鉄道道路併用橋
鉄道と道路が共用する橋
(道路鉄道併用橋から転送)
解説
編集河川などに対する架橋に際して道路と鉄道の橋をそれぞれ架ける予算がなかった場合などに、共用橋として建設されることが多い。
後に交通量の増加などで、並行して橋を増設して道路と鉄道を分離・解消した事例も多くある。
軌道法に基づく路面電車は道路施設の一部であるため、併用橋には含めないことがある。他方で、モノレールや新交通システムは含めることがあり、この点に関する明確な定義は存在しない。本稿では、モノレールと新交通システムを含むものとして記述する。
併用の方式
編集3.と4.を含めず1.と2.のみ、ないしは1.だけを狭義の「鉄道道路併用橋」とすることがある。
- 鉄道と道路が同一平面に併設され、鉄道と道路の走行域も共用となっているもの。
- 鉄道と道路が同一平面に併設されるが、それぞれ走行区域が分離されているもの。
- 鉄道と道路が下部工を共有するが、上部工は分離されているもの。
- 鉄道と道路が、上下に分離して敷設される場合。
日本国外の併用橋
編集- 南京長江大橋(4.の類型。中国南京市の長江に架かる)
- 淮南淮河大橋(4.の類型。中国淮南市の淮河に架かる)
- 銭塘大橋(4.の類型。中国杭州市の銭塘江に架かる)
- 武漢長江大橋(4.の類型。中国武漢市の長江に架かる)
- 九江長江大橋(4.の類型。中国九江市の長江に架かる)
- 青馬大橋(香港の青衣島と馬湾を結ぶ)
- 中朝友誼橋(2.の類型。中国と北朝鮮の国境を流れる鴨緑江に架かる)
- 永宗大橋(4.2混合の類型。韓国)
- ロンビエン橋(2.の類型。ベトナムハノイ市の紅河に架かる)
- タークシン橋(3.の類型。タイのチャオプラヤー川に架かる)
- タイ=ラオス友好橋(1.の類型。タイとラオスの国境を流れるメコン川に架かる)
- アフガニスタン=ウズベキスタン友好橋(1.の類型。アフガニスタンとウズベキスタンの国境を流れるアムダリヤ川に架かる)
- ハバロフスク橋(4.の類型。ロシア極東のハバロフスク近郊のアムール川に架かる)
- クリミア大橋(3.の類型。ロシア本土のタマン半島と、ウクライナ領であるクリミア(2014年以降ロシアが実効支配を続けている)を隔てるケルチ海峡に架かる)
- ドン・ルイス1世橋(4.の類型。ポルトガルのポルトのドウロ川に架かる)
- 4月25日橋(4.の類型。ポルトガルのリスボン近郊のテージョ川に架かる)
- イーズ橋(4.の類型。アメリカ合衆国のミシシッピ川に架かる)
- ハーバーブリッジ(2.の類型。オーストラリアのシドニー湾を越える)
- オーバーバウム橋(4.の類型。ドイツのベルリンのシュプレー川に架かる)
鉄道部分が廃止された橋
編集- 西螺大橋(かつて軽便鉄道があった)(2.の類型。台湾に所在)
- サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ(開通から1958年までキー・システムが運行。廃線後は車線に転用)(4.の類型。サンフランシスコ湾の両岸であるサンフランシスコとオークランドを結ぶ)
道路部分が廃止された橋
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 道路橋部は未架設
出典
編集- ^ 新幹線とクルマが同じ橋を並走 日本初、新幹線と道路の「併用橋」登場へ - 乗りものニュース、2017年1月24日