観音寺 (喜多方市)
福島県喜多方市にある寺院
観音寺(かんのんじ)は福島県喜多方市にある曹洞宗の寺院[3][4]。山号は大雲山[5]。本尊は釈迦如来座像。
観音寺 | |
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所在地 | 福島県喜多方市塩川町中屋沢[1]字台畑丙697[2] |
位置 | 北緯37度36分11.5秒 東経139度55分3.9秒 / 北緯37.603194度 東経139.917750度座標: 北緯37度36分11.5秒 東経139度55分3.9秒 / 北緯37.603194度 東経139.917750度 |
山号 | 大雲山 |
宗派 | 曹洞宗 |
本尊 | 釈迦如来座像 |
創建年 | 天正元年(1573年) |
開基 | 快元 |
正式名 | 大雲山 観音寺 |
札所等 | 会津三十三観音8番 |
法人番号 | 3380005009632 |
境内の観音堂に安置される如意輪観音は会津三十三観音の第8番札所・竹屋観音(たけやかんのん)として知られるが[4]、新編会津風土記には「會津三十三観音順禮の一なり」という記述は無く[6]、近世以降に第八番札所として大木の常安寺(第一番札所・大木観音)、下遠田の大光寺(第九番札所・遠田観音)とならび、喜多方市塩川町の三霊場の一つになったと推測される[7]。妊婦がこの観音に祈れば難産の患いなしとして参詣する者が多く、子安観音とも呼ばれ親しまれている[8]。
歴史
編集天正元年(1573年)越後国より快元という僧侶が来て、はじめは竹屋村北の山下に妙峰山明蓮寺を建立し、運慶が刻んだとされる如意輪観音座像を安置する。寺地が狭くなったため慶安4年(1651年)に現在地に移り、寺名も大雲山観音寺に改められた。正徳年間(1711年-1716年)に再建されたが、明治38年(1905年)旧暦3月9日正午、鐘楼堂からの出火により、本堂、庫裡、仁王堂、山門、書院、在家数件が類焼する。現在の本堂は昭和35年(1960年)の建立である[6][7]。
- 当寺五世の中興林残昌禅大和尚は、越後国及び会津一円を巡って観音講中を広めたといわれる。
- 黙岑昌聞
- 竹庵永虎
- 中興松宝聞秀
- 横山頓秀
- 中興林残昌禅
- 兀牛秀山
- 大法円乗
- 白全円龍
- 霊俊祖苗
- 中興大器隆円
- 止山徹玄
- 霊樹円苗
- 蘭庭秀円
- 智山玄明
- 昌山俊隆
- 瑞明岳全
- 祖山玄道
- 活潭潜竜
- 壽上金光
- 瑞峰快学
- 偽山僧午
- 中興龍興僧心
- 大雲英雄
- 木造如意輪観音坐像
- 本尊(寺本尊)
- 木造釈迦如来坐像 像高36.4センチメートル
- 脇侍
- 木造文殊菩薩座像 像高24.2センチメートル
- 木造普賢菩薩坐像 像高24.2センチメートル
※共に製作年代不詳
- 石造文化財
- 不動明王立像 像高 像高三尺五寸
- 境内に入ってすぐ右側、手洗清水の水吐出口の上に立つ。明治34年(1901年)の造立銘がある。
- 本堂 木造平屋、屋根トタン葺(30.5坪)
- 昭和35年(1960年)の再建である。
- 庫裡 木造平屋、屋根トタン葺(33.25坪)増築分 木造二階、屋根トタン葺(延12.5坪)
- 明治38年(1905年)の火災後に再建され木造二階部分は昭和62年(1987年)の増築である。
- 鐘楼 木造平屋、屋根トタン葺、間口1.4間、奥行1.2間
- 梵鐘は、前大戦中金属動員で供出され、現在鐘は無い。
- 眷属仏堂
- 観音堂 木造平屋、屋根トタン葺、直径2尺ほどの欅柱15本を用い、四方に4尺の大変精緻な高欄縁を付す。
- 仁王堂
- 木造平屋、屋根トタン葺(6.3坪)、間口3.5間、奥行1間8分
- 堂内に安置する仁王像は、昔、若松滝沢寺(廃寺)[10]仁王門にあったものを、明治元年の神仏分離令によって当寺に移されたものという。像高約7尺、製作年代は不詳。
- 弁天堂
- 木造平屋、屋根トタン葺(1.4坪)、間口1.4間、奥行1間
- 不動堂
- 木造平屋、屋根トタン葺(2.85坪)、間口1.5間、奥行き1.7間(仏間0.75×0.4 0.8坪を含む)
- 子育地蔵堂
- 木造平屋、屋根トタン葺(0.8坪)、間口0.8間、奥行1間
- 昭和63年(1988年)12月に改築された。堂のかたわらに、天保7年(1836年)に奉納された宝篋印塔や厩山供養塔が建っている。
その他
編集「竹屋のおはる観音」という物語がある[7]。
祭礼
編集御詠歌
編集- 今朝の日は 遥か竹屋の 観世音 急ぎ参りて 拝め旅人(けさのひは はるかたけやの かんぜおん いそぎまいりて おがめたびびと)[8]
アクセス
編集公共交通機関
- 会津バス 若松 ⇒ 熊倉 ⇒ 喜多方(2016/4/1ダイヤ改正) 「竹屋」下車 徒歩7分
- JR磐越西線塩川駅 下車、タクシー 15分
車での参拝
車で参拝する場合は、大雲山観音寺裏側の入口より、駐車場(表面砂利・4〜6台停車可能)が利用可能。
周辺
編集付近の会津三十三観音札所
観光スポット
参考文献
編集- 『新編会津風土記』雄山閣、1975年。
- 『第五回会津寺院風土記(塩川編)』会津史談会、1987年。
- 小島一男編 編『会津三十三観音御詠歌』歴史春秋社、1978年。
- 宮崎十三八著 編『会津の観音巡礼』恒文社、1996年7月30日。ISBN 4-7704-0881-1。
- 全国霊場大事典 編纂室 編『全国霊場大事典:全国霊場巡礼・巡拝案内』六月書房、2000年11月1日。ISBN 4-7952-3343-8。
脚注
編集- ^ もとの耶麻郡竹屋村、中屋沢村大字竹屋、駒形村竹屋、耶麻郡塩川町大字中屋沢字竹屋
- ^ 広報きたかた 2012.6 14
- ^ “観音寺”. 曹洞禅ナビ. 2020年3月3日閲覧。
- ^ a b 全国霊場大辞典(2000)、pp.400 - 402
- ^ “会津三十三観音霊場”. 天台宗 会津天王寺 (2017年3月24日). 2020年3月3日閲覧。
- ^ a b 新編会津風土記巻之五十五 陸奥国耶麻郡之五 竹谷村
- ^ a b c d e f 第五回会津寺院風土記 (塩川編)大雲山観音寺
- ^ a b c 会津三十三観音御詠歌 第八番 竹屋
- ^ ふくしまの文化財(福島県文化財課)(PDFの「国・県指定文化財」を参照)
- ^ 滝沢観音を参照
- ^ a b 福島民報2016年9月7日 日刊新聞 第43889号 教養欄
- ^ OpenStreetMapによる会津若松IC~竹屋観音ルートマップ
- ^ 会津縦貫道 会津若松北ICから塩川ICで下車しても可
- ^ OpenStreetMapによる竹屋観音~熊倉観音ルートマップ
- ^ OpenStreetMapによる竹屋観音~遠田観音ルートマップ
- ^ OpenStreetMapによる竹屋観音~御殿場公園ルートマップ