西日本旅客鉄道岡山支社
西日本旅客鉄道岡山支社(にしにほんりょかくてつどうおかやまししゃ)は、岡山県岡山市北区駅前町二丁目にある西日本旅客鉄道(JR西日本)の支社の一つである。かつての日本国有鉄道(国鉄)岡山鉄道管理局を継承している。現在は中国統括本部の下部組織。
沿革
編集- 1950年(昭和25年)8月1日:岡山鉄道管理局発足。
- 1987年(昭和62年)4月1日:岡山鉄道管理局を継承し、西日本旅客鉄道 岡山支社が発足。
- 1988年(昭和63年)
- 1991年(平成3年)4月1日:因美線 美作河井駅 - 東津山駅間が米子支社から移管される。芸備線 備後落合駅(構内を除く) - 塩町駅間を広島支社へ移管する[2][3]。
- 1996年(平成8年)
- 1999年(平成11年)
- 2002年(平成14年)4月:福塩線 府中駅(構内除く) - 塩町駅間を広島支社へ移管する[4]。
- 2005年(平成17年)10月1日:山陽本線に北長瀬駅が開業[1]。
- 2006年(平成18年)6月23日:岡山新幹線運転所が博多総合車両所岡山支所に改称され、福岡支社に移管される。
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)3月15日:山陽本線に西川原駅(西川原・就実駅)が開業[1]。
- 2009年(平成21年)1月25日:宇野線 備中箕島駅 - 久々原駅間が複線化[7]。
- 2016年(平成28年)
- 2020年(令和2年)
- 2022年(令和4年)
管轄対象駅
編集岡山県全域を管轄している。中国統括本部発足以前の旧岡山支社時代には、旧吉備国の大部分、すなわち広島県東部(旧備後国の大部分)と因幡国の鳥取県八頭郡智頭町も管轄していた。そのため、JR西日本では当支社が管轄するエリアを「岡山・福山エリア」と定義していた[14]。中国統括本部の発足後は、下記以外に広島支社・山陰支社に移管された区間も中国統括本部が担当する運行・営業・広報での区分ではエリアとしての扱いを継続しつつも、営業面で「岡山・備後エリア」と称する事例[15]もある。また、福山駅・尾道駅での多客時の接客応援要員など、広島支社・山陰支社の旧岡山支社管轄区間での業務を岡山支社・中国統括本部の兼務社員が行うことがある。
- 路線
JR西日本では、営業キロ上での支社境界を駅で区切っているため、該当停車場(駅・信号場など)を境界駅として扱う。なお、◇が付いた路線は全線が管理区間内に入っている路線である。
路線名 | 区間 | 営業キロ | 駅数 | 備考 |
---|---|---|---|---|
山陽本線 | 上郡駅[注 1] - 笠岡駅(上郡駅構内除く) | 97.5km | 21 | |
姫新線 | 上月駅[注 2] - 新見駅(上月駅構内除く) | 107.2km | [* 1]22 | |
赤穂線 | 寒河駅[注 3] - 東岡山駅 | 37.8km | [* 2]12 | |
◇津山線 | 岡山駅 - 津山駅 | 58.7km | [* 3]15 | |
◇吉備線 | 岡山駅 - 総社駅 | 20.4km | [* 4]8 | |
◇宇野線 | 岡山駅 - 茶屋町駅 - 宇野駅 | 32.8km | [* 5]14 | 「宇野みなと線」としては岡山駅 - 茶屋町駅 - 宇野駅 「瀬戸大橋線」としては岡山駅 - 茶屋町駅 - 児島駅 |
本四備讃線 | 茶屋町駅 - 児島駅[注 4] | 12.9km | [* 6]4 | |
伯備線 | 倉敷駅 - 新郷駅[注 5] | 82.8km | [* 7]17 | |
芸備線 | 備中神代駅 - 東城駅(東城駅構内除く) | 18.8km | [* 8]4 | |
因美線 | 東津山駅 - 那岐駅(那岐駅構内除く) | 32.3km | [* 9]6 | |
山陽新幹線 | (岡山駅・新倉敷駅) | - | [* 10]0(2) | 駅業務のみを担当。その他の業務は山陽新幹線統括本部が担当している。 |
合計[16] | 501.2km | 123 |
- 駅数についての注釈
2016年春に開催された「晴れの国おかやまデスティネーションキャンペーン」に合わせて、山陽本線(三石 - 岡山 - 福山 - 糸崎)、赤穂線(寒河 - 東岡山 - 岡山)、伯備線(岡山 - 倉敷 - 新見)、宇野線、本四備讃線(岡山 - 茶屋町 - 児島)、吉備線、津山線、福塩線(福山 - 府中)において路線記号の導入、および同区間のラインカラーの更新が行われ、旅客案内用に幅広く使用される[17]。姫新線、因美線、芸備線、伯備線新見以北は導入対象外とされたが、このうち因美線全線と伯備線新見以北へは別途米子支社主導で路線記号とラインカラーが導入されることになった(いずれも岡山・米子支社を通じて全区間同一のラインカラーを使用)[18]。また、運賃表を路線記号・新ラインカラー入りに更新した駅では、赤穂線播州赤穂 - 寒河間を寒河 - 東岡山(岡山)間と、山陽本線上郡 - 三石間を三石 - 岡山間と、山陽本線糸崎 - 白市間を白市 - 広島間と、呉線全区間を広 - 海田市(広島)間と、福塩線全区間を福山 - 府中間と、芸備線全区間を狩留家 - 広島間と、姫新線全区間を姫路 - 上月間と同じラインカラーと路線記号で表記している。またそれ以外の広島支社・近畿統括本部(赤穂線播州赤穂 - 寒河間を除く)・米子支社管内各線は該当するラインカラーと路線記号で、JR四国管内はすべて灰色で表記している。
