「照葉第一」の投票所で、対象区域は香椎照葉一丁目及び二丁目[16][17]
- ^ 所在地:香椎照葉三丁目2番1号、選挙時は投票区「照葉第二」の投票所で、対象区域は香椎照葉三丁目、四丁目、五丁目、六丁目及び七丁目[16][17]
- ^ 所在地:香椎照葉四丁目、公園種別:総合公園、面積100,000m2、開園年度:2005
- ^ 所在地:香椎照葉二丁目4、公園種別:街区公園、面積:4,368m2、開園年度:2007
- ^ 所在地:香椎照葉一丁目24-24、公園種別:街区公園、面積:4,755m2、開園年度:2005
- ^ 所在地:香椎照葉一丁目5、公園種別:幼児公園、面積:368m2、開園年度:2005
- ^ 所在地:香椎照葉一丁目1、公園種別:幼児公園、面積:373m2、開園年度:2005
- ^ 所在地:香椎照葉二丁目4、公園種別:幼児公園、面積:516m2、開園年度:2008
- ^ 所在地:香椎照葉二丁目4、公園種別:幼児公園、面積:531m2、開園年度:2007
- ^ 所在地:香椎照葉一丁目3、公園種別:緑道、面積:2,254m2、開園年度:2006
- ^ 照葉小中学校の通学区域(校区)については、小学校は香椎照葉一丁目、二丁目、三丁目1番、2番2号から5号まで、中学校は香椎照葉一丁目から七丁目まで及びみなと香椎一丁目から三丁目まで
- ^ 照葉北小の通学区域(校区)については、香椎照葉三丁目から七丁目(ただし、三丁目1番、2番2号から5号までを除く)みなと香椎一丁目から三丁目まで
- ^ 代表的な超高層住宅としては、アイランドタワースカイクラブ、アイタワー、センターマークスタワー、照葉ザ・タワー、アイランドシティオーシャン&フォレストタワーレジデンス等がある。
- ^ 所在地:香椎照葉六丁目6番6号、用途:ホテル、店舗、劇場(歌劇ザ・レビューシアター)、MICE(会議場、展示場)からなる複合施設。
- ^ 所在地:香椎照葉五丁目1-2、用途:病児とその家族のための宿泊施設、備考:福岡市立こども病院に隣接
- ^ 所在地:香椎照葉五丁目2-15、用途:宿泊施設が併設されたスーパー銭湯
出典
編集- ^ 福岡市. “福岡市区の設置等に関する条例”. 2023年1月27日閲覧。→別表第1
- ^ 福岡市港湾局編『博多港史:開港百周年記念』福岡市港湾局、2000年、374、376、469~471頁。JP番号:20221637
- ^ 福岡市及び博多港開発株式会社. “アイランドシティまちづくり方針(アイランドシティ事業計画【まちづくりエリア概要版】)”. 2022年7月17日閲覧。
- ^ a b 福岡市統計調査課. “登録人口(公称町別)- 住民基本台帳(日本人)男女別人口及び世帯数”. 福岡市. 2022年7月17日閲覧。
- ^ “福岡県 福岡市東区 香椎照葉の郵便番号 - 日本郵便”. 2022年8月12日閲覧。
- ^ 福岡市港湾空港局港湾計画部みなと環境政策課. “エコパークゾーン”. 2022年7月17日閲覧。
- ^ 福岡市河川計画課. “福岡市の河川概要”. 福岡市. 2022年5月16日閲覧。より「河川図」参照
- ^ 福岡市. “準用河川の指定(昭和51年4月1日告示第52号)”. 2022年5月18日閲覧。
- ^ 福岡市計画部河川計画課. “総合治水対策”. 2022年7月17日閲覧。→「河川改修」→「2 準用河川改修事業」
- ^ 福岡市住宅都市局都市計画部都市計画課. “福岡市都市計画マスタープラン”. 2022年7月17日閲覧。→「第4章 区別構想」→「東区(PDF形式)」
- ^ “福岡市WEBまっぷ”. 2022年7月17日閲覧。
- ^ 福岡市都市計画課. “地区計画決定状況一覧”. 2022年7月17日閲覧。
- ^ 副島 広巳(福岡市港湾局アイランドシティ事業推進部)「生きる力を呼び覚ますまち「照葉 <Teriha> のまちづくり」 : 福岡アイランドシティ・プロジェクト」『都市計画 55 (1)』2006年2月25日、70-71頁。
- ^ 福岡市市民局スポーツ推進部スポーツ振興課. “福岡市総合体育館条例”. 20220722閲覧。
- ^ 福岡市. “福岡市公園条例施行規則”. 20220723閲覧。
- ^ a b 福岡市. “福岡市 投票区・投票所”. 2022年7月22日閲覧。
- ^ a b 福岡市市民局コミュニティ推進部公民館支援課. “福岡市公民館条例”. 20220722閲覧。
- ^ 福岡市教育委員会. “福岡市通学区域”. 2022年5月17日閲覧。