蛇田駅

宮城県石巻市蛇田にある東日本旅客鉄道の駅

蛇田駅(へびたえき)は、宮城県石巻市蛇田字下谷地[1]にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)仙石線である。

蛇田駅
駅舎(2012年4月)
へびた
Hebita
石巻あゆみ野 (1.4 km)
(1.0 km) 陸前山下
地図
所在地 宮城県石巻市蛇田字下谷地[1]
北緯38度26分18.36秒 東経141度16分38.64秒 / 北緯38.4384333度 東経141.2774000度 / 38.4384333; 141.2774000座標: 北緯38度26分18.36秒 東経141度16分38.64秒 / 北緯38.4384333度 東経141.2774000度 / 38.4384333; 141.2774000
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 仙石線
仙石東北ライン含む)
キロ程 46.6 km(あおば通起点)
仙台から塩釜矢本経由で44.8 km
電報略号 ヘヒ
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線[2]
乗車人員
-統計年度-
819人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1928年昭和3年)11月22日[1]
備考 業務委託駅
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高城町駅から東北本線へ直通する仙石東北ラインの列車も停車する。

歴史

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旧駅舎(2007年9月)

駅名の由来

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当駅名は周辺地域「蛇田」に由来し、同地名の由来としてはおもに次の2つの説がある[注 1]蛇田村も参照のこと。

  • ひとつは、仁徳天皇の時代に大和朝廷から蝦夷討伐に来て戦死を遂げた将軍上毛野田道(かみつけぬ たみち)に纏わる伝承である。『日本書紀』仁徳天皇55年の条によれば、彼は有能な将軍で東北へと攻め上ってきたが伊寺水門(いしのみなと)[注 2]で戦死し、部下たち(または同情した蝦夷たち)によって手厚く埋葬された。蝦夷たちは攻め返し将軍の墓をも暴こうとした時、地中からおろち(大蛇)が現れ、墓を暴いた蝦夷たちを殺した。  
この伝承は石巻市内の蛇田道公神社や青森県平川市猿賀神社などにも記録がみられる。ただし、禪昌寺より1801年享和元年)に出土したとされた"田道碑"は、偽碑である[注 3]
  • もうひとつの説は安永風土記によるもので、ツバメが運んで来たの種を畑に植え育てると巨大な瓜に成長し、それを割ってみると中から多数の蛇が出てきたという伝説。この「蛇多」が「蛇田」に変化したとされている。ちなみに石巻市には「大瓜」という地名も存在する。

駅構造

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単式ホーム1面1線を有する地上駅である。駅舎は無人駅時代に待合室だけのものに建て替えられ、駅員再配置に際して駅事務室部分が増設された。2010年(平成22年)- 2011年(平成23年)に駅事務室部分およびトイレ部分の建て直しや待合室部分の外壁を塗り直しなどのリニューアルが行われている。

石巻駅が管理し、JR東日本東北総合サービスが受託する業務委託駅(日中のみ係員配置)である。自動券売機と簡易Suica改札機が設置されている。

利用状況

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JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員819人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

1日平均乗車人員推移
年度 定期外 定期 合計 出典
2000年(平成12年)     978 [利用客数 2]
2001年(平成13年)     965 [利用客数 3]
2002年(平成14年)     880 [利用客数 4]
2003年(平成15年)     853 [利用客数 5]
2004年(平成16年)     903 [利用客数 6]
2005年(平成17年)     896 [利用客数 7]
2006年(平成18年)     895 [利用客数 8]
2007年(平成19年)     886 [利用客数 9]
2008年(平成20年)     867 [利用客数 10]
2009年(平成21年)     848 [利用客数 11]
2010年(平成22年)     826 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 非公表
2012年(平成24年) 131 232 364 [利用客数 13]
2013年(平成25年) 139 267 406 [利用客数 14]
2014年(平成26年) 138 292 431 [利用客数 15]
2015年(平成27年) 253 438 691 [利用客数 16]
2016年(平成28年) 274 483 757 [利用客数 17]
2017年(平成29年) 272 542 814 [利用客数 18]
2018年(平成30年) 274 579 853 [利用客数 19]
2019年(令和元年) 268 604 872 [利用客数 20]
2020年(令和02年) 175 461 637 [利用客数 21]
2021年(令和03年) 187 514 701 [利用客数 22]
2022年(令和04年) 221 542 763 [利用客数 23]
2023年(令和05年) 250 569 819 [利用客数 1]

駅周辺

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隣の駅

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東日本旅客鉄道(JR東日本)
仙石線
普通
石巻あゆみ野駅 - 蛇田駅 - 陸前山下駅
仙石東北ライン
特別快速
通過
快速(赤快速)・快速(緑快速)
陸前赤井駅 - (一部石巻あゆみ野駅*) - 蛇田駅 - 陸前山下駅
*:赤快速の一部列車と、緑快速上りの一部列車が停車

脚注

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記事本文

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注釈

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  1. ^ 駅前の解説板「蛇田駅の駅名由来」
  2. ^ "伊峙の水門"の場所については、上総国夷隅郡(夷隅港:現 勝浦港)、陸奥国牡鹿郡石巻(現 石巻港)、常陸国茨城郡夷針郷(東茨城郡茨城町大戸)の三説がある。-古典の館 日本書紀 巻第十一の三 2012年4月閲覧
  3. ^ 石巻市史の著者,佐藤露江が、鹽竈神社の神官,藤塚知明(藤塚式部)による偽造であったことを証明している。-[1],[2]

出典

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  1. ^ a b c d 駅の情報(蛇田駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2024年8月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月7日閲覧。
  2. ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 13号 仙台駅・船岡駅・松島海岸駅ほか70駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年11月4日、27頁。 
  3. ^ a b c d 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、479頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  4. ^ 「日本国有鉄道公示第264号」『官報』1970年6月30日。
  5. ^ 編集部「6月のメモ帳」『鉄道ピクトリアル』第20巻第8号(通巻第240号)、電気車研究会、1970年8月1日、82頁、ISSN 0040-4047 
  6. ^ 「通報 ●仙石線蛇田駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報日本国有鉄道総裁室文書課、1970年6月30日、7面。
  7. ^ 2003年10月26日(日)仙台エリアSuica(スイカ)デビュー!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2003年8月21日。オリジナルの2020年5月26日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200526144246/https://www.jreast.co.jp/press/2003_1/20030806.pdf2020年5月26日閲覧 
  8. ^ 「復旧、待ってました 仙台-石巻、部分開通 津波被害のJR仙石線」『朝日新聞朝日新聞社、2011年7月16日、東京夕刊、11面。
  9. ^ 2015年5月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道仙台支社、2015年2月26日。オリジナルの2016年3月13日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160313123503/http://jr-sendai.com/upload-images/2015/02/201505daiyakaisei.pdf2015年3月1日閲覧 
  10. ^ Suicaエリア外もチケットレスで! 東北エリアから「えきねっとQチケ」がはじまります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2024年7月11日。オリジナルの2024年7月11日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240711051550/https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240711_ho02.pdf2024年8月11日閲覧 

利用状況

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  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2023年度)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月23日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月8日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月18日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月12日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月26日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月10日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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