なお、国鉄時代の岡山鉄道管理局の管轄は岡山支社のそれと以下の点が相違する。
- 因美線:全線(東津山駅を除く)が米子局管内。
- 赤穂線:備前福河駅は岡山局。
- 福塩線:全線が岡山局管内。
- 芸備線:塩町駅以東が岡山局管内。
管理駅
編集JR西日本では、主要駅に駅長を配置してその駅を管理駅とし、更に管理駅に次ぐ拠点駅(主に終日営業の駅や運転関係で重要な駅)にも地区駅長(部内的には管理駅の助役)を配置している(鉄道部の管理下に置かれている線区にも管理駅と地区駅がある)。岡山支社直轄の管理駅とその管轄範囲は次の通り。
管理駅 | 管轄駅 |
---|---|
岡山駅 | 岡山駅 - 庭瀬駅間、大元駅 - 久々原駅間、法界院駅 - 福渡駅間、備前三門駅 - 備中高松駅間 |
東岡山駅 | 三石駅 - 西川原駅間、寒河駅 - 大多羅駅間 |
倉敷駅 | 中庄 - 鴨方駅間、清音 - 備中高梁駅間、足守 - 東総社駅間 |
児島駅 | 茶屋町駅 - 宇野駅間、植松駅 - 児島駅間 |
津山駅 | 津山口駅 - 神目駅間、美作土居駅 - 中国勝山駅間、土師駅 - 高野駅間 |
新見駅 | 月田駅 - 岩山駅間、木野山駅 - 新郷駅間、坂根駅 - 備後落合駅間 |
福山駅 | 里庄 - 備後赤坂駅間、備後本庄 - 府中駅間、新尾道駅 |
尾道駅 | 松永 - 糸崎駅間 |
以前は北長瀬駅・庭瀬駅は倉敷駅(中庄駅)の、大元 - 久々原間各駅は児島駅の、伯備線清音 - 備中広瀬間各駅と吉備線各駅は新見駅(総社駅)の管轄だったが、岡山近郊で行政区域と管轄範囲を原則一致させる岡山支社の方針から、北長瀬駅・庭瀬駅は2010年頃に(時期不明)、大元 - 久々原間各駅は2012年までに(時期不明)[注 6]、伯備線清音 - 備中広瀬間各駅と吉備線各駅は備中鉄道部廃止時に管理範囲を変更した(総社駅は倉敷駅傘下の地区駅に変更)。
鉄道部・地域鉄道部
編集廃止された鉄道部
編集乗務員区所
編集運転士
編集車掌
編集運転士・車掌
編集- 新見列車区
- 福山列車区(せとうち地域鉄道部せとうち乗務員センターからの改組。福山駅構内。)
管内の車両について
編集車両の塗色については115系の西日本共通色や117系の快速「サンライナー」塗装で分けられていたが、2009年12月から広島支社と同様に、営業車両の外板色を原則として電車は濃黄色、気動車は国鉄末期の標準色と同じ朱色5号の一色塗りに順次変更されることになった[19]。これは、支社保有車両のイメージ統一を目的としたものと発表されている。なお、ステンレス車両のキハ120形・213系・223系は対象外である。
また、2021年11月18日本支社公式Twitterより、2023年以降に227系の新型車両が導入される事が明らかになっている。 2022年2月27日には岡山支社の公式Twitterにて2023年春に新型車両の導入が予定されている事が明らかになっている。
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地域統一塗装(岡山地区の一部の電車)
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地域統一塗装(岡山地区の一部の気動車)
キャラクター
編集この支社には、クマをモチーフにした「くまなく」と、猫をモチーフにした「たびにゃん」の2名のマスコットキャラクターがいる。
株式会社の設立
編集2003年11月26日、瀬戸大橋線の備中箕島駅 - 茶屋町駅間の複線化事業と茶屋町駅 - 児島駅間の曲線改良事業を目的とした、瀬戸大橋高速鉄道保有が設立された[20]。事業は2009年で終了している。
脚注
編集注釈
編集- ^ 上郡駅構内は近畿統括本部(駅運転・営業業務は兵庫支社)の管轄。鉄道資産上の支社境は、同駅と三石駅の間の船坂トンネルの神戸方出入口付近にあるが、営業キロ上では上郡駅を境界としている。
- ^ 上月駅構内は近畿統括本部(兵庫支社)の管轄。鉄道資産上の支社境は、同駅と美作土居駅の間の万ノ峠トンネルの姫路方出入口付近にあるが、営業キロ上では上月駅を境界としている。
- ^ 備前福河駅と寒河駅の間の上り第二閉塞信号と福浦第一踏切の間に近畿統括本部(兵庫支社)との鉄道資産上での境界があるが、営業キロ上では寒河駅、列車運行上は播州赤穂駅を境界としている。
- ^ 児島駅以南を管轄する四国旅客鉄道(JR四国)との鉄道資産上の境界は児島駅上り場内信号機であるが、鉄道事業免許上ならびに運賃計算上は児島駅を境界としている。
- ^ 新郷駅と上石見駅の間の谷田トンネルの新見方出入口の手前に山陰支社との鉄道資産上での支社境があるが、営業キロ上では新郷駅を境界としている。
