都筑馨六

日本の官僚、外交官、政治家
都築馨六から転送)

都筑 馨六(つづき けいろく、1861年3月27日万延2年2月17日〉 - 1923年大正12年〉7月6日)は、日本官僚外交官政治家貴族院議員枢密顧問官法学博士男爵位階正二位勲等勲一等都築と表記される場合がある。

都筑馨六

経歴

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文久元年2月17日、高崎藩名主・藤井安治の二男として生まれる。幼名不詳。のち西条藩士・都筑侗忠・たか(同藩士雨森主馬の娘)夫妻の養子となる。横浜修文館カロルザル英学塾カロザース築地大学校[1]東京開成学校を経て、1881年(明治14年)7月、旧東京大学文学部(政治理財学専攻)を卒業。1882年(明治15年)2月、ドイツに留学しベルリン大学政治学を学んだ。

1886年(明治19年)5月に帰国し、外務省に入り、公使館書記官兼外務省参事官に就任。従六位に叙せられる。外務大臣井上馨秘書官を経て、1888年(明治21年)1月、フランス留学1890年3月に帰国し、山縣有朋内閣総理大臣秘書官となる。以後、法制局参事官、兼内閣総理大臣秘書官、内務省土木局長、兼内閣総理大臣秘書官、図書頭文部次官、外務省参事官外務次官などを歴任。1892年(明治25年)には、井上の養女光子(南朝忠臣新田義貞末裔新田忠純男爵の妹)と結婚し、女婿となっている。しかし岳父の薨去ののちに離婚し、紅葉館給仕であったの静子(旧姓不詳)を妻とした。1915年には嗣子の忠春をもうけている。

1899年(明治32年)4月19日、貴族院勅選議員に任じられ[2]1909年(明治42年)2月27日[3]まで在任。1900年(明治33年)には伊藤博文政友会結成に参加している。1903年(明治36年)7月、枢密院書記官長に就任。1907年(明治40年)4月、特命全権大使に任じられ、オランダ王国ハーグで開催された第2回万国平和会議に委員として派遣され、大韓帝国閔妃暗殺事件が契機のハーグ密使事件の対応に当っている。

1907年6月、法学博士号を授与された。

1908年(明治41年)8月、男爵を叙爵し、勲一等旭日大綬章が授けられた。1909年(明治42年)2月23日、枢密顧問官となり[4]薨去するまで同職に在任。

1923年(大正12年)7月5日薨去正二位に叙せられる。享年63歳。4日後、紀州藩一門の菩提寺である千駄ヶ谷町日蓮宗仙壽院にある旧主君西条藩主松平家子女墓の隣に埋葬された[5]。 尚、同藩主の墓は池上本門寺にある。法号は大法院殿了達馨光日華大居士墓石の正面には「男爵都筑馨六之墓」と刻まれ、残り三面には墓誌が刻まれている。

栄典

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位階
勲章等

親族

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東京府東京市麻布区飯倉狸穴町

伝記

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  • 馨光会編『都筑馨六伝』馨光会、1926年。

脚注

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  1. ^ 明治学院大学 2017年度アジア神学セミナー 『「宣教師と日本の初期キリスト者たちの関係」旧日本基督教会を事例として』 中島耕二,秋学期第9回,2017年12月4日
  2. ^ 『貴族院要覧(丙)』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年、10頁。
  3. ^ 『官報』第7700号、明治42年3月1日。
  4. ^ 『官報』第7696号、明治42年2月24日。
  5. ^ [馨光会編『都筑馨六伝』馨光会、1926年]
  6. ^ 『官報』第907号「賞勲叙任」1886年7月10日。
  7. ^ 『官報』第2536号「叙任及辞令」1891年12月11日。
  8. ^ 『官報』第3318号「叙任及辞令」1894年7月21日。
  9. ^ 『官報』第4242号「叙任及辞令」1897年8月21日。
  10. ^ 『官報』第4870号「叙任及辞令」1899年9月22日。
  11. ^ 『官報』第7175号「叙任及辞令」1907年6月1日。
  12. ^ 『官報』第8702号「叙任及辞令」1912年6月22日。
  13. ^ 『官報』第2072号「叙任及辞令」1919年7月2日。
  14. ^ 『官報』第3280号「叙任及辞令」1923年7月6日。
  15. ^ 『官報』第3961号「叙任及辞令」1896年9月9日。
  16. ^ 『官報』第4949号「叙任及辞令」1899年12月28日。
  17. ^ 『官報』第5964号「叙任及辞令」1903年5月22日。
  18. ^ 『官報』号外「叙任及辞令」1907年3月31日。
  19. ^ 『官報』第883号「叙任及辞令」1886年6月12日。
  20. ^ 『官報』第1310号・付録「辞令」1916年12月13日。

参考文献

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外部リンク

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公職
先代
小牧昌業
  枢密院書記官長
1903年 - 1908年
次代
河村金五郎
先代
鳩山和夫
  外務次官
1898年 - 1899年
次代
(欠員→)高平小五郎
先代
牧野伸顕
  文部次官
1897年
次代
菊池大麓
先代
杉孫七郎
  図書
1896年 - 1897年
次代
(欠員→)田中光顕
日本の爵位
先代
叙爵
男爵
都筑(馨六)家初代
1908年 - 1923年
次代
都筑忠春