葛西薫
日本のアートディレクター
葛西 薫 (かさい かおる、1949年 - )は、日本のアートディレクター。(株)サン・アド取締役副社長。東京造形大学客員教授。北海道札幌市生まれ[1][2]。4歳で室蘭市に移り、同市で高校時代まで育つ[1]。
かさい かおる 葛西 薫 | |
---|---|
2018年 | |
生誕 |
1949年 日本 北海道札幌市 |
受賞 | 紫綬褒章 |
高校卒業後、文華印刷(株)に入社。(株)大谷印刷勤務を経て、1973年(株)サン・アドに入社、現在に至る。
アートディレクターとして、サントリーウーロン茶(1982年 - )、ソニーのオーディオ(1979年 - 1992年)、サントリーモルツ(1986年 - )、西武百貨店「日本一の市」(1986 - 1992年)、ユナイテッドアローズ(1997年 - )などの広告キャンペーンを手がける。CIサイン計画では、セゾングループ「uraku」「I.S.」「 tsumori chisato」、長野県諏訪湖博物館・赤彦記念館など。装幀・エディトリアルデザインでは、磯崎新『ARATA ISOZAKI WORKS30』(六耀社)、上田義彦写真集『FLOWERS』、伊藤俊治監修『VlSlONS of JAPAN」(光琳社出版)など。また、1995年には、是枝裕和監督『幻の光』映画タイトルワークおよび広告美術を手がけた。東京ADC最高賞、朝日広告賞、毎日広告デザイン賞優秀賞・二席、フジ・サンケイグループ広告大賞制作者賞など受賞歴多数。落ち着いた色調に、どことなくユーモアとペーソスを漂わせた作風が特色。見ないより見てよかったと思われるCMがよいという立場に立ち、社会性のない最近(2008年時点)のCMは幼児化していると批判している。
2015年春の褒章で紫綬褒章を受章[3] 。同年7月、2020年夏季オリンピック東京大会の公式エンブレム入選3作品まで残った[4]。
主な仕事
編集- サントリーウイスキーの贈りもの(1973年 - 1990年)
- ソニーのオーディオ(1979年 - 1992年)
- サントリーウーロン茶(1982年 - )
- サントリーモルツ(1986 - 1992年)
- サントリー「酒はなによりも適量です」(1986年)
- 西武百貨店「日本一の市」(1986年 - 1992年)
- セゾン生命(1990年 - 1997年)
- NTTデータ通信科学者シリーズ(1990年 - 1991年)
- ユナイテッドアローズ(1997年 - )
CIサイン計画
編集- セゾングループ「uraku」「I.S.」「 tsumori chisato」
- 熊本県八代市立博物館・未来の森ミュージアム
- 長野県諏訪湖博物館・赤彦記念館
- サントリー企業CI(2005年)
- 「ROPPONGI」ロゴ(2008年)
装幀・エディトリアルデザイン
編集- 磯崎新『ARATA ISOZAKI WORKS30』(六耀社)
- 藤井保写真集『ESUMI』(リトル・モア)
- 上田義彦写真集『FLOWERS』(光琳社出版)
- 伊藤俊治監修『VlSlONS of JAPAN』(光琳社出版)
- 寺門孝之画集『天使ブック』(リトル・モア)1996年
映画タイトルワークおよび広告美術
編集書籍
編集脚注
編集- ^ a b 『葛西薫の仕事と周辺』、「葛西薫 略歴」より
- ^ 文化庁メディア芸術祭 インタビュー
- ^ “平成27年春の褒章伝達式”. 文部科学省. 2016年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月4日閲覧。
- ^ 「夢だと思った」2020年東京五輪のエンブレムに佐野研二郎氏 104件から選定 Art Annual online、2015年7月27日