- ^ 少なくとも2012年2月の段階では大元 - 久々原間が岡山駅に移管されている。(出典:国鉄西日本動力車労働組合『動労西日本申第1号(春闘要求書)』、2012年2月3日)
出典
編集- ^ a b c d e f 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳 - 全線・全駅・全廃線 - 11 中国四国』新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-790029-6。
- ^ 『JR西日本広島支社10年史 : 次なる10年に向かって : 1987-1997』(西日本旅客鉄道広島支社)p.380
- ^ ジェー・アール・アール編『JR気動車客車編成表 2010』交通新聞社、2010年。ISBN 978-4-330-14710-9。
- ^ 鉄道ジャーナル記事の訂正, 鉄道ジャーナル社, (2008-11)
- ^ 岡山・広島エリアに「ICOCA」デビュー!(インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 2007年8月8日
- ^ 岡山・広島エリアへICカード乗車券「ICOCA」を導入します(インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2006年5月24日
- ^ 平成 21 年春ダイヤ改正について (PDF) (インターネットアーカイブ)- 西日本旅客鉄道岡山支社プレスリリース 2008年12月19日
- ^ a b 『岡山・福山エリアの主な路線に「路線記号」「ラインカラー」を導入します』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2015年9月17日 。2015年9月17日閲覧。
- ^ 『山陽線運行管理システムの使用開始について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2016年3月24日 。2016年11月4日閲覧。
- ^ 『岡山支社管内の在来線駅構内の全面禁煙について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2020年3月17日。オリジナルの2020年5月3日時点におけるアーカイブ 。2020年5月3日閲覧。
- ^ 『岡山支社管内の在来線駅構内の全面禁煙について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2020年3月17日。オリジナルの2020年5月3日時点におけるアーカイブ 。2020年5月3日閲覧。
- ^ “JR岡山支社管内在来線ホーム 来月から原則禁煙”. 山陽新聞 (山陽新聞社): p. 27. (2020年3月20日)
- ^ JR岡山支社 組織再編で大幅縮小 10月1日付、所属社員20人に - 山陽新聞(2022年9月15日)、2022年9月15日閲覧
- ^ エリアについて - JRおでかけネット、2020年2月23日閲覧。
- ^ 『岡山・備後エリアに導入する新型車両の愛称名について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2023年1月30日 。2023年2月3日閲覧。
- ^ データで見るJR西日本2019 (PDF) p.54 - 西日本旅客鉄道、2020年2月23日閲覧。
- ^ 『岡山・福山エリアの主な路線に「路線記号」「ラインカラー」を導入します』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2015年9月17日 。2015年9月17日閲覧。
- ^ 『お客様によりわかりやすく鉄道をご利用いただくために、米子支社エリアに「ラインカラー・路線記号」を導入します!』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2016年2月4日 。2016年2月4日閲覧。
- ^ 広島支社 車体塗装の変更について - ウェブアーカイブ 西日本旅客鉄道プレスリリース 2009年12月9日を2010年4月1日にアーカイブ
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '04年版』ジェー・アール・アール、2004年7月1日、189頁。ISBN 4-88283-125-2。
関連項目
編集- 四国旅客鉄道(JR四国) - 児島駅を挟んで隣接する。本社鉄道事業本部がJR四国管内の全区間を管轄している。
外部リンク
編集- 支社・事業所 - 西日本旅客鉄道
- くまなく・たびにゃん(JR岡山支社)【公式】 (@Okayama_JR) - X(旧Twitter)
- JR西日本列車運行情報(岡山・福山エリア)【公式】 (@jrwest_Oka_Fuku) - X(旧Twitter)