酢酸リナリル
酢酸リナリル | |
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一般情報 | |
IUPAC名 | 酢酸3,7-ジメチル-1,6-オクタジエン-3-イル |
別名 | リナリルアセテート |
分子式 | C12H20O2 |
分子量 | 196.29 |
形状 | 無色液体 |
CAS登録番号 | [115-95-7] (S)-体 [51685-40-6] (R)-体 [16509-46-9] |
SMILES | CC(C)=CCCC(OC(=O)C)C=C |
性質 | |
密度と相 | 0.90 g/cm3, 液体 (20 °C) |
水への溶解度 | 5.4 mg/100 mL (20 °C) |
沸点 | 105 °C(1.5 kPa) |
比旋光度 [α]D | −7.7 ((R)-体、20 °C) |
屈折率 | 1.45 (20 °C、D線) |
酢酸リナリル(さくさんリナリル、linalyl acetate)はリナロールの酢酸エステルである。ベルガモット様の香りを持ち、香料として利用されている。消防法による第4類危険物 第3石油類に該当する[1]。
天然物中での存在
編集多くの精油中にリナロールとともに存在していることが知られている。クラリセージ、ラベンダー、ベルガモット、ダイダイの枝葉の精油(プチグレイン)の主成分である。他にネロリ(ダイダイの花から得られる精油)にも含有されている。
天然物中に存在する酢酸リナリルは高い光学純度の (R)-l-体であることが多い。(S)-d-体が過剰の酢酸リナリルを含有する天然物はあまり知られていない。
合成法
編集リナロールのアセチル化により得られる。工業的には無水酢酸をアセチル化剤とし、リン酸を触媒とする方法が用いられる。
光学活性体も光学活性リナロールから同様のアセチル化で合成することが可能である。
用途
編集ラベンダーやベルガモットの香りを再現するための香料として使用される。
脚注
編集外部リンク
編集- 国際化学物質安全性カード 酢酸リナリル (ICSC:1716) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版