藤倉勇樹
藤倉 勇樹(ふじくら ゆうき、1979年10月23日 - )は日本の将棋棋士。棋士番号245。桜井昇九段門下。東京都新宿区出身。
藤倉勇樹 六段 | |
---|---|
名前 | 藤倉勇樹 |
生年月日 | 1979年10月23日(45歳) |
プロ入り年月日 | 2002年10月1日(22歳) |
引退年月日 | 2022年5月19日(42歳) |
棋士番号 | 245 |
出身地 | 東京都新宿区 |
所属 | 日本将棋連盟(関東) |
師匠 | 桜井昇九段 |
弟子 | 和田あき、和田はな |
段位 | 六段 |
棋士DB | 藤倉勇樹 |
戦績 | |
通算成績 |
168勝236敗 対局数404局 (勝率0.415) |
竜王戦最高クラス | 5組 |
順位戦最高クラス | C級2組(7期) |
2024年4月3日現在 |
棋歴
編集第30回(2001年度下半期)三段リーグでは5勝13敗と低調だったが、翌第31回(2002年度上半期)は一転して13勝5敗の好成績で、1位で四段昇段を果たす。
第19期竜王戦(2005 - 06年)6組で、ランキング戦で準決勝まで進出し、昇級者決定戦でも勝利して5組に昇級する。
しかし、順位戦では7期在籍していずれも指し分け(5勝5敗)以下の成績しか収められず、第68期(2009年度)C級2組の順位戦で3つ目の降級点を取り、熊坂学(27歳で順位戦の制度上最速の3期在籍で陥落)に次ぐ史上2番目の若さ(30歳)、本間博と並ぶ史上2番目タイの速さ[注 1]でフリークラスに陥落した。
2015年度には、第66回(2016年度)NHK杯将棋トーナメント予選の決勝で梶浦宏孝四段に勝ち、初の本戦出場を決めた(本戦では1回戦で、第40回優勝者の先崎学九段に敗れた)。
フリークラス在籍期限となる2019年度まで規定の成績を挙げることが出来ず、2020年3月末時点で5組在籍を維持していた竜王戦を除き、2020年度以降に開催される公式戦の参加資格を失った[1]。出場可能の棋戦は、フリークラス規定の特例により最大2年間出場可能(5組在籍)となる竜王戦のみとなり、2020年12月開始の第34期に出場。2010年に改定されたフリークラス規定の特例によって現役続行となったのは、藤倉が史上初となった[注 2]。第34期も5組残留を決め、次期35期の竜王戦参加資格を得た[2]。しかし、現役継続には4組昇級が必須条件となった第35期竜王戦では、ランキング戦、昇級者決定戦いずれも初戦で敗れたことにより、残留決定戦の終了をもって引退となることが決定した。
2022年5月19日、第35期竜王戦5組残留決定戦 対藤森哲也五段戦で黒星となり、これが現役最終局となった[3][4]。
引退棋士の中で四段昇段が最も直近であるため、棋士番号は引退棋士の中で最も大きい(2023年9月時点、「将棋棋士一覧」参照)。
棋風
編集人物
編集弟子
編集女流棋士となった弟子
編集名前 | 女流プロ入り日 | 段位、主な活躍 |
---|---|---|
和田あき | 2014年8月9日 | 女流二段 |
和田はな | 2020年9月1日 | 女流1級 |
(2023年6月5日現在)
昇段履歴
編集主な成績
編集在籍クラス
編集開始 年度 |
順位戦 出典[11]
|
竜王戦 出典[12]
| ||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
期 | 名人 | A級 | B級 | C級 | 期 | 竜王 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 決勝 T |
|||||
1組 | 2組 | 1組 | 2組 | |||||||||||||||
2002 | 61 | 昇段前 | 16 | 6組 | -- | 1-2 | ||||||||||||
2003 | 62 | C241x | 3-7 | 17 | 6組 | -- | 1-2 | |||||||||||
2004 | 63 | C239* | 5-5 | 18 | 6組 | -- | 3-2 | |||||||||||
2005 | 64 | C228* | 5-5 | 19 | 6組 | -- | 4-1 | |||||||||||
2006 | 65 | C223* | 5-5 | 20 | 5組 | -- | 1-2 | |||||||||||
2007 | 66 | C216* | 5-5 | 21 | 5組 | -- | 2-2 | |||||||||||
2008 | 67 | C224*x | 2-8 | 22 | 5組 | -- | 1-2 | |||||||||||
2009 | 68 | C238**x | 1-9 | 23 | 5組 | -- | 1-2 | |||||||||||
2010 | 69 | F編 | 24 | 5組 | -- | 3-2 | ||||||||||||
2011 | 70 | F編 | 25 | 5組 | -- | 1-2 | ||||||||||||
2012 | 71 | F編 | 26 | 5組 | -- | 2-2 | ||||||||||||
2013 | 72 | F編 | 27 | 5組 | -- | 3-2 | ||||||||||||
2014 | 73 | F編 | 28 | 5組 | -- | 3-2 | ||||||||||||
2015 | 74 | F編 | 29 | 5組 | -- | 1-2 | ||||||||||||
2016 | 75 | F編 | 30 | 5組 | -- | 1-2 | ||||||||||||
2017 | 76 | F編 | 31 | 5組 | -- | 1-2 | ||||||||||||
2018 | 77 | F編 | 32 | 5組 | -- | 2-2 | ||||||||||||
2019 | 78 | F編 | 33 | 5組 | -- | 2-2 | ||||||||||||
2020 | 79 | F編 | 34 | 5組 | -- | 1-2 | ||||||||||||
2021 | 80 | F編 | 35 | 5組 | -- | 0-3 | ||||||||||||
2022 | 2022年5月20日付で引退 | |||||||||||||||||
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。 |
年度別成績
編集年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
