過酸化バリウム(かさんかバリウム、: barium peroxide)はバリウム過酸化物で、化学式BaO2で表される無機化合物。構造は炭化カルシウムに似る。

過酸化バリウム
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識別情報
CAS登録番号 1304-29-6 チェック
PubChem 14773
ChemSpider 14090 チェック
EC番号 215-128-4
RTECS番号 CR0175000
特性
化学式 BaO2
モル質量 169.33 g/mol
外観 灰色ないし白色の結晶
密度 5.68 g/cm3
融点

450℃

沸点

800℃(酸化バリウムと酸素に分解)

への溶解度 不溶[1]
構造
結晶構造 正方晶[2]
空間群 D174h, I4/mmm, tI6
配位構造 6
危険性
EU分類 酸化性 (O)
有害性 (Xn)
EU Index 056-001-00-1
NFPA 704
0
1
0
OX
Rフレーズ R8, R20/22
Sフレーズ (S2), S13, S27
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

用途

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酸化剤漂白剤として使用される。炎色反応により色に発色することから、花火に添加される[3]

反応

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酸化バリウム酸素を吸収させることにより生成する。これは可逆反応であり、加熱により酸化バリウムと酸素に分解する。

 

硫酸との反応により、硫酸バリウム過酸化水素を生じる。

 

安全性

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日本の法令では、消防法により第1類危険物(酸化性固体)、毒物及び劇物取締法により劇物に分類される[4]。自体は不燃性だが、酸化性があるため可燃物や還元剤と激しく反応する[5]。 眼や皮膚、気道に対する刺激性があり、摂取すると神経系への影響や、低カリウム血症などを起こすことがある[4]。水生生物に対する毒性がある[5]

脚注

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  1. ^ Pradyot Patnaik. Handbook of Inorganic Chemicals. McGraw-Hill, 2002, ISBN 0070494398
  2. ^ Massalimov, I. A. (2002). Inorganic Materials 38: 363. doi:10.1023/A:1015105922260. 
  3. ^ Data Sheet”. Data Sheet. Hummel Croton Inc. 2007年2月1日閲覧。
  4. ^ a b 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
  5. ^ a b 国際化学物質安全性カード