酪酸メチル(らくさんメチル: methyl butyrate)は、化学式C3H7COOCH3で表される酪酸エステルの一種。ブタン酸メチルとも呼ばれる。食品用香料に用いられ、天然には多くの果実類に存在する。

酪酸メチル
methyl butyrate[1]
識別情報
CAS登録番号 623-42-7
特性
化学式 C5H10O2
モル質量 102.13
外観 無色の液体
匂い 果実臭
融点

-95℃

沸点

102-103℃

への溶解度 1.6%
屈折率 (nD) 1.386
危険性
引火点 11℃
半数致死量 LD50 5g/kg以上(ラット経口・ウサギ経皮)
関連する物質
関連物質 酪酸エチル酪酸ブチル
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

用途

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主にフルーツ系フレーバーとして、17 - 220ppmほど使用される。香料用途としては井上香料製造所シグマアルドリッチが製造する[1]。近年ではバイオディーゼル燃料としての利用も研究されている[2]

安全性

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引火性が強く、日本の消防法では危険物第4類・第1石油類に分類される[3]。動物実験での半数致死量(LD50)は、ラットへの経口投与・ウサギへの経皮投与とも5g/kg以上[1]

関連項目

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脚注

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  1. ^ a b c 『合成香料 化学と商品知識』印藤元一著 2005年増補改訂 化学工業日報社 ISBN 4-87326-460-X
  2. ^ 燃料の製造方法|特開2004-149742(j-platpat)
  3. ^ 製品安全データシート(安全衛生情報センター)