---|---|---|---|---|---|
2002 | 6 | 1 | 5 | 0.1667 | [13] |
2003 | 30 | 13 | 17 | 0.4333 | [14] |
2004 | 31 | 15 | 16 | 0.4839 | [15] |
2005 | 25 | 10 | 15 | 0.4000 | [16] |
2006 | 34 | 18 | 16 | 0.5294 | [17] |
2007 | 27 | 11 | 16 | 0.4074 | [18] |
2008 | 25 | 7 | 18 | 0.2800 | [19] |
2009 | 27 | 8 | 19 | 0.2963 | [20] |
2010 | 18 | 9 | 9 | 0.5000 | [21] |
2001-2010 (小計) |
223 | 90 | 133 | ||
年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
2011 | 16 | 5 | 11 | 0.3125 | [22] |
2012 | 17 | 8 | 9 | 0.4706 | [23] |
2013 | 22 | 11 | 11 | 0.5000 | [24] |
2014 | 21 | 11 | 10 | 0.5238 | [25] |
2015 | 24 | 13 | 11 | 0.4091 | [26] |
2016 | 22 | 9 | 13 | 0.4091 | [27] |
2017 | 18 | 7 | 11 | 0.3889 | [28] |
2018 | 18 | 6 | 12 | 0.3333 | [29] |
2019 | 15 | 4 | 11 | 0.2667 | [30] |
2020 | 4 | 1 | 3 | 0.2500 | [31] |
2011-2020 (小計) |
177 | 75 | 102 | ||
2021 | 3 | 1 | 2 | 0.3333 | [32] |
2022 | 1 | 0 | 1 | 0.0000 | [33] |
2021-2022 (小計) |
4 | 1 | 3 | ||
通算 | 404 | 168 | 236 | 0.4158 | |
2022年5月20日引退 |
著書
編集- 新・振り飛車党宣言!1(共著、2005年9月、毎日コミュニケーションズ、ISBN 4-8399-1861-9)
- 新・振り飛車党宣言!3(共著、2006年8月、毎日コミュニケーションズ、ISBN 4-8399-2132-6)
- 相振り飛車 基本のキ(2007年9月、毎日コミュニケーションズ、ISBN 978-4-8399-2587-1)
- 美濃囲いを極める77の手筋(2016年9月、毎日コミュニケーションズ、ISBN 978-4-8399-5844-2)
- 美濃囲いを極める終盤総手筋(2022年12月19日、毎日コミュニケーションズ、ISBN 978-4-8399-8189-1)
ゲーム
編集- 棋士・藤井聡太の将棋トレーニング(将棋アドバイザー、2020年3月5日発売、ゲームスタジオ、Nintendo Switch用ソフト)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “昇段・引退棋士のお知らせ|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟 (2020年4月1日). 2024年4月3日閲覧。
- ^ 読売竜王戦【公式】 [@yomiuri_ryuo] (2021年5月26日). "【第34期竜王戦5組残留決定戦・島朗九段-藤倉勇樹五段】". X(旧Twitter)より2021年5月26日閲覧。
- ^ a b “藤倉勇樹五段が引退|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟 (2022年5月20日). 2022年5月20日閲覧。
- ^ 読売竜王戦【公式】 [@yomiuri_ryuo] (2022年5月19日). "【第35期竜王戦5組残留決定戦・藤倉勇樹五段-藤森哲也五段】". X(旧Twitter)より2022年5月19日閲覧。
- ^ “『東新宿こども将棋教室開講のお知らせ』”. 東新宿こども将棋教室ブログ. 2020年9月11日閲覧。
- ^ “2012年4月1日付昇級・昇段者|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟 (2012年4月4日). 2019年6月8日閲覧。
- ^ “通算成績|成績・ランキング|日本将棋連盟”. 2023年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月1日閲覧。
- ^ 「令和4年版 将棋年鑑 2022」p78.
- ^ 2022年度棋士成績・記録|年度別成績・ランキング|成績・ランキング|日本将棋連盟
- ^ “昇段・引退・休場棋士のお知らせ|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟 (2024年4月1日). 2024年4月3日閲覧。
- ^ 「名人戦・順位戦」『日本将棋連盟』。
- ^ 「竜王戦」『日本将棋連盟』。
- ^ [1][名無しリンク]
- ^ [2][名無しリンク]
- ^ [3][名無しリンク]
- ^ [4][名無しリンク]
- ^ [5][名無しリンク]
- ^ [6][名無しリンク]
- ^ [7][名無しリンク]
- ^ [8][名無しリンク]
- ^ [9][名無しリンク]
- ^ [10][名無しリンク]
- ^ [11][名無しリンク]
- ^ [12][名無しリンク]
- ^ [13][名無しリンク]
- ^ [14][名無しリンク]
- ^ [15][名無しリンク]
- ^ [16][名無しリンク]
- ^ [17][名無しリンク]
- ^ [18][名無しリンク]
- ^ [19][名無しリンク]
- ^ [20][名無しリンク]
- ^ [21][名無しリンク]
関連項目
編集外部リンク
編集- 藤倉勇樹 - 日本将棋連盟
- 志木こども将棋教室ブログ - Ameba Blog
- 東新宿こども将棋教室ブログ - Ameba Blog
- 藤倉勇樹 (YukiFujikura) - Facebook
- 藤倉勇樹 (@kazuki1023) - X(旧Twitter)
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